1 概要および要件

この章では、次の項目について説明します。

概要

このマニュアルは、Oracle Business Activity Monitoringに付属し、製品コンポーネント、機能、システム要件およびインストール手順の概要を示します。

Oracle Business Activity Monitoringには、次のユーザー・インタフェースが含まれています。

Active Studio: シン・クライアントとして動作する強力なWebベースのレポート・ツールで、パワー・ユーザーによるレポート作成を目的としています。レポートは、画面にライブ・データ・ストリーミングと更新を表示するリアルタイム・レポートか、またはPoint-in-Timeレポートのいずれかです。Active Studioを使用すると、パワー・ユーザーは、他のユーザーとのレポートの共有、アラートの作成、およびルールベースの配信オプションの編集を行うこともできます。
Active Viewer: レポートを表示するための、シン・ユーザー・インタフェースです。新しい情報が使用可能になると、ユーザーには、その情報へのリンクを含む電子メール・メッセージが送信されます。ユーザーがそのリンクをクリックすると、Active Viewerにレポートが表示されます。レポートは、コラム・レポート、クロス集計、KPI、チャート、スプレッドシートなどで構成されています。
Administrator: ユーザーの管理およびサーバー全体の管理を担当するシステム管理者用のシン・クライアントです。Administratorを使用して、システム管理者は、ユーザー・セキュリティおよびOracle Business Activity Monitoringサービスを構成します。
Architect: データ設計者用のシン・クライアントです。Architectを使用して、データ設計者は、Active Data Cache（ADC）に格納されるデータ・オブジェクトの作成と管理、およびトランザクション・ソース処理の管理を行います。
Enterprise Link: Oracle Business Activity Monitoringを、トランザクション・アプリケーション、メッセージ・キュー、データベース・サーバーなどの情報ソースに接続し、データをADCに送信します。この接続は、定義すると、オープンしたままとなり、企業からリアルタイム・トランザクション・データを継続的に収集します。Enterprise Linkに対するクライアント側のインタフェースには、Enterprise Link Design StudioおよびEnterprise Link Adminがあります。

ハードウェア・システム要件

この項では、デモ・システムおよび本番システムに最小限必要なハードウェアについて説明します。内容は次のとおりです。

デモ・システムにおける最小ハードウェア要件

次に示すハードウェア要件は、機能のトレーニングや、顧客になりうるユーザーに対する機能のデモンストレーションを目的としたデモ・システム用です。少数のユーザーと少数のトランザクションのみがサポートされます。

2GHzのCPUが1台
1GBのRAM
Oracle Business Activity Monitoring用に使用可能な2GBのディスク領域

本番システムにおける最小ハードウェア要件

次に示すハードウェア要件は、一般的な本番配置の中で小規模なものを対象にしています。実際の要件とは異なる場合もあります。別々のマシンへのコンポーネントの移動など、大規模システムへの拡張の詳細は、OTNのOracle Business Activity Monitoringのサイジングに関するホワイトペーパーを参照してください。

マシン1台によるトポロジの場合のハードウェア要件

OracleデータベースおよびOracle Business Activity Monitoringコンポーネントを1台のマシンでホスティングする場合は、次に示すハードウェア要件を使用します。

3GHzのCPUが4台
16GBのRAM
Oracle Business Activity Monitoring用に使用可能な2GBのディスク領域。Oracleデータベースのディスク領域およびその他の要件については、Oracleデータベースのドキュメントを参照してください。

マシン2台によるトポロジの場合のハードウェア要件

個別のマシンにOracleデータベースをすでにインストールしている場合、またはOracleデータベースおよびOracle Business Activity Monitoringコンポーネントを別々のマシンにインストールする場合は、次に示すハードウェア要件を使用します。

Oracle Business Activity Monitoring用のマシン

3GHzのCPUが2台
8GBのRAM
Oracle Business Activity Monitoring用に使用可能な2GBのディスク領域

Oracleデータベース用のマシン

3GHzのCPUが2台
8GBのRAM

Oracleデータベースのディスク領域およびその他の要件については、Oracleデータベースのドキュメントを参照してください。

ソフトウェア・システム要件

この項では、Oracle Business Activity Monitoringコンポーネントをインストールする前にシステムで必要となるソフトウェアについて説明します。内容は次のとおりです。

必須アプリケーションは、Oracle Business Activity Monitoringのインストールを実行する前にインストールしておく必要があります。

Oracle Business Activity Monitoringのコンポーネントは、複数のマシンに分けることも、1つにまとめることもできます。インストール後、コンポーネントの場所は、各コンポーネントの構成ファイルで識別されます。

一般的なソフトウェア要件

Oracle Business Activity Monitoringコンポーネントがインストールされているすべてのマシンには、次のソフトウェアが必要です。

Intel x86バージョンがサポートされている次のMicrosoft Windows Server:

Microsoft Windows 2000 Server（SP4以上を適用済）
Microsoft Windows 2000 Advanced Server（SP4以上を適用済）
Microsoft Windows 2000 Datacenter Server（SP4以上を適用済）
Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition
Microsoft Windows Server 2003 Enterprise Edition
Microsoft Windows Server 2003 Datacenter Edition
Microsoft Windows Server 2003 R2、Standard Edition
Microsoft Windows Server 2003 R2、Enterprise Edition

Microsoft Windows Server 2003 R2、Datacenter Edition

注意:
Enterprise Linkは、Microsoft Windows Server 2003 R2プラットフォームではサポートされていません。
ターミナル・サービスを実行しているMicrosoft Windows 2000または2003プラットフォームにインストールする場合、ターミナル・サービスは、アプリケーション・サーバー・モードではなく管理モードであることが必要です。「HOW TO: Install Terminal Services in Remote Administration Mode in Windows 2000」という記事を参照してください。
http://support.microsoft.com/?id=306624

「How to enable and to configure Remote Desktop for Administration in Windows Server 2003」という記事を参照してください。
http://support.microsoft.com/kb/814590

Oracleデータベース・サーバーを除くすべてのサーバーでは、Microsoft .NET Framework 1.1 Service Pack 1が必要です。システムにこのコンポーネントが存在しなければ、自動的にインストールされます。詳細は、「インストールの前提条件」を参照してください。

Active Data Cache（ADC）ハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

Windows用のOracle Data Access Client（ODAC）リリース10.2。このコンポーネントは、Oracle Business Activity Monitoringのインストール中に、システムにインストールできます。詳細は、「インストールの前提条件」を参照してください。
外部データ・ソースを使用する場合は、Microsoft Data Access Components（MDAC）2.6以上が必要です。このコンポーネントは、次のURLからダウンロードします。
```
 http://msdn.microsoft.com/data/mdac/downloads/default.aspx 
```

Webアプリケーションのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

Microsoft Internet Information Server（IIS）5.0、5.1または6.0

Windows 2000 Serverの場合、更新を行っていないと、gdiplus.dllが欠落している可能性があります。このdllが欠落している場合は、次のMicrosoftのWebサイトから入手できます。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=6a63ab9c-df12-
4d41-933c-be590feaa05a&DisplayLang=en

注意:
Oracle Business Activity Monitoringサーバーのインストールでは、IISサービスの停止および再起動が可能である必要があります。これができないと、インストールは完了できません。

Report Cache Serviceのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

一般的なソフトウェア要件のみです。

Event Engineのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

電子メール・アラートを送信する場合、Event Engineのマシンは、SMTPサーバーへのアクセス権を所有している必要があります（Architect/Message Centerの設定）。

プラン・モニターのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

Enterprise Link。Data Flow Serviceを実行している必要はありません。

Enterprise Linkのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

注意:
Enterprise Linkとプラン・モニターのサービスは異なるマシンで実行できますが、Enterprise Linkは、プラン・モニターを実行するすべてのホストにインストールする必要があります。ただし、このマシンで、Enterprise LinkのData Flow Serviceを実行している必要はありません。

Microsoft Windows 2000 Server Enterprise Edition Service Pack 4。Microsoft Windows 2003 Serverもサポートされています。Enterprise Linkは、Microsoft Windows Server 2003 R2プラットフォームではサポートされていません。

Enterprise Linkリポジトリ用のOracle Database 9.2.0.7.0、10.1.0.5.0または10.2.0.2.0以上。このシステム要件も要件に含まれます。詳細は、Oracleのインストール・マニュアルを参照してください。

参照:
次のWebサイトにあるOracleデータベースのドキュメント
http://www.oracle.com/technology/documentation/oracle9i.html
http://www.oracle.com/technology/documentation/database10g.html
http://www.oracle.com/technology/documentation/database10gr2.html

本番以外の用途では、Oracle Database 10g Express Edition（Oracle Database XE）リリース10.2.0.1.0を使用できます。詳細は、Oracle Database 10g Express EditionのWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products/database/xe/

Enterprise Linkリポジトリ用の適切なデータベース・クライアント。
TCP/IPまたはNamed Pipesネットワーク・プロトコル・ソフトウェア。推奨はTCP/IPです。
Enterprise Linkサーバー・ホストでは、ソースとして使用するすべてのデータベースに接続するためのデータベース・クライアント・ライブラリ。
MSXML（DOM）4.0

Active Data Cache Databaseのハードウェア・プラットフォームのソフトウェア要件

Oracle Database 9.2.0.7.0、10.1.0.5.0または10.2.0.2.0以上。このシステム要件も要件に含まれます。インストール手順などの詳細は、Oracleのインストール・マニュアルを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products/database/xe/

クライアント・システム要件

この項では、クライアント・システムのハードウェア要件およびソフトウェア要件について説明します。内容は次のとおりです。

標準的なクライアント・システム要件

デスクトップまたはラップトップ・コンピュータの場合は、次のとおりです。

1.2GHz以上のCPUが1台（複雑なダッシュボードを表示するには、クライアント側でより高速なプロセッサが必須）
512MB以上のRAM
5MBのディスク領域
Windows XP Professional Service Pack 1以上、またはMicrosoft Windows 2000 Service Pack 4
Microsoft Internet Explorer 6.0 Service Pack 1以上
Active Studioでは、1024×768以上の解像度が必須

Active Viewerでは、800×600以上の解像度が必須

注意:

Windows XP Service Pack 2を使用する場合は、Oracle Business Activity Monitoring Webアプリケーションの使用時にポップアップを許可する必要があります。WebアプリケーションがホスティングされるURLでは、Internet Explorerのポップアップ・ブロックを無効にする必要があります。

クライアント・システムのInternet Explorerインストールは、標準バージョンである必要があります。他のWebサイト用のアドイン・ツール・バーやホット・バーなどでカスタマイズしないでください。

オプション表示のための追加要件

次の要件は、Active Viewerで使用可能なオプション表示用のものです。

Excel表示タイプ

Excel表示タイプでは、クライアント・コンピュータに、XPまたは2003バージョンのMicrosoft Office Excelが必要です。