Oracle Application Server Adapter概要 10g(10.1.3.1.0) B31900-01 |
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ビジネス・プロセスの最適化の必要性が高まるにつれて、既存のバックエンド・アプリケーションといかに効率的に統合するかということが、成功の鍵となってきています。ビジネス・プロセスを最適化するために、Oracle Application Serverアダプタを使用してアプリケーションを統合できます。 アダプタによって堅牢かつ軽量で高スケーラブルな標準ベースの統合フレームワークがサポートされ、種類の異なったアプリケーション間の相互通信が可能になります。たとえば、アダプタを使用すると、パッケージ・アプリケーション、レガシー・アプリケーション、データベースおよびWebサービスを統合できます。様々なベンダーにより提供される、異なった技術に基づく、異なったプラットフォームで稼働する異機種アプリケーションを統合することによって、相互運用性を確保できます。
この章の内容は、次のとおりです。
Oracle Application Serverアダプタには、次の利点があります。
Oracle Application Serverアダプタには、テクノロジ、パッケージ・アプリケーションおよびレガシーの3つのタイプがあります。図1-1は、様々なタイプのアダプタを図で説明しています。
この項では、次のタイプのアダプタについて説明します。
テクノロジ・アダプタは、Oracle Application Serverを、トランスポート・プロトコル、データ・ストアおよびメッセージ・ミドルウェアと統合します。 これらのアダプタには、OracleAS Adapter for FTP、OracleAS Adapter for JMS、OracleAS Adapter for Database、OracleAS Adapter for Advanced QueuingおよびOracleAS Adapter for MQ Seriesがあります。テクノロジ・アダプタは現在、BPEL Process Managerインストレーションで使用できます。
パッケージ・アプリケーション・アダプタは、Oracle Application Serverを、SAPやSiebelなどの様々なパッケージ・アプリケーションと統合します。これらのアダプタには、OracleAS Adapter for Oracle Applications、OracleAS Adapter for PeopleSoft、OracleAS Adapter for SAP R/3、OracleAS Adapter for SiebelおよびOracleAS Adapter for J.D. Edwardsがあります。パッケージ・アプリケーション・アダプタは、OracleAS Adapters CDの一部として使用できます。
レガシー・アダプタは、Oracle Application Serverを、レガシー・アプリケーションおよびメインフレーム・アプリケーションと統合します。これらのアダプタには、OracleAS Adapter for Tuxedo、OracleAS Adapter for CICS、OracleAS Adapter for VSAM、OracleAS Adapter for IMS/TMおよびOracleAS Adapter for IMS/DBがあります。レガシー・アダプタは、OracleAS Adapters CDの一部として使用できます。
アダプタには、アプリケーション間の通信を容易にするために次のタイプのサービスが用意されています。
アダプタは、同期リクエスト/レスポンス・サービスをサポートしています。アダプタは、アダプタ・クライアントからリクエストを受信し、これらのリクエストをバックエンドのネイティブ・データ形式に変換し、バックエンド・アプリケーションで適切なメソッドをコールします。さらに、リクエスト/レスポンス・サービスは、リバース・トランスレーションの実行後、アダプタ・フレームワーク・コンポーネントに対するバックエンド・レスポンスを取得します。J2CA用語では、このタイプのサービスは、アウトバウンド相互作用とも呼ばれます。
リクエスト/レスポンス・サービスは、バックエンド・データの作成、削除、更新および問合せに使用でき、バックエンド・ワークフローおよびトランザクションのコールにも使用できます。たとえば、OC4Jアプリケーション・クライアントは、OracleAS Adapter for SAPを使用して、SAPアプリケーション内でカスタマを作成できます。
図1-2は、リクエスト/レスポンス・サービスを図で説明しています。
アダプタは、非同期通信パラダイムであるイベント通知サービスをサポートしています。J2CA用語では、このタイプのサービスは、インバウンド相互作用とも呼ばれます。
アダプタは、バックエンド・イベントの変更をリスニングまたはポーリングします。イベントをリスニングしているとき、アダプタは、イベントをアダプタに送信するように構成されたバックエンド・アプリケーションのリスナーとして登録されています。また、クライアント・アプリケーションが要求したイベントに対して、バックエンド・アプリケーション(通常はデータベースまたはファイル)をポーリングすることもできます。
イベント通知サービスは、バックエンド・データの作成、削除および更新に関する正常なバックエンド・トランザクションに関連付けられたバックエンド・イベントの追跡に使用できます。
図1-3は、イベント通知サービスを図で説明しています。
アダプタ・メタデータ定義には、バックエンド接続、およびビジネス・オブジェクトとビジネス・サービスのスキーマに関する情報が格納されています。アダプタは、メタデータを参照および格納するための設計時コンポーネントと、サービスを実行するためのランタイム・コンポーネントで構成されています。アダプタ・メタデータ定義は、XMLスキーマ定義(XSD)およびWSDLファイルとして生成されます。図1-4は、メタデータ相互作用を図で説明しています。
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