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Oracle Containers for J2EE JavaServer Pages開発者ガイド
10g(10.1.3.1.0)

B31860-01
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3 OC4JのJSP環境の構成

この章では、JSP環境での基本事項である、主なサポート・ファイル、主なOC4J構成ファイルおよびWebコンテナの構成について説明します。また、アプリケーション・ルート機能、クラスパス機能、セキュリティ上の問題およびファイルのネーミング規則など、初期段階での考慮事項についても説明します。

この章には、次の項目が含まれます。

OC4J JSPコンテナの構成

この項では、OC4J JSPコンテナの構成オプションを説明します。特にJSP開発用にコンテナを構成する場合を中心に説明します。この項には、次の項目が含まれます。

JSP構成パラメータの概要

OC4Jでは、JSPコンテナ環境を構成するためのパラメータがいくつか用意されています。表3-1に、サポートされている構成パラメータのサマリーを示します。

この表の「Application Server ControlコンソールのJSPプロパティ」列に記されているパラメータは、OC4J付属のOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソール管理インタフェースの「JSPコンテナのプロパティ」ページで設定できます。詳細は、「Application Server ControlコンソールでのJSPパラメータの設定」を参照してください。

Application Server Controlコンソールからアクセスできないパラメータは、デフォルトでORACLE_HOME/j2ee/home/configディレクトリ内にあるglobal-web-application.xml構成ファイルで直接設定できます。このファイルで持続されたJSPパラメータは、OC4Jサーバー・インスタンス内で実行されるすべてのWebモジュールによって継承されるデフォルト値となります。

いずれのグローバル設定も、Webモジュールのweb.xmlまたはorion-web.xmlデプロイメント・ディスクリプタを変更することにより、特定のWebアプリケーションでオーバーライドできます。これらのファイルは手動で編集する必要があります。Application Server Controlコンソールでは編集機能を提供していません。

global-web-application.xmlまたはorion-web.xmlファイルでパラメータを設定する方法の詳細は、「XML構成ファイルでのJSPパラメータの設定」を参照してください。

表3-1    JSP環境の構成パラメータ 
Application Server Controlコンソール のJSPプロパティ  XMLパラメータ  説明 

(なし) 

check_page_scope <init-param> 

trueに設定すると、OC4J内でJspScopeListenerによるpageスコープ・チェックが有効になります。デフォルトはfalseです。

JspScopeListenerユーティリティの詳細は、『Oracle Containers for J2EE JSPタグ・ライブラリおよびユーティリティ・リファレンス』を参照してください。 

(なし) 

debug <init-param> 

JSR-45デバッグ・サポートを有効にするために設定します。有効な値は次のとおりです。

  • file: SMAPファイルを生成します。

  • class: 生成されたクラス・ファイルにデバッグを埋め込みます。

  • none(デフォルト): デバッグ情報は生成されません。

 

デバッグ・モード 

debug_mode <init-param> 

trueに設定すると、実行時に特定の例外が発生した場合、スタック・トレースが出力されます。デフォルトはfalseです。

このパラメータがfalseに設定されていて、ファイルが見つからない場合、見つからないファイルのフルパスは表示されません。このことは、存在しないJSPファイルがリクエストされたときにファイルの物理的なパスを表示しない場合、セキュリティ上の重要な考慮事項です。 

静的コンテンツの外部リソース 

external_resource <init-param> 

trueに設定すると、変換時に、JSPトランスレータは、生成されたページ実装クラスではなくJavaリソース・ファイルにJSPページ内の静的なコンテンツを格納します。デフォルトはfalseです。

external_resourceパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。

トランスレータは、リソース・ファイルを、生成されたクラス・ファイルとして同じディレクトリに格納します。リソース・ファイル名は、JSPページ名に拡張子.resを付けた名前になります。

たとえば、MyPage.jspを変換すると、通常の出力以外に、_MyPage.resが作成されます。(正確な実装は、今後のリリースで変更される場合があります。)

1ページに大量の静的なコンテンツが存在する場合は、この技法によって変換速度が向上し、ページの実行速度も向上します。詳細は、「大量の静的なコンテンツまたはタグ・ライブラリの使用の管理」を参照してください。 

追加インポート・パッケージ・リスト 

extra_imports <init-param> 

「OC4Jでデフォルトでインポートされるパッケージ」で説明されているJSPのデフォルトより多いパッケージをインポートします。

extra_importsパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。

XMLファイルでは、名前には、カンマまたは空白のデリミタが使用できます。たとえば、次のサンプルは、いずれも有効です。

<init-param>
<param-name>extra_imports</param-name>
<param-value>java.util.* java.beans.*</param-value>
</init-param>

または

<init-param>
<param-name>extra_imports</param-name>
<param-value>java.util.*,java.beans.*</param-value>
</init-param>
 

重複するディレクティブ属性を受け入れます 

forgive_dup_dir_attr <init-param> 

trueに設定すると、単一のJSP変換単位内で同じディレクティブ属性の設定が重複していて値が異なる場合に、JSP変換エラーを回避します。デフォルトはfalseです。

forgive_dup_dir_attrパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。 

XMLの検証 

xml_validate <init-param> 

このブール値をtrueに設定すると、web.xmlファイルのXML妥当性チェックが実行されます。デフォルトはfalseで、web.xmlの妥当性チェックは実行されません。

このパラメータは将来のリリースで削除される予定です。これは、リリース10.1.3.1.0でこの動作を実装する唯一の方法です。この動作を実装する場合は、このパラメータが削除されたリリースにアップグレードする際に、コードを変更する必要があります。  

(なし) 

iso-8859-1-convert <init-param> 

このブール型パラメータをfalseに設定するとバイトの切捨てが指定され、パフォーマンスが向上します。文字列に文字が含まれていない一般的な使用例のほとんどに対し、このバイト切捨てを指定することをお薦めします。デフォルト値はtrueで、エンコーダを使用した完全な文字変換が実行されます。 

JSPを変更するタイミング 

main_mode <init-param> 

変更が行われた場合に、JSP生成クラスを自動的に再ロードするか、またはJSPページを自動的に再変換するかを指定するために使用します。

有効にすると、Webアプリケーションを再デプロイまたは再起動せずに、新規または変更されたJSPをOC4Jランタイムにロードできます。追加情報は、「OC4Jでの実行時のJSP再変換および再ロードの構成」を参照してください。

有効な設定は次のとおりです。

  • recompile(デフォルト): コンテナは、JSPページのタイムスタンプをチェックし、最後のロード以降に変更されている場合はそのページを再変換および再ロードします。reloadで説明されている機能も実行されます。

  • reload: コンテナは、ページ実装クラスなど、JSPトランスレータによって生成されたクラスのタイムスタンプをチェックして、最後のロード以降に変更または再デプロイされたクラスを再ロードします。これは、開発環境から本番環境に、JSPページではなくコンパイル済クラスをデプロイまたは再デプロイする場合などに便利です。

  • justrun: コンテナは、タイムスタンプ・チェックを実行しません。したがって、JSPページの再変換またはJSP生成Javaクラスのリロードはありません。JSPページを頻繁に変更しない本番環境では、このモードが最も効率的です。

 

(なし) 

no_tld_xml_
validate
<init-param> 

trueに設定すると、TLDのXML妥当性チェックは実行されません。デフォルトはtrueで、TLDのXML構造の妥当性チェックは実行されません。

このパラメータは将来のリリースで削除される予定です。これは、リリース10.1.3.1.0でこの動作を実装する唯一の方法です。この動作を実装する場合は、このパラメータが削除されたリリースにアップグレードする際に、コードを変更する必要があります。  

(なし) 

old_include_from_top <init-param> 

trueに設定すると、Oracle9iASリリース2より前のリリースの動作との下位互換性を維持するために、ネストされたincludeディレクティブ内のページの場所がトップレベルのページに関連づけられます。デフォルトはfalseです。

old_include_from_topパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。 

プリコンパイル・チェック 

precompile_check <init-param> 

このブール型パラメータをtrueに設定すると、標準のjsp_precompile設定に対してHTTPリクエストがチェックされます。デフォルトはfalseです。

precompile_checktrueで、リクエストによってjsp_precompileが使用可能な場合、JSPページは実行されず、事前変換されるのみです。precompile_checkfalseに設定すると、パフォーマンスが改善され、リクエストのjsp_precompileの設定値は無視されます。 

カスタム・タグのコード・サイズの削減 

reduce_tag_code <init-param> 

このブール型パラメータをtrueに設定すると、カスタム・タグを使用するために生成されるコードのサイズがさらに縮小します。デフォルトはfalseです。 

(なし) 

req_time_introspection <init-param> 

このブール型パラメータをtrueに設定すると、コンパイル時にイントロスペクションが実行できない場合、リクエスト時にJavaBeanのイントロスペクションが有効になります。ただし、有効なコンパイル時のイントロスペクションが正常終了した場合、このフラグの設定に関係なく、リクエスト時のイントロスペクションは実行されません。デフォルトはfalseです。

リクエスト時のイントロスペクションの使用例として、タグ・ハンドラによって、タグ補足情報クラスのVariableInfoにある一般的なjava.lang.Objectインスタンスが変換時とコンパイル時に戻されますが、実際には、特定のオブジェクトが実行時に生成される場合を想定します。この場合、req_time_introspectionが有効になっていると、Webコンテナはリクエスト時までイントロスペクションを遅延します。

このフラグには、if..then..elseループの別の分岐などで、Beanを2回宣言できるという効果もあります。次の例を考えてみます。req_time_introspectionのデフォルト値falseを使用すると、このコードにより解析例外が発生します。true値を使用すると、コードはエラーなしで機能します。

<% if (cond) { %> 
<jsp:useBean id="foo" class="pkgA.Foo1" />
<% } else { %>
<jsp:useBean id="foo" class="pkgA.Foo2" />
<% } %>
 

(なし) 

setproperty_onerr_continue <init-param> 

このブール型パラメータをtrueに設定すると、property="*"の場合、jsp:setPropertyの使用時にエラーが発生したとき、リクエスト・パラメータの反復と対応するBeanプロパティの設定が継続されます。デフォルトはfalseです。

setproperty_onerr_continueパラメータはOracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。 

静的テキストを文字として生成 

static_text_in_chars <init-param> 

このブール型パラメータをtrueに設定すると、JSPトランスレータは、JSPページの静的なテキストをバイトではなく文字として生成します。デフォルトはfalseです。

次の例に示すように、実行時に文字エンコードをアプリケーションで動的に変更する必要がある場合は、このフラグを有効にします。

<% response.setContentType("text/html; charset=UTF-8"); %>

デフォルト設定のfalseを使用すると、静的なテキスト・ブロックの出力で、パフォーマンスが改善されます。 

(なし) 

jsp-print-null <init-param> 

このフラグをfalseに設定すると、JSPページからのNULL出力に対して、NULL文字列ではなく空の文字列が出力されます。デフォルトはtrueです。

jsp-print-nullパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。 

デフォルトでタグを再利用 

tags_reuse_default <init-param> 

このパラメータを使用して、タグ・ハンドラの再利用(タグ・プーリングとも呼ばれる)のモードを指定します。

  • タグ・ハンドラ再利用のコンパイル時モデルをその基本モードで有効にするには、compiletimeに設定します。これがデフォルト値です。

  • タグ・ハンドラ再利用のコンパイル時モデルを、その「解放」モードで有効にするには、compiletime_with_releaseに設定します。この場合、タグ・ハンドラのrelease()メソッドは、指定したページで指定したタグ・ハンドラが使用されている間にコールされます。

  • タグ・ハンドラの再利用を無効にするには、noneまたはfalseに設定します。この値は、特定のJSPページで、JSPページ・コンテキスト属性oracle.jsp.tags.reusetrueの値に設定するとオーバーライドできます。

  • runtimeオプションと、同等の値trueは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)からサポートされなくなりました。

 

JSPページのタイムアウト 

ルートの<orion-web-app>要素のjsp-timeout属性 

時間を示す1以上の整数値(秒単位)を指定すると、この値が経過した後にリクエストされなかった場合、そのJSPページはメモリーから削除されます。デフォルトは0です。 

永続TLDキャッシング 

ルートの<orion-web-app>要素のjsp-cache-tlds属性 

OC4JにはTLDの永続的なキャッシング機能があり、予約済のタグ・ライブラリの場所におけるTLDのグローバル・キャッシュ、およびTLDを使用するアプリケーションに対するアプリケーション・レベルでのキャッシュを使用できます。詳細は、「TLDキャッシング機能の有効化」を参照してください。

デフォルトでは、アプリケーションは、グローバルWebアプリケーション・レベルで設定されたTLDキャッシングの値を継承します。ただし、TLDキャッシングがアプリケーション・レベルで設定されると、この値でグローバル設定がオーバーライドされます。

  • standard(デフォルト)に設定すると、Webアプリケーションの/WEB-INFディレクトリで、.tld拡張子を持つファイルが検索されます。検出されたTLDは、グローバルWebアプリケーションから継承されたTLDのリストに追加されます。

    /WEB-INF/libおよび/WEB-INF/classesディレクトリでは、.tld拡張子を持つファイルは検索されません。

    10gリリース3(10.1.3)では、これがグローバル・レベルおよびアプリケーション・レベルの両方に設定されているデフォルト値です。

  • onに設定すると、Webアプリケーション内のすべてのディレクトリでTLDが検索されます。検出されたTLDは、グローバルWebアプリケーションから継承されたTLDのリストに追加されます。

  • offに設定すると、永続TLDキャッシングが無効になります。/WEB-INF/libおよび/WEB-INF/classesディレクトリで、.tld拡張子を持つファイルは検索されません。

このパラメータの値は、次の「タグ・ライブラリの場所」(jsp-taglib-locations)の解説で説明する複数の予約済のタグ・ライブラリを設定する際に影響を及ぼします。  

タグ・ライブラリの場所リスト 

ルートの<orion-web-app>要素のjsp-taglib-locations属性 

JSP仕様で規定されている標準的なJSPの予約済URI機能の拡張機能として、OC4J JSPコンテナは、1つ以上の予約済のタグ・ライブラリの使用をサポートします。予約済のタグ・ライブラリはタグ・ライブラリJARファイルを格納するディレクトリで、これによってライブラリを複数のWebアプリケーション間で共有できます。詳細は、「予約済のタグ・ライブラリの場所の指定」を参照してください。

TLDキャッシングが無効になっている場合(off)、予約済のタグ・ライブラリの場所は、単一のディレクトリ(デフォルトでORACLE_HOME/j2ee/home/jsp/lib/taglib)に制限されます。

TLDキャッシングが有効になっている場合(standardまたはon)、セミコロンをデリミタとして使用したディレクトリ・パスのリストを使用して、1つ以上の予約済のタグ・ライブラリの場所を指定できます。

jsp-taglib-locations属性は、global-web-application.xmlのみで設定できます。個別のWebモジュールのorion-web.xmlファイルでは設定できません。そうした場合、場所は無視されます。

予約済のディレクトリ内に格納するタグ・ライブラリは、JARファイルにパッケージ化する必要があります。  

(なし) 

ルートの<orion-web-app>
要素のsimple-jsp-
mapping
属性 

*.jspファイル拡張子が、アプリケーションに影響するWebディスクリプタの<servlet>要素(global-web-application.xmlweb.xmlおよびorion-web.xml)のoracle.jsp.runtimev2.JspServletフロントエンドJSPサーブレットのみにマッピングされる場合は、trueに設定します。これにより、JSPページのパフォーマンスが改善されます。デフォルトの設定はtrueです。

*.jsp拡張子を別のサーブレットにマップする必要がある場合は、このパラメータをfalseに設定します。 

Application Server ControlコンソールでのJSPパラメータの設定

Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールは、Oracle Application Serverインスタンス用の管理ツールです。デフォルトで、OC4Jとともにインストールされます。

ログイン後、「管理」「JSPプロパティ」リンクから「JSPコンテナのプロパティ」ページにアクセスします。

次に、コンソールにアクセスする手順を説明します。

スタンドアロンOC4JでのApplication Server Controlコンソールへのアクセス

OC4Jソフトウェアをインストールすると、Application Server Controlコンソールが自動的にインストールおよび構成されます。OC4Jを起動すると、デフォルトでコンソールも起動されます。

コンソールには、ポート8888でHTTPリクエストをリスニングするよう構成されているdefaultのWebサイトからアクセスします。コンソールにアクセスするには、Webブラウザで次のURLを入力します。

http://hostname:8888/em

Oracle Application ServerでのApplication Server Controlコンソールへのアクセス

Oracle Universal Installerを使用してOC4Jをインストールすると、Application Server Controlコンソールが自動的にインストールおよび構成されます。

コンソールは、OPMNコマンドライン・ツールopmnctlを使用して、すべてのインストール済のOracle Application Serverコンポーネントと同時に起動されます。このツールは、各サーバー・ノードのORACLE_HOME/opmn/binディレクトリにインストールされています。次のコマンドを発行して、すべてのインストール済のコンポーネントを起動します。

cd ORACLE_HOME/opmn/bin
opmnctl startall

一般的なOracle Application Serverインストールでは、Application Server Controlコンソールを含めたすべてのWebアプリケーションには、Oracle HTTP Server(OHS)からアクセスします。コンソールにアクセスするには、次のURLを使用します。

http://ohs_host_address:port/em

XML構成ファイルでのJSPパラメータの設定

OC4J開発環境では、JSP構成パラメータをグローバル構成ファイルおよびモジュール固有の構成ファイルで直接設定できます。

global-web-application.xmlおよびorion-web.xmlの詳細は、『Oracle Containers for J2EEサーブレット開発者ガイド』を参照してください。

サーブレット初期化パラメータの設定

OC4Jインスタンス内でインスタンス化された各Webモジュールに対し、フロントエンド・サーブレット・クラスoracle.jsp.runtimev2.JspServletのインスタンスが作成されます。OC4Jでサポートされているサーブレットは、このサーブレット・クラスのみです。

サーブレット・インスタンスを初期化するためのデフォルト・パラメータは、global-web-application.xml構成ファイル内の<servlet>要素のサブ要素<init-param>で指定されています。

Webアプリケーション・レベルのすべてのデフォルト・サーブレット・パラメータは、WebモジュールとともにインストールされているJ2EE標準のweb.xmlデプロイメント・ディスクリプタ内の対応する<init-param>要素を指定することにより、オーバーライドできます。このファイルのデフォルトの場所は、ORACLE_HOME/home/j2ee/ appName/webModuleName/WEB-INFディレクトリです。

次の例では、JSPフロントエンド・サーブレットの<servlet>要素内で、サーブレット初期化パラメータが含まれている<init-param>要素を設定する方法を示しています。このサンプルでは、precompile_checkフラグを有効にし、タイムスタンプをチェックせずに実行するためにmain_modeフラグを設定して、Javaコンパイラを冗長モードで実行します。

<servlet>
   <servlet-name>jsp</servlet-name>
   <servlet-class>oracle.jsp.runtimev2.JspServlet</servlet-class>
   <init-param>
      <param-name>precompile_check</param-name>
      <param-value>true</param-value>
   </init-param>
   <init-param>
      <param-name>main_mode</param-name>
      <param-value>justrun</param-value>
   </init-param>
   <init-param>
      <param-name>javaccmd</param-name>
      <param-value>javac -verbose</param-value>
   </init-param>
</servlet>


注意

javaccmdパラメータは、Oracle Containers for J2EE 10g(10.1.3.1.0)では推奨されていません。 


JSP構成パラメータの設定

JSPのタイムアウトや、TLDキャッシングの有効性などの機能を制御するパラメータは、global-web-application.xmlまたはWebモジュールのorion-web.xmlファイルのいずれかの、ルートの<orion-web-app>要素の属性として設定されます。サーブレットの初期化パラメータと同様、orion-web.xmlで設定された属性は、global-web-application.xml内の対応するグローバル定義をオーバーライドします。デプロイされたWebモジュールのファイルは、デフォルトで、ORACLE_HOME/j2ee/home/application-deployments/appName/webModuleNameディレクトリ内にあります。

次の例では、XMLファイル内でルートの<orion-web-app>要素の属性を設定する方法を示しています。

<orion-web-app development="false" jsp-timeout="30" ... >
 ...
</orion-web-app>
<ojsp-init>

orion-web.xmlファイルでは、<ojsp-init>要素を使用して、表3-2に示すJSP構成パラメータを設定できます。

表3-2    JSPサーブレットの構成パラメータ 
<ojsp-init>属性  同等のJSPサーブレット<init-param>  ojspcコマンドライン・オプション 

debug-mode 

debug_mode 

n/a 

iso-8859-1-convert 

iso-8859-1-convert 

n/a 

jsr45-debug 

debug 

-debug 

main-mode 

main_mode 

n/a 

precompile-check 

precompile_check 

n/a 

reduce-tag-code 

reduce_tag_code 

-reduceTagCode 

req-time-introspection 

req_time_instrospection 

-reqTimeIntrospection 

static-text-in-chars 

static-text-in-chars 

-staticTextInChars 

tags-reuse 

tags_reuse_default 

-tagReuse 

これらのパラメータの詳細は、「JSP構成パラメータの概要」を参照してください。

Webアプリケーションのorion-web.xmlファイルで<ojsp-init>を指定すると、デフォルト値を含めたこれらの属性値が、Webモジュールとともにインストールされたweb.xmlデプロイメント・ディスクリプタの<init-param>要素で指定されている対応するJSP構成パラメータの値をオーバーライドします。ojspc事前変換ユーティリティの対応するコマンドライン・オプションは、<ojsp-init>属性およびweb.xmlの対応する設定をオーバーライドします。


注意

global-web-application.xml<ojsp-init>要素は使用できません。 


<ojsp-config>

Oracle独自の<ojsp-config>要素はorion-web.xmlファイルに定義されています。<ojsp-config>のセマンティクスは、JSP 2.0で導入されたweb.xmlファイルの<jsp-config>要素に類似しています。

<default-buffer-size>プロパティは、<url-pattern>によって管理される一連のJSPのJSPライター・オブジェクトにより使用されるデフォルトのバッファ・サイズを指定します。現在(リリース10.1.3.1)、<ojsp-config>で設定できるものは、<default-buffer-size>のみです。<default-buffer-size>設定は、<jsp-config>要素では使用できません。

個々のJSPページの<default-buffer-size>設定は、pageディレクティブのbuffer属性を使用してオーバーライドできます。

pageディレクティブを使用したバッファ・サイズの設定例です。

 <%@ page buffer="7kb" %>

orion-web.xmlファイルの<ojsp-config>要素の構文の例です。

<ojsp-config>
   <ojsp-property-group>
       <url-pattern> ...</url-pattern>
       <default-buffer-size>..</default-buffer-size>
   </ojsp-property-group>
     ....
    multiple <ojsp-property-group> can exist
</ojsp-config>

OC4JでのJSPのコンパイルの構成

Javaコンパイラの起動方法には、OC4Jと同じJVMプロセス内で実行するインプロセス・コンパイルと、別のJVMプロセスで実行するアウトプロセス・コンパイルがあります。

デフォルトでは、OC4Jでアウトプロセス・コンパイルを使用し、コンパイラは個別の実行可能ファイルとして起動します。使用されるデフォルトのコンパイラは、Sun社のJDK付属のjavacです。

OC4Jで別のコンパイラを使用するか、インプロセス・コンパイルを使用するには、<java-compiler>要素を任意のオプション設定でOC4Jのserver.xmlファイルに追加します。詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。

OC4Jでの実行時のJSP再変換および再ロードの構成

OC4Jでは、アプリケーションを再デプロイまたは再起動せずに、アクティブに稼働中のWebモジュールに新しいJavaServer Pages(JSP)を追加したり、既存のJSPを変更できます。

この機能を使用するには、OC4Jインスタンス内で展開されたWARファイル構造内の適切なディレクトリに、新規または更新済のJSPを追加します。追加先のディレクトリは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/applications/appName/webModuleName/です。OC4Jにより、ページが変換およびロード(または再ロード)されます。

この機能は、main_modeサーブレット初期化パラメータによって制御されます。有効な設定は次のとおりです。

main_modeパラメータの追加情報は、「JSP構成パラメータの概要」を参照してください。


注意

  • メモリー内の値を使用して、クラス・ファイルの最終変更時間を保持するため、ページ実装クラス・ファイルをファイル・システムから削除しても、関連するJSPページ・ソースは自動的に再変換されません。

  • ページ実装クラス・ファイルは、メモリー・キャッシュが失われると再生成されます。この再生成は、サーバーの再起動後やこのアプリケーション内の別のページが再変換された後に、リクエストがこのページにダイレクトされるたびに発生します。

  • OC4Jでは、静的にインクルードされたページ(つまり、includeディレクティブを使用してインクルードされたページ)が更新された場合、インクルード先のページは、次の起動時に自動的に再変換されます。

 

サーブレット・レイヤーでのクラス・ローダーの動作の詳細は、『Oracle Containers for J2EEサーブレット開発者ガイド』を参照してください。

OC4Jが提供する主なJSP関連のサポート・ファイル

この項では、WebコンテナまたはJSPアプリケーションで使用するJARファイルとZIPファイルの概要を説明します。これらのファイルは、システム上でOC4Jのクラスパスにインストールされます。

特定のタグ・ライブラリなど、特定の領域に関連したファイルもあります。これには、次のファイルが含まれます。


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