Oracle Containers for J2EE JavaServer Pages開発者ガイド 10g(10.1.3.1.0) B31860-01 |
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この章では、JSP環境での基本事項である、主なサポート・ファイル、主なOC4J構成ファイルおよびWebコンテナの構成について説明します。また、アプリケーション・ルート機能、クラスパス機能、セキュリティ上の問題およびファイルのネーミング規則など、初期段階での考慮事項についても説明します。
この章には、次の項目が含まれます。
この項では、OC4J JSPコンテナの構成オプションを説明します。特にJSP開発用にコンテナを構成する場合を中心に説明します。この項には、次の項目が含まれます。
OC4Jでは、JSPコンテナ環境を構成するためのパラメータがいくつか用意されています。表3-1に、サポートされている構成パラメータのサマリーを示します。
この表の「Application Server ControlコンソールのJSPプロパティ」列に記されているパラメータは、OC4J付属のOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソール管理インタフェースの「JSPコンテナのプロパティ」ページで設定できます。詳細は、「Application Server ControlコンソールでのJSPパラメータの設定」を参照してください。
Application Server Controlコンソールからアクセスできないパラメータは、デフォルトでORACLE_HOME
/j2ee/home/config
ディレクトリ内にあるglobal-web-application.xml
構成ファイルで直接設定できます。このファイルで持続されたJSPパラメータは、OC4Jサーバー・インスタンス内で実行されるすべてのWebモジュールによって継承されるデフォルト値となります。
いずれのグローバル設定も、Webモジュールのweb.xml
またはorion-web.xml
デプロイメント・ディスクリプタを変更することにより、特定のWebアプリケーションでオーバーライドできます。これらのファイルは手動で編集する必要があります。Application Server Controlコンソールでは編集機能を提供していません。
global-web-application.xml
またはorion-web.xml
ファイルでパラメータを設定する方法の詳細は、「XML構成ファイルでのJSPパラメータの設定」を参照してください。
Application Server Controlコンソール のJSPプロパティ | XMLパラメータ | 説明 |
---|---|---|
(なし) |
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(なし) |
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JSR-45デバッグ・サポートを有効にするために設定します。有効な値は次のとおりです。 |
デバッグ・モード |
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このパラメータが |
静的コンテンツの外部リソース |
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トランスレータは、リソース・ファイルを、生成されたクラス・ファイルとして同じディレクトリに格納します。リソース・ファイル名は、JSPページ名に拡張子
たとえば、 1ページに大量の静的なコンテンツが存在する場合は、この技法によって変換速度が向上し、ページの実行速度も向上します。詳細は、「大量の静的なコンテンツまたはタグ・ライブラリの使用の管理」を参照してください。 |
追加インポート・パッケージ・リスト |
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「OC4Jでデフォルトでインポートされるパッケージ」で説明されているJSPのデフォルトより多いパッケージをインポートします。
XMLファイルでは、名前には、カンマまたは空白のデリミタが使用できます。たとえば、次のサンプルは、いずれも有効です。 <init-param> または <init-param> |
重複するディレクティブ属性を受け入れます |
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XMLの検証 |
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このブール値を このパラメータは将来のリリースで削除される予定です。これは、リリース10.1.3.1.0でこの動作を実装する唯一の方法です。この動作を実装する場合は、このパラメータが削除されたリリースにアップグレードする際に、コードを変更する必要があります。 |
(なし) |
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このブール型パラメータを |
JSPを変更するタイミング |
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変更が行われた場合に、JSP生成クラスを自動的に再ロードするか、またはJSPページを自動的に再変換するかを指定するために使用します。 有効にすると、Webアプリケーションを再デプロイまたは再起動せずに、新規または変更されたJSPをOC4Jランタイムにロードできます。追加情報は、「OC4Jでの実行時のJSP再変換および再ロードの構成」を参照してください。 有効な設定は次のとおりです。
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(なし) |
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このパラメータは将来のリリースで削除される予定です。これは、リリース10.1.3.1.0でこの動作を実装する唯一の方法です。この動作を実装する場合は、このパラメータが削除されたリリースにアップグレードする際に、コードを変更する必要があります。 |
(なし) |
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プリコンパイル・チェック |
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このブール型パラメータを
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カスタム・タグのコード・サイズの削減 |
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このブール型パラメータを |
(なし) |
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このブール型パラメータを
リクエスト時のイントロスペクションの使用例として、タグ・ハンドラによって、タグ補足情報クラスの
このフラグには、 <% if (cond) { %> |
(なし) |
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このブール型パラメータを
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静的テキストを文字として生成 |
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このブール型パラメータを 次の例に示すように、実行時に文字エンコードをアプリケーションで動的に変更する必要がある場合は、このフラグを有効にします。 <% response.setContentType("text/html; charset=UTF-8"); %>
デフォルト設定の |
(なし) |
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このフラグを
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デフォルトでタグを再利用 |
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このパラメータを使用して、タグ・ハンドラの再利用(タグ・プーリングとも呼ばれる)のモードを指定します。
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JSPページのタイムアウト |
ルートの |
時間を示す |
永続TLDキャッシング |
ルートの |
OC4JにはTLDの永続的なキャッシング機能があり、予約済のタグ・ライブラリの場所におけるTLDのグローバル・キャッシュ、およびTLDを使用するアプリケーションに対するアプリケーション・レベルでのキャッシュを使用できます。詳細は、「TLDキャッシング機能の有効化」を参照してください。 デフォルトでは、アプリケーションは、グローバルWebアプリケーション・レベルで設定されたTLDキャッシングの値を継承します。ただし、TLDキャッシングがアプリケーション・レベルで設定されると、この値でグローバル設定がオーバーライドされます。
このパラメータの値は、次の「タグ・ライブラリの場所」( |
タグ・ライブラリの場所リスト |
ルートの |
JSP仕様で規定されている標準的なJSPの予約済URI機能の拡張機能として、OC4J JSPコンテナは、1つ以上の予約済のタグ・ライブラリの使用をサポートします。予約済のタグ・ライブラリはタグ・ライブラリJARファイルを格納するディレクトリで、これによってライブラリを複数のWebアプリケーション間で共有できます。詳細は、「予約済のタグ・ライブラリの場所の指定」を参照してください。
TLDキャッシングが無効になっている場合(
TLDキャッシングが有効になっている場合(
予約済のディレクトリ内に格納するタグ・ライブラリは、JARファイルにパッケージ化する必要があります。 |
(なし) |
ルートの |
*.jsp拡張子を別のサーブレットにマップする必要がある場合は、このパラメータを |
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールは、Oracle Application Serverインスタンス用の管理ツールです。デフォルトで、OC4Jとともにインストールされます。
ログイン後、「管理」→「JSPプロパティ」リンクから「JSPコンテナのプロパティ」ページにアクセスします。
次に、コンソールにアクセスする手順を説明します。
OC4Jソフトウェアをインストールすると、Application Server Controlコンソールが自動的にインストールおよび構成されます。OC4Jを起動すると、デフォルトでコンソールも起動されます。
コンソールには、ポート8888でHTTPリクエストをリスニングするよう構成されているdefault
のWebサイトからアクセスします。コンソールにアクセスするには、Webブラウザで次のURLを入力します。
http://hostname:8888/em
Oracle Universal Installerを使用してOC4Jをインストールすると、Application Server Controlコンソールが自動的にインストールおよび構成されます。
コンソールは、OPMNコマンドライン・ツールopmnctl
を使用して、すべてのインストール済のOracle Application Serverコンポーネントと同時に起動されます。このツールは、各サーバー・ノードのORACLE_HOME
/opmn/bin
ディレクトリにインストールされています。次のコマンドを発行して、すべてのインストール済のコンポーネントを起動します。
cd ORACLE_HOME/opmn/bin opmnctl startall
一般的なOracle Application Serverインストールでは、Application Server Controlコンソールを含めたすべてのWebアプリケーションには、Oracle HTTP Server(OHS)からアクセスします。コンソールにアクセスするには、次のURLを使用します。
http://ohs_host_address:port/em
ohs_host_address
は、OHSのホスト・マシンのアドレスです。たとえば、server07.company.com
のようになります。
port
は、OPMNによってOHSに割り当てられたHTTPリスナー・ポートです。OHSのホスト・マシンで次のopmnctl
コマンドを実行すると、OPMNによって割り当てられたリスナー・ポートのリストを取得できます。
opmnctl status -l
OPMNのステータス出力でhttp1
に指定されているポートを、port
の値に指定します。
HTTP_Server | HTTP_Server | 6412 | Alive | 1970872013 | 1 6396 | 0:48:01 | https1:4443,http2:722,http1:7779
OC4J開発環境では、JSP構成パラメータをグローバル構成ファイルおよびモジュール固有の構成ファイルで直接設定できます。
global-web-application.xml
およびorion-web.xml
の詳細は、『Oracle Containers for J2EEサーブレット開発者ガイド』を参照してください。
OC4Jインスタンス内でインスタンス化された各Webモジュールに対し、フロントエンド・サーブレット・クラスoracle.jsp.runtimev2.JspServlet
のインスタンスが作成されます。OC4Jでサポートされているサーブレットは、このサーブレット・クラスのみです。
サーブレット・インスタンスを初期化するためのデフォルト・パラメータは、global-web-application.xml
構成ファイル内の<servlet>
要素のサブ要素<init-param>
で指定されています。
Webアプリケーション・レベルのすべてのデフォルト・サーブレット・パラメータは、WebモジュールとともにインストールされているJ2EE標準のweb.xml
デプロイメント・ディスクリプタ内の対応する<init-param>
要素を指定することにより、オーバーライドできます。このファイルのデフォルトの場所は、ORACLE_HOME
/home/j2ee/
appName
/
webModuleName
/WEB-INF
ディレクトリです。
次の例では、JSPフロントエンド・サーブレットの<servlet>
要素内で、サーブレット初期化パラメータが含まれている<init-param>
要素を設定する方法を示しています。このサンプルでは、precompile_check
フラグを有効にし、タイムスタンプをチェックせずに実行するためにmain_mode
フラグを設定して、Javaコンパイラを冗長モードで実行します。
<servlet> <servlet-name>jsp</servlet-name> <servlet-class>oracle.jsp.runtimev2.JspServlet</servlet-class> <init-param> <param-name>precompile_check</param-name> <param-value>true</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>main_mode</param-name> <param-value>justrun</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>javaccmd</param-name> <param-value>javac -verbose</param-value> </init-param> </servlet>
JSPのタイムアウトや、TLDキャッシングの有効性などの機能を制御するパラメータは、global-web-application.xml
またはWebモジュールのorion-web.xml
ファイルのいずれかの、ルートの<orion-web-app>
要素の属性として設定されます。サーブレットの初期化パラメータと同様、orion-web.xml
で設定された属性は、global-web-application.xml
内の対応するグローバル定義をオーバーライドします。デプロイされたWebモジュールのファイルは、デフォルトで、ORACLE_HOME
/j2ee/home/application-deployments/
appName
/
webModuleName
ディレクトリ内にあります。
次の例では、XMLファイル内でルートの<orion-web-app>
要素の属性を設定する方法を示しています。
<orion-web-app development="false" jsp-timeout="30" ... > ... </orion-web-app>
orion-web.xml
ファイルでは、<ojsp-init>
要素を使用して、表3-2に示すJSP構成パラメータを設定できます。
これらのパラメータの詳細は、「JSP構成パラメータの概要」を参照してください。
Webアプリケーションのorion-web.xml
ファイルで<ojsp-init>
を指定すると、デフォルト値を含めたこれらの属性値が、Webモジュールとともにインストールされたweb.xml
デプロイメント・ディスクリプタの<init-param>
要素で指定されている対応するJSP構成パラメータの値をオーバーライドします。ojspc
事前変換ユーティリティの対応するコマンドライン・オプションは、<ojsp-init>
属性およびweb.xml
の対応する設定をオーバーライドします。
Oracle独自の<ojsp-config>
要素はorion-web.xml
ファイルに定義されています。<ojsp-config>
のセマンティクスは、JSP 2.0で導入されたweb.xml
ファイルの<jsp-config>
要素に類似しています。
<default-buffer-size>
プロパティは、<url-pattern>
によって管理される一連のJSPのJSPライター・オブジェクトにより使用されるデフォルトのバッファ・サイズを指定します。現在(リリース10.1.3.1)、<ojsp-config>
で設定できるものは、<default-buffer-size>
のみです。<default-buffer-size>
設定は、<jsp-config>
要素では使用できません。
個々のJSPページの<default-buffer-size>設定は、pageディレクティブのbuffer
属性を使用してオーバーライドできます。
pageディレクティブを使用したバッファ・サイズの設定例です。
<%@ page buffer="7kb" %>
orion-web.xml
ファイルの<ojsp-config>
要素の構文の例です。
<ojsp-config> <ojsp-property-group> <url-pattern> ...</url-pattern> <default-buffer-size>..</default-buffer-size> </ojsp-property-group> .... multiple <ojsp-property-group> can exist </ojsp-config>
Javaコンパイラの起動方法には、OC4Jと同じJVMプロセス内で実行するインプロセス・コンパイルと、別のJVMプロセスで実行するアウトプロセス・コンパイルがあります。
デフォルトでは、OC4Jでアウトプロセス・コンパイルを使用し、コンパイラは個別の実行可能ファイルとして起動します。使用されるデフォルトのコンパイラは、Sun社のJDK付属のjavac
です。
OC4Jで別のコンパイラを使用するか、インプロセス・コンパイルを使用するには、<java-compiler>
要素を任意のオプション設定でOC4Jのserver.xml
ファイルに追加します。詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。
OC4Jでは、アプリケーションを再デプロイまたは再起動せずに、アクティブに稼働中のWebモジュールに新しいJavaServer Pages(JSP)を追加したり、既存のJSPを変更できます。
この機能を使用するには、OC4Jインスタンス内で展開されたWARファイル構造内の適切なディレクトリに、新規または更新済のJSPを追加します。追加先のディレクトリは、ORACLE_HOME
/j2ee/
instance
/applications/
appName
/
webModuleName
/
です。OC4Jにより、ページが変換およびロード(または再ロード)されます。
この機能は、main_mode
サーブレット初期化パラメータによって制御されます。有効な設定は次のとおりです。
recompile
(デフォルト): 変更されたJSPページを再変換します。
reload
: Webコンテナによって生成され、変更されたクラス(ページの実装クラスなど)を再ロードします。
justrun
: 再変換または再ロードせずに稼働します。本番環境などでは、最適なパフォーマンスを提供できる場合があります。
main_mode
パラメータの追加情報は、「JSP構成パラメータの概要」を参照してください。
サーブレット・レイヤーでのクラス・ローダーの動作の詳細は、『Oracle Containers for J2EEサーブレット開発者ガイド』を参照してください。
この項では、WebコンテナまたはJSPアプリケーションで使用するJARファイルとZIPファイルの概要を説明します。これらのファイルは、システム上でOC4Jのクラスパスにインストールされます。
ojsp.jar
: Webコンテナ用のクラス。
ojsputil.jar
: OC4Jが提供するタグ・ライブラリとユーティリティ用のクラス。
xmlparserv2.jar
: XML解析用。web.xml
デプロイメント・ディスクリプタ・ファイル、タグ・ライブラリ・ディスクリプタ、およびXML関連タグ機能で必要です。
ojdbc14.jar
/ classes12.jar
/ classes111.jar
: Oracle JDBCドライバ用(それぞれJDK 1.4、1.2以上用)。
runtime12.jar
/ runtime12ee.jar
/ runtime11.jar
/ runtime.jar
/ runtime-nonoracle.jar
: Oracle SQLJランタイム用(それぞれJDK 1.2.x以上とOracle9i以上のJDBC用、JDK 1.2.x以上のEnterprise EditionとOracle9i以上のJDBC用、またはすべてのJDK環境とOracle JDBC以外のドライバ用)。
jndi.jar
: リソース(JDBCデータ・ソース、Enterprise JavaBeansなど)をルックアップするためのJNDIサービス用。
jta.jar
: Java Transaction API用。
特定のタグ・ライブラリなど、特定の領域に関連したファイルもあります。これには、次のファイルが含まれます。
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