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Oracle Content Database Oracle WebCenter Suite用管理者ガイド
10g(10.1.3.2.0)
E05041-01
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A Oracle Content DBのトラブルシューティング

この付録を使用して、Oracle Content DBのインストールに関する問題をトラブルシューティングします。

この付録では、次の項目について説明します。

管理上の一般的な問題の解決

表A-1に、Oracle Content DBの管理上の一般的な問題のトラブルシューティング方法を示します。

表A-1 管理上の一般的な問題

問題 予測される原因 対処措置

管理者がファイルをアップロードし、そのファイルを削除したにもかかわらず、取得した領域が表領域に表示されない。

Content GarbageCollectionAgentに、InitialTimeOfDayおよびActivationPeriodが正しく設定されていません。

Application Server Controlを使用して、コンテンツ・ガベージ・コレクション・エージェントのInitialTimeOfDayおよびActivationPeriodエントリを表示します。

また、ノードのログを確認し、コンテンツ・ガベージ・コレクション・エージェントが定期的にアクティブにされているかどうかを確認します。

Oracle Internet Directoryを使用しているとき、ユーザーのプロビジョニングに失敗するか、新規のプロビジョニング対象ユーザーをライブラリに追加できない。

Oracle Internet Directoryで必須のユーザー属性が設定されていません。

すべてのユーザーについて、Oracle Internet DirectoryのsngivenNameおよびmailユーザー属性にNULL以外の値を設定する必要があります。さらに、すべてのユーザーのユーザー名には、NULL以外の値が必要です。

ユーザー名は、レルムのOracleコンテキストのorclCommonNickname Attributeで指定します。orclCommonNicknameAttributeの表示の詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

OracleAS JAAS Provider Admintoolを使用してファイルベースのユーザー・リポジトリにユーザーを追加すると、新規ユーザーがOracle Content DBにログインできない。

ユーザーの追加後にOC4J_Contentが再起動されませんでした。

OracleAS JAAS Provider Admintoolを使用してファイルベースのユーザー・リポジトリにユーザーを追加した後には、ユーザーがOracle Content DBにログインできるように、OC4J_Contentを再起動する必要があります。

あるいは、Application Server Controlを使用してユーザーを追加できます。Application Server Controlを使用してユーザーを追加した後には、OC4J_Contentを再起動する必要はありません。

Oracle Content DB Webクライアントの管理モードで、ユーザー管理者が、ユーザー・リポジトリで削除されたユーザーを表示できるだけでなく、そのプロファイル情報を更新できる。

ユーザー・リポジトリでユーザーを削除した後に、deleteuserスクリプトが実行されませんでした。

ユーザー・リポジトリでユーザーを削除した後には、deleteuserスクリプトを実行してOracle Content DBからユーザーを削除する必要があります。詳細は、「Oracle Content DBでのユーザーの削除」を参照してください。

ユーザーがOracle Records DB Webクライアントの「プロパティ」ダイアログ・ボックスや他のダイアログ・ボックスにアクセスできない。

ポップアップ・ブロッカがこれらのアプリケーション・ダイアログ・ボックスをブロックしています。

Oracle Records DB Webクライアントの一部の機能にアクセスするには、ポップアップ・ブロッカを無効にする必要があります。

[Ctrl]キーを押しながら「起動」をクリックすると、ほとんどのポップアップ・ブロッカをバイパスできます。なお、ポップアップ設定の詳細はブラウザのヘルプを参照してください。

Oracle Content DB Webクライアントの「ユーザー・プリファレンス」ダイアログで、「名」、「姓」および「電子メール・アドレス」の値が空白で、更新できない。

ユーザー管理者がこれらの値を指定していません。

ファイルベースのユーザー・リポジトリをOracle Content DBのユーザー・リポジトリとして使用している場合、「名」、「姓」および「電子メール・アドレス」のユーザー・プロファイル値をユーザーの作成時に指定する方法はありません。これらの値を設定するには、Oracle Content DB Webクライアントにユーザー管理者としてログインし、管理モードに切り替えます。それから、追加した各ユーザーのユーザー・プロファイルにアクセスしてこれらの属性を設定します。

ユーザーをユーザー・リポジトリに追加したが、Oracle Content DBのユーザー検索でそのユーザーを検出できない。

そのユーザーは、まだOracle Content DBにログインしていません。

ユーザーは、初めてログインするまでプロビジョニングされないため、ユーザー・リポジトリに存在してもOracle Content DBの検索で検出できないことがあります。ユーザーがOracle Content DBにログインするまで待ってから、ユーザーを検索したりライブラリへのユーザーの追加を試行する必要があります。

Oracle Content DBに接続できない。

Oracle Content DBサーバーがDHCPを使用している可能性があります。

Oracle Content DBがDHCPを使用している場合は、ホスト名ではなくサーバーの現在のIPアドレスを使用して接続します。HTTPを含むすべてのOracle Content DBプロトコルが影響を受けます。

Application Server Controlで、「ノード」ページの特定のサーバーに対して次のエラー・メッセージが表示される。

「このサーバーは構成されていますが、現在ロードされていません。」

サーバーが正しく構成されていないか、サーバーに初期化またはロード関連の問題が発生している可能性があります。

このメッセージは、サーバーが実行時にノードから削除されたが、ノード構成にはまだ存在するという場合にも表示されます。

このサーバーに初期化/ロード関連のエラーが発生していないかどうか、ノード・ログを確認してください。

cn=orcladminとしてログインできない(Oracle Internet Directoryのユーザー・リポジトリのみ)。

cn=orcladminパスワードを忘れた、またはパスワードが不明です。

パスワードを、メタデータ・リポジトリ・データベースでリセットしてください。DSEルート属性名は、orclsupasswordです。

注意: 接続の失敗が一定の回数に達すると、cn=orcladminアカウントはロックされます。これが発生した場合は、アカウントのロックを解除してください。

cn=orcladminアカウントがロックされている(Oracle Internet Directoryのユーザー・リポジトリのみ)。

デフォルトでは、接続に10回失敗すると、cn=orcladminアカウントはロックされます。この設定は、パスワード・ポリシーで制御されています。

cn=orcladminパスワードを知っている場合、次のコマンドをOracleAS Infrastructureホームから実行して、アカウントのロックを解除してください。

ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=db_SID unlock_su_acct=true

上のコマンドでは、db_SIDはデータベースのSIDです。次に例を示します。

ORACLE_HOME/bin/oidpasswd connect=orcl unlock_su_acct=true
OID DB user password: my_ODS_password
OID superuser account unlocked successfully.

コマンドでODSスキーマのパスを入力するよう求められます。デフォルトでは、ODSパスワードにはcn=orcladminアカウントと同じパスワードが、OracleAS Infrastructureのインストール中に設定されます。

関連資料: 接続の失敗を許可する回数のパスワード・ポリシー変更の詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

ログアウト後、Webクライアントからログインすると問題が発生する。

Oracle Content DBのログアウト後に、すべてのブラウザ・ウィンドウが閉じられませんでした。

JAZNの制限のため、Oracle Content DBから完全にログアウトするには、Oracle Content DBへのログインに使用したブラウザに関連付けられたブラウザ・ウィンドウをすべて閉じる必要があります。たとえば、Microsoft Internet Explorerを使用してログインした場合、ログアウト後にすべてのInternet Explorerのウィンドウを閉じる必要があります。

cn=orcladminアカウントのパスワードの有効期限が切れたため、デフォルトのパスワード有効期限の期間を変更する。

デフォルトのパスワード有効期限の期間は60日です。

cn=orcladminパスワードのデフォルト有効期限を変更するには、次の手順を実行します。

  1. cn=orcladminアカウントがロックされている場合は、パスワード・ポリシーを変更する前にアカウントのロックを解除する必要があります。詳細は、この表の前述の項目を参照してください。

  2. Oracle Direcory Managerにログインし、パスワード・ポリシー管理に進みます。

  3. 次の2つの属性を検索します。

    cn=PwdPolicyEntryの下のPasswordExpiryTime属性(password_policy_entrydc=mycompany,dc=comなど)。

    Entry Managementの下のpwdmaxage属性(cn=PwdPolicyEntry、cn=common、cn=products、cn=OracleContext、dc=mycompany、dc=comなど)。

  4. 各パスワード・ポリシーのpwdmaxage属性を、適切な値に変更します。次に例を示します。

    5184000 = 60日(デフォルト)

    7776000 = 90日

    10368000 = 120日

    15552000 = 180日

    31536000 = 1年

    注意: この値は必ず、どちらの場所でも変更してください。

  5. Oracle Direcory Managerに戻り、レルム固有のcn=orcladminアカウントに進みます。userpassword属性を検索し、新しい値を割り当てます。OracleAS Single Sign-Onを使用するOracleコンポーネントを起動し、orcladminとしてログインできるようになります。

  6. odisrvregユーティリティを起動して、ランダムに生成されるOracle Direcory Integration and Provisioningのパスワードをリセットします。次に例を示します。

    odisrvreg -D cn=orcladmin -w mypassword -p 3060
    Already Registered...Updating DIS password...
    DIS registration successful.
    

関連資料: 詳細は、『Oracle Identity Management統合ガイド』を参照してください。

Oracle Content DBの実行時にメモリー不足例外が発生する。

Javaの最大ヒープ・サイズが小さすぎます。

そのノード構成の-Xmx設定を変更して、ヒープ・サイズを増やします。詳細は、「ノード構成の変更」を参照してください。

WebおよびWindowsを介したコンテンツの問合せで行が戻されない。

Oracle Textによるドキュメントの索引付けが行われていません。

詳細は、「Oracle Text PL/SQLパッケージを使用したIFS_TEXT索引のメンテナンス」を参照してください。

Application Server Controlで、OC4J_Contentページの「Webサービス」タブにOracle Content DB Webサービスを表示できない。

Oracle Content DB Webサービスでは、Oracle Application Server Webサービスのフレームワークを使用しません。

Oracle Content DB Webサービスでは、Oracle Application Server Webサービスのフレームワークではなく、Axisフレームワークを使用します。そのため、Application Server Controlでは、OC4J_Contentの「Webサービス」タブにOracle Content DB Webサービスが表示されません。

Application Server Controlでログの検索機能を使用すると、OC4J_Contentのログが検出されない。

ログの検索条件に、適用されないメッセージ・タイプが含まれています。

Application Server Controlの「ログの検索」ページの「メッセージ・タイプ」セクションで、必ず「不明」を選択します。Oracle Content DBのログは、リストに示された他のメッセージ・タイプ(内部エラー、警告、トレース、エラーおよび通知)には分類されません。


パフォーマンスの問題の解決

表A-2に、Oracle Content DBのパフォーマンスの問題のトラブルシューティング方法を示します。

表A-2 パフォーマンスの問題

問題 予測される原因 対処措置

サーバーが読取りおよび書込みアクティビティ全般で低速である(事例1)。

サーバー・メモリーがオーバーコミットしています。サーバーが、メモリー・ブロックをディスクに過剰にスワッピングしています。

vmstat(UNIX)などのシステム・モニタリング・ツールを実行し、過剰なページ・スワッピングを探して問題を検証します。

データベースのinit.oraファイルで次のパラメータを調整します。

  • processesを小さくします。

  • open_cursorsを減らします。

  • db_block_buffersを減らします。

不要なJVMまたは他の不要なプロセスを停止します。

サーバーへのメモリーの追加が必要になる場合もあります。あるいは、単層構成で実行している場合は、Oracle Content DBサーバーを2層構成に再構成します。

サーバーが読取りおよび書込みアクティビティ全般で低速である(事例2)。

CTXHXがCPUの100%を使用しています。

付録C「Oracle Text索引の管理」を参照してください。

サーバーが読取りまたは検索アクティビティのみで低速である。

大量のデータがロードされているにもかかわらず、CBOの統計が更新されていません。

コストベース・オプティマイザが最新でない統計データを使用している場合、パフォーマンスが低下します。ORACLE_HOME/content/admin/sqlディレクトリにあるanalyze.sqlスクリプトを実行して、統計をリフレッシュします。

サーバーがコンテンツ・ベースの検索アクティビティのみで低速である(事例1)。

Oracle Textの表領域が他のデータベース・ファイルと同じディスク上に存在しています。

Oracle Textの表領域を別のディスクに移動します。表領域の移動の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

サーバーがコンテンツ・ベースの検索アクティビティのみで低速である(事例2)。

Oracle Textの索引が断片化されています。

Oracle TextのOracle索引であるIFS_TEXTを定期的に最適化します。詳細は、「Oracle Text PL/SQLパッケージを使用したIFS_TEXT索引のメンテナンス」を参照してください。

サーバーが書込みアクティビティのみで低速である(事例1)。

大量のドキュメントがロードされているにもかかわらず、REDOログが小さすぎます。

100MB以上のREDOログを2つ以上追加します。詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。通常、REDOログは1時間に1回以上切り替える必要があります。REDOログの切替え頻度を示す最新のログは、ORACLE_HOME/rdbms/sid/bdumpディレクトリを参照してください。

サーバーが書込みアクティビティのみで低速である(事例2)。

大量のドキュメントがロードされているにもかかわらず、REDOログがデータベース・ファイルと同じディスク上に存在しています。

REDOログをデータベース・ファイルとは別のディスクに置きます。詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』および『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。

パフォーマンスを最適化するには、1つ以上のディスク(および可能な場合は1つのディスク・コントローラ)をREDOログ専用で使用し、順次書込みアクティビティに対してディスクを最適化します。たとえば、Solarisオペレーティング・システム(SPARC)の場合、ディスクにRAWパーティションまたはUNIXファイル・システムを選択できます。Solaris 2.6以上でUNIXファイル・システムを選択する場合、ファイル・システムのマウント時に「forcedirection」オプションを使用します。このオプションは、ファイル・システムをREDOログ専用で使用する場合にのみ使用する必要があります。