ヘッダーをスキップ

Oracle WebCenter Framework チュートリアル
10g(10.1.3.2.0)

E05043-01
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

A チュートリアルのIDストアの設定方法

この付録では、第8章「セキュリティの設定」の要件であるIDストアを設定する方法について説明します。

Oracle ADF Securityでは、特定のリソース・プロバイダに対してユーザーが認証されます。このチュートリアルでは、埋込みOC4Jに付属の軽量XMLリソース・プロバイダsystem-jazn-data.xmlを活用します。このリソース・プロバイダは、このチュートリアルのような小規模なアプリケーションに最適であり、JDEVHOME¥jdev¥system¥oracle.j2ee.10.1.3.xx.xx¥embedded-oc4j¥configにあります。


注意

JDeveloperを最初に開いたときに、システム・ディレクトリが作成されます。 


便宜上、このチュートリアルを完了するのに必要なすべてのデータが含まれたサンプルのsystem-jazn-data.xmlファイルが用意されています(第2章の「サンプル・チュートリアル・ファイルのダウンロード」および「サンプルのsystem-jazn-data.xmlファイルのコピー」を参照)。次の表に、サンプル・ファイルで提供されているユーザーおよびロールについて概説します。

ロール名  ユーザー  説明 

page-viewer 

Singh 

このユーザーは、保護されたページを表示できます。 

page-personalizer 

Cho 

このユーザーは、保護されたページ上のポートレットをパーソナライズできます。 

page-customizer 

Harvey 

このユーザーは、保護されたページをカスタマイズできます。 

restricted-user 

King 

このユーザーは、保護されたページを表示できません。 

users 

Singh、Cho、King、Harvey、JtaAdmin、oc4jadmin 

usersロールは、有効な各ユーザーのリストを保守します。 

これらのチュートリアル・ユーザーおよびロールを最初から自分で入力する場合のみ、この付録の手順に従ってください。プロセスの詳細を知りたい場合や、すでにJDeveloperを使用してセキュアなアプリケーションを構築中の場合は、追加したユーザー、ロールおよびポリシーを上書きする必要はありません。

IDストアを設定するには、次の各項の手順を実行します。

ユーザーの作成

この手順では、Singh、Cho、HarveyおよびKingという4つのユーザーを埋込みOC4Jのsystem-jazn-data.xmlファイルに追加します。

  1. 「ツール」メニューから、「埋込みOC4Jサーバーの設定」を選択します。

    「現在実行中の埋込みサーバー」という情報メッセージが表示されたら、「いいえ」をクリックし、埋込みOC4Jサーバーを停止(メイン・メニューから「実行」「終了 - 埋込みOC4Jサーバー」の順に選択)します。

  2. 「グローバル」ブランチの下の「認証(JAZN)」「レルム」「jazn.com」を順に開きます。

    jazn.comは、チュートリアル・アプリケーションのデフォルトのセキュリティ・レルムです。

    「現在のワークスペース」の下の「認証(JAZN)」というブランチを選択しないでください。このブランチではアプリケーション・レベルでユーザー・データを定義できますが、チュートリアル・アプリケーションでは使用されません。WebCenterアプリケーションでは、「グローバル」レルムの下に定義されているデータのみが使用されます。

  3. 「ユーザー」を選択します。

    デフォルトのグローバル・セキュリティ・レルムに対する3つの事前定義ユーザーが表示されています(図A-1)。

    図A-1    グローバル・セキュリティ・レルムjazn.comのデフォルト・ユーザー


    画像の説明

    3つのデフォルト・ユーザーは、次のとおりです。

    • anonymous: デフォルトのゲストまたは匿名ユーザー

    • oc4jadmin: OC4J管理者

    • JtaAdmin: 伝播済OC4Jトランザクションをリカバリするための別のユーザー

    これらのユーザーはいずれも削除しないでください。削除すると、管理機能の一部が働かなくなります。

  4. Singhという名前の新しいユーザーを作成します。

    1. 「追加」をクリックします。

    2. 「名前」にSinghを入力します。

    3. 「資格証明」フィールドに、パスワードwelcomeを入力します。

    4. 「OK」をクリックします。「ユーザー」リストにSinghが表示されます。

    5. 「説明」に、This User may view pagesを入力します。

  5. 次に、手順4を繰り返します。Cho、HarveyおよびKingという名前の3つのユーザーを追加で作成します。次の表に示す資格証明および説明を使用してください。

    名前  資格証明  表示名  説明 

    Singh 

    welcome 

    Singh 

    This user may view secured pages. 

    Cho 

    welcome 

    Cho 

    This user may personalize portlets on a secured page. 

    Harvey 

    welcome 

    Harvey 

    This user may customize secured pages. 

    King 

    welcome 

    Harvey 

    This user may not view secured pages. 

    「ユーザー」リストに、新しい4つのユーザーが表示されます(図A-2を参照)。

    図A-2    新しいユーザー


    画像の説明

  6. 「OK」をクリックして、埋込みOC4Jのsystem-jazn-data.xmlにユーザー定義を保存します。

ロールの作成およびユーザー・メンバーの割当て

この手順では、page-viewer、page-personalizer、page-customizerおよびrestricted-userという4つのロールを埋込みOC4Jのsystem-jazn-data.xmlファイルに追加します。

  1. 「ツール」メニューから、「埋込みOC4Jサーバーの設定」を選択します。

  2. 「認証(JAZN)」「レルム」および「jazn.com」を開きます。

  3. 「ロール」を選択します。

    デフォルトのグローバル・セキュリティ・レルムjazn.comに対する事前定義ロールがいくつか表示されます(図A-3を参照)。

    • oc4j-administrators: OC4J管理者ロール

    • oc4j-app-administrators: OC4Jアプリケーション管理者ロール

    • users: システム内のすべてのユーザーをマップするための汎用グループ

    • ascontrol_admin: Enterprise Manager Application Server Control管理者ロール

    • ascontrol_appadmin: Enterprise Managerアプリケーション管理者ロール

    • ascontrol_monitor: Enterprise Manager監視ロール

    これらのロールはいずれも削除しないでください。削除すると、管理機能の一部が働かなくなります。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

    図A-3    グローバル・セキュリティ・レルムjazn.comのデフォルト・ロール


    画像の説明

  4. page-viewerという名前の新しいロールを作成し、ユーザーSinghをこのロールに割り当てます。

    1. 「追加」をクリックします。

    2. 「名前」にpage-viewerを入力し、「OK」をクリックします。

    3. 「メンバー・ユーザー」タブをクリックし、Singhを右側のリストに移動します。

  5. 次に、手順4を繰り返します。さらに3つのロールを追加し、この表に示すとおりに、メンバー・ユーザーを各ロールに割り当てます。

    ロール  メンバー・ユーザー 

    page-viewer 

    Singh 

    page-personalizer 

    Cho 

    page-customizer 

    Harvey 

    restricted-user 

    King 

    1. page-personalizer、page-customizerおよびrestricted-userという名前のロールを追加します。

    2. メンバーChoをpage-personalizerロールに、メンバーHarveyをpage-customizerロールに、メンバーKingをrestricted-userロールに割り当てます(図A-4を参照)。

      図A-4    新しいロールに割り当てられたメンバー・ユーザー


      画像の説明

  6. (「anonymous」を除く)すべてのユーザーをusersロール内に配置します。

    1. 「users」ロールを選択します。

    2. 「メンバー・ユーザー」タブをクリックし、ユーザー(Singh、Cho、Harvey、King、JtaAdminおよびoc4jadmin)を右側のリストに移動します(図A-5を参照)。

      図A-5    usersロールへのメンバーの割当て


      画像の説明

    usersロールは、有効な各ユーザーのリストを保守します。第8章「セキュリティの設定」では、このロールをValidUsersという名前のJ2EEセキュリティ・ロールにマップします(詳細は「手順2: ADF Security設定の構成」を参照)。

  7. 「OK」をクリックして、埋込みOC4Jのsystem-jazn-data.xmlファイルにロール定義を保存します。

次の手順では、Oracle JDeveloperの認可エディタを介してこれらのユーザーおよびロールを使用可能にします。第8章の「手順4: ページの保護」で、このエディタを介してページ権限を割り当てます。

チュートリアル・ユーザーおよびロールをJDeveloperの認可エディタで使用可能にする

この手順では、チュートリアルのユーザーおよびロールをJDeveloperのホーム・ディレクトリにコピーして、JDeveloperデザインタイム・ダイアログで使用可能にします。

  1. このチュートリアルの目的で変更を行う前に、JDEVHOME¥j2ee¥home¥configにあるsystem-jazn-data.xmlファイルをバックアップしてください。

  2. system-jazn-data.xmlファイルを、埋込みOC4JディレクトリJDEVHOME¥jdev¥system¥oracle.j2ee.10.1.3.xx.xx¥embedded-oc4j¥configからJDEVHOME¥j2ee¥home¥configにコピーします。


    注意

    この場所にすでにsystem-jazn-data.xmlファイルを移入してある場合は、元のファイルを上書きせずに、ファイルをマージする必要があります。JAZN移行ツールをレルム・モードで実行して、ユーザーおよびロールをマージします。

    1. まず、CLASSPATHをJDEVHOME¥j2ee¥home¥jazn.jar;JDEVHOME¥BC4J¥lib¥adfshare.jarに設定します。

    2. 次の構文を使用して、JAZN移行ツールを実行します。java oracle.security.jazn.tools.JAZNMigrationTool -sr jazn.com -dr jazn.com -st xml -dt xml -sf JDEVHOME¥jdev¥system¥oracle.j2ee.10.1.3.xx.xx¥embedded-oc4j¥config¥system-jazn-data.xml -df JDEVHOME¥j2ee¥home¥config¥system-jazn-data.xml -m realm

    ここで、JDEVHOMEはJDeveloperインストール(たとえば、C:¥myjdevなど)を指し、10.1.3.xx.xxはバージョン番号を指します。詳細は、『Oracle WebCenter Framework開発者ガイド』を参照してください。 



戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2007 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引