Sun Cluster 3.0 の概念

Sun Cluster のフェイルオーバーとスケーラビリティ

Sun Cluster を使用すると、フェイルオーバーまたはスケーラブルのどちらかをベースにしてアプリケーションを実装できます。フェイルオーバーおよびスケーラブルの各アプリケーションは、同じクラスタで同時に実行することもできます。通常、フェイルオーバーアプリケーションは可用性 (冗長性) が高く、スケーラブルアプリケーションは可用性が高いとともに、パフォーマンスも向上します。

フェイルオーバー

フェイルオーバーとは、クラスタが、障害の発生した主ノードから指定した二次ノードにアプリケーションを自動的に再配置するプロセスのことです。フェイルオーバーによって、Sun Cluster は高い可用性を実現します。

フェイルオーバーが発生すると、クライアントでは、サービスが短時間中断して、フェイルオーバーの終了後に再接続しなければならない場合があります。しかし、クライアントは、アプリケーションとデータの提供元である物理サーバーを認識していません。

スケーラビリティ

フェイルオーバーは冗長性に関係していますが、スケーラビリティは負荷に関係なく一定した応答時間とスループットを提供するものです。スケーラブルアプリケーションは、1 つのクラスタにある複数のノードに作用し、アプリケーションを同時に実行するため、パフォーマンスは向上します。スケーラブルな構成では、クラスタ内の各ノードは、データを提供して、クライアント要求を処理することができます。

フェイルオーバーとスケーラブルサービスの詳細については、「データサービス」を参照してください。