Sun Cluster 3.0 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for Oracle 拡張プロパティを構成する

通常、拡張プロパティは、Oracle サーバーおよびリスナーリソースの作成時に、Sun Management Center のクラスタモジュールを使用するか、scrgadm -x parameter=value コマンド行を使用して構成します。また、第 9 章「データサービスリソースの管理」で説明する手順を使用し、後で構成することもできます。

拡張プロパティには、動的に更新されるものと、リソースが作成されたときやリソースが無効化されたときにのみ更新されるものとがあります。次の 2 つの表の調整の列は、いつプロパティを更新できるかを示しています。

Oracle リスナーリソースを作成するための必須拡張プロパティは、ORACLE_HOME です。表 2-3 に、Oracle リスナーリソースに対して設定できる拡張プロパティを示します。

表 2-3 Sun Cluster HA for Oracle リスナーの拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト 

範囲 

調整 

説明 

LISTENER_ NAME (文字列)

LISTENER

なし 

無効化されたとき 

Oracle リスナーの名前 

ORACLE_HOME (文字列)

なし 

最小 = 1 

無効化されたとき 

Oracle ホームディレクトリへのパス 

User_env (文字列)

"" 

なし 

任意の時点 

環境変数が含まれているファイル。リスナーの起動と停止の前に設定される。 

表 2-4 に、Oracle サーバーに設定できる拡張プロパティを示します。Oracle サーバーに対して設定する必要のある拡張プロパティは、ORACLE_HOMEORACLE_SIDAlert_log_fileConnect_string です。

表 2-4 Sun Cluster HA for Oracle サーバーの拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト 

範囲 

調整 

説明 

Alert_log_file (文字列)

なし 

最小 = 1 

任意の時点 

Oracle 警告ログファイル 

Connect_cycle (整数)

0 - 99999 

任意の時点 

データベースから切り離されるまでの障害モニターの接続検証サイクル数 

Connect_string (文字列)

なし 

最小 = 1 

任意の時点 

障害モニターがデータベースに接続するのに使用する Oracle ユーザーとパスワード 

ORACLE_HOME (文字列)

なし 

最小 = 1 

無効化されたとき 

Oracle ホームディレクトリへのパス 

ORACLE_SID (文字列)

なし 

最小 = 1 

無効化されたとき 

Oracle システム識別子identifier 

Parameter_ file (文字列)

"" 

最小 = 0 

任意の時点 

Oracle パラメータファイル。指定しない場合は、Oracle プロパティのデフォルトが使用される。 

Probe_ timeout

(整数) 

60 

0 - 99999 

任意の時点 

Oracle サーバーインスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト時間 (秒) 

User_env (文字列)

"" 

なし 

任意の時点 

環境変数が含まれているファイル。リスナーの起動と停止の前に設定される。 

Wait_for_ online (ブール値)

True

なし 

任意の時点 

データベースがオンラインになるまで START メソッドで待機