Sun Cluster 3.0 12/01 ご使用にあたって

既知の問題

Sun Cluster 3.0 12/01 リリースの動作に影響する問題には次のものがあります。最新情報については、docs.sun.com の Web サイトにあるオンラインの『Sun Cluster 3.0 12/01 Release Notes Supplement』を参照してください。

バグ ID 4419214

問題の概要:/etc/mnttab ファイルに、グローバルにマウントされている VxFS ファイルシステムの最新の largefile 状態が示されない。

回避方法:ファイルシステムの largefile 状態を確認するには、/etc/mnttab を参照するのではなく、fsadm コマンドを使用します。

バグ ID 4449437

問題の概要:広域 VxFS は、ローカル VxFS よりも、同じファイルサイズに割り当てるディスクブロックの量が多い。このことは、ls -ls コマンドで確認可能。

回避方法:ファイルシステムのマウントを解除して、マウントし直します。割り当てられたと報告された余分なディスクブロックが削除されます。

バグ ID 4490386

問題の概要:クラスタ内で Sun Enterprise 10000 サーバーを使用しているとき、ある構成で入出力カードを使用すると、これらのサーバーでパニックが発生する。

回避方法:クラスタ内にある Sun Enterprise 10000 サーバーの SBus 入出力ボードのスロット 0 には、UDWIS 入出力カードを設置しないでください。

バグ ID 4492010

問題の概要:N 個の対話管理ソフトウェアを構成した N ノードのクラスタでは、Interaction Manager (IM) を実行してクライアントにサービスを提供しているクラスタを停止すると、クライアントがセッションを失う。同じクライアントが他の IM に接続し直そうとすると、長時間かかる。この問題は BroadVision 製品に関連する問題である。BroadVision は IM セッションのフェイルオーバー機能をサポートしていない。

回避方法:Netscape ブラウザから「Stop/Reload」ボタンをクリックして、次に、「Start Broadway Application」ボタンをクリックします。こうすることで、BroadVision サーバーへの接続はすぐに応答するはずです。この回避方法は、IM ノードが停止した後で新しい接続を行うときに最も機能します。ただし、IM ノードが停止する前には機能しないこともあります。この回避方法が機能しない場合は、Netscape のディスクキャッシュとメモリーキャッシュをクリアします。

バグ ID 4493025

問題の概要:2 ノードクラスタで oracle-rg をノード 1 からノード 2 に切り替えた場合、BroadVision One-To-One は新しいユーザーを登録できるまでに 3 回試行する。1 回目の試行では、「Fail to create new user」と表示される。 2 回目の試行では、著作権情報が表示される。3 回目の試行では何も表示されず、正常に終了する。この問題が発生するのは、フェイルオーバー Oracle データベースを (クラスタの内または外で) 実行している任意の N ノードクラスタと、ノード 1 が http、oracle、roothost、backend、backend2 の主ノードであり、Interaction Manager (IM) がスケーラブルで動作している 2 ノードクラスタである。

この問題は、ログイン後のウェルカムページに新しいユーザーの名前が表示されないことです。この問題は、BroadVision One-To-One に関連することがわかっています。 BroadVision One-To-One にもこの問題を修正するようにバグが報告されています。このバグ ID は BVNqa20753 です。

回避方法:回避方法はありません。 3 回の試行後、ユーザーは作成されます。

バグ ID 4494165

問題の概要: VERITAS File System パッチ 110435-05 は、 mount_vxfs 用のデフォルトのロギングオプションを log から delaylog に変更する。Sun Cluster 上で VxFS をサポートするには、ロギングが必要である。

回避方法:vfstab ファイルの VxFS オプションリストに log オプションを手動で追加します。

バグ ID 4499573

問題の概要:入出力が多く、クラスタ内に多数のディスクが構成されているデータサービスを使用しているとき、ディスクに障害が発生すると、入出力サブシステムで再試行が行われ、データサービスがタイムアウトすることがある。

回避方法:Probe_timeout に対するデータサービスのリソース拡張プロパティ値を増やします。 タイムアウト値の詳細については、ご購入先に問い合わせてください。


# scrgadm -c -j resource -x Probe_timeout=timeout_value

バグ ID 4501655

問題の概要:ロックされるデバイスがグローバルデバイス (/dev/global/rdsk/d4s0) であるとき、 record locking が正しく機能しない。ただし、指定したノード上でプログラムを複数回バックグラウンドで実行するときには、record locking は正しく機能する。プログラムの最初のコピーがデバイスの一部をロックした後、プログラムの他のコピーはデバイスのロックが解除されるまで、block waiting になるはずである。しかし、指定したノードとは異なるノードから実行されているとき、プログラム (の他のコピー) はデバイスのロックが解除されるまで block waiting とはならず、そのデバイスをもう一回ロックする。

回避方法:回避方法はありません。

バグ ID 4504311

問題の概要:Sun Cluster 構成を Solaris 8 10/01 ソフトウェアにアップグレードするとき (Sun Cluster 3.0 12/01 へのアップグレードに必要)、Apache の起動スクリプトと停止スクリプトが復元される。Apache データサービスがすでにクラスタ上に存在し、デフォルトの構成で構成されている場合 (つまり、/etc/apache/httpd.conf ファイルが存在し、/etc/rc3.d/S50apache ファイルが存在しない場合)、Apache が起動する。したがって、Apache がすでに動作しているため、Apache データサービスが起動しない。

回避方法:各ノード上で次の手順を実行します。

  1. アップグレードのためにノードを停止する前に、次のリンクがすでに存在しているかどうかを確認し、存在している場合は、ファイル名に大文字の K または S が含まれているかどうかを確認します。


    /etc/rc0.d/K16apache
    /etc/rc1.d/K16apache
    /etc/rc2.d/K16apache
    /etc/rc3.d/S50apache
    /etc/rcS.d/K16apache

    これらのリンクがすでに存在しており、ファイル名に大文字の K または S が含まれている場合は、何もする必要はありません。そうでない場合は、ノードを Solaris 8 10/01 ソフトウェアにアップグレードした後に次の手順を実行します。

  2. ノードを Solaris 8 10/01 ソフトウェアにアップグレードした後、ノードを再起動するに、復元された Apache のリンク名を変更します (たとえば、ファイル名を小文字の k や s にします) 。


    # mv /a/etc/rc0.d/K16apache /a/etc/rc0.d/k16apache
    # mv /a/etc/rc1.d/K16apache /a/etc/rc1.d/k16apache
    # mv /a/etc/rc2.d/K16apache /a/etc/rc2.d/k16apache
    # mv /a/etc/rc3.d/S50apache /a/etc/rc3.d/s50apache
    # mv /a/etc/rcS.d/K16apache /a/etc/rcS.d/k16apache
    

バグ ID 4504385

問題の概要:クラスタ転送の自動発見機能を提供する対話型の scinstall(1M) を使用する場合、検証中に次のエラーメッセージが表示されることがある。


scrconf:  /dev/clone: No such file or directory

このエラーメッセージは、検証が中断し、自動発見機能が失敗したときに表示されます。デバイスがネットワークアダプタでない可能性があります。たとえば、デバイスが /dev/llc20 の場合です。 この問題に遭遇した場合は、ご購入先に問い合わせて、この問題を再現するための情報をバグレポートとして報告してください。

回避方法:ノードを再起動して scinstall をやり直します。これでも問題が解決しない場合は、scinstallnon-autodiscovery オプションを選択します。

バグ ID 4505391

問題の概要:Sun Cluster ソフトウェアを Sun Cluster 2.2 から Sun Cluster 3.0 12/01 にアップグレードするときに、scinstall -u begin -F コマンドを使用した場合、scinstall コマンドは依存関係があるパッチを削除できず、次のメッセージが表示されて中断する。


scinstall:  Failed to remove patch-id.rev
scinstall:  scinstall did NOT complete successfully!

この障害の原因はパッチの依存関係です。

回避方法:パッチの依存関係を手動でバックアウトして、アップグレードをやり直します。ログファイルを参照し、スクリプトが停止する原因となったパッチの依存関係を見つけます。showrev コマンドを使用しても、パッチの依存関係を見つけることができます。


showrev -p | grep patch-id

バグ ID 4509832

問題の概要:クラスタの Cluster Configuration Repository (CCR) が無効な場合、読み取りも書き込みもできない。当該の無効な CCR 上で ccradm -r -f コマンドを実行すると、無効な CCR の読み取りと書き込みは両方とも無効になるはずである。しかし、ccradm -r -f コマンドを実行しても、CCR テーブルの書き込みは無効にならない。

回避方法:クラスタ全体を再起動します。

バグ ID 4511478

問題の概要:同じ JumpStart ディレクトリに対して対話型の scinstall(1M) を 2 回実行し、JumpStart サーバーをクラスタのインストール用に設定しようとすると、クラスタと JumpStart のディレクトリ名がなくなることがある。このプロセスで呼び出した scinstall コマンド行では、どちらの名前もなくなる。

回避方法:JumpStart ディレクトリから .interactive.log.3 ファイルを削除して、scinstall を実行し直します。

バグ ID 4515780

問題の概要:Oracle 9.0.1 の NLS ファイルは Oracle 8.1.6 や 8.1.7 ソフトウェアと下位互換性がない。パッチ 110651-04 が不良であることがわかっている。

回避方法:パッチ 110651-04 をバックアウトして、代わりにパッチ 110651-02 を適用し直します。

バグ ID 4517304

問題の概要:syslogd が異常終了し、(たとえば、バグ ID 4477565 が原因で) クラスタノード上で再起動できない場合、rgmd が 1 つまたは複数のノード上でハングする可能性がある。すると、scstat(1M) -gscswitch(1M) -gscrgadm(1M)、scha_*_get(1HA,3HA) などのコマンドがハングして、リソースグループのフェイルオーバーが失敗する。

回避方法:/etc/init.d/syslog スクリプトを編集し、/usr/sbin/syslogd を起動するコマンドの前に次の行を挿入してシンボリックリンク /etc/.syslog_door を削除します。


rm -f /etc/.syslog_door

バグ ID 4517875

問題の概要:RSM (Remote Shared Memory) パッケージと SUNWscrif (RSMAPI Path Manager) パッケージをインストールした後、RSMAPI が使用するいくつかのパスが RSM_CONNECTION_ACTIVE 状態 になることができない。rsm_get_interconnect_topology(3rsm) を使用してトポロジ構造をダンプした場合、インタフェース {rsmapi.h} が各パスの状態を示す。


注意 - 注意 -

クラスタからノードを分離しないようにするために、次の回避方法は各パス上で一度に実行します。


回避方法:次のコマンドをクラスタの各ノード上で実行して、パスを RSM_CONNECTION_ACTIVE (3) 以外の状態にします。


# scconf -c -m endpoint=node:adpname,state=disabled
# scconf -c -m endpoint=node:adpname,state=enabled
node:adpname

この問題が発生するパス上のエンドポイント。

バグ ID 4522648

問題の概要:VxVM 3.1.1 リリースでは、マニュアルページのパスが /opt/VRTS/man に変更されている。以前のリリースでは、マニュアルページのパスは /opt/VRTSvxvm/man であった。『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』では、この新しいパスが説明されていない。

回避方法:VxVM 3.1.1 以降では、クラスタの各ノード上で、MANPATH/opt/VRTS/man を追加します。