この節では、マニュアル類の記述の誤り、およびそれらの正しい情報について説明します。
『Sun Cluster 3.0 12/01 データサービスのインストールと構成』の「Sun Cluster HA for Oracle パッケージのインストール」の導入部分に、64 ビット Oracle で Sun Cluster HA for Oracle を実行しているクラスタにおいて、ユーザーに必要な追加のパッケージについて説明されていません。次に、『Sun Cluster 3.0 12/01 データサービスのインストールと構成』の「Sun Cluster HA for Oracle パッケージのインストール」の導入部分の正しい情報を示します。
構成によって異なりますが、scinstall(1M) ユーティリティを使用して、次のパッケージの片方または両方をクラスタにインストールします。このとき、非対話型の scinstall には -s オプション (すべてのデータサービスパッケージをインストールする) を指定しないでください。
SUNWscor:32 ビット Oracle または 64 ビット Oracle で Sun Cluster HA for Oracle を実行しているクラスタ
SUNWscorx:64 ビット Oracle で Sun Cluster HA for Oracle を実行しているクラスタ
SUNWscor は SUNWscorx の前提条件となるパッケージです。
Sun Cluster 初期インストールの一部として SUNWscor データサービスパッケージをインストールしている場合は、「Sun Cluster HA for Oracle の登録と構成」に進みます。そうでない場合は、次の SUNWscor と SUNWscorx パッケージをインストールする手順に進みます。
SunPlex Manager ソフトウェアでは、SunPlex Manager をインストールする前に、Apache ソフトウェアパッケージがすでにノードにインストールされている必要があります。これは、SunPlex Manager を手動でインストールする場合にも、対話型の scinstall(1M) メソッドまたは scinstall JumpStart メソッドを使用して自動的にインストールする場合にも適用されます。 SunPlex Manager をインストールする前に Apache ソフトウェアがインストールされていない場合は、次のようなメッセージが表示されます。
NOTICE: To finish installing the SunPlex Manager, you must installthe SUNWapchr and SUNWapchu Solaris packages and any associatedpatches. Then run '/etc/init.d/initspm start' to start the server. |
『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「SunPlex Manager Software をインストールする」には、Apache ソフトウェアを先にインストールしておくための手順が示されています。しかし、「最初のクラスタノードに Sun Cluster ソフトウェアをインストールする (scinstall)」、「Sun Cluster ソフトウェアを追加のクラスタノードにインストールする (scinstall)」、「Solaris と Sun Cluster ソフトウェアをインストールする (JumpStart)」には、この手順が示されていません。
SunPlex Manager を使用するつもりであり、対話型の scinstall(1M) メソッドまたは scinstall JumpStart メソッドを使用して Sun Cluster ソフトウェアをインストールする場合は、Sun Cluster ソフトウェアのインストールを開始する前に、Apache ソフトウェアパッケージがインストールされていることを確認します。手順については『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「SunPlex Manager ソフトウェアをインストールする」の手順 3 を参照してください。
『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』には、VERITAS Volume Manager (VxVM) の最新リリースの新しいマニュアルページ用パスが記述されていません。マニュアルに記載されている MANPATH の値、/opt/VRTSvxvm/man は VxVM 3.0.4 と 3.1 に有効です。VxVM 3.1.1 と 3.2 の場合は、MANPATH の値に /opt/VRTS/man を使用します。
『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』のアップグレード手順には、Sun Cluster 3.0 汎用データサービスパッケージ SUNWscgds をインストールする手順が記述されていません。このパッケージは scinstall(1M) アップグレードオプションでは自動的にインストールされません。Sun Cluster ソフトウェアをアップグレードした後、pkgadd(1M) コマンドを使用して、Sun Cluster 3.0 12/01 CD-ROM から SUNWscgds パッケージをインストールする必要があります。このパッケージをインストールした後、ノードを再起動する必要はありません。
『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』と『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』の「クラスタファイルシステムを追加する」の手順において、newfs(1M) コマンドを使用して新しいファイルシステムを作成する手順は、 UFS ファイルシステムだけに有効です。新しい VxFS ファイルシステムを作成するには、VxFS マニュアルで説明されている手順に従ってください。
1 つのクラスタに 3 つ以上のディスクセットを作成する場合は、ディスクセットを作成する前に、次の手順を実行します。この手順は、初めてディスクセットをインストールするときも、完全に構成されたクラスタにディスクセットを追加するときにも実行します。
md_nsets 変数に設定されている値が、クラスタ内に作成する予定であるディスクセットの合計数よりも大きいことを確認します。
クラスタ内の各ノード上で、/kernel/drv/md.conf ファイルの md_nsets 変数の値を確認します。
クラスタ内に作成する予定であるディスクセットの合計数が、md_nsets 変数の値から 1 を引いた数よりも大きい場合は、各ノード上で md_nsets の値を適切な値に増やします。
つまり、ディスクセットの最大数は「md_nsets の値 - 1」となります。md_nsets の最大値は 32 です。
クラスタの各ノード上の /kernel/drv/md.conf ファイルが同じであることを確認します。
このガイドラインに従わないと、重大な Solstice DiskSuite エラーが発生し、データが失われることがあります。
任意のノードからクラスタを停止します。
# scshutdown -g0 -y |
クラスタの各ノードを再起動します。
ok> boot |
クラスタの各ノード上で、devfsadm(1M) コマンドを実行します。
このコマンドは、クラスタのすべてのノード上で同時に実行できます。
クラスタの任意のノードから、scgdevs(1M) コマンドを実行します。
ディスクセットを作成する前に、各ノード上で、scgdevs コマンドが完了していることを確認します。
scgdevs コマンドは、1 つのノードから実行した場合でも、すべてのノードから自分自身をリモートで呼び出します。scgdevs コマンドが正常に終了しているかどうかを確認するには、クラスタの各ノード上で次のコマンドを実行します。
% ps -ef | grep scgdevs |
SunPlex Manager のオンラインヘルプにある以下の説明は正確ではありません。これは、 Oracle データサービスのインストール手順に記載されています。以下に訂正内容を示します。
(誤)
Note: If no entries exist for the shmsys and semsys variables in the /etc/system file when SunPlex Manager packages are installed, default values for these variables are automatically put in the /etc/system file. The system must then be rebooted. Check Oracle installation documentation to verify that these values are appropriate for your database.
(注: SunPlex Manager パッケージをインストールするときに shmsys および semsys 変数が /etc/system ファイルに指定されていない場合は、これらの変数のデフォルト値が /etc/system ファイルに自動的に指定されます。この場合には、システムを再起動する必要があります。使用するデータベースにとってデフォルト値が適切であるかどうかを、Oracle のインストールマニュアルで確認してください。)
(正)
Note: If no entries exist for the shmsys and semsys variables in the /etc/system file when you install the Oracle data service, default values for these variables can be automatically put in the /etc/system file. The system must then be rebooted. Check Oracle installation documentation to verify that these values are appropriate for your database.
(注: Oracle データサービスをインストールするときに shmsys および semsys 変数が /etc/system ファイルに指定されていない場合は、これらの変数のデフォルト値を /etc/system ファイルに自動的に指定することができます。この場合には、システムを再起動する必要があります。使用するデータベースにとってデフォルト値が適切であるかどうかを、Oracle のインストールマニュアルで確認してください。)