Sun Cluster 3.0 5/02 補足情報

ソフトウェアのインストール

以下の情報は、このUpdate リリース以降のすべての更新に適用されます。

Cluster Control Panel ソフトウェアを管理コンソールにインストールする方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースで行われました。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

CD-ROM へのパス - CD-ROM へのパスをすべて /cdrom/suncluster_3_0_u3 に変更します。これは、Solaris 8 および Solaris 9 の両方の Sun Cluster 3.0 5/02 CD-ROM に適用されます。

Solaris ソフトウェアをインストールする方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースで行われました。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

ソフトウェアのインストールに scinstall(1M) ユーティリティのカスタム JumpStartTMインストール方法を使用しない場合、次の作業を実行して、Solaris オペレーティング環境をクラスタ内の各ノードにインストールします。


注 -

Solaris オペレーティング環境がすでにノードにインストールされている場合でも、Sun Cluster ソフトウェアを正しくインストールするためには、次の手順のとおりに Solaris ソフトウェアをインストールし直す必要があります。


  1. Solaris ソフトウェアをインストールする前に、ハードウェアの設定が完了していることと、接続が完全であることを確認します。

    詳細については、『Sun Cluster 3.0 12/01 Hardware Guide』およびサーバーや記憶装置のマニュアルを参照してください。

  2. クラスタ構成の計画が完了していることを確認します。

    条件と指針については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「クラスタソフトウェアのインストールの準備をする」を参照してください。

  3. Sun Cluster 3.0 5/02 ご使用にあたって』の「ローカルファイルシステム配置のワークシート」に必要な情報を記入しておきます。

  4. ネームサービスを使用しているかどうかを確認します。

    • 使用していない場合、手順 5 に進みます。手順 16 では、ローカルホスト名を設定します。

    • 使用している場合、すべての公開ホスト名と論理アドレス間のアドレスと名前の対応付けを、クライアントがクラスタサービスにアクセスするために使用する任意のネームサービス (NIS や DNS など) に追加します。計画の指針については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「IP アドレス」を参照してください。Solaris ネームサービスの使用については、Solaris システム管理者用のマニュアルを参照してください。

  5. クラスタ管理コンソールを使用している場合、クラスタ内にある各ノードのコンソール画面を表示します。

    Cluster Control Panel (CCP) が管理コンソールにインストールおよび構成されている場合、cconsole(1M) ユーティリティを使用すると、各ノードのコンソール画面を表示できます。また、CCP が開くマスターウィンドウに入力すると、各ノードのコンソールウィンドウに同時に送信できます。

    CCP を使用していない場合、各ノードのコンソールに個別に接続します。


    ヒント -

    Solaris オペレーティング環境は各ノードに同時にインストールできるため、時間を節約できます。


  6. クラスタの各ノード上で、local-mac-address 変数が false に設定されていることを確認します。

    Sun Cluster ソフトウェアは true に設定されている local-mac-address 変数をサポートしません。

    1. local-mac-address 変数の値を表示します。

      • Solaris ソフトウェアがすでにノードにインストールされている場合、スーパーユーザーとして、次のコマンドを実行します。


         # /usr/sbin/eeprom local-mac-address?
        

      • Solaris ソフトウェアがノードにインストールされていない場合、ok プロンプトから次のコマンドを実行します。


        ok printenv local-mac-address?
        

    2. 上記のコマンドを使用して各ノードで local-mac-address?=false が表示されたかどうかを確認します。

      • 表示された場合、変数は正しく設定されています。手順 7 に進みます。

      • 表示されない場合、変数は正しく (つまり、false に) 設定されていません。

        • Solaris ソフトウェアがすでにノードにインストールされている場合、スーパーユーザーとして、次のコマンドを実行します。


           # /usr/sbin/eeprom local-mac-address?=false
          

        • Solaris ソフトウェアがノードにインストールされていない場合、ok プロンプトから次のコマンドを実行します。


          ok setenv local-mac-address? false
          

    3. 手順 a を繰り返して、手順 b で行った変更を確認します。

      新しい設定は、次回システム再起動時に有効になります。

  7. Solaris インストールマニュアルに指示されているとおりに Solaris オペレーティング環境をインストールします。


    注 -

    クラスタ内にあるすべてのノードには、同じバージョンの Solaris オペレーティング環境をインストールする必要があります。


    クラスタ環境にインストールする新しいノードに Solaris オペレーティング環境をインストールするときには、通常の Solaris オペレーティング環境のインストール方法、すなわち Solaris 対話式インストールプログラム、Solaris JumpStart、および Solaris Web Start を使用できます。

    Solaris ソフトウェアのインストール時に、次の作業を行います。

    1. 少なくとも、エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールします。

      • Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) を使用する予定の場合、あるいはインターコネクトトランスポート用に PCI-SCI アダプタを使用している場合、必要な RSMAPI ソフトウェアパッケージ (SUNWrsmSUNWrsmxSUNWrsmo、および SUNWrsmox) は、より上位のソフトウェアグループに含まれています。エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールする場合、手順 12 において、Solaris CD-ROM から SUNWrsm* パッケージを手動でインストールする必要があります。

      • SunPlex Manager を使用する予定の場合、必要な Apache ソフトウェアパッケージ (SUNWapchr および SUNWapchu) は、より上位のソフトウェアグループに含まれています。エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールする場合、手順 13 において、Solaris CD-ROM から SUNWapch* パッケージを手動でインストールする必要があります。

      その他の Solaris ソフトウェア条件については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「Solaris ソフトウェアグループについて」を参照してください。

    2. 「Manual Layout」を選択して、ファイルシステムを設定します。

      • 広域デバイスサブシステムが使用するための、少なくとも 100M バイトのファイルシステムを作成します。SunPlex Manager を使用して Sun Cluster ソフトウェアをインストールする予定の場合、/globaldevices のマウントポイントでファイルシステムを作成する必要があります。 scinstall はデフォルトでこのマウントポイントを使用します。


        注 -

        Sun Cluster ソフトウェアを正しくインストールするには、広域デバイスファイルシステムが必要です。


      • SunPlex Manager を使用して Solstice DiskSuite ソフトウェア (Solaris 8) をインストールする予定の場合、Solaris Volume Manager ソフトウェア (Solaris 9) を構成 (あるいは、Sun Cluster ソフトウェアに加えて、Sun Cluster HA for NFS または Sun Cluster HA for Apache をインストール)して、スライス 7 上に /sds のマウントポイントでファイルシステムを作成します。Solstice DiskSuite の場合、このスライスは少なくとも 10M バイト必要です。Solaris Volume Manager の場合、このスライスは少なくとも 20M バイト必要です。その他の場合、使用するボリュームマネージャをサポートするのに必要なファイルシステムパーティションを作成します (『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「システムディスクパーティション」を参照)。

    3. 「Auto Reboot」を選択します。


      注 -

      Solaris ソフトウェアをインストールし、ノードを再起動した後に、次のプロンプトが表示されます。


    4. 管理しやすくするために、すべてのノード上で同じ root パスワードを設定します。

    5. 省電力のための自動シャットダウンを有効にするかどうかの問いかけに対しては、「no」と応答します。

      Sun Cluster 構成では、自動シャットダウンを無効にする必要があります。詳細については、pmconfig(1M) と power.conf(4) のマニュアルページを参照してください。


    注 -

    Solaris ソフトウェアのインストール時、Solaris インタフェースグループの機能はデフォルトで無効になります。Sun Cluster 構成ではインタフェースグループはサポートされないので、有効にしないでください。Solaris インタフェースグループの詳細については、ifconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。


  8. 既存のクラスタに新しいノードをインストールするかどうかを確認します。

    • インストールする場合、手順 9 に進みます。

    • インストールしない場合、手順 12 に進みます。

  9. 新しいノードをクラスタの承認済みノードリストに追加したかどうかを確認します。

    • 追加した場合、手順 10 に進みます。

    • 追加していない場合、別のアクティブなノードから scsetup(1M) を実行して、新しいノードの名前をクラスタの承認済みノードリストに追加します。手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』の「クラスタノードを承認済みノードリストに追加する」を参照してください。

  10. 新しいノード上で、クラスタ内にあるクラスタファイルシステムごとにマウントポイントを作成します。

    1. クラスタ内にある別のアクティブなノードから、すべてのクラスタファイルシステムの名前を表示します。


      % mount | grep global | egrep -v node@ | awk `{print $1}'
      

    2. 新しいノード上で、クラスタ内にあるクラスタファイルシステムごとにマウントポイントを作成します。


      % mkdir -p mountpoint
      

      たとえば、マウントコマンドがファイルシステム名 /global/dg-schost-1 を返した場合、クラスタに追加しようとしている新しいノード上で、mkdir -p /global/dg-schost-1 を実行します。

  11. クラスタ内にすでにある任意のノード上に VERITAS Volume Manager (VxVM) をインストールしているかどうかを確認します。

    • インストールしている場合、VxVM がインストールされているノード上で同じ vxio 番号が使用されていること、および、VxVM がインストールされていない各ノード上で vxio 番号が使用できることを確認します。


      # grep vxio /etc/name_to_major
      vxio NNN
      

      VxVM がインストールされていないノード上ですでに vxio 番号が使用されている場合、当該ノード上で /etc/name_to_major ファイルのエントリが使用する番号を変更して、この番号を解放します。

    • インストールしていない場合、手順 12 に進みます。

  12. Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) を使用する予定があるかどうか、あるいは、インターコネクトトランスポート用に PCI-SCI アダプタを使用しているかどうかを確認します。

    • 使用する場合、さらにエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合には、Solaris CD-ROM から SUNWrsm* パッケージをインストールします。


      # pkgadd -d . SUNWrsm SUNWrsmx SUNWrsmo SUNWrsmox
      

    • 使用しない場合、あるいは、より上位のソフトウェアグループをインストールしている場合には、手順 13に進みます。

  13. SunPlex Manager を使用する予定があるかどうかを確認します。

    • 使用する場合、さらにエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合には、Solaris CD-ROM から SUNWapch* パッケージをインストールします。


      # pkgadd -d . SUNWapchr SUNWapchu
      

    • 使用しない場合、あるいは、より上位のソフトウェアグループをインストールしている場合には、手順 14 に進みます。

    SunPlex Manager をインストールする前に、Apache ソフトウェアパッケージをあらかじめインストールしておく必要があります。

  14. 任意の Solaris ソフトウェアパッチをインストールします。

    パッチの場所とインストールの方法については、『Sun Cluster 3.0 5/02 ご使用にあたって』を参照してください。必要であれば、/etc/release ファイルを表示して、ノードにインストールする Solaris ソフトウェアの正確なバージョンを調べます。

  15. 任意のハードウェア関連のパッチをインストールして、ハードウェアパッチに含まれる必要なすべてのファームウェアをダウンロードします。

    パッチの場所とインストールの方法については、『Sun Cluster 3.0 5/02 ご使用にあたって』を参照してください。

  16. 各ノード上の /etc/inet/hostsファイルを、クラスタ内にあるすべてのパブリックホスト名と論理アドレスで更新します。

    この手順は、ネームサービスを使用しているかどうかに関わらず実行します。

  17. 動的再構成を使用する予定があるかどうかを確認します。


    注 -

    クラスタ構成で動的再構成を使用するには、Sun Cluster ソフトウェアで動的再構成を使用するようにサーバーを構成する必要があります。


    • 使用する予定の場合、各ノード上で次のエントリを /etc/system ファイルに追加します。


      set kernel_cage_enable=1

      このエントリは、次のシステム再起動後に有効になります。Sun Cluster 構成で動的再構成の作業を行う手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』を参照してください。動的再構成の詳細については、サーバーのマニュアルを参照してください。

    • 使用する予定がない場合は、手順 18 に進みます。

  18. Sun Cluster ソフトウェアをクラスタノードにインストールします。

Sun Cluster ソフトウェアを 1 番目のクラスタノードにインストールする方法 (scinstall) (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回をふくむ Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

手順 1 実行後 - 手順 1 の後で、次の手順を新しい手順 2 として実行します。元の手順 2 は新しく手順 3 になります。

    SunPlex Manager を使用する予定があるかどうかを確認します。

    • 使用する予定の場合、Apache ソフトウェアパッケージがノードにインストールされていることを確認します。エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合、Solaris CD-ROM から SUNWapch* パッケージをインストールします。


      # pkgadd -d . SUNWapchr SUNWapchu
      

      エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループよりも上位レベルの Solaris ソフトウェアグループをインストールしている場合、Apache ソフトウェアパッケージは自動的にインストールされます。

    • 使用する予定がない場合、手順 3 に進みます。

Sun Cluster ソフトウェアを追加のクラスタノードにインストールする方法 (scinstall) (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

手順 2 実行後 - 手順 2 の後で、次の手順を新しい手順 3 として実行します。元の手順 3 は新しく手順 4 になります。

    SunPlex Manager を使用する予定があるかどうかを確認します。

    • 使用する予定の場合、Apache ソフトウェアパッケージがノードにインストールされていることを確認します。エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合、Solaris CD-ROM から SUNWapch* パッケージをインストールします。


      # pkgadd -d . SUNWapchr SUNWapchu
      

      エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループよりも上位レベルの Solaris ソフトウェアグループをインストールしている場合、Apache ソフトウェアパッケージは自動的にインストールされます。

    • 使用する予定がない場合、手順 4 に進みます。

SunPlex Manager を使用して Sun Cluster ソフトウェアをインストールする (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

Solaris Volume Manager - Solaris 9 の場合、Solaris Volume Manager ソフトウェアはすでに Solaris ソフトウェアインストールの一部としてインストールされています。SunPlex Manager を使用すると、3 つまでのメタセットおよび関連するメタデバイスを構成でき、さらに、それぞれにクラスタファイルシステムを作成およびマウントできます。

SunPlex Manager を使用して Sun Cluster HA for NFS データサービスまたは Sun Cluster HA for Apache スケーラブルデータサービスをインストールするには、SunPlex Manager を使用して Solaris Volume Manager ミラー化ディスクセットも構成する必要があります。

Solaris Volume Manager をサポートするためには、SunPlex Manager に必要な /sds パーティションに少なくとも 20M バイトが必要です。

メタセット名 - SunPlex Manager が作成する 3 つのメタセット名のうちの 2 つは次のように変更されました。

次の表に、SunPlex Manager が作成する各メタセットの名前とクラスタファイルシステムマウントポイントのリストを示します (ノードに接続されている共有ディスクの数で異なる)。

表 4-1 SunPlex Manager がインストールするメタセット

共有ディスク 

メタセット名 

クラスタファイルシステムマウントポイント 

目的 

共有ディスクの 1 番目のペア 

mirror-1

/global/mirror-1

Sun Cluster HA for NFS または Sun Cluster HA for Apache のスケーラブルデータサービス、または両方 

共有ディスクの 2 番目のペア 

mirror-2

/global/mirror-2

未使用 

共有ディスクの 3 番目のペア 

mirror-3

/global/mirror-3

未使用 

SunPlex Manager ソフトウェアをインストールする方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

手順 3 - Solaris 9 ソフトウェア CD-ROM から Apache ソフトウェアパッケージをインストールするには、/cdrom/cdrom0/Solaris_9/Product ディレクトリに移動します。

Solaris と Sun Cluster ソフトウェアをインストールする方法 (JumpStart) (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

この手順では、scinstall(1M) ユーティリティのカスタム JumpStart インストール方法を設定および使用する方法を説明します。この方法は、Solaris と Sun Cluster ソフトウェアの両方を 1 回の操作ですべてのクラスタノードにインストールし、クラスタを動作可能にします。この手順は、新しいノードを既存のクラスタに追加するときにも使用できます。

  1. Solaris ソフトウェアをインストールする前に、ハードウェアの設定が完了していることと、接続が完全であることを確認します。

    ハードウェアを設定する方法の詳細については、『Sun Cluster 3.0 12/01 Hardware Guide』およびサーバーと記憶装置のマニュアルを参照してください。

  2. クラスタ構成の計画が完了していることを確認します。

    条件と指針については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「クラスタソフトウェアのインストールの準備をする」を参照してください。

  3. 次の情報を用意します。

    • 各クラスタノードの Ethernet アドレス

    • Sun Cluster 3.0 5/02 ご使用にあたって』にある、記入済みの構成計画ワークシート

      • 「ローカルファイルシステム配置のワークシート」

      • 「クラスタとノード名のワークシート」

      • 「クラスタインターコネクトのワークシート」

    計画の指針については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「Solaris オペレーティング環境の計画」と「Sun Cluster 環境の計画」を参照してください。

  4. ネームサービスを使用しているかどうかを確認します。

    • 使用していない場合、手順 5 に進みます。手順 31 において、必要なホスト名情報を設定します。

    • 使用している場合、すべての公開ホスト名と論理アドレス間のアドレスと名前マッピングを、JumpStart サーバーの IP アドレスとホスト名に加えて、クライアントがクラスタサービスにアクセスするために使用する任意のネームサービス (NIS や DNS など) に追加します。計画の指針については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「IP アドレス」を参照してください。Solaris ネームサービスの使用については、Solaris システム管理者用のマニュアルを参照してください。

  5. 既存のクラスタに新しいノードをインストールするかどうかを確認します。

    • インストールする場合、別のアクティブなノードから scsetup(1M) を実行して、新しいノードの名前をクラスタの承認済みノードリストに追加します。手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』の「クラスタノードを承認済みノードリストに追加する」を参照してください。

    • インストールしない場合、手順 6 に進みます。

  6. スーパーユーザーとして、JumpStart インストールサーバーを Solaris オペレーティング環境インストール用に設定します。

    JumpStart インストールサーバーを設定する方法については、setup_install_server(1M) と add_install_client(1M) のマニュアルページ、および『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。

    インストールサーバーを設定するときには、次の条件に適合していることを確認します。

    • インストールサーバーがクラスタノードと同じサブネット上にあるが、それ自身はクラスタノードでないこと。

    • インストールサーバーに Sun Cluster ソフトウェアに必要なリリースの Solaris オペレーティング環境がインストールされていること。

    • Sun Cluster の JumpStart インストール用のカスタム JumpStart ディレクトリが存在すること。この jumpstart-dir ディレクトリには check(1M) ユーティリティのコピーが含まれているため、JumpStart インストールサーバーが読み取れるように NFS でエクスポートされている必要があります。

    • 新しいクラスタノードがそれぞれカスタム JumpStart インストールクライアントとして構成されており、Sun Cluster インストール用の JumpStart ディレクトリを使用すること。

  7. Sun Cluster 3.0 5/02 CD-ROM のコピーを格納するためのディレクトリを JumpStart インストールサーバー上に作成します (まだ、存在しない場合)。

    次の例では、このディレクトリとして /export/suncluster を使用します。


    # mkdir -m 755 /export/suncluster
    

  8. Sun Cluster CD-ROM を JumpStart インストールサーバーにコピーします。

    1. Sun Cluster 3.0 5/02 CD-ROM を JumpStart インストールサーバー上の CD-ROM ドライブに挿入します。

      ボリューム管理デーモン vold(1M) が動作しており、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合、このデーモンは自動的に CD-ROM を /cdrom/suncluster_3_0_u3 ディレクトリにマウントします。

    2. /cdrom/suncluster_3_0_u3/SunCluster_3.0/Tools ディレクトリに移動します。


      # cd /cdrom/suncluster_3_0_u3/SunCluster_3.0/Tools
      

    3. CD-ROM を JumpStart インストールサーバー上の新しいディレクトリにコピーします。

      scinstall コマンドは、CD-ROM ファイルをコピーするときに新しいインストールディレクトリを作成します。この例では、インストールディレクトリの名前として /export/suncluster/sc30 を使用します。


      # ./scinstall -a /export/suncluster/sc30
      

    4. CD-ROM を取り出します。


      # cd /
      # eject cdrom
      

    5. JumpStart インストールサーバーが読み取れるように、JumpStart インストールサーバー上にある Sun Cluster 3.0 5/02 CD-ROM イメージが NFS でエクスポートされていることを確認します。

      自動ファイル共有の詳細については、『NFS Administration Guide』、および share(1M) と dfstab(4) のマニュアルページを参照してください。

  9. 既存のクラスタに新しいノードをインストールするかどうかを確認します。

    • インストールする場合、手順 10 に進みます。

    • インストールしない場合、手順 11 に進みます。

  10. 新しいノードをクラスタの承認済みノードリストに追加したかどうかを確認します。

    • 追加した場合、手順 11 に進みます。

    • 追加していない場合、既存の任意のクラスタノードから scsetup(1M) を実行して、新しいノードの名前をクラスタの承認済みノードリストに追加します。手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』の「クラスタノードを承認済みノードリストに追加する」を参照してください。

  11. JumpStart インストールサーバーから scinstall(1M) ユーティリティを起動します。

    この例では、作成したインストールディレクトリとして /export/suncluster/sc30 を使用します。


    # cd /export/suncluster/sc30/SunCluster_3.0/Tools
    # ./scinstall
    

    対話式 scinstall ユーティリティを使用するときには、次の指針に従います。

    • 対話式 scinstall を使用すると、先行入力が可能になります。したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、Return キーを複数回押さないでください。

    • 特に説明がない限り、Control-D を押すと、関連する一番最初の質問またはメインメニューに戻ることができます。Sun Cluster ソフトウェアをインストールした後に Control-D を押してセッションを中断した場合、scinstall はこれらのパッケージをアンインストールするかどうかをたずねます。

    • セッション中の応答は、次に同じメニューオプションを実行したときのデフォルトの応答として記憶されます。デフォルトの応答はプロンプトの終わりに角括弧 ([ ]) に囲まれて表示されます。

  12. メインメニューから 3 (Configure a cluster to be JumpStarted from this install server) を入力します。

    このオプションを使用して、カスタム JumpStart 完了スクリプトを構成します。JumpStart はこれらの完了スクリプトを使用して、Sun Cluster ソフトウェアをインストールします。


     *** Main Menu ***
     
        Please select from one of the following (*) options:
     
            1) Establish a new cluster using this machine as the first node
            2) Add this machine as a node in an established cluster
          * 3) Configure a cluster to be JumpStarted from this install server
            4) Add support for new data services to this cluster node
            5) Print release information for this cluster node
     
          * ?) Help with menu options
          * q) Quit
     
        Option:  3
     
     *** Custom JumpStart ***
    ...
        Do you want to continue (yes/no) [yes]? 


    注 -

    画面上でオプション 3 にアスタリスクが表示されない場合、JumpStart の設定が完了していないか、エラーが発生しているため、このオプションが無効であることを意味します。scinstall ユーティリティを終了し、手順 6 から手順 8 までを繰り返し、JumpStart の設定を修正してから scinstall ユーティリティを再起動します。


  13. JumpStart ディレクトリの名前を指定します。


    >>> Custom JumpStart Directory <<<
    ....
        What is your JumpStart directory name?  jumpstart-dir
    

  14. クラスタの名前を指定します。


    >>> Cluster Name <<<
    ...
        What is the name of the cluster you want to establish?  clustername
    

  15. すべてのクラスタノードの名前を指定します。


    >>> Cluster Nodes <<<
    ...
        Please list the names of all cluster nodes planned for the initial
        cluster configuration. You must enter at least two nodes. List one
        node name per line. When finished, type Control-D:
     
        Node name:  node1
        Node name:  node2
        Node name (Ctrl-D to finish): <Control-D>
     
        This is the complete list of nodes:
    ... 
        Is it correct (yes/no) [yes]? 

  16. データ暗号化標準 (DES) 認証を使用するかどうかを指定します。

    デフォルトでは、Sun Cluster ソフトウェアにおいてノードがクラスタに接続できるのは、ノードがプライベートインターコネクトに物理的に接続されており、かつ、手順 15 においてノード名が指定されている場合だけです。しかし、この時点ではプライベートインターコネクトは完全に構成されていないので、実際にはノードはパブリックネットワーク経由でスポンサーノードと通信します。DES 認証を使用すると、スポンサーノードはクラスタ構成を更新するために接続しようとするノードをより信頼性の高い方法で認証するため、インストール時のセキュリティレベルが上がります。

    DES 認証を使用してセキュリティレベルを上げることを選択した場合、任意のノードがクラスタに参加できるようにするためには、必要な暗号化鍵をすべて構成する必要があります。詳細については、keyserv(1M) と publickey(4) のマニュアルページを参照してください。


    >>> Authenticating Requests to Add Nodes <<<
    ...
        Do you need to use DES authentication (yes/no) [no]? 

  17. プライベートネットワークアドレスとネットマスクを指定します。


    >>> Network Address for the Cluster Transport <<<
    ...
        Is it okay to accept the default network address (yes/no) [yes]? 
        Is it okay to accept the default netmask (yes/no) [yes]? 


    注 -

    クラスタの構築に成功した後、プライベートネットワークアドレスは変更できません。


  18. クラスタがトランスポート接続点を使用するかどうかを指定します。

    • 当該クラスタが 2 ノードクラスタである場合、トランスポート接続点を使用するかどうかを指定します。


      >>> Point-to-Point Cables <<<
       ...
          Does this two-node cluster use transport junctions (yes/no) [yes]? 


      ヒント -

      ノードがお互いに直接接続されているかどうかに関わらず、クラスタがトランスポート接続点を使用することを指定できます。クラスタがトランスポート接続点を使用することを指定した場合、将来、より簡単に新しいノードをクラスタに追加できます。


    • クラスタが 4 つ以上のノードを持っている場合、トランスポート接続点を使用する必要があります。Return キーを押して、次の画面に進みます。


      >>> Point-to-Point Cables <<<
       ...
          Since this is not a two-node cluster, you will be asked to configure
          two transport junctions.
          
      Hit ENTER to continue: 

  19. クラスタがトランスポート接続点を使用するかどうかを確認します。

    • 使用する場合、トランスポート接続点の名前を指定します。このとき、デフォルトの名前 switchN を使用するか、または独自の名前を作成することが可能です。


      >>> Cluster Transport Junctions <<<
       ...
          What is the name of the first junction in the cluster [switch1]? 
          What is the name of the second junction in the cluster [switch2]? 

    • 使用しない場合、手順 20 に進みます。

  20. 1 番目のノードの 1 番目のクラスタインターコネクトトランスポートアダプタを指定します。


    >>> Cluster Transport Adapters and Cables <<<
    ...
     For node "node1",
        What is the name of the first cluster transport adapter?  adapter
    

  21. 1 番目のアダプタの接続エンドポイントを指定します。

    • クラスタがトランスポート接続点を使用しない場合、アダプタが接続されている 2 番目のノード上にあるアダプタの名前を指定します。


      ...
          Name of adapter on "node2" to which "adapter" is connected? adapter
      

    • クラスタがトランスポート接続点を使用する場合、1 番目のトランスポート接続点の名前とそのポートを指定します。


      ...
       For node "node1",
          Name of the junction to which "adapter" is connected? switch
      ...
       For node "node1",
          Use the default port name for the "adapter" connection (yes/no) [yes]? 


      注 -

      構成が SCI アダプタを使用している場合、アダプタの接続 (ポート名) についてたずねられたときにデフォルトをそのまま使用してはいけません。その代わりに、ノードが物理的にケーブル接続されている、Dolphin スイッチ自体の上にあるポート名 (012、または 3) を指定します。次の例に、デフォルトのポート名を拒否して、Dolphin スイッチのポート名 0 を指定するときのプロンプトと応答を示します。



      ...
          Use the default port name for the "adapter" connection (yes/no) [yes]?  no
          What is the name of the port you want to use?  0
      
  22. 1 番目のノードの 2 番目のクラスタインターコネクトトランスポートアダプタを指定します。


    ...
     For node "node1",
        What is the name of the second cluster transport adapter?  adapter
    

  23. 2 番目のアダプタの接続エンドポイントを指定します。

    • 当該クラスタがトランスポート接続点を使用しない場合、当該アダプタが接続されている 2 番目のノード上にあるアダプタの名前を指定します。


      ...
          Name of adapter on "node2" to which "adapter" is connected? adapter
      

    • クラスタがトランスポート接続点を使用する場合、2 番目のトランスポート接続点の名前とそのポートを指定します。


      ...
       For node "node1",
          Name of the junction to which "adapter" is connected? switch
      ...
       For node "node1",
          Use the default port name for the "adapter" connection (yes/no) [yes]? 


      注 -

      構成が SCI アダプタを使用している場合、アダプタの接続 (ポート名) についてたずねられたときにデフォルトをそのまま使用してはいけません。その代わりに、ノードが物理的にケーブル接続されている、Dolphin スイッチ自体の上にあるポート名 (012、または 3) を指定します。次の例に、デフォルトのポート名を拒否して、Dolphin スイッチのポート名 0 を指定するときのプロンプトと応答を示します。



      ...
          Use the default port name for the "adapter" connection (yes/no) [yes]?  no
          What is the name of the port you want to use?  0
      
  24. クラスタがトランスポート接続点を使用するかどうかを確認します。

    • 使用する場合、その他の各クラスタノードに対しても 手順 20 から 手順 23 までを繰り返します。

    • 使用しない場合、手順 25 に進みます。

  25. 各クラスタノードの広域デバイスファイルシステム名を指定します。


    >>> Global Devices File System <<<
    ...
        The default is to use /globaldevices.
     
     For node "node1",
        Is it okay to use this default (yes/no) [yes]? 
     
     For node "node2",
        Is it okay to use this default (yes/no) [yes]? 

  26. 生成された scinstall コマンドを使用するか、または拒否します。

    確認のため、これまでの入力から生成された scinstall コマンドが表示されます。


    >>> Confirmation <<<
     
        Your responses indicate the following options to scinstall:
    -----------------------------------------
     For node "node1",
          scinstall -c jumpstart-dir -h node1  ¥
    ...
        Are these the options you want to use (yes/no) [yes]? 
    -----------------------------------------
     For node "node2",
          scinstall -c jumpstart-dir -h node2  ¥
    ...
        Are these the options you want to use (yes/no) [yes]? 
    -----------------------------------------
        Do you want to continue with JumpStart set up (yes/no) [yes]? 

    生成されたコマンドを使用しない場合、scinstall ユーティリティはメインメニューに戻ります。メインメニューからオプション「3」を実行し直して、応答を変更します。以前の応答はデフォルトとして表示されます。

  27. 必要であれば、scinstall が生成したデフォルトの class ファイル (つまり、プロファイル) を調整します。

    scinstall コマンドは次の autoscinstall.class というデフォルトの class ファイルを jumpstart-dir/autoscinstall.d/3.0 ディレクトリに作成します。


    install_type    initial_install
    system_type     standalone
    partitioning    explicit
    filesys         rootdisk.s0 free /
    filesys         rootdisk.s1 750 swap
    filesys         rootdisk.s3 100  /globaldevices
    filesys         rootdisk.s7 10
    cluster         SUNWCuser       add
    package         SUNWman         add

    デフォルトの class ファイルは Solaris ソフトウェアのエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループ (SUNWCuser) をインストールします。構成に他の Solaris ソフトウェア条件がある場合、class ファイルを適宜変更します。詳細については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「Solaris ソフトウェアグループについて」を参照してください。

    次のいずれかの方法でプロファイルを変更します。

    • autoscinstall.class ファイルを直接編集します。この方法による変更は、カスタム JumpStart ディレクトリを使用するすべてのクラスタのすべてのノードに適用されます。

    • rules ファイルが別のプロファイルを指し示すように更新してから、check ユーティリティを実行して、rules ファイルの妥当性を検査します。

    Solaris オペレーティング環境のインストールプロファイルが最小限の Sun Cluster ファイルシステム割り当て条件に適合する限り、インストールプロファイルへのこれ以外の変更に制限はありません。Sun Cluster 3.0 ソフトウェアをサポートするためのパーティション分割の指針と条件については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「システムディスクパーティション」を参照してください。JumpStart プロファイルの詳細については、『Solaris 8 インストール (上級編)』または『Solaris 9 インストール (上級編)』を参照してください。

  28. Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) を使用する予定があるかどうか、あるいは、インターコネクトトランスポート用に PCI-SCI アダプタを使用するかどうかを確認します。

    • 使用する場合、さらにエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合は、手順 27 で説明されているとおりに、次のエントリをデフォルトの class ファイルに追加します。


      package         SUNWrsm         add
      package         SUNWrsmx        add
      package         SUNWrsmo        add
      package         SUNWrsmox       add

      さらに、Sun Cluster パッケージをインストールして RSMAPI と PCI-SCI アダプタをサポートするためには、手順 33において、インストール後に実行する完了スクリプトを作成または変更する必要があります。

      エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループよりも上位レベルの Solaris ソフトウェアグループをインストールしている場合、SUNWrsm* パッケージは Solaris ソフトウェアと一緒にインストールされるので、class ファイルに追加する必要はありません。

    • 使用する予定がない場合、手順 29 に進みます。

  29. SunPlex Manager を使用する予定があるかどうかを確認します。

    • 使用する場合、さらにエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループをインストールしている場合は、手順 27 で説明されているとおりに、次のエントリをデフォルトの class ファイルに追加します。


      package         SUNWapchr       add
      package         SUNWapchu       add

      エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループよりも上位レベルの Solaris ソフトウェアグループをインストールしている場合、SUNWrsm* パッケージは Solaris ソフトウェアと一緒にインストールされるので、class ファイルに追加する必要はありません。

    • 使用する予定のない場合、手順 30 に進みます。

  30. Solaris パッチディレクトリを設定します。

    1. jumpstart-dir/autoscinstall.d/nodes/node/patches ディレクトリを JumpStart インストールサーバー上に作成します。

      上記のディレクトリは node がクラスタノードの名前であるクラスタノードごとに 1 つずつ作成します。あるいは、次の命名規則を使用して、共有パッチディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。


      # mkdir jumpstart-dir/autoscinstall.d/nodes/node/patches
      

    2. これらの各ディレクトリに Solaris パッチのコピーを格納します。

      また、Solaris ソフトウェアをインストールした後にインストールする必要があるすべてのハードウェア関連パッチのコピーもこれらのディレクトリに格納します。

  31. 各ノード上で、ローカルに必要なホスト名情報を含むファイルを設定します。

    1. JumpStart インストールサーバー上で、jumpstart-dir/autoscinstall.d/nodes/node/archive/etc/inet/hosts という名前のファイルを作成します。

      上記ファイルは node がクラスタノードの名前であるクラスタノードごとに 1 つずつ作成します。あるいは、この命名規則を使用して、共有 hosts ファイルへのシンボリックリンクを作成します。

    2. 次のエントリを各ファイルに追加します。

      • Sun Cluster CD-ROM イメージのコピーが格納されている NFS サーバーの IP アドレスとホスト名。これは JumpStart インストールサーバーである場合も、別のマシンである場合もあります。

      • クラスタ内にある各ノードの IP アドレスとホスト名。

  32. Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) を使用する予定があるかどうか、あるいは、インターコネクトトランスポート用に PCI-SCI アダプタを使用しているかどうかを確認します。

    • 使用する予定の場合、手順 33 の指示に従って、インストールに実行する完了スクリプトを設定し、次の追加パッケージをインストールします。次の表の順番どおりに、Sun Cluster 3.0 5/02 CD-ROM の /cdrom/suncluster_3_0_u3/SunCluster_3.0/Packages ディレクトリから適切なパッケージをインストールします。

      表 4-2 RSMAPI と PCI-SCI アダプタをサポートするための Sun Cluster 3.0 パッケージ

      特長 

      インストールすべき追加の Sun Cluster 3.0 パッケージ 

      RSMAPI 

      SUNWscrif

      PCI-SCI アダプタ 

      SUNWsci SUNWscid SUNWscidx

    • 使用する予定がない場合で、さらにインストール後に実行する独自の完了スクリプトを追加する予定の場合、手順 33 に進みます。それ以外の場合、手順 34 に進みます。

  33. (省略可能) インストール後に実行する独自の完了スクリプトを追加します。


    注 -

    Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) を使用する予定か、またはインターコネクトトランスポート用に PCI-SCI アダプタを使用している場合、Sun Cluster SUNWscrif ソフトウェアパッケージをインストールするように完了スクリプトを変更する必要があります。このパッケージは、scinstall では自動的にインストールされません。


    scinstall コマンドでインストールされた標準の完了スクリプトの後に実行するような独自の完了スクリプトも追加できます。JumpStart 完了スクリプトを作成する方法については、『Solaris 8 のインストール (上級編) 』または『Solaris 9 のインストール』を参照してください。

    1. 完了スクリプトに finish という名前をつけます。

    2. 独自の完了スクリプトを、クラスタ内にあるノードごとに 1 つずつある jumpstart-dir/autoscinstall.d/nodes/node ディレクトリにコピーします。

      あるいは、この命名規則を使用して、共有完了スクリプトへのシンボリックリンクを作成します。

  34. クラスタ管理コンソールを使用している場合、クラスタ内にある各ノードのコンソール画面を表示します。

    cconsole(1M) が管理コンソールにインストールおよび構成されている場合、このユーティリティを使用すると、各ノードのコンソール画面を表示できます。それ以外の場合、各ノードのコンソールに個別に接続する必要があります。

  35. 各ノードのコンソール上にある ok PROM プロンプトから boot net - install コマンドを入力して、ネットワーク JumpStart インストールを各ノード上で開始します。


    ok boot net - install
    


    注 -

    上記コマンド内のダッシュ記号 (-) の両側は空白文字で囲む必要があります。


    Sun Cluster インストールの出力は /var/cluster/logs/install/scinstall.log.pid ファイルに記録されます。ここに示した pid は、scinstall インスタンスのプロセス ID 番号です。


    注 -

    独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールしていない限り、scinstall コマンドは自動的にデフォルトの ntp.conf ファイルをインストールします。デフォルトのファイルは 8 ノードを想定しているので、xntpd(1M) デーモンは起動時にこれらのノードに関してエラーメッセージを発行することがあります。このようなエラーメッセージは無視しても安全です。これ以外の通常のクラスタ条件において、このようなエラーメッセージを抑制する方法については、 「Network Time Protocol (NTP) を更新する方法 (5/02)」を参照してください。


    インストールが正常に完了すると、各ノードは新しいクラスタノードとして完全にインストールされます。


    注 -

    Solaris ソフトウェアのインストール時、Solaris インタフェースグループの機能はデフォルトで無効になります。Sun Cluster 構成ではインタフェースグループはサポートされないので、有効にしてはなりません。Solaris インタフェースグループの詳細については、ifconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。


  36. 既存のクラスタに新しいノードをインストールするかどうかを確認します。

    • インストールしない場合、手順 37 に進みます。

    • インストールする場合、新しいノード上で、既存のすべてのクラスタファイルシステム用のマウントポイントを作成します。

    1. クラスタ内にある別のアクティブなノードから、すべてのクラスタファイルシステムの名前を表示します。


      % mount | grep global | egrep -v node@ | awk '{print $1}'
      

    2. クラスタに追加したノード上で、クラスタ内にある各クラスタファイルシステム用のマウントポイントを作成します。


      % mkdir -p mountpoint
      

      たとえば、マウントコマンドが戻したファイルシステム名が /global/dg-schost-1 である場合、クラスタに追加するノード上で mkdir -p /global/dg-schost-1 を実行します。


      注 -

      マウントポイントがアクティブになるのは、手順 39 においてクラスタを再起動した後です。


    3. クラスタ内にすでにある任意のノード上に VERITAS Volume Manager (VxVM) をインストールしているかどうかを確認します。

      • インストールしている場合、VxVM がインストールされているノード上で同じ vxio 番号が使用されていること、および、VxVM がインストールされていない各ノード上で vxio 番号が使用できることを確認します。


        # grep vxio /etc/name_to_major
        vxio NNN
        

        VxVM がインストールされていないノード上ですでに vxio 番号が使用されている場合、当該ノード上で /etc/name_to_major ファイルのエントリが使用する番号を変更して、この番号を解放します。

      • インストールしない場合、手順 37 に進みます。

  37. 任意の Sun Cluster ソフトウェアパッチをインストールします。

    パッチの場所とインストールの方法については、『Sun Cluster 3.0 5/02 ご使用にあたって』を参照してください。

  38. 動的再構成を使用する予定があるかどうかを確認します。


    注 -

    クラスタ構成で動的再構成を使用するには、Sun Cluster ソフトウェアで動的再構成を使用するようにサーバーを構成する必要があります。


    • 使用する予定の場合、各ノード上で次のエントリを /etc/system ファイルに追加します。


      set kernel_cage_enable=1

      このエントリは、次のシステム再起動後に有効になります。Sun Cluster 構成で動的再構成の作業を行う手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』を参照してください。動的再構成の詳細については、サーバーのマニュアルを参照してください。

    • 使用する予定のない場合、手順 39 に進みます。

  39. 新しいノードを既存のクラスタに追加したか、クラスタ全体を再起動する必要があるような Sun Cluster ソフトウェアパッチをインストールしたか、あるいは、この両方を行ったかどうかを確認します。

    • 行なっていない場合、ノードを再起動する必要があるパッチをインストールした場合、あるいは、アクティブにするために再起動が必要な変更を行なった場合、個々のノードを再起動します。

    • 行なった場合、次の手順に従って再構成再起動を実行します。

    1. ノードの 1 つからクラスタを停止します。


      # scshutdown
      


      注 -

      クラスタがシャットダウンするまで、最初にインストールしたクラスタノードを再起動しないでください。


    2. クラスタ内にある各ノードを再起動します。


      ok boot
      

    クラスタのインストールモードが無効になるまでは、最初にインストールした (つまり、クラスタを構築した) ノードだけが定足数投票権を持ちます。インストールモードが無効になっていない (つまり、構築された) クラスタでは、クラスタをシャットダウンせずに最初にインストールしたノードを再起動すると、残りのクラスタノードは定足数を獲得できず、クラスタ全体が停止します。『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の手順「インストール後設定を行う」の中で、scsetup(1M) コマンドを最初に実行するときまで、クラスタノードはインストールノードのままです。

  40. ネームサービス検索順を設定します。

    Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「ネームサービススイッチを構成する」に進みます。

ルート環境を設定する方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

VERITAS Volume Manager の場合、次のパスを含むように MANPATH 環境変数を設定します。

Sun Cluster ソフトウェアをアンインストールしてインストール上の問題を修正する方法 (5/02)

次の機能は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。これらの機能は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

インストールしたノードがクラスタに参加できなかったり、構成情報 (トランスポートアダプタなど) を修正する場合、次の手順を実行します。


注 -

ノードがすでにクラスタに参加しており、インストールモードではない場合 (『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の「インストール後設定を行う」の手順 11 を参照)、この手順を行なってはいけません。その代わりに、「クラスタノードから Sun Cluster ソフトウェアをアンインストールする方法 (5/02)」に進みます。


  1. ノードを再インストールします。

    インストールに失敗したノードは、単に、当該ノード上で Sun Cluster ソフトウェアのインストールをやり直すだけで修正できる場合があります。ノードの再インストールを行なっても成功しなかった場合、手順 2 に進んで当該ノードから Sun Cluster ソフトウェアをアンインストールします。

  2. アンインストールを行なうノード以外のアクティブなクラスタメンバー上でスーパーユーザーになります。

  3. アクティブなクラスタメンバーから、アンインストールを行なうノードをクラスタのノード認証リストに追加します。


    # /usr/cluster/bin/scconf -a -T node=nodename
    

    -a

    追加します。

    -T

    認証オプションを指定します。

    node=nodename

    認証リストに追加するノードの名前を指定します。

    あるいは、scsetup(1M) ユーティリティも使用できます。手順については、『Sun Cluster 3.0 12/01 のシステム管理』の「クラスタノードを承認済みノードリストに追加する」を参照してください。

  4. アンインストールを行なうノード上でスーパーユーザーになります。

  5. ノードを再起動して、非クラスタモードにします。


    # shutdown -g0 -y -i0
    ok boot -x
    

  6. ノードをアンインストールします。


    # cd /
    # /usr/cluster/bin/scinstall -r
    

    詳細については、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。

  7. Sun Cluster ソフトウェアをノードに再インストールします。

    インストール作業全体のリストとインストール作業を行う順番については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』の表 2-1 を参照してください。