Sun Cluster HA for SAP 拡張プロパティの構成
セントラルインスタンスリソースやアプリケーションサーバーリソースの作成には、この節で説明する Sun Cluster HA for SAP 拡張プロパティを使用します。通常は、コマンド行 scrgadm -x parameter=value を使って、セントラルインスタンスリソースやアプリケーションサーバーリソースを作成する際に拡張プロパティを構成します。この手順を使って拡張プロパティを後で構成することもできます。付録 A には、すべての Sun Cluster 拡張プロパティが記載されています。
Sun Cluster 拡張プロパティの詳細については、r_properties(5) と rg_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
表 B-5 は、セントラルインスタンス用に設定できる SAP 拡張プロパティです。 拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、SAP リソースを作成したり、無効にするときだけ変更できるものもあります。 「調整可能」の欄には、そのプロパティをいつ変更できるかが示されています。 表 B-6 は、アプリケーションサーバー用に設定できる拡張プロパティです。
表 B-5 Sun Cluster HA for SAP 拡張プロパティ (セントラルインスタンス)|
プロパティの種類 |
プロパティ名 |
説明 |
|---|---|---|
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SAP 構成
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SAPSID |
SAP システム名または SAPSID デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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Ci_instance_id |
2 桁の SAP システム番号 デフォルト:00 調整可能:無効になっているとき |
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Ci_services_string |
セントラルインスタンスサービスのリスト デフォルト:DVEBMGS 調整可能:無効になっているとき
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SAP の起動
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Ci_start_retry_ interval |
セントラルインスタンスを起動する前にデータベースとの接続を試みる間隔 (秒単位) デフォルト: 30 調整可能:無効になっているとき |
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Ci_startup_script |
SIDadm ホームディレクトリにおけるこのインスタンスの SAP 起動スクリプトの名前 デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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SAP の停止
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Stop_sap_pct |
停止タイムアウト変数の割合がこの値に達すると、SAP プロセスが停止されます。プロセスの停止には SAP 停止スクリプトが使用されます。その後で、Process Monitor Facility (PMF) が呼び出されてプロセスが停止され、終了されます。 デフォルト: 95 調整可能:無効になっているとき |
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Ci_shutdown_script |
SIDadm ホームディレクトリにおけるこのインスタンスの SAP 停止スクリプトの名前 デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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検証 |
Message_server_name |
SAP Message Server の名前
デフォルト:sapms SAPSID 調整可能:無効になっているとき |
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Lgtst_ms_with_ logicalhostname |
SAP lgtst ユーティリティで SAP Message Server を検査する方法です。lgtst ユーティリティでは、SAP Message Server の場所としてホスト名 (IP アドレス) が必要です。このホスト名は、Sun Cluster の論理ホスト名でもローカルホスト (ループバック) 名でもかまいません。このリソースプロパティに TRUE が設定されている場合は、論理ホスト名を使用する必要があります。それ以外の場合は、ローカルホスト名を使用します。
デフォルト:TRUE 調整可能:任意の時点 |
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Check_ms_retry |
SAP Message Server チェックの失敗回数がこの値を超えると、全面的な障害が発生したと判断 (報告) され、Resource Group Manager (RGM) が起動されます。
デフォルト: 2 調整可能:無効になっているとき |
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Probe_timeout |
プローブのタイムアウト値 (秒単位)
デフォルト:60 調整可能:任意の時点 |
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Monitor_retry_count |
障害モニターに許されている PMF 再起動の回数
デフォルト: 4 調整可能:任意の時点 |
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Monitor_retry_ interval |
障害モニターを再起動する間隔 (分単位)
デフォルト: 2 調整可能:任意の時点 |
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開発システム
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Shutdown_dev |
RGM が、セントラルインスタンスを起動する前に開発システムを停止する必要があるかどうかの判断。
デフォルト:FALSE 調整可能:無効になっているとき |
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Dev_sapsid |
開発システムの SAP System Name (Shutdown_dev に TRUE を設定する場合には、このプロパティが必要です)
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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Dev_shutdown_script |
開発システムの停止に使用されるスクリプト。Shutdown_dev に TRUE を設定する場合には、このプロパティが必要です。
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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Dev_stop_pct |
起動タイムアウトの回数がこの値に達すると、Sun Cluster HA for SAP は開発システムを停止してからセントラルインスタンスを起動します。
デフォルト:20 調整可能:無効になっているとき |
表 B-6 Sun Cluster HA for SAP 拡張プロパティ (アプリケーションサーバー)
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プロパティの種類 |
プロパティ名 |
説明 |
|---|---|---|
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SAP 構成
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SAPSID |
アプリケーションサーバーの SAP システム名または SAPSID
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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As_instance_id |
アプリケーションサーバーの 2 桁の SAP システム番号
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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As_services_ string |
アプリケーションサーバーサービスのリスト
デフォルト:D 調整可能:無効になっているとき |
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SAP の起動
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As_db_retry_ interval |
アプリケーションサーバーを起動する前にデータベースとの接続を試みる間隔 (秒単位)
デフォルト: 30 調整可能:無効になっているとき |
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As_startup_ script |
アプリケーションサーバーの SAP 起動スクリプトの名前
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
|
|
SAP の停止
|
Stop_sap_pct |
停止タイムアウト変数の割合がこの値に達すると、SAP プロセスが停止されます。プロセスの停止には SAP 停止スクリプトが使用されます。その後で、Process Monitor Facility (PMF) が呼び出されてプロセスが停止され、終了されます。
デフォルト: 95 調整可能:無効になっているとき |
|
As_shutdown_ script |
アプリケーションサーバーの SAP 停止スクリプトの名前
デフォルト:なし 調整可能:無効になっているとき |
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検証 |
Probe_timeout |
プローブのタイムアウト値 (秒単位)
デフォルト:60 調整可能:任意の時点 |
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Monitor_retry_ count |
この検証の間に障害モニターが実行可能な PMF 再起動の回数
デフォルト: 4 調整可能:任意の時点 |
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Monitor_retry_ interval |
障害モニターを再起動する間隔 (分単位)
デフォルト: 2 調整可能:任意の時点 |
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