この章では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールし、構成する手順について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の確認
代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールの確認
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーをフェイルオーバーデータサービスとして構成します。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をスケーラブルデータサービスとして構成します。データサービス、リソースグループ、リソース、その他関連事項については、『Sun Cluster 3.1 の概念』および第 1 章「Sun Cluster データサービスの計画」を参照してください。
この節の情報を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise が BroadVision One-To-One Enterprise をどのように高可用性にするかを理解してください。
フェイルオーバーサービスやスケーラブルサービスの概念については、『Sun Cluster 3.1 の概念』を参照してください。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーを対象とした障害監視機能と自動フェイルオーバー機能を提供します。このデータサービスは、障害監視と自動フェイルオーバーにより BroadVision One-To-One Enterprise サイトのシングルポイント障害を排除します。
表 11–1 BroadVision One-To-One Enterprise サイトコンポーネントの保護
BroadVision One-To-One Enterprise サイトコンポーネント |
SAP コンポーネントを保護するデータサービス |
---|---|
BroadVision One-To-One Enterprise データベース |
Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for Sybase ASE |
BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise (スケーラブル構成) |
BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバー |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise (フェイルオーバー構成) |
HTTP サーバー |
Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server または Sun Cluster HA for Apache |
表 11–2 は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成のための作業を示しています。ここに示されている順に作業を実行してください。
表 11–2 作業マップ: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成
作業 |
参照箇所 |
---|---|
BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画 |
『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』の第 1 章 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画 |
ノードとディスクの準備 | |
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、HTTP サーバー、およびデータベースのインストールと構成 |
Sun Cluster HA for DBMS のインストールと構成 BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのインストールと構成 [ n 個の論理ホスト名を持つ 1 つのフェイルオーバーリソースグループを使用するように Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーを構成するには、代替構成へ進んでください。インストールを実行するには、代替構成に示されている作業を行なってください。このどちらの作業も行わない場合は、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認へ進んでください。] BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認 |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の確認 |
Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続 | |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニター情報の理解 |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の障害モニターとは |
BroadVision One-To-One Enterprise の機能性の理解 |
この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画に必要な情報について説明します。
これらの制約事項を守らなければ、データサービスの構成がサポートされない可能性があります。
この節で説明する制約事項を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise に適用されるソフトウェアおよびハードウェアの構成上の制約について説明します。
すべてのデータサービスに適応される制約事項については、『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって』を参照してください。
Sun Cluster 3.1 で検証済みの BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアバージョンを使用してください。
これらの要件を厳守しなければ、データサービスの構成がサポートされない可能性があります。
この節で説明する要件を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。これらの要件は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のみに適用されます。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を行う前に、これらの要件を満たす必要があります。
すべてのデータサービスに適用される要件については、データサービス固有の要件の識別を参照してください。
クラスタファイルシステムに BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアをインストールすること。
すべてのクラスタノードで同一の BroadVision ユーザーを作成すること。
BroadVision が提供する必須パッチをすべてインストールして、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが Sun Cluster 環境で動作できるようにすること。
標準のデータサービス構成に示すように、$BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf 構成内の Interaction Manager、バックエンドサーバー、およびルートホストを設定すること。
BroadVision One-To-One Enterprise サーバーを起動する前にデータベースを起動すること。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画するときは、この節で説明する標準構成を使用します。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、この節で説明する標準構成をサポートしています。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、このほかの構成もサポートするかもしれません。サポートされるほかの構成については、Enterprise Services の担当者にお問い合わせください。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのための複数リソースグループから構成されるクラスタ
代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーとルートホストサーバーのための 1 つのリソースグループから構成されるクラスタ
サポートされているすべての構成について、Sun Cluster HA for DBMS と HTTP サーバーの構成 に従って HA (高可用性) データベースと HTTP サーバーを設定してください。
Sun Cluster HA for DBMS と HTTP サーバーを次のように構成してください。
論理ホスト名を使用するように Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for Sybase ASE を構成します。
論理ホスト名を使用するか (フェイルオーバー構成)、あるいは共有アドレスを使用する (スケーラブル構成) ように Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server または Sun Cluster HA for Apache を構成します。
BroadVision One-To-One Enterprise ルートホスト、バックエンド、および Interaction Manager のプロセスを次のように構成します。
1 つのリソースグループ内の 1 つの論理ホスト名を使用するようにルートホストリソースを構成します。
複数のリソースグループ内の他の論理ホスト名を使用するようにバックエンドリソースを構成します。
次に示す場所の 1 つで Interaction Manager リソースを構成する。
すべてのクラスタノード
すべてのクラスタプライベートホスト名。クラスタインターコネクトとプライベートホスト名の詳細は、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール 』を参照してください。
図 11–1 に、これらのガイドラインに従った構成例を示します。
すべてのクラスタノード上またはすべてのクラスタプライベートホスト名上で、Interaction Manager リソースを構成してください。すべてのクラスタプライベートホスト名上で Interaction Manager を構成する場合は、同じクラスタ上で HTTP サーバーを設定してください。すべてのクラスタノード上で Interaction Manager を構成する場合は、クラスタ以外の場所に HTTP サーバーを設定できます。
各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じて、1 つのリソースグループだけを使用するように Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーを構成できます。この代替構成を設定するには、BroadVision One-To-One Enterprise ルートホスト、バックエンド、および Interaction Manager の各プロセスを次のように構成してください。
ルートホストおよびすべてのバックエンドリソースが同じフェイルオーバーリソースグループ内の n 個の論理ホスト名を使用するように構成します。
次に示す場所の 1 つで Interaction Manager リソースを構成します。
すべてのクラスタノード
すべてのクラスタプライベートホスト名。クラスタインターコネクトとプライベートホスト名の詳細は、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール 』を参照してください。
図 11–2 に示されているこの構成には、別の手順が必要となります。詳細については、代替構成を参照してください。
すべてのクラスタノード上またはすべてのクラスタプライベートホスト名上で、Interaction Manager リソースを構成してください。すべてのクラスタプライベートホスト名上で Interaction Manager を構成する場合は、同じクラスタ上で HTTP サーバーを設定してください。すべてのクラスタノード上で Interaction Manager を構成する場合は、クラスタ以外の場所に HTTP サーバーを設定できます。
この節で説明する情報を使用して、 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。この節の情報は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成における決定事項が与える影響について検討するのに役立ちます。
BroadVision ユーザーのホームディレクトリ – すべてのクラスタノードに同一の BroadVision ユーザー (bvuser) を作成してください。BroadVision ユーザーのホームディレクトリは、クラスタファイルシステム上に配置してください。すべてのクラスタノード上のすべての BroadVision ユーザーを同じホームディレクトリに配置してください。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア – BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアは、すべてのクラスタノードが同じ BroadVision One-To-One Enterprise バイナリと構成ファイルにアクセスできるようにクラスタファイルシステムにインストールしてください。
この節の確認事項を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって』のデータサービスワークシートに、これらの確認事項に対する答えを記入します。これらの確認事項については、構成の検討事項を参照してください。
フェイルオーバーデータサービス、スケーラブルデータサービスのどちらで Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を使用するかを確認します。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をスケーラブルサービスとして使用する場合、どのノードがスケーラブルサービスをホストするかを確認します。
ネットワークアドレスとアプリケーションリソースに使用するリソースグループと、それらの間の依存関係を確認します。
データサービスへのアクセスにクライアントが使用する論理ホスト名 (フェイルオーバーサービスの場合) または共有アドレス (スケーラブルサービスの場合) を確認します。
システム構成ファイルが存在する場所を確認します。
BroadVision One-To-One Enterprise バイナリをクラスタファイルシステムではなくローカルファイルシステムに配置する場合の長所と短所については、『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成 』の「アプリケーションバイナリの格納先の決定」を参照してください。
この節では、ノードおよびディスクを準備する手順について説明します。
次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成用にノードを準備してください。
デフォルトでは、デーモンによって起動されるサーバーが使用できるように IT_DAEMON_SERVER_BASE および IT_DAEMON_SERVER_RANGE プロパティによって指定されるポート番号を orbix デーモンが選択します。はじめてサーバーへの接続を試みる際に、クライアントは orbix デーモンにポート番号を要求します。続いて、orbix デーモンが指定したポートに接続します。クライアントが orbix デーモンにポート番号を要求したあと、クライアントがポートに接続する前にフェイルオーバーが発生すると、クライアントは不正なサーバーに接続する可能性があります。
サーバーポートの衝突を防止するには、2 つのオプションがあります。
次のいずれかのオプションを選択します。
orbix デーモンが個々のノードに割り当てるポートが重複しないように各ホストの IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成します。たとえば、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーとInteraction Manager をクラスタノード A、B、および C で動作するように構成した場合、 bv1to1.conf ファイルには次のエントリが含まれます。
export ... IT_DAEMON_SERVER_RANGE = “200”; ... site bv { ... node A { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1300”; ... } node B { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1500”; # 1300 + 200 ... } node C { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1700”; # 1500 + 200 ... } ... } |
bv1to1.conf ファイル内の各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加し、サーバーポートエントリの衝突が発生していないことを確認します。iiop_port は文書化されていない BroadVision One-To-One Enterprise サーバーのパラメータであり、どのポートをサーバーが使用すべきかを指定するものです。たとえば、次のプロセスエントリは、cntdb サーバーがポート 1305 を使用するように定義しています。
process cntdb { parameter iiop_port = “1305”; } |
C++ CORBA サーバーは、iiop_port パラメータをサポートします。Java サーバーの場合、BroadVision One-To-One Enterprise 6.0AB 以降のバージョンにアップグレードする必要があります。
この節では、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベースソフトウェア、および HTTP ソフトウェアのインストールと構成のための手順について説明します。
Sun Cluster HA for Oracle のインストールについては 第 2 章「Sun Cluster HA for Oracle のインストールと構成」を、Sun Cluster HA for Sybase ASE のインストールについては 第 10 章「Sun Cluster HA for Sybase ASE のインストールと構成」をそれぞれ参照してください。
HTTP サーバーが Sun ONE Web Server の場合は、第 3 章「Sun Cluster HA for SunTM ONE Web Server のインストールと構成」の説明に従って Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server を構成してください。HTTP サーバーが Apache Web Server である場合は、第 5 章「Sun Cluster HA for Apache のインストールと構成」の説明に従って Sun Cluster HA for Apache を構成してください。
次の手順を使用して、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのインストールと構成を行い、Sun Cluster 環境内で BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを 動作可能にします。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画 および 構成の検討事項に示されているガイドラインに従ってください。
『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』 の説明に従って、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアをクラスタファイルシステムにインストールしてください。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアは、任意のクラスタノードからクラスタファイルシステム上に一度だけインストールします。
$BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルを構成します。
表 11–3 は、BroadVision One-To-One Enterprise コンポーネントに対し $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルで可能な構成を示しています。詳細については、標準のデータサービス構成と『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』の説明を参照してください。
表 11–3 $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルの構成
すべてのクラスタプライベートホスト名上で Interaction Manager を構成する場合は、同じクラスタ上で HTTP サーバーを設定してください。すべてのクラスタノード上で Interaction Manager を構成する場合は、クラスタ以外の場所に HTTP サーバーを設定できます。
BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーが、任意のクラスタノードからデータベースにアクセスできるようにクラスタを構成してください。
フェイルオーバーリソースグループは、各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じ、次に示す方法のどちらかで設定できます。
複数のフェイルオーバーリソースグループを設定して、複数の論理ホスト名を使用する。このオプションを使用する場合は、 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の確認へ進んでください。
1 つのフェイルオーバーリソースグループを設定して n 個の論理ホスト名を使用し、すべてのバックエンドリソースとルートホストリソースを含める。このオプションを使用する場合は、代替構成へ進んでください。代替構成の説明に従ってインストールを実行します。
詳細については、標準のデータサービス構成を参照してください。
この作業は、バックエンドホストとルートホストがフェイルオーバー構成で動作できるすべてのノード上でバックエンドプロセスの開始と停止をテストするために行うものです。この作業は、クラスタに構成した BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をテストする場合も実施してください。
フェイルオーバーリソースグループは、各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じ、次に示す方法のどちらかで設定できます。
複数のフェイルオーバーリソースグループを設定して、複数の論理ホスト名を使用する。このオプションを使用する場合は、手順 1へ進んでください。
1 つのフェイルオーバーリソースグループを設定して n 個の論理ホスト名を使用し、すべてのバックエンドリソースとルートホストリソースを含める。このオプションを使用する場合は、代替構成へ進んでください。代替構成の説明に従ってインストールを実行します。
詳細については、標準のデータサービス構成を参照してください。
BroadVision One-To-One Enterprise ルートホストリソースを含むよう、そのルートホストの論理ホスト名を使用するフェイルオーバーリソースグループを作成します。
# scrgadm -a -g root-host-resource-group [-h nodelist] |
ルートホストの論理ホスト名を使用し、さらに BroadVision ルートホストリソースを含むリソースグループの名前を指定します。ルートホストリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。
マスターになり得る物理ノードの名前または ID を、コンマで区切ったリストで指定します (オプション)。フェイルオーバー時に Resource Group Manager (RGM) が主ノードとして選択する順番がこのリスト上のノードの順序で決まります。
ルートホストプロセスとバックエンドプロセスのためのフェイルオーバーリソースグループを作成します。
n 個の論理ホスト名上に構成されているバックエンドプロセスのために、scrgadm(1M) コマンドを実行して n 個のフェイルオーバーリソースグループを構成します。
# scrgadm -a -g back-end-resource-group-1 [-h nodelist] # scrgadm -a -g back-end-resource-group-2 [-h nodelist] # scrgadm -a -g back-end-resource-group-3 [-h nodelist] ... # scrgadm -a -g back-end-resource-group-n [-h nodelist] |
バックエンド論理ホスト名とリソースを含むリソースグループの名前を指定します。バックエンドリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。
使用するすべての論理ホスト名がネームサービスデータベースに追加されているかどうかを確認します。
さらに、使用するすべての論理ホスト名を各クラスタノードの /etc/inet/hosts ファイルに追加します。これで、ネームサービスが停止してもノードは自身のローカルホストファイルで名前とアドレスのマッピングを確認できます。
scrgadm コマンドを実行し、作成された各リソースグループが使用できる論理ホスト名を追加します。
# scrgadm -a -L -g root-host-resource-group -l root-host-logical-hostname-1 [-n netiflist] # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-1 -l back-end-logical-hostname-1 [-n netiflist] # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-2 -l back-end-logical-hostname-2 [-n netiflist] ... # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-n -l back-end-logical-hostname-n [-n netiflist] |
ルートホストリソースグループが使用する論理ホスト名 (フェイルオーバー IP アドレス) を指定します。
各バックエンドリソースグループが使用する論理ホスト名を指定します。
各ノード上の IP Networking Multipathing グループをコンマで区切って指定します (省略可能)。netiflist 内の各要素の書式は、 netif@node でなければなりません。netif は、sc_ipmp0 などの IP Networking Multipathing グループ名として指定できます。ノードは、sc_ipmp0@1 や sc_ipmp@phys-schost-1 などのノード名またはノード ID で識別できます。
現在 Sun Cluster では、netif にアダプタ名を使用できません。
Interaction Manager 用のスケーラブルリソースグループを作成します。
# scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=m -y Desired_primaries=n |
Interaction Manager が含まれるスケーラブルリソースグループの名前を指定します。どのような名前でもかまいませんが、クラスタ内のリソースグループごとに一意である必要があります。
このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの最大数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合は、デフォルトの 1 になります。
このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの希望数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合は、デフォルトの 1 になります。
1 つのクラスタノードから scswitch(1M) コマンドを実行してフェイルオーバーリソースグループを管理された状態に変更し、それらのグループをオンラインにします。
# scswitch -Z -g root-host-resource-group # scswitch -Z -g back-end-resource-group-1 # scswitch -Z -g back-end-resource-group-2 ... # scswitch -Z -g back-end-resource-group-n |
スケーラブルリソースグループにはまだリソースが含まれないため、スケーラブルリソースグループをオンラインにする必要はありません。論理ホスト名リソースを使用できないと BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスは開始できないため、フェイルオーバーリソースグループはオンラインにする必要があります。
データベースがアクセス可能であることを確認します。
詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。
任意のクラスタノードからBroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーがデータベースにアクセスできるようにデータベースが構成されているか確認します。
詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。
ルートホストリソースグループを管理するクラスタノードに BroadVision ユーザーとしてログインします。
『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』内の手順に従って、以下の BroadVision コマンドを実行します。
BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
ルートホストで bvconf bootstrap コマンドを実行し、BroadVision One-To-One Enterprise インストールを初期化します。
bvconf コマンドはスーパーユーザーとして実行しないでください。
% bvconf bootstrap -r root-host-logical-hostname |
BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname または im-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
/etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリが存在すること、およびこのディレクトリに書き込み権および実行権があることを確認します。
各バックエンドホストおよび Interaction Manager ホストごとに、bvconf execute コマンドを実行することにより BroadVision One-To-One Enterprise プロセスを構成して起動します。
% bvconf execute -local -var shared -r root-host-logical-hostname |
BroadVision コマンド bvconf gateway を実行して、HTTP ゲートウェイアプリケーションのゲートウェイ構成ファイルを生成します。
このコマンドは、ファイルを生成してそれらを $BV1TO1_VAR/etc/appName.cfg ファイルに書き込みます。
% bvconf gateway -A appName |
$BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf 構成ファイルで定義されているゲートウェイアプリケーション名を指定します。詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
HTTP インスタンスを実行する各クラスタノードで、/etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリにゲートウェイアプリケーション構成ファイルをコピーします。
コピーするゲートウェイアプリケーション構成ファイルの拡張子が、cfg となっていることを確認してください。
詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
HTTP サーバーを構成して起動します。
詳細は、HTTP サーバーのマニュアルを参照してください。HTTP サーバー構成の詳細は、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
BroadVision クライアントから BroadVision サイトに接続し、インストールを確認します。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に動作していれば、次の操作を行なってInteraction Manager、バックエンドプロセス、およびルートホストプロセスを停止します。
scswitch コマンドを実行して、リソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。
# scswitch -z -g root-host-resource-group -h node2 # scswitch -z -g back-end-resource-group-1 -h node2 # scswitch -z -g back-end-resource-group-2 -h node2 ... # scswitch -z -g back-end-resource-group-n -h node2 |
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを node2 で再起動します。
BroadVision クライアントからクラスタに接続し、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に機能しているか確認します。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールを確認したなら、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストールへ進みます。
この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール手順について説明します。
次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。この手順を実行するには、Sun Cluster Agents CD-ROM が必要です。この手順では、Sun Cluster の初期インストール時にデータサービスパッケージがインストールされていないことを前提としています。Sun Cluster のインストール時に Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをすでにインストールしている場合は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 へ進み、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールして構成してください。まだインストールしていない場合は、次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を実行するすべてのノードでこの手順を実行してください。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
オプションは指定せずに、scinstall ユーティリティーを実行します。
scinstall ユーティリティーが対話型モードで起動します。
メニューオプション「新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加」を選択します。
scinstall ユーティリティーにより、ほかの情報を入力するためのプロンプトが表示されます。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM のパスを指定します。
このユーティリティーには、この CD は“data services cd”と示されます。
インストールするデータサービスを指定します。
選択したデータサービスが scinstall ユーティリティーによって示され、この選択の確認が求められます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
ドライブから CD を取り出します。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストールが終わったら、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成に進みます。
この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を構成する手順について説明します。
表 11–4 の拡張プロパティを使用して、リソースを作成します。リソースを作成するときは、コマンド行 scrgadm -x parameter=value を使用して、拡張プロパティを構成します。リソースをすでに作成している場合は、『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』の第 13 章で説明されている手順を使用して、拡張プロパティを構成します。拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するか無効にするときにしか更新できません。「調整」の欄には、そのプロパティをいつ変更できるかが示されています。 Sun Cluster のすべてのプロパティの詳細については、『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成 』の「付録 A」を参照してください。
表 11–4 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 拡張プロパティ
プロパティの種類 |
プロパティ名 |
説明 |
---|---|---|
BroadVision One-To-One Enterprise の構成
|
BVUSER |
BroadVision ユーザーの UNIX ID。bvuser を、希望するユーザー名に変更してください。
デフォルト:なし 調整:作成時 |
BV1TO1_VAR |
bvuser として設定される環境変数。
デフォルト:なし 調整:作成時 |
|
検証
|
Monitor_retry_interval |
Resource Group Manager (RGM) が障害モニターの失敗を数える期間 (単位: 分)。障害モニターは、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定されている回数を超えて失敗することがあります。Monitor_retry_interval が指定する期間内に失敗回数が Monitor_retry_count の値を超える場合には、Process Monitor Facility (PMF) は障害モニターを再起動しません。
デフォルト:2 調整: 任意の時点 |
Monitor_retry_count |
障害モニターに対して Sun Cluster ソフトウェアが許可する PMF 再起動の回数。
デフォルト: 4 調整: 任意の時点 |
|
Probe_timeout |
検証のタイムアウト値 (秒)。
デフォルト:180 調整: 任意の時点 |
|
デーモン |
START_ORB_SERVERS |
ブール型。デフォルトでは、このデータサービスはリソース内の orbix デーモンとすべての BroadVision デーモンを起動します。orbix デーモンは、必要に応じて orbix サーバーを起動します。データサービスが orbix サーバーを起動するようにしたい場合は、このプロパティを TRUE に設定してください。
デフォルト:FALSE 調整: 任意の時点 |
次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成を行います。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を起動する前に、データベースがアクセス可能であることを確認してください。
BroadVision One-To-One Enterprise サーバー (ルートホストサーバー、バックエンドサーバー、Interaction Manager サーバーなど) をすべて停止します。
この手順は、BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを検査した後で実行してください。
ps(1) コマンドを実行して、すべてのクラスタノードで BroadVision One-To-One Enterprise プロセスと orbix デーモン (orbixd) がすべて停止していることを確認してください。
1 つのクラスタノードのスーパーユーザーになります。
scrgadm コマンドを実行し、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のリソースタイプを登録します。
# scrgadm -a -t SUNW.bv |
データサービスのリソースタイプを追加します。
当該データサービス用にあらかじめ定義されているリソースタイプを指定します。
scrgadm コマンドを実行し、ルートホストリソース、バックエンドリソース、および Interaction Manager リソースを作成します。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認の 手順 2 で作成したフェイルオーバーリソースグループ内に、ルートホストリソースとバックエンドリソースを作成します。
bvuser と BV1TO1_VAR は、すべてのリソースで同じでなければなりません。
# scrgadm -a -j root-host-resource -g root-host-resource-group -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory # scrgadm -a -j back-end-resource-1 -g back-end-resource-group-1 -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory # scrgadm -a -j back-end-resource-2 -g back-end-resource-group-2 -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory ... # scrgadm -a -j back-end-resource-n -g back-end-resource-group-n -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory |
ルートホストリソースの名前を指定します。
BroadVision ユーザー名を指定します。
$BV1TO1_VAR ディレクトリのパスを指定します。
バックエンドリソースの名前を指定します。
スケーラブルリソースグループ内に Interaction Manager リソースを作成します。
bvuser と BV1TO1_VAR は、すべてのリソースで同じでなければなりません。
# scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser / -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory |
Interaction Manager リソースの名前を指定します。
scswitch コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise リソースを含めたリソースグループを有効にしてオンラインの状態にします。
# scswitch -Z -g root-host-resource-group # scswitch -Z -g back-end-resource-group-1 # scswitch -Z -g back-end-resource-group-2 ... # scswitch -Z -g back-end-resource-group-n # scswitch -Z -g im-resource-group |
次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise が正しくインストールされ構成されていることを確認します。
Web ブラウザから、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを使用して構成したアプリケーションにログインします。
ルートホストリソースグループを管理するノードにログインします。
BroadVision ユーザーになります。
ルートホストプロセスを停止します。
BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
次の BroadVision コマンドを実行します。
# bvconf shutdown -local |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターがルートホストを再起動します。
BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。
scswitch コマンドを実行し、ルートホストリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。
# scswitch -z -g root-host-resource-group -h node2 |
BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。
以上で、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成は終わりです。補足情報として以下の節を参照してください。
例 – Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストール、構成、および管理
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 拡張プロパティ
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の障害モニターとは
次の手順を使用して、Command Center をクラスタ上で構成されている BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続します。Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続するには、2 つのオプションがあります。
次のいずれかのオプションを選択します。
Dynamic Control Center (DCC) が IIOP ではなく POOP を使用するように変更します。このためには、My Computer/HKEY_CURRENT_USER/Software/BroadVision/Dynamic Control Center/4.2/Options/Use IIOP Windows レジストリエントリの値を 0 に設定します。
orbix デーモンを実行するすべてのクラスタノードおよび論理ホスト名の IP アドレスを含むように IT_LOCAL_ADDR_LIST プロパティを設定します。
この例では、次のサンプル IP アドレスを使って bv1to1.conf ファイルに追加しています。
10.10.102.225
10.10.102.226
10.10.102.222
10.10.102.223
これらのサンプル IP アドレスを基に、bv1to1.conf ファイルの汎用セクション export で IT_DAEMON_PORT プロパティの前に次の行を加えます。
IT_LOCAL_ADDR_LIST = “127.0.0.1” + “10.10.102.222” + “10.10.102.223” + “10.10.102.225” + “10.10.102.226” ; |
DCC はフェイルオーバーから回復できません。詳細については、BroadVision One-To-One Enterprise サポートに問い合わせてください。
例 1 – インストールと構成 と 例 2 – 管理コマンド は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストール、構成、および管理の方法について示しています。次に、クラスタと BroadVision One-To-One Enterprise 構成の情報を示します。この情報は、両方の例に適用されます。
表 11–5 例 – クラスタの情報
ノード名 |
phys-schost-1, phys-schost-2 |
論理ホスト名 |
schost-1, schost-2 |
リソースグループ |
root-host-resource-group (ルートホストリソースの場合)、back-end-resource-group (バックエンドリソースの場合)、im-resource-group (Interaction Manager リソースの場合) |
リソース |
root-host-resource (BroadVision ルートホストリソース)、back-end-resource (BroadVision バックエンドリソース)、im-resource (BroadVision Interaction Manager リソース) |
表 11–6 例 – BroadVision 構成の情報
BV ユーザー |
BVUSER (すべてのクラスタノードで使用) |
BV1TO1_VAR ディレクトリ |
/global/broadvision/bvuser/bv1to1_var |
ルートホスト |
schost-1 |
バックエンドホスト |
schost-2 |
Interaction Manager 1 |
phys-schost-1 |
Interaction Manager 2 |
phys-schost-2 |
この例は、データサービスのインストールと構成の方法を示しています。
(BroadVision リソースタイプを登録する) phys-schost-1:> scrgadm -a -t SUNW.bv (バックエンドプロセスおよびルートホストリソースのためのフェイルオーバーリソースグループを作成する) phys-schost-1:> scrgadm -a -g root-host-resource-group phys-schost-1:> scrgadm -a -g back-end-resource-group (Interaction Manager プロセスのためのスケーラブルリソースグループを作成する) phys-schost-1:> scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=2 / -y Desired_primaries=2 (フェイルオーバーリソースグループに論理ホスト名を追加する) phys-schost-1:> scrgadm -a -L -g root-host-resource-group -l schost-1 phys-schost-1:> scrgadm -a -L -g back-end-resource-group -l schost-2 (ルートホストリソース、バックエンドリソース、およびInteraction Manager リソースを作成する) phys-schost-1:> scrgadm -a -j root-host-resource -g root-host-resource-group / -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var phys-schost-1:> scrgadm -a -j back-end-resource -g back-end-resource-group / -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var phys-schost-1:> scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv / -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var (すべてのリソースグループをオンラインにする) phys-schost-1:> scswitch -Z -g root-host-resource-group phys-schost-1:> scswitch -Z -g back-end-resource-group phys-schost-1:> scswitch -Z -g im-resource-group |
この例は、管理者に便利な一般的な管理コマンドを示しています。
(リソースグループの状態を確認する) phys-schost-1:> scstat -g (注: BroadVision Interaction Manager 1 プロセス、ルートホストプロセス、およびバックエンドプロセス はすべて、phys-schost-1 で動作する必要がある。Interaction Manager 2 プロセスは、 phys-schost-2 で動作する必要がある) (フェイルオーバーをテストする。ルートホストリソースグループと バックエンドリソースグループをほかのノードに切り替え る) phys-schost-1:> scswitch -z -g root-host-resource-group -h phys-schost-2 phys-schost-1:> scswitch -z -g back-end-resource-group -h phys-schost-2 (注: この時点で、BroadVision ルートホストプロセスおよびバックエンドプロセスはすべて phys-schost-2 で動作するようになる) (主ノードの最大数と目標数は2 に設定されるため、Interaction Manager は 2 つのクラスタノードで動作する。 phys-schost-2 で動作しているInteraction Manager 2 を停止する) phys-schost-1:> scswitch -z -g im-resource-group -h phys-schost-1 (すべてのリソースグループを停止する) phys-schost-1:> scswitch -F -g root-host-resource-group phys-schost-1:> scswitch -F -g back-end-resource-group phys-schost-1:> scswitch -F -g im-resource-group (BroadVision リソースとリソースグループを削除し無効にする) phys-schost-1:> scswitch -n -j root-host-resource phys-schost-1:> scswitch -n -j back-end-resource phys-schost-1:> scswitch -n -j im-resource phys-schost-1:> scswitch -n -j schost-1 phys-schost-1:> scswitch -n -j schost-2 phys-schost-1:> scrgadm -r -j root-host-resource phys-schost-1:> scrgadm -r -j back-end-resource phys-schost-1:> scrgadm -r -j im-resource phys-schost-1:> scrgadm -r -j schost-1 phys-schost-1:> scrgadm -r -j schost-2 phys-schost-1:> scrgadm -r -j root-host-resource-group phys-schost-1:> scrgadm -r -j back-end-resource-group phys-schost-1:> scrgadm -r -j im-resource-group (リソースタイプを削除する) phys-schost-1:> scrgadm -r -t SUNW.bv |
各バックエンドリソースに求められる管理の柔軟性と精度に応じて、1 つのフェイルオーバーリソースグループだけが n 個の論理ホスト名を使用し、すべてのバックエンドリソースとルートホストリソースを含むように設定できます。
この代替構成の説明は、代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーとルートホストサーバーのための 1 つのリソースグループから構成されるクラスタを参照してください。
この代替構成を設定するには、以下の作業を行なってください。
代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成
代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールの確認
これらの作業では、2 つのリソースグループを設定します。一方のフェイルオーバーリソースグループは、ルートホストリソースとバックエンドリソースを含みます。もう一方のスケーラブルリソースグループは、Interaction Manager リソースを含みます。この代替構成作業では、ルートホストリソースとバックエンドリソースを含むフェイルオーバーリソースグループは failover-resource-group と示されます。
この作業は、バックエンドホストとルートホストがフェイルオーバー構成で動作できるすべてのノード上でバックエンドプロセスの開始と停止をテストするために行うものです。この作業は、クラスタに構成済みの BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をテストする場合も実施してください。
BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースとルートホストリソースを含むフェイルオーバーリソースグループを作成します。
# scrgadm -a -g failover-resource-group [-h nodelist] |
バックエンドホストとルートホストの論理ホスト名およびリソースを含むリソースグループの名前を指定します。フェイルオーバーリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。
マスターになり得る物理ノードの名前または ID を、コンマで区切ったリストで指定します (オプション)。フェイルオーバー時に Resource Group Manager (RGM) が主ノードとして選択する順番がこのリスト上のノードの順序で決まります。
使用するすべての論理ホスト名がネームサービスデータベースに追加されているかどうかを確認します。
さらに、使用するすべての論理ホスト名を各クラスタノードの /etc/inet/hosts ファイルに追加します。これで、ネームサービスが停止してもノードはそれらのローカルホストファイルで名前とアドレスのマッピングを確認できます。
scrgadm(1M) コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループが使用する論理ホスト名を追加します。
# scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l root-host-logical-hostname-1 [-n netiflist] # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-1 [-n netiflist] # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-2 [-n netiflist] ... # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-n [-n netiflist] |
ルートホストリソースが使用する論理ホスト名を指定します。
各バックエンドリソースが使用する論理ホスト名を指定します。
各ノード上の IP Networking Multipathing グループをコンマで区切って指定します (省略可能)。netiflist は、リソースグループのノードリストにあるすべてのノードを包含していなければなりません。このオプションを指定しないと、scrgadm コマンドが、nodelist のノードごとに、ホスト名リストに指定されているネットワークアダプタをサブネットから見つけようとします。
Interaction Manager 用のスケーラブルリソースグループを作成します。
# scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=n -y Desired_primaries=n |
Interaction Manager が含まれるスケーラブルリソースグループの名前を指定します。どのような名前でもかまいませんが、クラスタ内のリソースグループごとに一意である必要があります。
このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの最大数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合、デフォルトは 1 です。
このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの希望数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合、デフォルトは 1 です。
1 つのクラスタノードから scswitch(1M) コマンドを実行してフェイルオーバーリソースグループを管理された状態に変更し、このグループをオンラインにします。
# scswitch -Z -g failover-resource-group |
スケーラブルリソースグループにはまだリソースが含まれないため、スケーラブルリソースグループをオンラインにする必要はありません。論理ホスト名リソースが使用できないと BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスは開始できないため、フェイルオーバーリソースグループはオンラインにする必要があります。
データベースがアクセス可能であることを確認します。
詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。
任意のクラスタノードからBroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーがデータベースにアクセスできるようにデータベースが構成されているか確認します。
詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。
フェイルオーバーリソースグループを管理するクラスタノードに、BroadVision ユーザーとしてログインします。
『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』内の手順に従って、以下の BroadVision コマンドを実行します。
BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
ルートホストで bvconf bootstrap コマンドを実行し、BroadVision One-To-One Enterprise インストールを初期化します。
bvconf コマンドはスーパーユーザーとして実行しないでください。
% bvconf bootstrap -r root-host-logical-hostname |
BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname または im-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
各バックエンドホストおよび Interaction Manager ホストごとに、bvconf execute コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを構成して起動します。
% bvconf execute -local -var shared -r root-host-logical-hostname |
BroadVision コマンド bvconf gateway を実行して、HTTP ゲートウェイアプリケーションのゲートウェイ構成ファイルを生成します。
このコマンドは、ファイルを生成してそれらを $BV1TO1_VAR/etc/appName.cfg ファイルに書き込みます。
% bvconf gateway -A appName |
$BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf 構成ファイルで定義されているゲートウェイアプリケーション名を指定します。詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
HTTP インスタンスを実行する各クラスタノードで、/etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリにゲートウェイアプリケーション構成ファイルをコピーします。
コピーするゲートウェイアプリケーション構成ファイルの拡張子が .cfg となっていることを確認してください。
詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
HTTP サーバーを構成して起動します。
詳細は、HTTP サーバーのマニュアルを参照してください。HTTP サーバー構成の詳細は、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。
BroadVision クライアントから BroadVision サイトに接続し、インストールを確認します。
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に動作していれば、次の操作を行なってInteraction Manager、バックエンドプロセス、およびルートホストプロセスを停止します。
scswitch コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。
# scswitch -z -g failover-resource-group -h node2 |
BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを再起動します。
BroadVision クライアントからクラスタに接続し、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に機能しているか確認します。
BroadVision One-To-One Enterprise リソースグループのすべての潜在的主ノードで、手順 15 から 手順 18 までを繰り返します。
次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。この手順を実行するには、Sun Cluster Agents CD-ROM が必要です。この手順では、Sun Cluster の初期インストール時にデータサービスパッケージがインストールされていないことを前提としています。Sun Cluster のインストール時に Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをすでにインストールしている場合は、代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 へ進み、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールし、構成してください。まだインストールしていない場合は、次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を実行するすべてのノードでこの手順を実行してください。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
オプションは指定せずに、scinstall ユーティリティーを実行します。
scinstall ユーティリティーが対話型モードで起動します。
メニューオプション「新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加」を選択します。
scinstall ユーティリティーにより、ほかの情報を入力するためのプロンプトが表示されます。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM のパスを指定します。
このユーティリティーには、この CD は“data services cd”と示されます。
インストールするデータサービスを指定します。
選択したデータサービスが scinstall ユーティリティーによって示され、この選択の確認が求められます。
scinstall ユーティリティーを終了します。
ドライブから CD を取り出します。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成を行うには、次の手順を実行してください。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を起動する前に、データベースがアクセス可能であることを確認してください。
BroadVision One-To-One Enterprise サーバー (ルートホストサーバー、バックエンドサーバー、Interaction Manager サーバーなど) をすべて停止します。
この手順は、BroadVision One-To-One Enterprise インストールの検査を行った後で実行してください。
ps(1) コマンドを実行して、すべてのクラスタノードで BroadVision One-To-One Enterprise プロセスと orbix デーモン (orbixd) がすべて停止していることを確認してください。
1 つのクラスタノードのスーパーユーザーになります。
scrgadm コマンドを実行し、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のリソースタイプを登録します。
# scrgadm -a -t SUNW.bv |
データサービスのリソースタイプを追加します。
当該データサービス用にあらかじめ定義されているリソースタイプを指定します。
scrgadm コマンドを実行し、ルートホストリソース、バックエンドリソース、および Interaction Manager リソースを作成します。
リソースごとに Network_resources_used プロパティを設定し、適切な論理ホスト名を指定します。
1 つのリソースグループ内に 2 つ以上のバックエンドリソースを作成してある場合には、Network_resources_used プロパティを設定しないと検証メソッドが失敗します。
# scrgadm -a -j root-host-resource -g failover-resource-group -t SUNW.bv -y Network_resources_used=root-host-logical-hostname -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory # scrgadm -a -j back-end-resource-1 -g failover-resource-group -t SUNW.bv -y Network_resources_used=back-end-logical-hostname-1 -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory ... # scrgadm -a -j back-end-resource-n -g failover-resource-group -t SUNW.bv -y Network_resources_used=back-end-logical-hostname-n -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory |
ルートホストリソースの名前を指定します。
BroadVision ユーザー名を指定します。
$BV1TO1_VAR ディレクトリのパスを指定します。
バックエンドリソースの名前を指定します。
フェイルオーバーリソースグループ内の Network_resource_used プロパティに定義されているすべての論理ホスト名が作成されていなければなりません (代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認の 手順 3 を参照)。
代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認の 手順 4 で作成したスケーラブルリソースグループ内に Interaction Manager リソースを作成します。
# scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory |
Interaction Manager リソースの名前を指定します。
scswitch コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースおよびルートホストリソースを含めたリソースグループを有効にします。
# scswitch -Z -g failover-resource-group # scswitch -Z -g im-resource-group |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを確認する手順は次のとおりです。
Web ブラウザから、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを使用して構成したアプリケーションにログインします。
フェイルオーバーリソースグループを管理しているノードにログインします。
BroadVision ユーザーになります。
ルートホストプロセスを停止します。
BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。
使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。
次の BroadVision コマンドを実行します。
# bvconf shutdown -local |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターがルートホストを再起動します。
BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。
scswitch コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。
# scswitch -z -g failover-resource-group -h node2 |
BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターは、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスおよび Interaction Manager プロセスの健全性を検査します。BroadVision One-To-One Enterprise プロセスの健全性は、BroadVision One-To-One Enterprise リソースの障害履歴に反映され、傷害モニターのアクションを引き起こします。各 BroadVision One-To-One Enterprise リソースに対する障害モニターのアクションには、アクションなし、再起動、およびフェイルオーバーが含まれます。
Interaction Manager リソースについては、次の 2 つの状況が同時に発生している場合にだけフェイルオーバーが発生します。
主ノードの候補数が主ノードの最大数より少ない場合。
いずれかのノードが使用不可である場合。
フェイルオーバーのあとで次の 2 つの状況が同時に発生していると、障害モニターはどのクラスタノードでもリソースを再起動しません。
Interaction Manager リソースグループの主ノードの最大数と候補数が同じである場合。
Retry_count プロパティに指定されている回数だけ、障害モニターが Interaction Manager リソースの再起動を行なった場合。
各 BroadVision One-To-One Enterprise リソース (ルートホスト、バックエンドホスト、Interaction Manager ホスト) の障害モニターは、以下のプロセスを監視します。
すべての BroadVision One-To-One Enterprise リソースに共通する orbix デーモン (orbixd) – 検証機能は ps(1) コマンドを使用して orbixd が機能していることを確認します。orbixd が機能していない場合、検証機能は障害が復旧したと見なし、Resource Group Manager (RGM) が orbix デーモンを再起動します。
orbix デーモンは、チェックポイント機能と共に起動されます。このため、orbixd の直前のインスタンスによって起動された BroadVision One-To-One Enterprise サーバーは新しい orbixd インスタンスを使用して動作を継続します。
リソース内に構成されている BroadVision One-To-One Enterprise デーモン – orbixd に問題がない場合、検証機能は BroadVision コマンド bvconf ps を使用して BroadVision One-To-One Enterprise デーモンが機能していることを確認します。BroadVision One-To-One Enterprise デーモンが機能していない場合、RGM はリソースを再起動します。これにより、構成済みのデーモンがすべて再起動されます。
この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の予期される動作について説明します。
One-To-One データベースで障害が発生し、バックエンドホストがフェイルオーバー – データベースで障害が発生し、データベースがオンラインに戻る前にバックエンドホストがフェイルオーバーすると、BroadVision One-To-One Enterprise リソースはどのクラスタノードでもオンラインに戻りません。データベースを正常に再起動した時点で、BroadVision One-To-One Enterprise リソースを起動し直してください。
起動順リスト内のホストがオフライン – BroadVision One-To-One Enterprise リソースは一定の順序で起動する必要があります。この順序は、BroadVision コマンド bvconf bootstrap で示されます。次に示す状況が同時に発生している場合、リソースグループ内のホスト名に構成されている BroadVision One-To-One Enterprise プロセスは起動しません。
起動順リスト内のリソースの中にオフラインのものがある場合。
起動順リスト内でオフラインリソースよりあとに示された BroadVision One-To-One Enterprise リソースをユーザーが起動した場合。
これらの状況が同時に発生すると、リソースグループはオンラインになりますがプロセスは起動しません。検証機能は、起動順リスト内のリソースグループがオンラインになるのを待ったあとでこのリソースの BroadVision One-To-One Enterprise プロセスを開始します。
BroadVision と Oracle リソースグループが同時にフェイルオーバー – Oracle を使用していて、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースグループとOracle リソースグループが同時にフェイルオーバーすると、一部の BroadVision デーモンが再起動に失敗する場合があります。このような再起動の失敗は、Oracle データベースが再起動している間に発生します。BroadVision One-To-One Enterprise リソースは、失敗したデーモンの再起動を成功するまで試みます。