Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

第 11 章 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成

この章では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールし、構成する手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーをフェイルオーバーデータサービスとして構成します。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をスケーラブルデータサービスとして構成します。データサービス、リソースグループ、リソース、その他関連事項については、『Sun Cluster 3.1 の概念』および第 1 章「Sun Cluster データサービスの計画」を参照してください。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の概要

この節の情報を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise が BroadVision One-To-One Enterprise をどのように高可用性にするかを理解してください。

フェイルオーバーサービスやスケーラブルサービスの概念については、『Sun Cluster 3.1 の概念』を参照してください。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーを対象とした障害監視機能と自動フェイルオーバー機能を提供します。このデータサービスは、障害監視と自動フェイルオーバーにより BroadVision One-To-One Enterprise サイトのシングルポイント障害を排除します。

表 11–1 BroadVision One-To-One Enterprise サイトコンポーネントの保護

BroadVision One-To-One Enterprise サイトコンポーネント 

SAP コンポーネントを保護するデータサービス 

BroadVision One-To-One Enterprise データベース 

Sun Cluster HA for Oracle または Sun Cluster HA for Sybase ASE 

BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers 

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise (スケーラブル構成) 

BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバー 

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise (フェイルオーバー構成) 

HTTP サーバー 

Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server または Sun Cluster HA for Apache 

作業マップ: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成

表 11–2 は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成のための作業を示しています。ここに示されている順に作業を実行してください。

表 11–2 作業マップ: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成

作業 

参照箇所 

BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画 

Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』の第 1 章

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画

ノードとディスクの準備 

サーバーポートの衝突防止

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、HTTP サーバー、およびデータベースのインストールと構成 

Sun Cluster HA for DBMS のインストールと構成

HTTP サーバーのインストールと構成

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのインストールと構成 [ n 個の論理ホスト名を持つ 1 つのフェイルオーバーリソースグループを使用するように Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーを構成するには、代替構成へ進んでください。インストールを実行するには、代替構成に示されている作業を行なってください。このどちらの作業も行わない場合は、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認へ進んでください。]

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール 

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の確認

Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続 

Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーへの接続

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニター情報の理解 

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の障害モニターとは

BroadVision One-To-One Enterprise の機能性の理解 

BroadVision One-To-One Enterprise の機能性とは

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画

この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画に必要な情報について説明します。

構成上の制約事項


注意 – 注意 –

これらの制約事項を守らなければ、データサービスの構成がサポートされない可能性があります。


この節で説明する制約事項を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise に適用されるソフトウェアおよびハードウェアの構成上の制約について説明します。

すべてのデータサービスに適応される制約事項については、『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって』を参照してください。

構成要件


注意 – 注意 –

これらの要件を厳守しなければ、データサービスの構成がサポートされない可能性があります。


この節で説明する要件を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。これらの要件は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のみに適用されます。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を行う前に、これらの要件を満たす必要があります。

すべてのデータサービスに適用される要件については、データサービス固有の要件の識別を参照してください。

標準のデータサービス構成

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画するときは、この節で説明する標準構成を使用します。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、この節で説明する標準構成をサポートしています。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise は、このほかの構成もサポートするかもしれません。サポートされるほかの構成については、Enterprise Services の担当者にお問い合わせください。

サポートされているすべての構成について、Sun Cluster HA for DBMS と HTTP サーバーの構成 に従って HA (高可用性) データベースと HTTP サーバーを設定してください。

Sun Cluster HA for DBMS と HTTP サーバーの構成

Sun Cluster HA for DBMS と HTTP サーバーを次のように構成してください。

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのための複数リソースグループから構成されるクラスタ

BroadVision One-To-One Enterprise ルートホスト、バックエンド、および Interaction Manager のプロセスを次のように構成します。

代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーとルートホストサーバーのための 1 つのリソースグループから構成されるクラスタ

各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じて、1 つのリソースグループだけを使用するように Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーを構成できます。この代替構成を設定するには、BroadVision One-To-One Enterprise ルートホスト、バックエンド、および Interaction Manager の各プロセスを次のように構成してください。

構成の検討事項

この節で説明する情報を使用して、 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。この節の情報は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成における決定事項が与える影響について検討するのに役立ちます。

構成計画の確認事項

この節の確認事項を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成を計画します。『Sun Cluster 3.1 ご使用にあたって』のデータサービスワークシートに、これらの確認事項に対する答えを記入します。これらの確認事項については、構成の検討事項を参照してください。

ノードおよびディスクの準備

この節では、ノードおよびディスクを準備する手順について説明します。

サーバーポートの衝突防止

次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成用にノードを準備してください。

デフォルトでは、デーモンによって起動されるサーバーが使用できるように IT_DAEMON_SERVER_BASE および IT_DAEMON_SERVER_RANGE プロパティによって指定されるポート番号を orbix デーモンが選択します。はじめてサーバーへの接続を試みる際に、クライアントは orbix デーモンにポート番号を要求します。続いて、orbix デーモンが指定したポートに接続します。クライアントが orbix デーモンにポート番号を要求したあと、クライアントがポートに接続する前にフェイルオーバーが発生すると、クライアントは不正なサーバーに接続する可能性があります。

サーバーポートの衝突を防止するには、2 つのオプションがあります。

  1. 次のいずれかのオプションを選択します。

    • 各ホストに対して、IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成

      このオプションを使用する場合は、手順 2に進みます。

    • bv1to1.conf ファイルの各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加

      このオプションを使用する場合は、手順 3に進みます。

  2. orbix デーモンが個々のノードに割り当てるポートが重複しないように各ホストの IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成します。たとえば、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーとInteraction Manager をクラスタノード A、B、および C で動作するように構成した場合、 bv1to1.conf ファイルには次のエントリが含まれます。


    export
        ...
        IT_DAEMON_SERVER_RANGE = “200”;
        ...
    site bv
    {
        ...
        node A {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1300”;
            ...
        }
        node B {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1500”;     # 1300 + 200
            ...
        }
        node C {
            export IT_LOCAL_SERVER_BASE = “1700”;     # 1500 + 200
            ...
        }
        ...
    }
  3. bv1to1.conf ファイル内の各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加し、サーバーポートエントリの衝突が発生していないことを確認します。iiop_port は文書化されていない BroadVision One-To-One Enterprise サーバーのパラメータであり、どのポートをサーバーが使用すべきかを指定するものです。たとえば、次のプロセスエントリは、cntdb サーバーがポート 1305 を使用するように定義しています。


    process cntdb { parameter iiop_port = “1305”; }

    C++ CORBA サーバーは、iiop_port パラメータをサポートします。Java サーバーの場合、BroadVision One-To-One Enterprise 6.0AB 以降のバージョンにアップグレードする必要があります。

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールと構成

この節では、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベースソフトウェア、および HTTP ソフトウェアのインストールと構成のための手順について説明します。

Sun Cluster HA for DBMS のインストールと構成

Sun Cluster HA for Oracle のインストールについては 第 2 章「Sun Cluster HA for Oracle のインストールと構成」を、Sun Cluster HA for Sybase ASE のインストールについては 第 10 章「Sun Cluster HA for Sybase ASE のインストールと構成」をそれぞれ参照してください。

HTTP サーバーのインストールと構成

HTTP サーバーが Sun ONE Web Server の場合は、第 3 章「Sun Cluster HA for SunTM ONE Web Server のインストールと構成」の説明に従って Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server を構成してください。HTTP サーバーが Apache Web Server である場合は、第 5 章「Sun Cluster HA for Apache のインストールと構成」の説明に従って Sun Cluster HA for Apache を構成してください。

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのインストールと構成

次の手順を使用して、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアのインストールと構成を行い、Sun Cluster 環境内で BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを 動作可能にします。

  1. Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の計画 および 構成の検討事項に示されているガイドラインに従ってください。

  2. BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』 の説明に従って、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアをクラスタファイルシステムにインストールしてください。


    注 –

    BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアは、任意のクラスタノードからクラスタファイルシステム上に一度だけインストールします。


  3. $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルを構成します。

    表 11–3 は、BroadVision One-To-One Enterprise コンポーネントに対し $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルで可能な構成を示しています。詳細については、標準のデータサービス構成と『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』の説明を参照してください。

    表 11–3 $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf ファイルの構成

    BroadVision One-To-One Enterprise コンポーネント 

    構成場所 

    ルートホスト 

    論理ホスト名 

    バックエンドサーバー 

    論理ホスト名 

    Interaction Manager 

    すべてのクラスタノードまたはすべてのクラスタプライベートホスト名 [クラスタインターコネクトとプライベートホスト名の詳細は、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール』を参照してください。]


    注 –

    すべてのクラスタプライベートホスト名上で Interaction Manager を構成する場合は、同じクラスタ上で HTTP サーバーを設定してください。すべてのクラスタノード上で Interaction Manager を構成する場合は、クラスタ以外の場所に HTTP サーバーを設定できます。



    注 –

    BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーが、任意のクラスタノードからデータベースにアクセスできるようにクラスタを構成してください。


次に進む手順

フェイルオーバーリソースグループは、各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じ、次に示す方法のどちらかで設定できます。


注 –

詳細については、標準のデータサービス構成を参照してください。


BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認

この作業は、バックエンドホストとルートホストがフェイルオーバー構成で動作できるすべてのノード上でバックエンドプロセスの開始と停止をテストするために行うものです。この作業は、クラスタに構成した BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をテストする場合も実施してください。

フェイルオーバーリソースグループは、各バックエンドリソースに要求される管理の柔軟性と精度に応じ、次に示す方法のどちらかで設定できます。


注 –

詳細については、標準のデータサービス構成を参照してください。


  1. BroadVision One-To-One Enterprise ルートホストリソースを含むよう、そのルートホストの論理ホスト名を使用するフェイルオーバーリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g root-host-resource-group [-h nodelist]
    -g root-host-resource-group

    ルートホストの論理ホスト名を使用し、さらに BroadVision ルートホストリソースを含むリソースグループの名前を指定します。ルートホストリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。

    [-h nodelist]

    マスターになり得る物理ノードの名前または ID を、コンマで区切ったリストで指定します (オプション)。フェイルオーバー時に Resource Group Manager (RGM) が主ノードとして選択する順番がこのリスト上のノードの順序で決まります。

  2. ルートホストプロセスとバックエンドプロセスのためのフェイルオーバーリソースグループを作成します。

    n 個の論理ホスト名上に構成されているバックエンドプロセスのために、scrgadm(1M) コマンドを実行して n 個のフェイルオーバーリソースグループを構成します。


    # scrgadm -a -g back-end-resource-group-1 [-h nodelist]
    # scrgadm -a -g back-end-resource-group-2 [-h nodelist]
    # scrgadm -a -g back-end-resource-group-3 [-h nodelist]
    ...
    # scrgadm -a -g back-end-resource-group-n [-h nodelist]
    -g back-end-resource-group

    バックエンド論理ホスト名とリソースを含むリソースグループの名前を指定します。バックエンドリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。

  3. 使用するすべての論理ホスト名がネームサービスデータベースに追加されているかどうかを確認します。

    さらに、使用するすべての論理ホスト名を各クラスタノードの /etc/inet/hosts ファイルに追加します。これで、ネームサービスが停止してもノードは自身のローカルホストファイルで名前とアドレスのマッピングを確認できます。

  4. scrgadm コマンドを実行し、作成された各リソースグループが使用できる論理ホスト名を追加します。


    # scrgadm -a -L -g root-host-resource-group -l root-host-logical-hostname-1 [-n netiflist]
    # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-1 -l back-end-logical-hostname-1 [-n netiflist]
    # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-2 -l back-end-logical-hostname-2 [-n netiflist]
    ...
    # scrgadm -a -L -g back-end-resource-group-n -l back-end-logical-hostname-n [-n netiflist]
    -l root-host-logical-hostname

    ルートホストリソースグループが使用する論理ホスト名 (フェイルオーバー IP アドレス) を指定します。

    -l back-end-logical-hostname

    各バックエンドリソースグループが使用する論理ホスト名を指定します。

    [-n netiflist]

    各ノード上の IP Networking Multipathing グループをコンマで区切って指定します (省略可能)。netiflist 内の各要素の書式は、 netif@node でなければなりません。netif は、sc_ipmp0 などの IP Networking Multipathing グループ名として指定できます。ノードは、sc_ipmp0@1sc_ipmp@phys-schost-1 などのノード名またはノード ID で識別できます。


    注 –

    現在 Sun Cluster では、netif にアダプタ名を使用できません。


  5. Interaction Manager 用のスケーラブルリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=m -y Desired_primaries=n
    
    -g im-resource-group

    Interaction Manager が含まれるスケーラブルリソースグループの名前を指定します。どのような名前でもかまいませんが、クラスタ内のリソースグループごとに一意である必要があります。

    -y Maximum_primaries=m

    このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの最大数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合は、デフォルトの 1 になります。

    -y Desired_primaries=n

    このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの希望数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合は、デフォルトの 1 になります。

  6. 1 つのクラスタノードから scswitch(1M) コマンドを実行してフェイルオーバーリソースグループを管理された状態に変更し、それらのグループをオンラインにします。


    # scswitch -Z -g root-host-resource-group
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-1
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-2
    ...
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-n
    

    注 –

    スケーラブルリソースグループにはまだリソースが含まれないため、スケーラブルリソースグループをオンラインにする必要はありません。論理ホスト名リソースを使用できないと BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスは開始できないため、フェイルオーバーリソースグループはオンラインにする必要があります。


  7. データベースがアクセス可能であることを確認します。

    詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。

  8. 任意のクラスタノードからBroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーがデータベースにアクセスできるようにデータベースが構成されているか確認します。

    詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。

  9. ルートホストリソースグループを管理するクラスタノードに BroadVision ユーザーとしてログインします。

  10. BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』内の手順に従って、以下の BroadVision コマンドを実行します。

    1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

    2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    3. ルートホストで bvconf bootstrap コマンドを実行し、BroadVision One-To-One Enterprise インストールを初期化します。


      注 –

      bvconf コマンドはスーパーユーザーとして実行しないでください。



      % bvconf bootstrap -r root-host-logical-hostname
      
    4. BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname または im-hostname を設定します。

    5. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    6. /etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリが存在すること、およびこのディレクトリに書き込み権および実行権があることを確認します。

    7. 各バックエンドホストおよび Interaction Manager ホストごとに、bvconf execute コマンドを実行することにより BroadVision One-To-One Enterprise プロセスを構成して起動します。


      % bvconf execute -local -var shared -r root-host-logical-hostname
      
  11. BroadVision コマンド bvconf gateway を実行して、HTTP ゲートウェイアプリケーションのゲートウェイ構成ファイルを生成します。

    このコマンドは、ファイルを生成してそれらを $BV1TO1_VAR/etc/appName.cfg ファイルに書き込みます。


    % bvconf gateway -A appName
    
    -A appName

    $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf 構成ファイルで定義されているゲートウェイアプリケーション名を指定します。詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  12. HTTP インスタンスを実行する各クラスタノードで、/etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリにゲートウェイアプリケーション構成ファイルをコピーします。


    注 –

    コピーするゲートウェイアプリケーション構成ファイルの拡張子が、cfg となっていることを確認してください。


    詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  13. HTTP サーバーを構成して起動します。

    詳細は、HTTP サーバーのマニュアルを参照してください。HTTP サーバー構成の詳細は、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  14. BroadVision クライアントから BroadVision サイトに接続し、インストールを確認します。

  15. BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に動作していれば、次の操作を行なってInteraction Manager、バックエンドプロセス、およびルートホストプロセスを停止します。

    1. Interaction Manager を停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に im-hostname を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

    2. バックエンドプロセスを停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname-n を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

    3. ルートホストプロセスを停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

  16. scswitch コマンドを実行して、リソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。


    # scswitch -z -g root-host-resource-group -h node2
    # scswitch -z -g back-end-resource-group-1 -h node2
    # scswitch -z -g back-end-resource-group-2 -h node2
    ...
    # scswitch -z -g back-end-resource-group-n -h node2
    
  17. BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを node2 で再起動します。

  18. BroadVision クライアントからクラスタに接続し、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に機能しているか確認します。

  19. 手順 15 から 手順 18 までを繰り返します。

次に進む手順

BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールを確認したなら、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストールへ進みます。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール

この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール手順について説明します。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール

次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。この手順を実行するには、Sun Cluster Agents CD-ROM が必要です。この手順では、Sun Cluster の初期インストール時にデータサービスパッケージがインストールされていないことを前提としています。Sun Cluster のインストール時に Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをすでにインストールしている場合は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 へ進み、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールして構成してください。まだインストールしていない場合は、次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を実行するすべてのノードでこの手順を実行してください。

  1. Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。

  2. オプションは指定せずに、scinstall ユーティリティーを実行します。

    scinstall ユーティリティーが対話型モードで起動します。

  3. メニューオプション「新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加」を選択します。

    scinstall ユーティリティーにより、ほかの情報を入力するためのプロンプトが表示されます。

  4. Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM のパスを指定します。

    このユーティリティーには、この CD は“data services cd”と示されます。

  5. インストールするデータサービスを指定します。

    選択したデータサービスが scinstall ユーティリティーによって示され、この選択の確認が求められます。

  6. scinstall ユーティリティーを終了します。

  7. ドライブから CD を取り出します。

次に進む手順

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストールが終わったら、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成に進みます。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成

この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を構成する手順について説明します。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 拡張プロパティ

表 11–4 の拡張プロパティを使用して、リソースを作成します。リソースを作成するときは、コマンド行 scrgadm -x parameter=value を使用して、拡張プロパティを構成します。リソースをすでに作成している場合は、『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』の第 13 章で説明されている手順を使用して、拡張プロパティを構成します。拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するか無効にするときにしか更新できません。「調整」の欄には、そのプロパティをいつ変更できるかが示されています。 Sun Cluster のすべてのプロパティの詳細については、『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成 』の「付録 A」を参照してください。

表 11–4 Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 拡張プロパティ

プロパティの種類 

プロパティ名 

説明 

BroadVision One-To-One Enterprise の構成 

 

 

BVUSER

BroadVision ユーザーの UNIX ID。bvuser を、希望するユーザー名に変更してください。

 

デフォルト:なし

調整:作成時

BV1TO1_VAR

bvuser として設定される環境変数。

 

デフォルト:なし

調整:作成時

検証 

 

Monitor_retry_interval

Resource Group Manager (RGM) が障害モニターの失敗を数える期間 (単位: 分)。障害モニターは、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定されている回数を超えて失敗することがあります。Monitor_retry_interval が指定する期間内に失敗回数が Monitor_retry_count の値を超える場合には、Process Monitor Facility (PMF) は障害モニターを再起動しません。

 

デフォルト:2

調整: 任意の時点

Monitor_retry_count

障害モニターに対して Sun Cluster ソフトウェアが許可する PMF 再起動の回数。 

 

デフォルト: 4

調整: 任意の時点

Probe_timeout

検証のタイムアウト値 (秒)。 

 

デフォルト:180

調整: 任意の時点

デーモン 

START_ORB_SERVERS

ブール型。デフォルトでは、このデータサービスはリソース内の orbix デーモンとすべての BroadVision デーモンを起動します。orbix デーモンは、必要に応じて orbix サーバーを起動します。データサービスが orbix サーバーを起動するようにしたい場合は、このプロパティを TRUE に設定してください。

 

デフォルト:FALSE

調整: 任意の時点

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成

次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成を行います。


注 –

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を起動する前に、データベースがアクセス可能であることを確認してください。


  1. BroadVision One-To-One Enterprise サーバー (ルートホストサーバー、バックエンドサーバー、Interaction Manager サーバーなど) をすべて停止します。


    注 –

    この手順は、BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを検査した後で実行してください。


  2. ps(1) コマンドを実行して、すべてのクラスタノードで BroadVision One-To-One Enterprise プロセスと orbix デーモン (orbixd) がすべて停止していることを確認してください。

  3. 1 つのクラスタノードのスーパーユーザーになります。

  4. scrgadm コマンドを実行し、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のリソースタイプを登録します。


    # scrgadm -a -t SUNW.bv
    
    -a

    データサービスのリソースタイプを追加します。

    -t SUNW.bv

    当該データサービス用にあらかじめ定義されているリソースタイプを指定します。

  5. scrgadm コマンドを実行し、ルートホストリソース、バックエンドリソース、および Interaction Manager リソースを作成します。

    1. BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェア、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認手順 2 で作成したフェイルオーバーリソースグループ内に、ルートホストリソースとバックエンドリソースを作成します。


      注 –

      bvuserBV1TO1_VAR は、すべてのリソースで同じでなければなりません。



      # scrgadm -a -j root-host-resource -g root-host-resource-group -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser
       -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      # scrgadm -a -j back-end-resource-1 -g back-end-resource-group-1 -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser
       -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      # scrgadm -a -j back-end-resource-2 -g back-end-resource-group-2 -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser
       -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      ...
      # scrgadm -a -j back-end-resource-n -g back-end-resource-group-n -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser
       -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      
      -j root-host-resource

      ルートホストリソースの名前を指定します。

      -x BVUSER=bvuser

      BroadVision ユーザー名を指定します。

      -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory

      $BV1TO1_VAR ディレクトリのパスを指定します。

      -j back-end-resource-n

      バックエンドリソースの名前を指定します。

    2. スケーラブルリソースグループ内に Interaction Manager リソースを作成します。


      注 –

      bvuserBV1TO1_VAR は、すべてのリソースで同じでなければなりません。



      # scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser /
      -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      
      -j im-resource

      Interaction Manager リソースの名前を指定します。

  6. scswitch コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise リソースを含めたリソースグループを有効にしてオンラインの状態にします。


    # scswitch -Z -g root-host-resource-group
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-1
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-2
    ...
    # scswitch -Z -g back-end-resource-group-n
    # scswitch -Z -g im-resource-group
    

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成の確認

次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise が正しくインストールされ構成されていることを確認します。

  1. Web ブラウザから、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを使用して構成したアプリケーションにログインします。

  2. ルートホストリソースグループを管理するノードにログインします。

  3. BroadVision ユーザーになります。

  4. ルートホストプロセスを停止します。

    1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

    2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    3. 次の BroadVision コマンドを実行します。


      # bvconf shutdown -local
      

    注 –

    Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターがルートホストを再起動します。


  5. BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。

  6. scswitch コマンドを実行し、ルートホストリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。


    # scswitch -z -g root-host-resource-group -h node2
    
  7. BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。

  8. 各バックエンドリソースグループごとに、手順 2 から 手順 7 を繰り返します。

次に進む手順

以上で、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールと構成は終わりです。補足情報として以下の節を参照してください。

Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーへの接続

次の手順を使用して、Command Center をクラスタ上で構成されている BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続します。Command Center を BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続するには、2 つのオプションがあります。

  1. 次のいずれかのオプションを選択します。

    • Dynamic Control Center (DCC) が IIOP ではなく POOP を使用するように変更

      このオプションを使用する場合は、手順 2 に進みます。

    • すべてのクラスタノードと論理ホスト名の IP アドレスを含むようにIT_LOCAL_ADDR_LIST プロパティを設定

      このオプションを使用しない場合は、手順 3 に進みます。

  2. Dynamic Control Center (DCC) が IIOP ではなく POOP を使用するように変更します。このためには、My Computer/HKEY_CURRENT_USER/Software/BroadVision/Dynamic Control Center/4.2/Options/Use IIOP Windows レジストリエントリの値を 0 に設定します。

  3. orbix デーモンを実行するすべてのクラスタノードおよび論理ホスト名の IP アドレスを含むように IT_LOCAL_ADDR_LIST プロパティを設定します。

例 - Command Center の Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise への接続

この例では、次のサンプル IP アドレスを使って bv1to1.conf ファイルに追加しています。

ルートホスト

10.10.102.225

バックエンドホスト

10.10.102.226

Interaction Manager ホスト

10.10.102.222

Interaction Manager ホスト

10.10.102.223

これらのサンプル IP アドレスを基に、bv1to1.conf ファイルの汎用セクション exportIT_DAEMON_PORT プロパティの前に次の行を加えます。


IT_LOCAL_ADDR_LIST = “127.0.0.1”
               + “10.10.102.222”           
               + “10.10.102.223”           
               + “10.10.102.225”           
               + “10.10.102.226”
               ;           

注 –

DCC はフェイルオーバーから回復できません。詳細については、BroadVision One-To-One Enterprise サポートに問い合わせてください。


例 – Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストール、構成、および管理

例 1 – インストールと構成例 2 – 管理コマンド は、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストール、構成、および管理の方法について示しています。次に、クラスタと BroadVision One-To-One Enterprise 構成の情報を示します。この情報は、両方の例に適用されます。

表 11–5 例 – クラスタの情報

ノード名 

phys-schost-1, phys-schost-2

論理ホスト名 

schost-1, schost-2

リソースグループ 

root-host-resource-group (ルートホストリソースの場合)、back-end-resource-group (バックエンドリソースの場合)、im-resource-group (Interaction Manager リソースの場合)

リソース 

root-host-resource (BroadVision ルートホストリソース)、back-end-resource (BroadVision バックエンドリソース)、im-resource (BroadVision Interaction Manager リソース)

表 11–6 例 – BroadVision 構成の情報

BV ユーザー 

BVUSER (すべてのクラスタノードで使用)

BV1TO1_VAR ディレクトリ

/global/broadvision/bvuser/bv1to1_var

ルートホスト 

schost-1

バックエンドホスト 

schost-2

Interaction Manager 1 

phys-schost-1

Interaction Manager 2  

phys-schost-2

例 1 – インストールと構成

この例は、データサービスのインストールと構成の方法を示しています。


(BroadVision リソースタイプを登録する)
phys-schost-1:> scrgadm -a -t SUNW.bv 
 
(バックエンドプロセスおよびルートホストリソースのためのフェイルオーバーリソースグループを作成する)
phys-schost-1:> scrgadm -a -g root-host-resource-group
phys-schost-1:> scrgadm -a -g back-end-resource-group
 
(Interaction Manager プロセスのためのスケーラブルリソースグループを作成する)
phys-schost-1:> scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=2 /
-y Desired_primaries=2

(フェイルオーバーリソースグループに論理ホスト名を追加する)
phys-schost-1:> scrgadm -a -L -g root-host-resource-group -l schost-1
phys-schost-1:> scrgadm -a -L -g back-end-resource-group -l schost-2

(ルートホストリソース、バックエンドリソース、およびInteraction Manager リソースを作成する)
phys-schost-1:> scrgadm -a -j root-host-resource -g root-host-resource-group / 
-t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var
phys-schost-1:> scrgadm -a -j back-end-resource -g back-end-resource-group / 
-t SUNW.bv -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var
phys-schost-1:> scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv / 
-x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=/global/broadvision/bvuser/bt1to1_var

(すべてのリソースグループをオンラインにする)
phys-schost-1:> scswitch -Z -g root-host-resource-group
phys-schost-1:> scswitch -Z -g back-end-resource-group
phys-schost-1:> scswitch -Z -g im-resource-group

例 2 – 管理コマンド

この例は、管理者に便利な一般的な管理コマンドを示しています。


(リソースグループの状態を確認する)
phys-schost-1:> scstat -g

(注: BroadVision Interaction Manager 1 プロセス、ルートホストプロセス、およびバックエンドプロセス
はすべて、phys-schost-1 で動作する必要がある。Interaction Manager 2 プロセスは、
phys-schost-2 で動作する必要がある)

(フェイルオーバーをテストする。ルートホストリソースグループと
バックエンドリソースグループをほかのノードに切り替え
る)
phys-schost-1:> scswitch -z -g root-host-resource-group -h phys-schost-2
phys-schost-1:> scswitch -z -g back-end-resource-group -h phys-schost-2

(注: この時点で、BroadVision ルートホストプロセスおよびバックエンドプロセスはすべて
 phys-schost-2 で動作するようになる)

(主ノードの最大数と目標数は2 に設定されるため、Interaction Manager 
は 2 つのクラスタノードで動作する。 phys-schost-2 で動作しているInteraction Manager 2 を停止する)
phys-schost-1:> scswitch -z -g im-resource-group -h phys-schost-1

(すべてのリソースグループを停止する)
phys-schost-1:> scswitch -F -g root-host-resource-group
phys-schost-1:> scswitch -F -g back-end-resource-group
phys-schost-1:> scswitch -F -g im-resource-group

(BroadVision リソースとリソースグループを削除し無効にする)
phys-schost-1:> scswitch -n -j root-host-resource
phys-schost-1:> scswitch -n -j back-end-resource
phys-schost-1:> scswitch -n -j im-resource
phys-schost-1:> scswitch -n -j schost-1
phys-schost-1:> scswitch -n -j schost-2
phys-schost-1:> scrgadm -r -j root-host-resource
phys-schost-1:> scrgadm -r -j back-end-resource
phys-schost-1:> scrgadm -r -j im-resource
phys-schost-1:> scrgadm -r -j schost-1
phys-schost-1:> scrgadm -r -j schost-2
phys-schost-1:> scrgadm -r -j root-host-resource-group
phys-schost-1:> scrgadm -r -j back-end-resource-group
phys-schost-1:> scrgadm -r -j im-resource-group

(リソースタイプを削除する)
phys-schost-1:> scrgadm -r -t SUNW.bv

代替構成

各バックエンドリソースに求められる管理の柔軟性と精度に応じて、1 つのフェイルオーバーリソースグループだけが n 個の論理ホスト名を使用し、すべてのバックエンドリソースとルートホストリソースを含むように設定できます。


注 –

この代替構成の説明は、代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーとルートホストサーバーのための 1 つのリソースグループから構成されるクラスタを参照してください。


この代替構成を設定するには、以下の作業を行なってください。

代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認

この作業は、バックエンドホストとルートホストがフェイルオーバー構成で動作できるすべてのノード上でバックエンドプロセスの開始と停止をテストするために行うものです。この作業は、クラスタに構成済みの BroadVision One-To-One Enterprise Interaction Managers をテストする場合も実施してください。

  1. BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースとルートホストリソースを含むフェイルオーバーリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g failover-resource-group [-h nodelist]
    -g failover-resource-group

    バックエンドホストとルートホストの論理ホスト名およびリソースを含むリソースグループの名前を指定します。フェイルオーバーリソースグループの名前は任意に選択できますが、クラスタ内のリソースグループとして一意のものでなければなりません。

    [-h nodelist]

    マスターになり得る物理ノードの名前または ID を、コンマで区切ったリストで指定します (オプション)。フェイルオーバー時に Resource Group Manager (RGM) が主ノードとして選択する順番がこのリスト上のノードの順序で決まります。

  2. 使用するすべての論理ホスト名がネームサービスデータベースに追加されているかどうかを確認します。

    さらに、使用するすべての論理ホスト名を各クラスタノードの /etc/inet/hosts ファイルに追加します。これで、ネームサービスが停止してもノードはそれらのローカルホストファイルで名前とアドレスのマッピングを確認できます。

  3. scrgadm(1M) コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループが使用する論理ホスト名を追加します。


    # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l root-host-logical-hostname-1 [-n netiflist]
    # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-1 [-n netiflist]
    # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-2 [-n netiflist]
    ...
    # scrgadm -a -L -g failover-resource-group -l back-end-logical-hostname-n [-n netiflist]
    -l root-host-logical-hostname

    ルートホストリソースが使用する論理ホスト名を指定します。

    -l back-end-logical-hostname-n

    各バックエンドリソースが使用する論理ホスト名を指定します。

    [-n netiflist]

    各ノード上の IP Networking Multipathing グループをコンマで区切って指定します (省略可能)。netiflist は、リソースグループのノードリストにあるすべてのノードを包含していなければなりません。このオプションを指定しないと、scrgadm コマンドが、nodelist のノードごとに、ホスト名リストに指定されているネットワークアダプタをサブネットから見つけようとします。

  4. Interaction Manager 用のスケーラブルリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g im-resource-group -y Maximum_primaries=n -y Desired_primaries=n
    
    -g im-resource-group

    Interaction Manager が含まれるスケーラブルリソースグループの名前を指定します。どのような名前でもかまいませんが、クラスタ内のリソースグループごとに一意である必要があります。

    -y Maximum_primaries=m

    このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの最大数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合、デフォルトは 1 です。

    -y Desired_primaries=n

    このリソースグループに許可するアクティブ主ノードの希望数を指定します。このプロパティに値を指定しない場合、デフォルトは 1 です。

  5. 1 つのクラスタノードから scswitch(1M) コマンドを実行してフェイルオーバーリソースグループを管理された状態に変更し、このグループをオンラインにします。


    # scswitch -Z -g failover-resource-group
    

    注 –

    スケーラブルリソースグループにはまだリソースが含まれないため、スケーラブルリソースグループをオンラインにする必要はありません。論理ホスト名リソースが使用できないと BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスは開始できないため、フェイルオーバーリソースグループはオンラインにする必要があります。


  6. データベースがアクセス可能であることを確認します。

    詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。

  7. 任意のクラスタノードからBroadVision One-To-One Enterprise バックエンドサーバーがデータベースにアクセスできるようにデータベースが構成されているか確認します。

    詳細は、データベースのマニュアルを参照してください。

  8. フェイルオーバーリソースグループを管理するクラスタノードに、BroadVision ユーザーとしてログインします。

  9. BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』内の手順に従って、以下の BroadVision コマンドを実行します。

    1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

    2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    3. ルートホストで bvconf bootstrap コマンドを実行し、BroadVision One-To-One Enterprise インストールを初期化します。


      注 –

      bvconf コマンドはスーパーユーザーとして実行しないでください。



      % bvconf bootstrap -r root-host-logical-hostname
      
    4. BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname または im-hostname を設定します。

    5. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    6. 各バックエンドホストおよび Interaction Manager ホストごとに、bvconf execute コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを構成して起動します。


      % bvconf execute -local -var shared -r root-host-logical-hostname
      
  10. BroadVision コマンド bvconf gateway を実行して、HTTP ゲートウェイアプリケーションのゲートウェイ構成ファイルを生成します。

    このコマンドは、ファイルを生成してそれらを $BV1TO1_VAR/etc/appName.cfg ファイルに書き込みます。


    % bvconf gateway -A appName
    
    -A appName

    $BV1TO1_VAR/etc/bv1to1.conf 構成ファイルで定義されているゲートウェイアプリケーション名を指定します。詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  11. HTTP インスタンスを実行する各クラスタノードで、/etc/opt/BVSNsmgr ディレクトリにゲートウェイアプリケーション構成ファイルをコピーします。


    注 –

    コピーするゲートウェイアプリケーション構成ファイルの拡張子が .cfg となっていることを確認してください。


    詳細については、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  12. HTTP サーバーを構成して起動します。

    詳細は、HTTP サーバーのマニュアルを参照してください。HTTP サーバー構成の詳細は、『BroadVision One-To-One Enterprise Installation and Administration Guide』を参照してください。

  13. BroadVision クライアントから BroadVision サイトに接続し、インストールを確認します。

  14. BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に動作していれば、次の操作を行なってInteraction Manager、バックエンドプロセス、およびルートホストプロセスを停止します。

    1. Interaction Manager を停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に im-hostname を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

    2. バックエンドプロセスを停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に back-end-logical-hostname-n を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

    3. ルートホストプロセスを停止します。

      1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

      2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを読み取り実行します。

      3. 次のコマンドを実行します。


        # bvconf shutdown -local
        

  15. scswitch コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。


    # scswitch -z -g failover-resource-group -h node2
    
  16. BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを再起動します。

  17. BroadVision クライアントからクラスタに接続し、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアが正常に機能しているか確認します。

  18. BroadVision One-To-One Enterprise リソースグループのすべての潜在的主ノードで、手順 15 から 手順 18 までを繰り返します。

代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージのインストール

次の手順を使用して、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。この手順を実行するには、Sun Cluster Agents CD-ROM が必要です。この手順では、Sun Cluster の初期インストール時にデータサービスパッケージがインストールされていないことを前提としています。Sun Cluster のインストール時に Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをすでにインストールしている場合は、代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成 へ進み、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise をインストールし、構成してください。まだインストールしていない場合は、次の手順を使用して Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise パッケージをインストールします。Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を実行するすべてのノードでこの手順を実行してください。

  1. Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。

  2. オプションは指定せずに、scinstall ユーティリティーを実行します。

    scinstall ユーティリティーが対話型モードで起動します。

  3. メニューオプション「新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加」を選択します。

    scinstall ユーティリティーにより、ほかの情報を入力するためのプロンプトが表示されます。

  4. Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM のパスを指定します。

    このユーティリティーには、この CD は“data services cd”と示されます。

  5. インストールするデータサービスを指定します。

    選択したデータサービスが scinstall ユーティリティーによって示され、この選択の確認が求められます。

  6. scinstall ユーティリティーを終了します。

  7. ドライブから CD を取り出します。

代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の登録と構成を行うには、次の手順を実行してください。


注 –

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise を起動する前に、データベースがアクセス可能であることを確認してください。


  1. BroadVision One-To-One Enterprise サーバー (ルートホストサーバー、バックエンドサーバー、Interaction Manager サーバーなど) をすべて停止します。


    注 –

    この手順は、BroadVision One-To-One Enterprise インストールの検査を行った後で実行してください。


  2. ps(1) コマンドを実行して、すべてのクラスタノードで BroadVision One-To-One Enterprise プロセスと orbix デーモン (orbixd) がすべて停止していることを確認してください。

  3. 1 つのクラスタノードのスーパーユーザーになります。

  4. scrgadm コマンドを実行し、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のリソースタイプを登録します。


    # scrgadm -a -t SUNW.bv
    
    -a

    データサービスのリソースタイプを追加します。

    -t SUNW.bv

    当該データサービス用にあらかじめ定義されているリソースタイプを指定します。

  5. scrgadm コマンドを実行し、ルートホストリソース、バックエンドリソース、および Interaction Manager リソースを作成します。

    1. リソースごとに Network_resources_used プロパティを設定し、適切な論理ホスト名を指定します。

      1 つのリソースグループ内に 2 つ以上のバックエンドリソースを作成してある場合には、Network_resources_used プロパティを設定しないと検証メソッドが失敗します。


      # scrgadm -a -j root-host-resource -g failover-resource-group -t SUNW.bv 
      -y Network_resources_used=root-host-logical-hostname -x BVUSER=bvuser
      -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      # scrgadm -a -j back-end-resource-1 -g failover-resource-group -t SUNW.bv 
      -y Network_resources_used=back-end-logical-hostname-1 -x BVUSER=bvuser
       -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      ...
      # scrgadm -a -j back-end-resource-n -g failover-resource-group -t SUNW.bv 
      -y Network_resources_used=back-end-logical-hostname-n -x BVUSER=bvuser
      -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      
      -j root-host-resource

      ルートホストリソースの名前を指定します。

      -x BVUSER=bvuser

      BroadVision ユーザー名を指定します。

      -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory

      $BV1TO1_VAR ディレクトリのパスを指定します。

      -j back-end-resource-n

      バックエンドリソースの名前を指定します。


      注 –

      フェイルオーバーリソースグループ内の Network_resource_used プロパティに定義されているすべての論理ホスト名が作成されていなければなりません (代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認手順 3 を参照)。


    2. 代替構成: BroadVision One-To-One Enterprise、データベース、および HTTP サーバーのインストールの構成と確認手順 4 で作成したスケーラブルリソースグループ内に Interaction Manager リソースを作成します。


      # scrgadm -a -j im-resource -g im-resource-group -t SUNW.bv 
      
      -x BVUSER=bvuser -x BV1TO1_VAR=path-to-bv1to1_var-directory
      
      -j im-resource

      Interaction Manager リソースの名前を指定します。

  6. scswitch コマンドを実行して、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースおよびルートホストリソースを含めたリソースグループを有効にします。


    # scswitch -Z -g failover-resource-group
    # scswitch -Z -g im-resource-group
    

代替構成: Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールの確認

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise のインストールを確認する手順は次のとおりです。

  1. Web ブラウザから、BroadVision One-To-One Enterprise ソフトウェアを使用して構成したアプリケーションにログインします。

  2. フェイルオーバーリソースグループを管理しているノードにログインします。

  3. BroadVision ユーザーになります。

  4. ルートホストプロセスを停止します。

    1. BV_LOCAL_HOST 環境変数に root-host-logical-hostname を設定します。

    2. 使用しているシェルに応じて、bv1to1.conf.sh ファイルまたは bv1to1.conf.csh ファイルを有効にします。

    3. 次の BroadVision コマンドを実行します。


      # bvconf shutdown -local
      

    注 –

    Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターがルートホストを再起動します。


  5. BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。

  6. scswitch コマンドを実行し、フェイルオーバーリソースグループをほかのクラスタノード (node2 など) に切り替えます。


    # scswitch -z -g failover-resource-group -h node2
    
  7. BroadVision One-To-One Enterprise に対する Web ブラウザ接続がまだ継続していることを確認します。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の障害モニターとは

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害モニターは、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドプロセスおよび Interaction Manager プロセスの健全性を検査します。BroadVision One-To-One Enterprise プロセスの健全性は、BroadVision One-To-One Enterprise リソースの障害履歴に反映され、傷害モニターのアクションを引き起こします。各 BroadVision One-To-One Enterprise リソースに対する障害モニターのアクションには、アクションなし、再起動、およびフェイルオーバーが含まれます。

Interaction Manager の障害監視

Interaction Manager リソースについては、次の 2 つの状況が同時に発生している場合にだけフェイルオーバーが発生します。

フェイルオーバーのあとで次の 2 つの状況が同時に発生していると、障害モニターはどのクラスタノードでもリソースを再起動しません。

Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise 障害検証

各 BroadVision One-To-One Enterprise リソース (ルートホスト、バックエンドホスト、Interaction Manager ホスト) の障害モニターは、以下のプロセスを監視します。

BroadVision One-To-One Enterprise の機能性とは

この節では、Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise の予期される動作について説明します。