Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成

liveCache のインストールと構成

この節では、liveCache をインストールし構成する手順について説明します。

liveCache のインストールと構成

次の手順を使用して、liveCache のインストールと構成を行います。

  1. SAP APO System のインストールと構成を行います。

    Sun Cluster ソフトウェア上に SAP APO System をインストールして構成する方法については、Sun Cluster HA for SAP のインストールと構成を参照してください。

  2. liveCache をインストールします。


    注 –

    必要な論理ホストをまだ作成していない場合は、物理ホスト名を使用して liveCache をインストールしてください。


    詳細については、SAP のマニュアルを参照してください。

  3. 次のコマンドを使用して、SAP APO 管理者ユーザーと liveCache 管理者ユーザー用に .XUSER.62 ファイルを作成します。


    # dbmcli -d LC-NAME -n logical-hostname -us user,passwd
    
    LC-NAME

    liveCache データベースインスタンスの大文字名

    logical-hostname

    liveCache リソースで使用される論理ホスト名


    注意 – 注意 –

    このファイルを正しく作成しないと、SAP APO トランザクション LC10 も Sun Cluster HA for SAP liveCache も正常に機能しません。


  4. liveCache をインストールしたノードの /usr/spool/sql を liveCache リソースが動作するすべてのノードにコピーします。これらのファイルの所有権と、liveCache をインストールしたノード上にあるファイルの所有権が、すべてのノードで同じであることを確認します。

    例:


    # tar cfB - /usr/spool/sql | rsh phys-schost-1 tar xfB -
    

liveCache のクラスタ上での動作可能化

標準の SAP インストール時に、liveCache は物理ホスト名を使用してインストールされます。Sun Cluster 環境で liveCache が 動作するには、論理ホスト名を使用するように liveCache を変更する必要があります。次の手順を使用して、クラスタで liveCache を実行できるようにします。

  1. ネットワークリソースと liveCache リソースを保持するためのフェイルオーバーリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g livecache-resource-group [-h nodelist]
  2. 使用するすべてのネットワークリソースがネームサービスデータベースに追加されているかどうかを確認します。

  3. フェイルオーバーリソースグループにネットワークリソース (論理ホスト名) を追加します。


    # scrgadm -a -L -g livecache-resource-group\ -l lc-logical-hostname [-n netiflist]
  4. フェイルオーバーリソースグループを有効にします。


    # scswitch -Z -g livecache-resource-group
    
  5. liveCache リソースグループをホストするノードにログオンします。

  6. liveCache リソースグループをホストするノードで SAP xserver を手動で起動します。


    # su - lc-nameadm
    # x_server start
    
    lc-name

    liveCache データベースインスタンスの小文字名

  7. SAP GUI を使用してユーザー DDIC で SAP APO System にログオンします。

  8. トランザクション LC10 に進み、liveCache ホストを 手順 3 で定義した論理ホスト名に変更します。


    liveCache host: lc-logical-hostname