Sun Cluster 3.1 Data Service for Sybase ASE ガイド

Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成

この節では、Sun Cluster HA for Sybase ASE 拡張プロパティの構成手順を説明します。通常、拡張プロパティは、Sybase ASE リソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。『 Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「データサービスリソースの管理」に記載されている手順を使用すれば、この構成を後で行うこともできます。

Sun Cluster のすべての拡張プロパティについては、r_properties(5) と rg_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

表 1–2 に、Sybase ASE サーバーリソース用に設定可能な拡張プロパティを示します。拡張プロパティの中には動的に変更できるものもありますが、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するか無効にするときにしか更新できません。「調整可能」の欄には、そのプロパティをいつ変更できるかが示されています。

表 1–2 Sun Cluster HA for Sybase ASE の拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明 

Environment_File

すべての Sybase ASE 環境変数が格納されているファイル。Sun Cluster HA for Sybase ASE では、変数 SYBASE SYBASE_ASESYBASE_OCS を必ず定義する必要があります。その他の変数を定義すると、環境変数として Sybase サーバーに渡されます。

環境変数の定義は、次の形式に従っていなければなりません。 


VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE

さらに、これらの環境変数は、Environment_File 内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。

通常、ユーザーは、Sybase システムによって作成された SYBASE.sh 環境ファイルを使用します。


注 –

このプロパティの値は、sybase ユーザーによって使用されているシェルとは無関係です。つまり、sybase ユーザーは、デフォルトシェルとして csh を使用できます。


初期値: なし

範囲: 最小値 =1

調整: 無効時

Adaptive_Server_Name

データサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。

 

初期値: なし

範囲: 最小値 =1

調整: 無効時

Backup_Server_Name

バックアップサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

初期値: Null

範囲: なし

調整: 無効時

Monitor_Server_Name

モニターサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE はこのサーバーを管理しません。

 

初期値: Null

範囲: なし

調整: 無効時

Text_Server_Name

テキストサーバー名。Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスは、このプロパティを使って、$SYBASE/$ASE/install ディレクトリから RUN サーバーの場所を見つけます。このプロパティが設定されていないと、Sun Cluster HA for Sybase ASE データサービスはこのサーバーを管理しません。

 

初期値: Null

範囲: なし

調整:無効時

Adaptive_Server_Log_ File

アダプティブサーバーのログファイルへのパス。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティを絶えず読み取り、エラーを監視します。 

 

初期値: なし

範囲:最小値 =1

調整:無効時

Stop_File

Sun Cluster HA for Sybase ASE は、サーバーの stoppages の間にこのプロパティを使用します。このプロパティには、sa パスワードが含まれています。このプロパティを一般ユーザーのアクセスから保護してください。

 

初期値: なし

範囲: 最小値 =1

調整: 無効時

Probe_timeout

障害モニター検証で使用するタイムアウト値。 

 

初期値: 30

範囲: 1> – 99999

調整: 任意の時点

Debug_level

Sun Cluster HA for Sybase ASE ログへの書き込みに関するデバッグレベル。 

 

初期値: 0

範囲: 015

調整: 任意の時点

Connect_string

user/password 形式の文字列。Sun Cluster HA for Sybase ASE は、このプロパティをデータベース検証に使用します。

 

初期値: なし

範囲:最小値 =1

調整:無効時

Connect_cycle

Sun Cluster HA for Sybase ASE が新しい接続を確立する前に行われる障害モニター検証サイクルの回数。 

 

初期値: 5

範囲: 1100

調整: 任意の時点

Wait_for_online

START メソッドが、自身が終了する前に、データベースがオンラインになるのを待つかどうか。

 

初期値: FALSE

範囲: TRUEFALSE

調整: 任意の時点