Sun Cluster 3.1 データサービス 10/03 ご使用にあたって

Sun Cluster 3.1 データサービス 10/03 ご使用にあたって

このマニュアルでは、SunTM Cluster 3.1 Data Services 10/03 ソフトウェアに関する次の情報を説明します。

Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 の新機能

この節では、新しい特長と機能について説明します。サポートされるハードウェアとソフトウェアについては、ご購入先にお問い合わせください。

Sun Cluster HA for Oracle Data Service の拡張

Sun Cluster HA for Oracle サーバー障害モニターが拡張され、サーバー障害モニターの動作を以下のようにカスタマイズできるようになりました。

詳細については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle ガイド』を参照してください。

Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters Data Service の拡張

Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters データサービスが拡張され、Sun Cluster コマンドを使ってこのデータサービスを管理できるようになりました。

詳細については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド』を参照してください。

リソースタイプの拡張

Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 では以下のリソースタイプが拡張されました。

リソースタイプのアップグレードについての一般的な情報については、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「リソースタイプの更新」を参照してください。

新たにサポートされるようになったデータサービス

Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 は、以下のデータサービスをサポートしています。

サポートされる製品

この節では、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアでサポートされるソフトウェアとメモリーの必要条件を説明します。

Sun Cluster のセキュリティ強化

Sun Cluster のセキュリティ強化では、Sun BluePrintsTM プログラムが推奨している Solaris オペレーティング環境の強化技術を使用し、クラスタの基本的なセキュリティ強化を達成しています。Solaris Security Toolkit は Sun Cluster のセキュリティ強化を自動的に実装します。

Sun Cluster のセキュリティ強化のドキュメントは、http://www.sun.com/blueprints/0203/817–1079.pdf で入手できます。また、 http://wwws.sun.com/software/security/blueprints にも資料が掲載されています。この URL から「Architecture」という見出しにスクロールし、「Securing the Sun Cluster 3.x Software」という資料を見つけてください。この文書は、Solaris 8 環境と Solaris 9 環境において Sun Cluster 3.1 の堅牢性を高める方法について説明したものです。この文書には、Solaris Security Toolkit など、Sun のセキュリティ専門家たちが推薦している最良のセキュリティテクニックの使い方も記載されています。

表 1–2 Sun Cluster のセキュリティ強化がサポートするデータサービス

データサービスエージェント 

アプリケーションのバージョン : フェイルオーバー 

アプリケーションのバージョン : スケーラブル 

Solaris のバージョン 

Sun Cluster HA for Apache 

1.3.9 

1.3.9 

Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 1.3.9) 

Sun Cluster HA for Apache Tomcat 

3.3、4.0、4.1 

3.3、4.0、4.1 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for DHCP 

S8U7+ 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for DNS 

OS にバンドル 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for iPlanet Messaging Server 

6.0 

4.1 

Solaris 8 

Sun Cluster HA for MySQL 

3.23.54a - 4.0.15 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for NetBackup 

3.4  

なし 

Solaris 8 

Sun Cluster HA for NFS 

OS にバンドル 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite 

11.5.8 

なし  

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for Oracle  

8.1.7 と 9i (32 ビットと 64 ビット) 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 (HA Oracle 9iR2) 

Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 

8.1.7 と 9i (32 ビットと 64 ビット) 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for SAP 

4.6D (32 ビットと 64 ビット) と 6.20 

4.6D (32 ビットと 64 ビット) と 6.20 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for SWIFTAlliance Access 

4.1、5.0 

なし 

Solaris 8 

Sun Cluster HA for Samba 

2.2.2、2.2.7、2.2.7a、2.2.8、2.2.8a 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for Siebel  

7.5 

なし 

Solaris 8 

Sun Cluster HA for Sun ONE Application Server  

7.0、7.0 update 1 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server 

4.12 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 5.1) 

Sun Cluster HA for Sun ONE Message Queue 

3.0.1 

なし  

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server 

6.0 

4.1 

Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 4.1) 

Sun Cluster HA for Sybase ASE  

12.0 (32 ビット) 

なし 

Solaris 8 

Sun Cluster HA for BEA WebLogic Server 

7.0 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for WebSphere MQ 

5.2、5.3 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

Sun Cluster HA for WebSphere MQ Integrator 

2.0.2、2.1 

なし 

Solaris 8、Solaris 9 

制限事項

Sun Cluster 3.1 上での Sun Cluster HA for Oracle 3.0 の実行

Sun Cluster HA for Oracle 3.0 データサービスを Sun Cluster 3.1 上で実行できるのは、次に示す Solaris オペレーティング環境バージョンで使用する場合だけです。


注 –

64 ビットバージョンの Solaris 9 で使用する場合には、Sun Cluster HA for Oracle 3.0 データサービスを Sun Cluster 3.1 上で実行できません


Sun Cluster HA for Oracle Parallel Server/Real Application Cluster

Sun Cluster ソフトウェアのインストール後はホスト名を変更できないので、Oracle Parallel Server/Real ApplicationAdhere クラスタの Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard オプションのマニュアルどおりに操作を行います。

ホスト名とノード名に関するこの制限の詳細については、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard のマニュアルを参照してください。

Sun Cluster HA for NetBackup

Sun Cluster HA for NFS

Sun Cluster HA for SAP liveCache

NIS エントリはファイルが使用できない場合にだけ使用されるので、Sun Cluster HA for SAP liveCache を実行しているクラスタ内のネームサービス向けに NIS を使用しないでください。

この制限に関連する nssswitch.conf パスワード要件の手順に関する情報については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の「ノードとディスクの準備」を参照してください。

インストールの問題とバグ

インストールのガイドライン

Solaris と Sun Cluster のインストールを開始する前に、すべてのデータサービスの条件を確認します。このような条件を確認していないと、インストールプロセスを正しく実行することができず、Solaris と Sun Cluster ソフトウェアの再インストールが必要になる場合があります。

たとえば、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard オプションは、クラスタ内で使用するホスト名/ノード名に対して特別な条件があります。Sun Cluster ソフトウェアをインストールした後にホスト名は変更できないため、このような必要条件は Sun Cluster ソフトウェアをインストールする前に調整しておく必要があります。ホスト名/ノード名に対する特別な条件の詳細については、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard のマニュアルを参照してください。

passwd に関する Sun Cluster HA for liveCache nsswitch.conf 要件によって NIS が使用できなくなる (4904975)

NIS エントリはファイルが使用できない場合だけ使用されるので、liveCache を実行するクラスタでは NIS を使用できません。詳細については、Sun Cluster HA for SAP liveCacheの節を参照してください。

管理実行時の問題とバグ

SCI インターコネクトが無効の場合 HA Oracle インスタンスを開始できない (4823212)

クラスタノードの SCI クラスタインターコネクトが scconf -c -A コマンドを使って無効にされた場合、Oracle インスタンスを開始できません。

HA Oracle Stop メソッドのタイムアウト (4644289)

Solaris 9 を実行している場合は、ネットワーク障害が発生時にデータサービスが正常に開始および停止するよう、oracle_server または oracle_listener リソースのプライマリとなることができる各ノード上の /etc/nsswitch.conf 構成ファイル内に以下のエントリを入力します。

passwd: files
groups: files
publickey: files
project:  files

Sun Cluster HA for Oracle データサービスは、データベースの開始および停止にスーパーユーザーコマンドの su(1M)を使用します。クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワークサービスが使用不能になることがあります。上記のエントリを追加すると、su コマンドは NIS/NIS+ ネームサービスを参照しないようになります。

SAP liveCache Stop メソッドのタイムアウト (4836272)

Solaris 9 を実行している場合は、ネットワーク障害が発生時にデータサービスが正常に開始および停止するよう、liveCache リソースのプライマリとなることができる各ノード上の /etc/nsswitch.conf 構成ファイル内の publickey データベースに以下のエントリの 1 つを入力します。

publickey: 
publickey:  files
publickey:  files [NOTFOUND=return] nis 
publickey:  files [NOTFOUND=return] nisplus

Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスは、liveCache の開始および停止に dbmcli コマンドを使用します。クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワークサービスが使用不能になることがあります。『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』に説明があるアップグレードに加えて上記のエントリの 1 つを追加すると、su コマンドおよび dbmcli コマンドは NIS/NIS+ ネームサービスを参照しなくなります。

HA Oracle リスナー検証のタイムアウト (4900140)

負荷の高いシステムでは、Oracle リスナー検証がタイムアウトする場合があります。Oracle リスナーのタイムアウトを回避するには、Thorough_probe_interval 拡張プロパティの値を増やします。Oracle リスナー検証のタイムアウト値は、Thorough_probe_interval 拡張プロパティの値に左右されます。Oracle リスナー検証のタイムアウト値をこれと独立して設定することはできません。

HA-Siebel が障害が発生した Siebel コンポーネントを自動で再起動できない (4722288)

Sun Cluster HA-Siebel エージェントが個々の Siebel コンポーネントを監視しません。Siebel コンポーネントの障害が検出された場合、syslog には警告メッセージしか記録されません。

これに対処するには、コマンド scswitch -R - h node -g resource_group を使用してコンポーネントがオフラインの Siebel サーバーリソースグループを再起動します。

xserver_svc_startxserver が使用できないことを起動時に報告する (4738554)

xserver は完全に立ち上がって実行されるまで使用可能とみなされないため、SAP xserver の起動中に「SAP xserver is not available」というメッセージが出力されます。

SAP xserver の起動中はこのメッセージを無視してください。

xserver リソースをフェイルオーバーリソースとして構成できない (4836248)

xserver リソースをフェイルオーバーリソースとして構成しないでください。xserver がフェイルオーバーリソースとして構成されていると Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスは正常にフェイルオーバーできません。

Monitor_Uri_List を使用するには、Type_version4 に設定する (4924147)

Sun Cluster HA for Apache と Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server の Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用するには、Type_version プロパティを 4 に設定してください。

リソースの Type_version プロパティはいつでも 4 にアップグレードできます。リソースタイプのアップグレード方法については、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「リソースタイプの更新」を参照してください。

su コマンドがプロジェクト識別子をリセットする (4868654)

一部のデータサービスは su コマンドを実行して、ユーザー識別子 (ID) を特定のユーザーに設定します。一方 Solaris 9 オペレーティング環境では、su コマンドはプロジェクト識別子を default にリセットします。 この動作は、RG_project_name システムプロパティまたは Resource_project_name システムプロパティによるプロジェクト識別子の設定を無効にします。

常に適切なプロジェクト名を確実に使用するために、ユーザーの環境ファイル内にプロジェクト名を設定してください。ユーザーの環境ファイル内にプロジェクト名を設定する方法の 1 つは、以下の行をユーザーの .cshrc ファイルに追加することです。

/usr/bin/newtask -p project-name -c $$

project-name は、使用されるプロジェクト名です。

パッチと必須ファームウェアのレベル

Sun Cluster 構成のパッチに関する情報を以下に示します。


注 –

Sun Cluster 製品に必要なパッチを確認してダウンロードするためには、SunSolveTM ユーザーとして登録済みでなければなりません。SunSolve アカウントをまだ入手していない場合は、Sun のサービス担当者またはセールスエンジニアに問い合わせるか、あるいは http://sunsolve.sun.com でオンライン登録を行なってください。


PatchPro

PatchPro は、Sun Cluster ソフトウェアのインストールまたは保守に必要なパッチの選択とダウンロードを簡易化するパッチ管理ツールです。PatchPro には、パッチのインストールを簡易化する Sun Cluster 固有の Interactive Mode ツールと、最新のパッチセットにより構成の保守を行う Expert Mode ツールが付属しています。Expert Mode は、特に、高可用性やセキュリティのパッチだけではなく、最新のパッチをすべて入手する場合に便利です。

Sun Cluster ソフトウェア用の PatchPro ツールにアクセスするには、http://www.sun.com/PatchPro/ にアクセスし、「Sun Cluster」から「Interactive Mode」または「Expert Mode」を選択します。 クラスタ構成を記述し、パッチをダウンロードする方法については、PatchPro ツールの指示に従ってください。

SunSolve Online

SunSolveTM Online Web サイトには、サン製品のパッチやソフトウェア、ファームウェアに関する最新情報が常時掲載されています。現在サポートされるソフトウェア、ファームウェア、およびパッチの最新のリビジョンについては、SunSolve Online サイト (http://sunsolve.sun.com) にアクセスしてください。

Sun Cluster 3.1 のパッチ情報は、Info Docs を使用して見つけることができます。Info Docs を表示するには、SunSolve にログインし、メインページの最上部から「Simple Search」にアクセスします。次に、「Simple Search」ページで「Info Docs」ボックスをクリックし、検索条件ボックスに Sun Cluster 3.1 と入力します。以上の操作で、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアの Info Docs ページが表示されます。

Sun Cluster 3.1 ソフトウェアをインストールしたり、クラスタコンポーネント (Solaris オペレーティング環境、Sun Cluster ソフトウェア、ボリューム管理ソフトウェア、データサービスソフトウェア、ディスクハードウェア) にパッチを適用する前に、Info Docs 情報と、パッチに付随する README ファイルをよく読んでください。クラスタが適切に動作するためには、すべてのクラスタノードが同じパッチレベルになっていなければなりません。

特定のパッチの手順とパッチ管理のヒントについては、『Sun Cluster 3.1 10/03 システム管理ガイド』の「Sun Cluster ソフトウェアとファームウェアのパッチ」を参照してください。

サポートされなくなった機能

HAStorage

HAStorage は、今後の Sun Cluster ソフトウェアでサポートされなくなる可能性があります。HAStoragePlus は HAStorage とほぼ同等の機能を提供します。クラスタファイルシステムまたはデバイスグループの使用時に HAStorage から HAStoragePlus にアップグレードするには、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「HAStorage から HAStoragePlus へのアップグレード」を参照してください。

Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 ソフトウェアの地域対応

以下の地域対応パッケージが、Data Services CD-ROM により提供されています。Sun Cluster 3.1 をインストール、あるいは Sun Cluster 3.1 へアップグレードすると、ユーザーが選択したデータサービスに現地語版パッケージが自動的にインストールされます。

言語 

パッケージ名 

パッケージの説明 

フランス語 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SUNWfscapc

フランス語版 Sun Cluster Apache Web Server コンポーネント 

SUNWfscbv

フランス語版 Sun Cluster BV Server コンポーネント 

SUNWfscdns

フランス語版 Sun Cluster Domain Name Server コンポーネント 

SUNWfschtt

フランス語版 Sun Cluster Sun ONE Web Server コンポーネント 

SUNWfsclc

フランス語版 SAP liveCache 向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWfscnb

フランス語版 netbackup_master サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWfscnfs

フランス語版 Sun Cluster NFS Server コンポーネント 

SUNWfscnsl

フランス語版 Sun Cluster Sun ONE Directory Server コンポーネント 

SUNWfscor

フランス語版 Sun Cluster HA Oracle データサービス 

SUNWfscs1as

フランス語版 Sun Cluster HA Sun ONE Application Server データサービス 

SUNWfscs1mq

フランス語版 Sun Cluster HA Sun ONE Message Queue データサービス 

SUNWfscsap

フランス語版 Sun Cluster SAP R/3 コンポーネント 

SUNWfscsbl

フランス語版 Siebel ゲートウェイおよび Siebel サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWfscsyb

フランス語版 Sun Cluster HA Sybase データサービス 

SUNWfscwls

フランス語版 Sun Cluster BEA WebLogic Server コンポーネント 

日本語 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SUNWjscapc

日本語版 Sun Cluster Apache Web Server コンポーネント 

SUNWjscbv

日本語版 Sun Cluster BV Server コンポーネント 

SUNWjscdns

日本語版 Sun Cluster Domain Name Server コンポーネント 

SUNWjschtt

日本語版 Sun Cluster Sun ONE Web Server コンポーネント 

SUNWjsclc

日本語版 SAP liveCache向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWjscnb

日本語版 netbackup_master サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWjscnfs

日本語版 Sun Cluster NFS Server コンポーネント 

SUNWjscnsl

日本語版 Sun Cluster Sun ONE Directory Server コンポーネント 

SUNWjscor

日本語版 Sun Cluster HA Oracle データサービス 

SUNWjscs1as

日本語版 Sun Cluster HA Sun ONE Application Server データサービス 

SUNWjscs1mq

日本語版 Sun Cluster HA Sun ONE Message Queue データサービス 

SUNWjscsap

日本語版 Sun Cluster SAP R/3 コンポーネント 

SUNWjscsbl

日本語版 Siebel ゲートウェイおよび Siebel サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ 

SUNWjscsyb

日本語版 Sun Cluster HA Sybase データサービス 

SUNWjscwls

日本語版 Sun Cluster BEA WebLogic Server コンポーネント 

Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 のマニュアル

PDF および HTML 形式の Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 のユーザーマニュアル一式が Sun Cluster Agents CD-ROM に収録されています。 Sun Cluster 3.1 のマニュアルを表示する上で AnswerBook2TM サーバーソフトウェアは必要ありません。詳細は、どちらか一方の CD-ROM を開き、最上位ディレクトリに入っている index.html ファイルを参照してください。この index.html ファイルは、 ディスクから PDF 形式と HTML 形式のマニュアルを直接読んだり、マニュアルパッケージをインストールする方法を表示したりするためのものです。


注 –

Sun Cluster のマニュアルパッケージをインストールする前に、SUNWsdocs パッケージをインストールする必要があります。SUNWsdocs パッケージは pkgadd を使用して Sun Cluster CD-ROM の SunCluster_3.1/Sol_N/Packages/ ディレクトリまたは Sun Cluster Agents CD-ROM の components/SunCluster_Docs_3.1/Sol_ N/Packages/ ディレクトリからインストールできます。ここで、 N は Solaris 8 をあらわす 8 または Solaris 9 を表す 9 です。Solaris 9 Documentation CD からインストールプログラムを実行する場合は、SUNWsdocs パッケージが自動的にインストールされます。


日本語のマニュアルは docs.sun.com を参照してください。Sun Cluster 3.1 のマニュアルセットには次のマニュアルコレクションが含まれています。

また、Sun Cluster のマニュアルは docs.sun.comSM の Web サイトから参照することもできます。次の Web サイトを利用すれば、docs.sun.com アーカイブをブラウズしたり、本のタイトルやテーマを検索できます。

http://docs.sun.com

マニュアルの問題点

この節では、すでに判明しているマニュアル、オンラインヘルプ、またはマニュアルページの誤りや記載漏れ、およびこれらの問題を修正するための手順を説明します。

Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

クラスタファイルシステムの使用要件

「クラスタファイルシステムを使用するための要件」という節には、クラスタファイルシステム上にデータファイルを保存できるという間違った記述があります。クラスタファイルシステムにはデータファイルを保存してはいけません。したがって、この節のデータファイルに関する説明はすべて無視してください。

クラスタファイルシステム上で Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアと使用するためのノード固有のファイルとディレクトリの作成

Oracle ソフトウェアがクラスタファイルシステムにインストールされると、すべてのクラスタノードは ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリ内のすべてのファイルにアクセスできるようになります。

インストールでは、Oracle ファイルまたはディレクトリによってノード固有の情報を保持する必要がある場合があります。ノードのローカルファイルシステム上のファイルまたはディレクトリを対象とするシンボリックリンクを使用すると、この要件を満たせます。このようなファイルシステムは、クラスタファイルシステムの一部ではありません。

シンボリックリンクをこの目的で使用するには、ローカルファイルシステム上の領域を割り当てる必要があります。Oracle アプリケーションにこの領域内のファイルへのシンボリックリンクを作成させるには、アプリケーションがこの領域内のファイルにアクセスできなければなりません。シンボリックリンクはクラスタファイルシステム上にあるので、すべてのノードからのリンクへの参照はすべて同じです。したがって、すべてのノードがローカルファイルシステムの領域に対して同じ名前空間を持つ必要があります。

クラスタファイルシステム上で Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアと使用するためのノード固有のディレクトリの作成方法

ノード固有の情報を保持するには、各ディレクトリで次の手順を実行します。ノード固有の情報を保持するには、一般的に以下のディレクトリが必要です。

ノード固有の情報の保持に必要な場合がある他のディレクトリについては、Oracle のマニュアルを参照してください。

  1. 各クラスタノードでノード固有の情報を保持するローカルディレクトリを作成します。


    # mkdir -p local-dir
    
    -p

    最初に存在しない親ディレクトリを作成することを指定します。

    local-dir

    作成するディレクトリのフルパス名を指定します。

  2. 各クラスタノードでノード 固有の情報を保持する広域ディレクトリのローカルコピーを作成します。


    # cp -pr global-dir local-dir-parent
    
    -p

    所有者、グループ、アクセス権モード、変更時間、アクセス時間、およびアクセス制御リストを保持することを指定します。

    -r

    ディレクトリおよびサブディレクトリとそのファイルを含むディレクトリ内のすべてのファイルをコピーすることを指定します。

    global-dir

    コピーする広域ディレクトリのフルパスを指定します。このディレクトリは、ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリの下のクラスタファイルシステムに存在します。

    local-dir-parent

    ローカルコピーを格納するローカルノードのディレクトリを指定します。このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリの親ディレクトリです。

  3. 手順 2 でコピーした広域ディレクトリを広域ディレクトリのローカルコピーへのシンボリックリンクと交換します。

    1. クラスタノードから手順 2 でコピーした広域ディレクトリを削除します。


      # rm -r global-dir
      
      -r

      ディレクトリおよびサブディレクトリとそのファイルを含むディレクトリ内のすべてのファイルを削除することを指定します。

      global-dir

      削除する広域ディレクトリのファイル名とフルパスを指定します。このディレクトリは、手順 2 でコピーした広域ディレクトリです。

    2. クラスタノードで、ディレクトリのローカルコピーから手順 a で削除した広域ディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。


      # ln -s local-dir global-dir
      
      -s

      リンクがシンボリックリンクであることを指定します。

      local-dir

      手順 1 で作成したローカルディレクトリがリンクのソースであることを指定します。

      global-dir

      手順 a で削除した広域ディレクトリがリンクのターゲットであることを指定します。


例 1–1 ノード固有のディレクトリの作成

この例では、ノード固有のディレクトリを 2 ノードクラスタに作成するために必要な操作手順を示します。このクラスタは以下のように構成されます。

以下の操作が各ノードで実行されます。

  1. 必要なディレクトリをローカルファイルシステムに作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # mkdir -p /local/oracle/network/agent

    # mkdir -p /local/oracle/network/log

    # mkdir -p /local/oracle/network/trace

    # mkdir -p /local/oracle/srvm/log

    # mkdir -p /local/oracle/apache
  2. ノード固有の情報を保持する広域ディレクトリのローカルコピーを作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # cp -pr $ORACLE_HOME/network/agent /local/oracle/network/.

    # cp -pr $ORACLE_HOME/network/log /local/oracle/network/.

    # cp -pr $ORACLE_HOME/network/trace /local/oracle/network/.

    # cp -pr $ORACLE_HOME/srvm/log /local/oracle/srvm/.

    # cp -pr $ORACLE_HOME/apache /local/oracle/.

以下の操作が 1 台のノードで実行されます。

  1. 広域ディレクトリを削除するには、以下のコマンドを実行します。


    # rm -r $ORACLE_HOME/network/agent

    # rm -r $ORACLE_HOME/network/log

    # rm -r $ORACLE_HOME/network/trace

    # rm -r $ORACLE_HOME/srvm/log

    # rm -r $ORACLE_HOME/apache
  2. ローカルディレクトリから対応する広域ディレクトリへのシンボリックリンクを作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # ln -s /local/oracle/network/agent $ORACLE_HOME/network/agent 

    # ln -s /local/oracle/network/log $ORACLE_HOME/network/log

    # ln -s /local/oracle/network/trace $ORACLE_HOME/network/trace

    # ln -s /local/oracle/srvm/log $ORACLE_HOME/srvm/log

    # ln -s /local/oracle/apache $ORACLE_HOME/apache

クラスタファイルシステム上の Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアと使用するためのノード固有のファイルの作成方法

ノード固有の情報を保持するには、各ファイルで次の手順を実行します。ノード固有の情報を保持するには、一般的に以下のファイルが必要です。

ノード固有の情報の保持に必要な場合がある他のファイルについては、Oracle のマニュアルを参照してください。

  1. 各クラスタノードでノード 固有の情報を保持するファイルを格納するローカルディレクトリを作成します。


    # mkdir -p local-dir
    
    -p

    最初に存在しない親ディレクトリを作成することを指定します。

    local-dir

    作成するディレクトリのフルパス名を指定します。

  2. 各クラスタノードでノード 固有の情報を保持する広域ファイルのローカルコピーを作成します。


    # cp -p global-file local-dir
    
    -p

    所有者、グループ、アクセス権モード、変更時間、アクセス時間、およびアクセス制御リストを保持することを指定します。

    global-file

    コピーする広域ファイルのファイル名とフルパスを指定します。このファイルは、ORACLE_HOME 環境変数が指定するディレクトリの下のクラスタファイルシステムにインストールされています。

    local-dir

    ファイルのローカルコピーを格納するディレクトリを指定します。このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリです。

  3. 手順 2 でコピーした広域ファイルとファイルのローカルコピーへのシンボリックリンクを交換します。

    1. クラスタノードから手順 2 でコピーした広域ファイルを削除します。


      # rm global-file
      
      global-file

      削除する広域ファイルのファイル名とフルパスを指定します。このファイルは、手順 2 でコピーした広域ファイルです。

    2. クラスタノードで、ファイルのローカルコピーから手順 a で削除した広域ファイルのディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。


      # ln -s local-file global-dir
      
      -s

      リンクがシンボリックリンクであることを指定します。

      local-file

      手順 2 でコピーしたファイルがリンクのソースであることを指定します。

      global-dir

      手順 a でファイルの広域バージョンを削除したディレクトリがリンクのターゲットであることを指定します。


例 1–2 ノード固有のファイルの作成

この例では、ノード固有のファイルを 2 ノードクラスタに作成するために必要な操作手順を示します。このクラスタは以下のように構成されます。

以下の操作が各ノードで実行されます。

  1. ノード固有の情報を保持するファイルを格納するローカルディレクトリを作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # mkdir -p /local/oracle/network/admin
  2. ノード固有の情報を保持する広域ファイルのローカルコピーを作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora \
      /local/oracle/network/admin/.

    # cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora \
      /local/oracle/network/admin/.

以下の操作が 1 台のノードで実行されます。

  1. 広域ファイルを削除するには、以下のコマンドを実行します。


    # rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora

    # rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora
  2. ファイルのローカルコピーから対応する広域ファイルへのシンボリックリンクを作成するには、以下のコマンドを実行します。


    # ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_ro.ora \
      $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora

    # ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_rw.ora \
      $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora

Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle E-Business Suite ガイド

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle E-Business Suite ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite をフェイルオーバーサービスとして登録および構成する方法

「フェイルオーバーサービスとしての Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite の登録および構成方法」の手順 13 は正しくありません。以下に正しい文章を示します。

この手順に続く例も正しくありません。以下に正しい例を示します。

RS=ebs-cmg-res
RG=ebs-rg
HAS_RS=ebs-has-res
LSR_RS=ebs-cmglsr-res
CON_HOST=lhost1
CON_COMNTOP=/global/mnt10/d01/oracle/prodcomn
CON_APPSUSER=ebs
APP_SID=PROD
APPS_PASSWD=apps
ORACLE_HOME=/global/mnt10/d01/oracle/prodora/8.0.6
CON_LIMIT=70
MODE=32/Y

Sun Cluster 3.1 Data Service 10/03 for Sun ONE Directory Server および Sun ONE Web Server

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Directory Server ガイド』および『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Web Server ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

iPlanet Web Server および iPlanet Directory Server の名称変更

iPlanet Web Server および iPlanet Directory Server の名称が変更されました。新しい名称は Sun ONE Web Server および Sun ONE Directory Server です。データサービス名は現在、Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server および Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server です。

Sun Cluster Agents CD-ROM のアプリケーション名は iPlanet Web Server および iPlanet Directory Server のままになっている場合があります。

Sun Cluster 3.1 Data Service 10/03 for SAP liveCache

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

「Sun Cluster HA for SAP liveCache の登録と構成」という節では、SAP xserver はスケーラブルリソースとしてのみ構成できることを記述する必要がありました。SAP xserver をフェイルオーバーリソースとして構成すると、SAP liveCache リソースのフェイルオーバーされません。『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の SAP xserver リソースをフェイルオーバーリソースとして構成することに関する記述はすべて無視してください。

「Sun Cluster HA for SAP liveCache の登録と構成」という節には、追加の手順を含める必要があります。手順 10、「SAP xserver リソースが含まれているスケーラブルリソースグループを有効にします。」の後に、以下のテキストを入力して liveCache リソースを登録する必要があります。


# scrgadm -a -j livecache-resource -g livecache-resource-group \
-t SUNW.sap_livecache -x livecache_name=LC-NAME \
-y resource_dependencies=livecache-storage-resource

liveCache リソースの登録後、次の手順である「SAP xserver と liveCache との間にリソースグループの依存関係を設定します。」に進みます。

Sun Cluster 3.1 Data Service 10/03 for WebLogic Server

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for WebLogic Server ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

表「BEAWebLogic Server コンポーネントの保護」では、BEA WebLogic Server データベースが BEA WebLogic Server でサポートされるすべてのデータベースによって保護されており、Sun Cluster 上でサポートされていることを記述する必要がありました。またこの表で HTTP サーバーは、BEA WebLogic Server でサポートされるすべての HTTP サーバーによって保護されており、Sun Cluster 上でサポートされていることも記述する必要がありました。

Sun Cluster 3.1 Data Service 10/03 for Apache

この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Apache ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。

「インストールと構成の計画」という節では、スケーラブル Web リソースにサービスを提供するスケーラブルプロキシの使用についての注は記述するべきではありませんでした。スケーラブルプロキシの使用はサポートされていません。

Sun Cluster HA for Apache データサービスの Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用する場合は、Type_version プロパティが 4 である必要があります。リソースタイプはType_version 4 にアップグレードできます。

Sun Cluster 3.1 Data Service 10/03 for Sun ONE Web Server

Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server データサービスの Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用する場合は、Type_version プロパティが 4 である必要があります。リソースタイプは Type_version 4 にアップグレードできます。

マニュアルページ

SUNW.wls(5)

このマニュアルページの「関連項目」という節に誤りがあります。『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』ではなく、『Sun Cluster 3.1 Data Service for WebLogic Server ガイド』を参照してください。