このマニュアルでは、SunTM Cluster 3.1 Data Services 10/03 ソフトウェアに関する次の情報を説明します。
この節では、新しい特長と機能について説明します。サポートされるハードウェアとソフトウェアについては、ご購入先にお問い合わせください。
Sun Cluster HA for Oracle サーバー障害モニターが拡張され、サーバー障害モニターの動作を以下のようにカスタマイズできるようになりました。
エラーに対するプリセットアクションを無効にする
アクションがプリセットされていないエラーに対してアクションを指定する
詳細については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle ガイド』を参照してください。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters データサービスが拡張され、Sun Cluster コマンドを使ってこのデータサービスを管理できるようになりました。
詳細については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド』を参照してください。
Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 では以下のリソースタイプが拡張されました。
SUNW.oracle_server (『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle ガイド』を参照)
SUNW.apache (『Sun Cluster 3.1 Data Service for Apache ガイド』を参照)
SUNW.iws (『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Web Server ガイド』を参照)
リソースタイプのアップグレードについての一般的な情報については、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「リソースタイプの更新」を参照してください。
Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 は、以下のデータサービスをサポートしています。
Sun Cluster HA for Apache Tomcat – Sun Cluster HA for Apache Tomcat データサービスを使用すると、Apache Tomcat サービスの正常起動、正常終了、障害監視および自動フェイルオーバーを実行できます。Apache Tomcat は、Apache Web サーバーのサーブレットエンジンとして動作し、サーブレットエンジンを含むスタンドアロン Web サーバーとして構成できます。
Sun Cluster HA for MySQL – Sun Cluster HA for MySQL データサービスを使用すると、MySQL サービスの正常起動、正常終了、障害監視および自動フェイルオーバーを実行できます。MySQL ソフトウェアは、超高速でマルチスレッド、マルチユーザーの堅牢な Structured Query Language (SQL) データベースサーバーを提供します。MySQL サーバーはミッションクリティカルで負荷の高い実稼働システムを対象にしていると同時に、大量に配備されるソフトウェアの組み込みも対象にしています。
Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite – Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite データサービスを使用すると、Oracle E-Business Suite サービスの正常起動、正常終了、障害監視および自動フェイルオーバーを実行できます。Oracle E-Business Suite は、ビジネスアプリケーションの一式で、これを使用するとユーザーは統一されたオープンアーキテクチャーを使用してビジネスプロセスを効率的に管理できます。このアーキテクチャーは、Oracle 製品をサポートする多層型分散コンピューティング向けのフレームワークです。
Sun Cluster HA for SWIFTAlliance Access – Sun Cluster HA for SWIFTAlliance Access データサービスを使用すると、SWIFTAlliance Access サービスの正常起動、正常終了、障害監視および自動フェイルオーバーを実行できます。
この節では、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアでサポートされるソフトウェアとメモリーの必要条件を説明します。
オペレーティング環境とパッチ – サポートされる Solaris のバージョンとパッチは次の URL で入手できます。
詳細は、パッチと必須ファームウェアのレベルを参照してください。
ボリューム管理ソフトウェア
Solaris 8 の場合 – Solstice DiskSuiteTM 4.2.1 と VERITAS Volume Manager 3.2 および 3.5
Solaris 9 の場合 – Solaris ボリュームマネージャ と VERITAS Volume Manager 3.5
VERITAS Volume Manager (VxVM) 3.2 から 3.5 へアップグレードする場合は、バージョン 3.5 用に CVM ライセンスキーをインストールするまでは Cluster Volume Manger (CVM) 機能を利用することはできません。VxVM 3.5 では、バージョン 3.2 の CVM ライセンスキーによって CVM が有効になることはありません。バージョン 3.2 の CVM ライセンスキーはバージョン 3.5 の CVM ライセンスキーにアップグレードする必要があります。
ファイルシステム
Solaris 8 の場合 – Solaris UFS と VERITAS File System 3.4 および 3.5
Solaris 9 の場合 – Solaris UFS と VERITAS File System 3.5
データサービス (エージェント) – サポートされるデータサービスとアプリケーションバージョンについては、ご購入先にお問い合わせください。scinstall(1M) ユーティリティーを使用してデータサービスをインストールする場合は、リソースタイプの名前を指定します。scsetup(1M) ユーティリティーを使用してデータサービスと関連のあるリソースタイプを登録するときもリソースタイプ名を指定してください。
iPlanet Directory Server 5.0 と 5.1 (および Netscape HTTP、バージョン 4.11、 4.12、4.13、4.16) を使用する Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server のバージョンでの手順については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Directory Server ガイド』を参照してください。 iPlanet Directory Server (現在は Sun ONE Directory Server) のこれ以降のバージョンについては、Sun ONE Directory Server 製品のマニュアルを参照してください。
データサービス |
Sun Cluster リソースタイプ |
---|---|
Sun Cluster HA for Apache |
SUNW.apache |
Sun Cluster HA for Apache Tomcat |
SUNW.sctomcat |
Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise |
SUNW.bv |
Sun Cluster HA for DHCP |
SUNW.gds |
Sun Cluster HA for DNS |
SUNW.dns |
Sun Cluster HA for MySQL |
SUNW.scmys |
Sun Cluster HA for NetBackup |
SUNW.netbackup_master |
Sun Cluster HA for NFS |
SUNW.nfs |
Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite |
SUNW.scebs |
Sun Cluster HA for Oracle |
SUNW.oracle_server SUNW.oracle_listener |
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters |
SUNW.rac_framework SUNW.rac_udlm SUNW.rac_cvm SUNW.rac_hwraid |
Sun Cluster HA for SAP |
SUNW.sap_ci SUNW.sap_ci_v2 SUNW.sap_as SUNW.sap_as_v2 |
Sun Cluster HA for SAP liveCache |
SUNW.sap_livecache SUNW.sap_xserver |
Sun Cluster HA for SWIFTAlliance Access |
SUNW.scsaa |
Sun Cluster HA for Samba |
SUNW.gds |
Sun Cluster HA for Siebel |
SUNW.sblgtwy SUNW.sblsrvr |
Sun Cluster HA for Sun ONE Application Server |
SUNW.s1as |
Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server (このデータサービスは旧 Sun Cluster HA for iPlanet Directory Server です) |
SUNW.nsldap |
Sun Cluster HA for Sun ONE Message Queue |
SUNW.s1mq |
Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server (このデータサービスは旧 Sun Cluster HA for iPlanet Web Server です) |
SUNW.iws |
Sun Cluster HA for Sybase ASE |
SUNW.sybase |
Sun Cluster HA for WebLogic Server |
SUNW.wls |
Sun Cluster HA for WebSphere MQ |
SUNW.gds |
Sun Cluster HA for WebSphere MQ Integrator |
SUNW.gds |
メモリーの条件 – Sun Cluster 3.1 ソフトウェアでは、通常の負荷を想定して構成されているノードに対しては、メモリーを追加する必要があります。追加するメモリーは 128M バイト + 10% となります。たとえば、スタンドアロンのノードに通常 1G バイトのメモリーが必要な場合、Sun Cluster 3.0 のメモリーの必要条件を満たすには 256M バイトを追加する必要があります。
RSMAPI – Sun Cluster 3.1 ソフトウェアは、RSM 対応のインターコネクト (PCI-SCI など) で Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI) をサポートします。
Sun Cluster のセキュリティ強化では、Sun BluePrintsTM プログラムが推奨している Solaris オペレーティング環境の強化技術を使用し、クラスタの基本的なセキュリティ強化を達成しています。Solaris Security Toolkit は Sun Cluster のセキュリティ強化を自動的に実装します。
Sun Cluster のセキュリティ強化のドキュメントは、http://www.sun.com/blueprints/0203/817–1079.pdf で入手できます。また、 http://wwws.sun.com/software/security/blueprints にも資料が掲載されています。この URL から「Architecture」という見出しにスクロールし、「Securing the Sun Cluster 3.x Software」という資料を見つけてください。この文書は、Solaris 8 環境と Solaris 9 環境において Sun Cluster 3.1 の堅牢性を高める方法について説明したものです。この文書には、Solaris Security Toolkit など、Sun のセキュリティ専門家たちが推薦している最良のセキュリティテクニックの使い方も記載されています。
表 1–2 Sun Cluster のセキュリティ強化がサポートするデータサービス
データサービスエージェント |
アプリケーションのバージョン : フェイルオーバー |
アプリケーションのバージョン : スケーラブル |
Solaris のバージョン |
---|---|---|---|
Sun Cluster HA for Apache |
1.3.9 |
1.3.9 |
Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 1.3.9) |
Sun Cluster HA for Apache Tomcat |
3.3、4.0、4.1 |
3.3、4.0、4.1 |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for DHCP |
S8U7+ |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for DNS |
OS にバンドル |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for iPlanet Messaging Server |
6.0 |
4.1 |
Solaris 8 |
Sun Cluster HA for MySQL |
3.23.54a - 4.0.15 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for NetBackup |
3.4 |
なし |
Solaris 8 |
Sun Cluster HA for NFS |
OS にバンドル |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite |
11.5.8 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Oracle |
8.1.7 と 9i (32 ビットと 64 ビット) |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 (HA Oracle 9iR2) |
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters |
8.1.7 と 9i (32 ビットと 64 ビット) |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for SAP |
4.6D (32 ビットと 64 ビット) と 6.20 |
4.6D (32 ビットと 64 ビット) と 6.20 |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for SWIFTAlliance Access |
4.1、5.0 |
なし |
Solaris 8 |
Sun Cluster HA for Samba |
2.2.2、2.2.7、2.2.7a、2.2.8、2.2.8a |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Siebel |
7.5 |
なし |
Solaris 8 |
Sun Cluster HA for Sun ONE Application Server |
7.0、7.0 update 1 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server |
4.12 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 5.1) |
Sun Cluster HA for Sun ONE Message Queue |
3.0.1 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server |
6.0 |
4.1 |
Solaris 8、Solaris 9 (バージョン 4.1) |
Sun Cluster HA for Sybase ASE |
12.0 (32 ビット) |
なし |
Solaris 8 |
Sun Cluster HA for BEA WebLogic Server |
7.0 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for WebSphere MQ |
5.2、5.3 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for WebSphere MQ Integrator |
2.0.2、2.1 |
なし |
Solaris 8、Solaris 9 |
Sun Cluster HA for Oracle 3.0 データサービスを Sun Cluster 3.1 上で実行できるのは、次に示す Solaris オペレーティング環境バージョンで使用する場合だけです。
Solaris 8、32 ビットバージョン
Solaris 8、64 ビットバージョン
Solaris 9、32 ビットバージョン
64 ビットバージョンの Solaris 9 で使用する場合には、Sun Cluster HA for Oracle 3.0 データサービスを Sun Cluster 3.1 上で実行できません。
Sun Cluster ソフトウェアのインストール後はホスト名を変更できないので、Oracle Parallel Server/Real ApplicationAdhere クラスタの Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard オプションのマニュアルどおりに操作を行います。
ホスト名とノード名に関するこの制限の詳細については、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard のマニュアルを参照してください。
VERITAS NetBackup クライアントがクラスタの場合、bp.conf ファイルは 1 つしかないので、クライアントとして構成できる論理ホストは 1 つだけです。
NetBackup クライアントがクラスタで、クラスタ上の論理ホストの 1 つが NetBackup クライアントとして構成されている場合、NetBackup は物理ホストをバックアップできません。
マスターサーバーが動作しているクラスタ上では、マスターサーバーはバックアップできる唯一の論理ホストです。
バックアップメディアはマスターサーバーには接続できないので、他にメディアサーバーが必要です。
Sun Cluster 環境で無人制御がサポートされているのは、メディアサーバーだけです。Sun Cluster を実行する NetBackup マスターサーバー上ではサポートされていません。
Sun Cluster ノードは、同じクラスタ内のノード上でマスターされている、Sun Cluster HA for NFS エクスポートされたファイルシステムの NFS クライアントになることはできません。このような Sun Cluster HA for NFS のクロスマウントは禁止されています。クラスタノード間でファイルを共有するときは、クラスタファイルシステムを使用してください。
クラスタ上でローカルに動作しているアプリケーションは、NFS 経由でエクスポートされているファイルシステム上にあるファイルをロックしてはなりません。このようなファイルをロックすると、ローカルのブロック (flock(3UCB) や fcntl(2) など) によって、ロックマネージャ (lockd) が再起動できなくなる可能性があります。再起動中、リモートクライアントの再要求によって、ブロックされているローカルのプロセスがロックされる可能性があります。これにより、予期せぬ動作が発生する可能性があります。
Sun Cluster HA for NFS では、すべての NFS クライアントがハードマウントされている必要があります。
Sun Cluster HA for NFS には、ネットワークリソースのホスト名エイリアスは使用しないでください。クラスタファイルシステムをマウントする NFS クライアントがホスト名エイリアスを使用すると、statd のロック復旧問題が発生する可能性があります。
Sun Cluster 3.1 ソフトウェアは Secure NFS または Kerberos with NFS の使用、特に、share_nfs(1M) サブシステムへの secure と kerberos オプションをサポートしません。しかし、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアは、クラスタ上の /etc/system ファイルに set nfssrv:nfs_portmon=1 というエントリを追加することによって、NFS のセキュアポートの使用をサポートします。
NIS エントリはファイルが使用できない場合にだけ使用されるので、Sun Cluster HA for SAP liveCache を実行しているクラスタ内のネームサービス向けに NIS を使用しないでください。
この制限に関連する nssswitch.conf パスワード要件の手順に関する情報については、『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の「ノードとディスクの準備」を参照してください。
Solaris と Sun Cluster のインストールを開始する前に、すべてのデータサービスの条件を確認します。このような条件を確認していないと、インストールプロセスを正しく実行することができず、Solaris と Sun Cluster ソフトウェアの再インストールが必要になる場合があります。
たとえば、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard オプションは、クラスタ内で使用するホスト名/ノード名に対して特別な条件があります。Sun Cluster ソフトウェアをインストールした後にホスト名は変更できないため、このような必要条件は Sun Cluster ソフトウェアをインストールする前に調整しておく必要があります。ホスト名/ノード名に対する特別な条件の詳細については、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard のマニュアルを参照してください。
NIS エントリはファイルが使用できない場合だけ使用されるので、liveCache を実行するクラスタでは NIS を使用できません。詳細については、Sun Cluster HA for SAP liveCacheの節を参照してください。
クラスタノードの SCI クラスタインターコネクトが scconf -c -A コマンドを使って無効にされた場合、Oracle インスタンスを開始できません。
Solaris 9 を実行している場合は、ネットワーク障害が発生時にデータサービスが正常に開始および停止するよう、oracle_server または oracle_listener リソースのプライマリとなることができる各ノード上の /etc/nsswitch.conf 構成ファイル内に以下のエントリを入力します。
passwd: files groups: files publickey: files project: files
Sun Cluster HA for Oracle データサービスは、データベースの開始および停止にスーパーユーザーコマンドの su(1M)を使用します。クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワークサービスが使用不能になることがあります。上記のエントリを追加すると、su コマンドは NIS/NIS+ ネームサービスを参照しないようになります。
Solaris 9 を実行している場合は、ネットワーク障害が発生時にデータサービスが正常に開始および停止するよう、liveCache リソースのプライマリとなることができる各ノード上の /etc/nsswitch.conf 構成ファイル内の publickey データベースに以下のエントリの 1 つを入力します。
publickey: publickey: files publickey: files [NOTFOUND=return] nis publickey: files [NOTFOUND=return] nisplus
Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスは、liveCache の開始および停止に dbmcli コマンドを使用します。クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワークサービスが使用不能になることがあります。『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』に説明があるアップグレードに加えて上記のエントリの 1 つを追加すると、su コマンドおよび dbmcli コマンドは NIS/NIS+ ネームサービスを参照しなくなります。
負荷の高いシステムでは、Oracle リスナー検証がタイムアウトする場合があります。Oracle リスナーのタイムアウトを回避するには、Thorough_probe_interval 拡張プロパティの値を増やします。Oracle リスナー検証のタイムアウト値は、Thorough_probe_interval 拡張プロパティの値に左右されます。Oracle リスナー検証のタイムアウト値をこれと独立して設定することはできません。
Sun Cluster HA-Siebel エージェントが個々の Siebel コンポーネントを監視しません。Siebel コンポーネントの障害が検出された場合、syslog には警告メッセージしか記録されません。
これに対処するには、コマンド scswitch -R - h node -g resource_group を使用してコンポーネントがオフラインの Siebel サーバーリソースグループを再起動します。
xserver は完全に立ち上がって実行されるまで使用可能とみなされないため、SAP xserver の起動中に「SAP xserver is not available」というメッセージが出力されます。
SAP xserver の起動中はこのメッセージを無視してください。
xserver リソースをフェイルオーバーリソースとして構成しないでください。xserver がフェイルオーバーリソースとして構成されていると Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスは正常にフェイルオーバーできません。
Sun Cluster HA for Apache と Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server の Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用するには、Type_version プロパティを 4 に設定してください。
リソースの Type_version プロパティはいつでも 4 にアップグレードできます。リソースタイプのアップグレード方法については、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「リソースタイプの更新」を参照してください。
一部のデータサービスは su コマンドを実行して、ユーザー識別子 (ID) を特定のユーザーに設定します。一方 Solaris 9 オペレーティング環境では、su コマンドはプロジェクト識別子を default にリセットします。 この動作は、RG_project_name システムプロパティまたは Resource_project_name システムプロパティによるプロジェクト識別子の設定を無効にします。
常に適切なプロジェクト名を確実に使用するために、ユーザーの環境ファイル内にプロジェクト名を設定してください。ユーザーの環境ファイル内にプロジェクト名を設定する方法の 1 つは、以下の行をユーザーの .cshrc ファイルに追加することです。
/usr/bin/newtask -p project-name -c $$
project-name は、使用されるプロジェクト名です。
Sun Cluster 構成のパッチに関する情報を以下に示します。
Sun Cluster 製品に必要なパッチを確認してダウンロードするためには、SunSolveTM ユーザーとして登録済みでなければなりません。SunSolve アカウントをまだ入手していない場合は、Sun のサービス担当者またはセールスエンジニアに問い合わせるか、あるいは http://sunsolve.sun.com でオンライン登録を行なってください。
PatchPro は、Sun Cluster ソフトウェアのインストールまたは保守に必要なパッチの選択とダウンロードを簡易化するパッチ管理ツールです。PatchPro には、パッチのインストールを簡易化する Sun Cluster 固有の Interactive Mode ツールと、最新のパッチセットにより構成の保守を行う Expert Mode ツールが付属しています。Expert Mode は、特に、高可用性やセキュリティのパッチだけではなく、最新のパッチをすべて入手する場合に便利です。
Sun Cluster ソフトウェア用の PatchPro ツールにアクセスするには、http://www.sun.com/PatchPro/ にアクセスし、「Sun Cluster」から「Interactive Mode」または「Expert Mode」を選択します。 クラスタ構成を記述し、パッチをダウンロードする方法については、PatchPro ツールの指示に従ってください。
SunSolveTM Online Web サイトには、サン製品のパッチやソフトウェア、ファームウェアに関する最新情報が常時掲載されています。現在サポートされるソフトウェア、ファームウェア、およびパッチの最新のリビジョンについては、SunSolve Online サイト (http://sunsolve.sun.com) にアクセスしてください。
Sun Cluster 3.1 のパッチ情報は、Info Docs を使用して見つけることができます。Info Docs を表示するには、SunSolve にログインし、メインページの最上部から「Simple Search」にアクセスします。次に、「Simple Search」ページで「Info Docs」ボックスをクリックし、検索条件ボックスに Sun Cluster 3.1 と入力します。以上の操作で、Sun Cluster 3.1 ソフトウェアの Info Docs ページが表示されます。
Sun Cluster 3.1 ソフトウェアをインストールしたり、クラスタコンポーネント (Solaris オペレーティング環境、Sun Cluster ソフトウェア、ボリューム管理ソフトウェア、データサービスソフトウェア、ディスクハードウェア) にパッチを適用する前に、Info Docs 情報と、パッチに付随する README ファイルをよく読んでください。クラスタが適切に動作するためには、すべてのクラスタノードが同じパッチレベルになっていなければなりません。
特定のパッチの手順とパッチ管理のヒントについては、『Sun Cluster 3.1 10/03 システム管理ガイド』の「Sun Cluster ソフトウェアとファームウェアのパッチ」を参照してください。
HAStorage は、今後の Sun Cluster ソフトウェアでサポートされなくなる可能性があります。HAStoragePlus は HAStorage とほぼ同等の機能を提供します。クラスタファイルシステムまたはデバイスグループの使用時に HAStorage から HAStoragePlus にアップグレードするには、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「HAStorage から HAStoragePlus へのアップグレード」を参照してください。
以下の地域対応パッケージが、Data Services CD-ROM により提供されています。Sun Cluster 3.1 をインストール、あるいは Sun Cluster 3.1 へアップグレードすると、ユーザーが選択したデータサービスに現地語版パッケージが自動的にインストールされます。
言語 |
パッケージ名 |
パッケージの説明 |
---|---|---|
フランス語
|
SUNWfscapc |
フランス語版 Sun Cluster Apache Web Server コンポーネント |
SUNWfscbv |
フランス語版 Sun Cluster BV Server コンポーネント |
|
SUNWfscdns |
フランス語版 Sun Cluster Domain Name Server コンポーネント |
|
SUNWfschtt |
フランス語版 Sun Cluster Sun ONE Web Server コンポーネント |
|
SUNWfsclc |
フランス語版 SAP liveCache 向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWfscnb |
フランス語版 netbackup_master サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWfscnfs |
フランス語版 Sun Cluster NFS Server コンポーネント |
|
SUNWfscnsl |
フランス語版 Sun Cluster Sun ONE Directory Server コンポーネント |
|
SUNWfscor |
フランス語版 Sun Cluster HA Oracle データサービス |
|
SUNWfscs1as |
フランス語版 Sun Cluster HA Sun ONE Application Server データサービス |
|
SUNWfscs1mq |
フランス語版 Sun Cluster HA Sun ONE Message Queue データサービス |
|
SUNWfscsap |
フランス語版 Sun Cluster SAP R/3 コンポーネント |
|
SUNWfscsbl |
フランス語版 Siebel ゲートウェイおよび Siebel サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWfscsyb |
フランス語版 Sun Cluster HA Sybase データサービス |
|
SUNWfscwls |
フランス語版 Sun Cluster BEA WebLogic Server コンポーネント |
|
日本語
|
SUNWjscapc |
日本語版 Sun Cluster Apache Web Server コンポーネント |
SUNWjscbv |
日本語版 Sun Cluster BV Server コンポーネント |
|
SUNWjscdns |
日本語版 Sun Cluster Domain Name Server コンポーネント |
|
SUNWjschtt |
日本語版 Sun Cluster Sun ONE Web Server コンポーネント |
|
SUNWjsclc |
日本語版 SAP liveCache向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWjscnb |
日本語版 netbackup_master サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWjscnfs |
日本語版 Sun Cluster NFS Server コンポーネント |
|
SUNWjscnsl |
日本語版 Sun Cluster Sun ONE Directory Server コンポーネント |
|
SUNWjscor |
日本語版 Sun Cluster HA Oracle データサービス |
|
SUNWjscs1as |
日本語版 Sun Cluster HA Sun ONE Application Server データサービス |
|
SUNWjscs1mq |
日本語版 Sun Cluster HA Sun ONE Message Queue データサービス |
|
SUNWjscsap |
日本語版 Sun Cluster SAP R/3 コンポーネント |
|
SUNWjscsbl |
日本語版 Siebel ゲートウェイおよび Siebel サーバー向け Sun Cluster リソースタイプ |
|
SUNWjscsyb |
日本語版 Sun Cluster HA Sybase データサービス |
|
SUNWjscwls |
日本語版 Sun Cluster BEA WebLogic Server コンポーネント |
PDF および HTML 形式の Sun Cluster 3.1 Data Services 10/03 のユーザーマニュアル一式が Sun Cluster Agents CD-ROM に収録されています。 Sun Cluster 3.1 のマニュアルを表示する上で AnswerBook2TM サーバーソフトウェアは必要ありません。詳細は、どちらか一方の CD-ROM を開き、最上位ディレクトリに入っている index.html ファイルを参照してください。この index.html ファイルは、 ディスクから PDF 形式と HTML 形式のマニュアルを直接読んだり、マニュアルパッケージをインストールする方法を表示したりするためのものです。
Sun Cluster のマニュアルパッケージをインストールする前に、SUNWsdocs パッケージをインストールする必要があります。SUNWsdocs パッケージは pkgadd を使用して Sun Cluster CD-ROM の SunCluster_3.1/Sol_N/Packages/ ディレクトリまたは Sun Cluster Agents CD-ROM の components/SunCluster_Docs_3.1/Sol_ N/Packages/ ディレクトリからインストールできます。ここで、 N は Solaris 8 をあらわす 8 または Solaris 9 を表す 9 です。Solaris 9 Documentation CD からインストールプログラムを実行する場合は、SUNWsdocs パッケージが自動的にインストールされます。
日本語のマニュアルは docs.sun.com を参照してください。Sun Cluster 3.1 のマニュアルセットには次のマニュアルコレクションが含まれています。
Sun Cluster 3.1 Software Collection。このマニュアルコレクションには、以下のマニュアルが含まれます。
Sun Cluster 3.1 10/03 の概念
Sun Cluster 3.1 10/03 データサービス開発ガイド
Sun Cluster 3.1 10/03 Error Messages Guide
Sun Cluster 3.1 10/03 ソフトウェアのインストール
Sun Cluster 3.1 10/03 のシステム管理
『Sun Cluster 3.1 10/03 Reference Manual』
Sun Cluster 3.x Hardware Administration Collection。このマニュアルコレクションには、以下のマニュアルが含まれます。
『Sun Cluster 3.x Hardware Administration Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 3310 Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 3510 FC Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 3900 or 6900 Series System Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 6120 Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 6320 System Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge 9900 Series Storage Device Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge A1000 or Netra st A1000 Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge A3500/A3500FC System Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge A5x00 Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge D1000 or Netra st D1000 Disk Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge D2 Array Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge MultiPack Enclosure Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge Netra D130 or StorEdge S1 Enclosure Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge T3 or T3+ Array Partner-Group Configuration Manual』
『Sun Cluster 3.x With Sun StorEdge T3 or T3+ Array Single-Controller Configuration Manual』
Sun Cluster 3.1 Data Services Collection。このマニュアルコレクションには、以下のマニュアルが含まれます。
Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理
Sun Cluster 3.1 Data Service for Apache ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Apache Tomcat ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for BroadVision One-To-One Enterprise ガイド
Sun Cluster 3.1 データサービス (DHCP 編)
Sun Cluster 3.1 Data Service for Domain Name Service (DNS) ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for MySQL ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Netbackup ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Network File System (NFS) ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle E-Business Suite ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for SWIFTAlliance アクセスガイド
Sun Cluster 3.1 データサービス (Samba 編)
Sun Cluster 3.1 Data Service for Siebel ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Application Server ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Directory Server ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Message Queue ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Web Server ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for Sybase ASE ガイド
Sun Cluster 3.1 Data Service for WebLogic Server ガイド
Sun Cluster 3.1 データサービス (WebSphere MQ 編)
『Sun Cluster 3.1 データサービス (WebSphere MQ Integrator 編)』
また、Sun Cluster のマニュアルは docs.sun.comSM の Web サイトから参照することもできます。次の Web サイトを利用すれば、docs.sun.com アーカイブをブラウズしたり、本のタイトルやテーマを検索できます。
この節では、すでに判明しているマニュアル、オンラインヘルプ、またはマニュアルページの誤りや記載漏れ、およびこれらの問題を修正するための手順を説明します。
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
「クラスタファイルシステムを使用するための要件」という節には、クラスタファイルシステム上にデータファイルを保存できるという間違った記述があります。クラスタファイルシステムにはデータファイルを保存してはいけません。したがって、この節のデータファイルに関する説明はすべて無視してください。
Oracle ソフトウェアがクラスタファイルシステムにインストールされると、すべてのクラスタノードは ORACLE_HOME
環境変数が指定するディレクトリ内のすべてのファイルにアクセスできるようになります。
インストールでは、Oracle ファイルまたはディレクトリによってノード固有の情報を保持する必要がある場合があります。ノードのローカルファイルシステム上のファイルまたはディレクトリを対象とするシンボリックリンクを使用すると、この要件を満たせます。このようなファイルシステムは、クラスタファイルシステムの一部ではありません。
シンボリックリンクをこの目的で使用するには、ローカルファイルシステム上の領域を割り当てる必要があります。Oracle アプリケーションにこの領域内のファイルへのシンボリックリンクを作成させるには、アプリケーションがこの領域内のファイルにアクセスできなければなりません。シンボリックリンクはクラスタファイルシステム上にあるので、すべてのノードからのリンクへの参照はすべて同じです。したがって、すべてのノードがローカルファイルシステムの領域に対して同じ名前空間を持つ必要があります。
ノード固有の情報を保持するには、各ディレクトリで次の手順を実行します。ノード固有の情報を保持するには、一般的に以下のディレクトリが必要です。
$ORACLE_HOME
/network/agent
$ORACLE_HOME
/network/log
$ORACLE_HOME
/network/trace
$ORACLE_HOME
/srvm/log
$ORACLE_HOME
/apache
ノード固有の情報の保持に必要な場合がある他のディレクトリについては、Oracle のマニュアルを参照してください。
各クラスタノードでノード固有の情報を保持するローカルディレクトリを作成します。
# mkdir -p local-dir |
最初に存在しない親ディレクトリを作成することを指定します。
作成するディレクトリのフルパス名を指定します。
各クラスタノードでノード 固有の情報を保持する広域ディレクトリのローカルコピーを作成します。
# cp -pr global-dir local-dir-parent |
所有者、グループ、アクセス権モード、変更時間、アクセス時間、およびアクセス制御リストを保持することを指定します。
ディレクトリおよびサブディレクトリとそのファイルを含むディレクトリ内のすべてのファイルをコピーすることを指定します。
コピーする広域ディレクトリのフルパスを指定します。このディレクトリは、ORACLE_HOME
環境変数が指定するディレクトリの下のクラスタファイルシステムに存在します。
ローカルコピーを格納するローカルノードのディレクトリを指定します。このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリの親ディレクトリです。
手順 2 でコピーした広域ディレクトリを広域ディレクトリのローカルコピーへのシンボリックリンクと交換します。
この例では、ノード固有のディレクトリを 2 ノードクラスタに作成するために必要な操作手順を示します。このクラスタは以下のように構成されます。
ORACLE_HOME
環境変数は /global/oracle ディレクトリを指定します。
各ノードのローカルファイルシステムは、/local ディレクトリの下にあります。
以下の操作が各ノードで実行されます。
必要なディレクトリをローカルファイルシステムに作成するには、以下のコマンドを実行します。
# mkdir -p /local/oracle/network/agent |
# mkdir -p /local/oracle/network/log |
# mkdir -p /local/oracle/network/trace |
# mkdir -p /local/oracle/srvm/log |
# mkdir -p /local/oracle/apache |
ノード固有の情報を保持する広域ディレクトリのローカルコピーを作成するには、以下のコマンドを実行します。
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/agent /local/oracle/network/. |
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/log /local/oracle/network/. |
# cp -pr $ORACLE_HOME/network/trace /local/oracle/network/. |
# cp -pr $ORACLE_HOME/srvm/log /local/oracle/srvm/. |
# cp -pr $ORACLE_HOME/apache /local/oracle/. |
以下の操作が 1 台のノードで実行されます。
広域ディレクトリを削除するには、以下のコマンドを実行します。
# rm -r $ORACLE_HOME/network/agent |
# rm -r $ORACLE_HOME/network/log |
# rm -r $ORACLE_HOME/network/trace |
# rm -r $ORACLE_HOME/srvm/log |
# rm -r $ORACLE_HOME/apache |
ローカルディレクトリから対応する広域ディレクトリへのシンボリックリンクを作成するには、以下のコマンドを実行します。
# ln -s /local/oracle/network/agent $ORACLE_HOME/network/agent |
# ln -s /local/oracle/network/log $ORACLE_HOME/network/log |
# ln -s /local/oracle/network/trace $ORACLE_HOME/network/trace |
# ln -s /local/oracle/srvm/log $ORACLE_HOME/srvm/log |
# ln -s /local/oracle/apache $ORACLE_HOME/apache |
ノード固有の情報を保持するには、各ファイルで次の手順を実行します。ノード固有の情報を保持するには、一般的に以下のファイルが必要です。
$ORACLE_HOME
/network/admin/snmp_ro.ora
$ORACLE_HOME
/network/admin/snmp_rw.ora
ノード固有の情報の保持に必要な場合がある他のファイルについては、Oracle のマニュアルを参照してください。
各クラスタノードでノード 固有の情報を保持するファイルを格納するローカルディレクトリを作成します。
# mkdir -p local-dir |
最初に存在しない親ディレクトリを作成することを指定します。
作成するディレクトリのフルパス名を指定します。
各クラスタノードでノード 固有の情報を保持する広域ファイルのローカルコピーを作成します。
# cp -p global-file local-dir |
所有者、グループ、アクセス権モード、変更時間、アクセス時間、およびアクセス制御リストを保持することを指定します。
コピーする広域ファイルのファイル名とフルパスを指定します。このファイルは、ORACLE_HOME
環境変数が指定するディレクトリの下のクラスタファイルシステムにインストールされています。
ファイルのローカルコピーを格納するディレクトリを指定します。このディレクトリは、手順 1 で作成したディレクトリです。
手順 2 でコピーした広域ファイルとファイルのローカルコピーへのシンボリックリンクを交換します。
この例では、ノード固有のファイルを 2 ノードクラスタに作成するために必要な操作手順を示します。このクラスタは以下のように構成されます。
ORACLE_HOME
環境変数は /global/oracle ディレクトリを指定します。
各ノードのローカルファイルシステムは、/local ディレクトリの下にあります。
以下の操作が各ノードで実行されます。
ノード固有の情報を保持するファイルを格納するローカルディレクトリを作成するには、以下のコマンドを実行します。
# mkdir -p /local/oracle/network/admin |
ノード固有の情報を保持する広域ファイルのローカルコピーを作成するには、以下のコマンドを実行します。
# cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora \ /local/oracle/network/admin/. |
# cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora \ /local/oracle/network/admin/. |
以下の操作が 1 台のノードで実行されます。
広域ファイルを削除するには、以下のコマンドを実行します。
# rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_ro.ora |
# rm $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora |
ファイルのローカルコピーから対応する広域ファイルへのシンボリックリンクを作成するには、以下のコマンドを実行します。
# ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_ro.ora \ $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora |
# ln -s /local/oracle/network/admin/snmp_rw.ora \ $ORACLE_HOME/network/admin/snmp_rw.ora |
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Oracle E-Business Suite ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
「フェイルオーバーサービスとしての Sun Cluster HA for Oracle E-Business Suite の登録および構成方法」の手順 13 は正しくありません。以下に正しい文章を示します。
13. Oracle E-Business Suite Concurrent Manager Server に対応するリソースを作成します。
# grep PROD.CON_COMNTOP /var/tmp/config.txt PROD.CON_COMNTOP=/global/mnt10/d01/oracle/prodcomn <- CON_COMNTOP # # grep PROD.DBS_ORA806= /var/tmp/config.txt PROD.DBS_ORA806=/global/mnt10/d01/oracle/prodora/8.0.6 <- ORACLE_HOME |
この手順に続く例も正しくありません。以下に正しい例を示します。
RS=ebs-cmg-res RG=ebs-rg HAS_RS=ebs-has-res LSR_RS=ebs-cmglsr-res CON_HOST=lhost1 CON_COMNTOP=/global/mnt10/d01/oracle/prodcomn CON_APPSUSER=ebs APP_SID=PROD APPS_PASSWD=apps ORACLE_HOME=/global/mnt10/d01/oracle/prodora/8.0.6 CON_LIMIT=70 MODE=32/Y
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Directory Server ガイド』および『Sun Cluster 3.1 Data Service for Sun ONE Web Server ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
iPlanet Web Server および iPlanet Directory Server の名称が変更されました。新しい名称は Sun ONE Web Server および Sun ONE Directory Server です。データサービス名は現在、Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server および Sun Cluster HA for Sun ONE Directory Server です。
Sun Cluster Agents CD-ROM のアプリケーション名は iPlanet Web Server および iPlanet Directory Server のままになっている場合があります。
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
「Sun Cluster HA for SAP liveCache の登録と構成」という節では、SAP xserver はスケーラブルリソースとしてのみ構成できることを記述する必要がありました。SAP xserver をフェイルオーバーリソースとして構成すると、SAP liveCache リソースのフェイルオーバーされません。『Sun Cluster 3.1 Data Service for SAP liveCache ガイド』の SAP xserver リソースをフェイルオーバーリソースとして構成することに関する記述はすべて無視してください。
「Sun Cluster HA for SAP liveCache の登録と構成」という節には、追加の手順を含める必要があります。手順 10、「SAP xserver リソースが含まれているスケーラブルリソースグループを有効にします。」の後に、以下のテキストを入力して liveCache リソースを登録する必要があります。
# scrgadm -a -j livecache-resource -g livecache-resource-group \ -t SUNW.sap_livecache -x livecache_name=LC-NAME \ -y resource_dependencies=livecache-storage-resource |
liveCache リソースの登録後、次の手順である「SAP xserver と liveCache との間にリソースグループの依存関係を設定します。」に進みます。
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for WebLogic Server ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
表「BEAWebLogic Server コンポーネントの保護」では、BEA WebLogic Server データベースが BEA WebLogic Server でサポートされるすべてのデータベースによって保護されており、Sun Cluster 上でサポートされていることを記述する必要がありました。またこの表で HTTP サーバーは、BEA WebLogic Server でサポートされるすべての HTTP サーバーによって保護されており、Sun Cluster 上でサポートされていることも記述する必要がありました。
この節では、『Sun Cluster 3.1 Data Service for Apache ガイド』の誤りや記載漏れについて説明します。
「インストールと構成の計画」という節では、スケーラブル Web リソースにサービスを提供するスケーラブルプロキシの使用についての注は記述するべきではありませんでした。スケーラブルプロキシの使用はサポートされていません。
Sun Cluster HA for Apache データサービスの Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用する場合は、Type_version プロパティが 4 である必要があります。リソースタイプはType_version 4 にアップグレードできます。
Sun Cluster HA for Sun ONE Web Server データサービスの Monitor_Uri_List 拡張プロパティを使用する場合は、Type_version プロパティが 4 である必要があります。リソースタイプは Type_version 4 にアップグレードできます。
このマニュアルページの「関連項目」という節に誤りがあります。『Sun Cluster 3.1 データサービスのインストールと構成』ではなく、『Sun Cluster 3.1 Data Service for WebLogic Server ガイド』を参照してください。