Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

ディスクセットを作成する

次の手順は、作成するディスクセットごとに行います。


注 –

SunPlex Manager を使用して Solstice DiskSuite をインストールした場合は、1 から 3 個のディスクセットがすでに存在している可能性があります。 SunPlex Manager によって作成されたメタセットの詳細については、SunPlex Manager により Sun Cluster ソフトウェアをインストールする を参照してください。


  1. クラスタ内にディスクセットを 4 つ以上作成する予定かどうかを確認します。

    • 作成しない場合は、手順 6 に進みます。

    • 作成する予定の場合、手順 2 に進んで、4 つ以上のディスクセットを作成できるようにクラスタを準備します。 この作業は、初めてディスクセットをインストールするか、あるいは、完全に構成されたクラスタにより多くのディスクセットを追加するかに関わらず行います。

  2. md_nsets 変数の値が、クラスタに作成しようとするディスクセットの合計数より大きいことを確認します。

    1. クラスタの任意のノードで、/kernel/drv/md.conf ファイルの md_nsets 変数の値を検査します。

    2. クラスタ内に作成する予定のディスクセットの合計数が md_nsets の値から 1 を引いた数より大きい場合、各ノード上で md_nsets の値を希望の値まで増やします。

      作成できるディスクセットの最大数は、md_nsets の構成した値から 1 を引いた数です。 md_nsets に設定できる最大値は 32 です。

    3. クラスタの各ノードの /kernel/drv/md.conf ファイルが同じであるかを確認します。


      注意 – 注意 –

      このガイドラインに従わないと、重大な Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager エラーが発生し、データが失われることがあります。


    4. ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。


      # scshutdown -g0 -y
      

    5. クラスタの各ノードを再起動します。


      ok> boot
      

  3. クラスタの各ノードで devfsadm(1M) コマンドを実行します。

    このコマンドは、すべてのノードで同時に実行できます。

  4. クラスタ内の 1 つのノードから、scgdevs(1M) コマンドを実行して、広域デバイス名前空間を更新します。

  5. ディスクセットの作成を行う前に、各ノード上で、scgdevs コマンドが終了しているかどうかを確認します。

    ノードの 1 つで scgdevs コマンドを実行すると、このコマンドはリモートから自分自身をすべてのノードで呼び出します。 scgdevs コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。


    % ps -ef | grep scgdevs
    

  6. 作成する予定のディスクセットが次の条件の 1 つに適合することを確認します。

    • ディスク列を 2 つだけ構成する場合、ディスクセットは 2 つのノードと接続する必要があり、さらに、ディスクセットとして使用する 2 つのホストと同一である 2 つのメディエータホストを使用する必要があります。 二重列メディエータの構成についての詳細は、二重列メディエータの構成 を参照してください。

    • ディスク列を3 つ以上構成する場合、任意の 2 つのディスク列 S1 と S2 のディスク数の合計が 3 番目のディスク列 S3 のディスクドライブ数よりも多いことを確認します。この条件を式で表すと、count (S1) + count (S2) > count (S3) となります。

  7. ローカル状態データベースの複製が存在することを確認します。

    手順については、状態データベースの複製を作成するには を参照してください。

  8. ディスクセットをマスターする予定のクラスタノード上でスーパーユーザーになります。

  9. ディスクセットを作成します。

    次のコマンドは、ディスクセットを作成し、そのディスクセットを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。


    # metaset -s setname -a -h node1 node2
    
    -s setname

    ディスクセットの名前を指定します。

    -a

    ディスクセットを追加 (作成) します。

    -h node1

    ディスクセットをマスターとする主ノードの名前を指定します。

    node2

    ディスクセットをマスターとする二次ノードの名前を指定します。


    注 –

    クラスタ上に Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager デバイスグループを構成する metaset コマンドを実行すると、デフォルトで 1 つの二次ノードが指定されます。 デバイスグループの二次ノードの数は、デバイスグループが作成された後、 scsetup(1M) ユーティリティーを使用して変更できます。 numsecondaries の変更方法については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の「ディスクデバイスグループの管理」を参照してください。


  10. 新しいディスクセットの状態を確認します。


    # metaset -s setname
    

  11. ディスクセットにディスクドライブを追加します。

    ディスクセットへのディスクドライブの追加 に進みます。

例 — ディスクセットの作成

次のコマンドでは、2 つのディスクセット dg-schost-1dg-schost-2 が作成され、ノード phys-schost-1phys-schost-2 が潜在的主ノードとして指定されます。


# metaset -s dg-schost-1 -a -h phys-schost-1 phys-schost-2
# metaset -s dg-schost-2 -a -h phys-schost-1 phys-schost-2