Sun Cluster Data Service for SAP DB ガイド (Solaris OS 版)

SAP DB をクラスタで実行するには

  1. SAP DB アプリケーションリソースと SAP DB リソースの論理ホスト名を含むフェイルオーバーリソースグループを作成します。

    リソースグループには、構成計画のための質問 の質問で回答したリソースグループを使用します。


    # scrgadm -a -g sapdb-rg[ -h nodelist]
    -a

    新しい構成を追加します。

    -g sapdb-rg

    作成するリソースグループの名前は sapdb-rg です。

    -h nodelist

    このリソースグループをオンラインにできるノードをコマンドで区切って指定します。 このようなノードリストの指定は任意です。 ノードリストを省略すると、リソースグループはどのクラスタノードでもオンライン化可能です。

  2. 使用するすべてのネットワークリソースが、使用するネームサービスデータベースに追加されているか確認します。

  3. 論理ホスト名リソースを、手順 1 で作成したフェイルオーバーリソースグループに追加します。


    # scrgadm -a -L -g sapdb-rg -l  sapdb-logical-hostname[ -n netiflist]
    -a

    新しい構成を追加します。

    -L

    論理ホスト名リソースを追加します。

    -g sapdb-rg

    論理ホスト名リソースを、手順 1 で作成したフェイルオーバーリソースグループに追加します。

    -l sapdb-logical-hostname

    データベースを実行するサーバーの論理ホスト名を指定します。 このホスト名は、構成計画のための質問 で指定した SAP DB リソースの論理ホスト名でなければなりません。

    -n netiflist

    ネットワークインタフェースをコンマで区切って指定します。 このネットワークインタフェースのリストには、ノードリストで指定した (このリソースグループの) すべてのノードが含まれていなければなりません。 このようなネットワークインタフェースリストの指定は任意です。 このリストを省略すると、各ノードは、ホスト名リストで特定されるサブネット上のネットワークインタフェースを発見しようとします。

  4. 手順 1で作成したリソースグループを有効にします。


    # scswitch -Z -g sapdb-rg
    
    -Z

    リソースグループを MANAGED 状態に移行してからオンラインにします。

    -g sapdb-rg

    手順 1で作成したリソースグループを MANAGED 状態に移行してからオンラインにします。


例 1–5 SAP DB をクラスタで実行できるようにする

この例では、SAP DB をクラスタで実行できるようにするためのコマンドを示します。 これらのコマンドは 1 つのクラスタノードでのみ実行されます。

  1. 次のコマンドでは、SAP DB アプリケーションリソースと SAP DB リソースの論理ホスト名を含むフェイルオーバーリソースグループを作成します。 リソースグループの名前は sapdbrg です。 sapdbrg リソースグループは、すべてのクラスタノードでオンラインにすることができます。


    # scrgadm -a -g sapdbrg
    
  2. 次のコマンドでは、論理ホスト名リソースを sapdbrg リソースグループに追加します。 データベースを実行するサーバーの論理ホスト名は srvr-1 です。 sapdbrg リソースグループがオンラインになると、各ノードは、ホスト名リストで特定されるサブネット上のネットワークインタフェースを発見しようとします。


    # scrgadm -a -L -g sapdbrg -l srvr-1 
    
  3. 次のコマンドでは、sapdbrg リソースグループを MANAGED 状態にしてからオンラインにします。


    # scswitch -Z -g sapdbrg