この手順は、Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアが依存するソフトウェアをインストールまたはアップグレードする各クラスタノードで実行します。この手順の間、クラスタは稼動環境のままです。
SunPlex Manager を実行している場合、ノードのセキュリティーファイルエージェントが停止している間、ノードの状態は報告されません。ノードの状態の報告は、共通エージェントコンテナソフトウェアのアップグレードが完了し、セキュリティーファイルエージェントが再起動したあとで再開します。
次の作業を実行します。
「ローリング以外のアップグレード用にクラスタを準備する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアに、あるいは、Solaris 9 から Solaris 10 10/05 ソフトウェア (またはその互換) にアップグレードした場合は、「Solaris OS のローリング以外のアップグレードを実行する」のすべての手順が完了していることを確認します。
Solaris ソフトウェアのすべての必須パッチとハードウェア関連パッチがインストールされていることを確認します。
クラスタが Solstice DiskSuite ソフトウェア (Solaris 8) を実行している場合、必要なすべての Solstice DiskSuite ソフトウェアパッチをインストールしていることを確認します。
クラスタノードのスーパーユーザーになります。
Solaris 8 と Solaris 9 OS では、Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合、このパッケージが必要なパッチレベルであることを確認します。
SUNWtcatu パッケージがインストールされているかどうかを判断します。
# pkginfo SUNWtcatu SUNWtcatu Tomcat Servlet/JSP Container |
Apache Tomcat パッケージがインストールされている場合は、そのプラットフォームに必要なパッチがインストールされているかどうかを判断します。
SPARC ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114016-01 が必要です。
x86 ベースのプラットフォームでは、少なくとも 114017-01 が必要です。
# patchadd -p | grep 114016 Patch: 114016-01 Obsoletes: Requires: Incompatibles: Packages: SUNWtcatu |
必要なパッチがインストールされていない場合は、Apache Tomcat パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWtcatu |
Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM を挿入します。
/cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 です) に移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/shared_components/Packages/ |
Explorer パッケージの少なくともバージョン 4.3.1 がインストールされていることを確認します。
これらのパッケージは、sccheck ユーティリティーが Sun Cluster ソフトウェアを使用する場合に必要です。
Explorer パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWexplo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.3.1 |
4.3.1 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の Explorer パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWexplo SUNWexplu SUNWexplj |
Explorer パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の Explorer パッケージをインストールします。
Java Dynamic Management Kit (JDMK) パッケージの少なくともバージョン 5.1,REV=34 がインストールされていることを確認します。
JDMK パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWjdmk-runtime | grep VERSION VERSION=5.1,REV=34 |
5.1,REV=34 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の JDMK パッケージを削除します。
# pkgrm SUNWjdmk-runtime SUNWjdmk-runtime-jmx |
JDMK パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の JDMK パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに移動します (arch は sparc または x86 で、ver は Solaris 8 の場合は 8、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合は 10 です)。
# cd ../Solaris_ver/Packages |
Netscape Portable Runtime (NSPR) パッケージの少なくともバージョン 4.5.0 がインストールされていることを確認します。
NSPR パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWpr/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=4.5.0 |
4.5.0 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSPR パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージをリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSPR パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWpr SUNWprx |
x86 |
SUNWpr |
NSPR パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、最新の NSPR パッケージをインストールします。
Network Security Services (NSS) パッケージの少なくともバージョン 3.9.4 がインストールされていることを確認します。
NSS パッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# cat /var/sadm/pkg/SUNWtls/pkginfo | grep SUNW_PRODVERS SUNW_PRODVERS=3.9.4 |
3.9.4 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の NSS パッケージを削除します。
# pkgrm packages |
次の表に、各ハードウェアプラットフォームに適切なパッケージのリストを示します。
次の表に示す順に、パッケージをインストールします。
ハードウェアプラットフォーム |
NSS パッケージ名 |
---|---|
SPARC |
SUNWtls SUNWtlsu SUNWtlsx |
x86 |
SUNWtls SUNWtlsu |
NSS パッケージを削除した場合、または何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の NSS パッケージをインストールします。
Solaris_arch/Product/shared_components//Packages/ ディレクトリに戻ります。
# cd ../../Packages |
共通エージェントコンテナパッケージの少なくともバージョン 1.0,REV=25 がインストールされていることを確認します。
共通エージェントコンテナパッケージがインストールされているかどうかを判断し、インストールされている場合は、そのバージョンも判断します。
# pkginfo -l SUNWcacao | grep VERSION VERSION=1.0,REV=25 |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、各クラスタノードで、共通エージェントコンテナ用のセキュリティーファイルエージェントを停止します。
# /opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
1.0,REV=25 よりも前のバージョンがインストールされている場合は、既存の共通エージェントコンテナパッケージを削除します。
# pkgrm SUNWcacao SUNWcacaocfg |
共通エージェントコンテナパッケージを削除した場合、あるいは、何もインストールされていなかった場合は、Sun Cluster 1 of 2 CD-ROM から最新の 共通エージェントコンテナパッケージをインストールします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM を挿入します。
Solaris 8 から Solaris 9 OS へのアップグレードの場合は、Sun Java Web Console パッケージをインストールまたはアップグレードします。
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
/usr/java/ ディレクトリが最小限または最新のバージョンの Java ソフトウェアへのシンボリックリンク先であることを確認します。
Sun Cluster ソフトウェアに必要な Java ソフトウェアの最小限のバージョンは 1.4.2_03 です。
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先のディレクトリを確認します。
# ls -l /usr/java lrwxrwxrwx 1 root other 9 Apr 19 14:05 /usr/java -> /usr/j2se/ |
インストールされている Java ソフトウェアのバージョン (1 つまたは複数) を確認します。
Java ソフトウェアの関連するリリースのバージョンを表示するために使用できるコマンドの例を次に示します。
# /usr/j2se/bin/java -version # /usr/java1.2/bin/java -version # /usr/jdk/jdk1.5.0_01/bin/java -version |
/usr/java/ ディレクトリのシンボリックリンク先が、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアではない場合、サポートされているバージョンの Java ソフトウェアにシンボリックリンクを作成し直します。
Java 1.4.2_03 ソフトウェアが入っている /usr/j2se/ ディレクトリにシンボリックリンクを作成する例を、次に示します。
# rm /usr/java # ln -s /usr/j2se /usr/java |
Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードします。「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアのローリング以外のアップグレードを実行する」に進みます。