1 つまたは複数の共有 SCSI ディスクを定足数デバイスとして使用する 2 ノードクラスタにノードを追加した場合、ISCSI Persistent Group Reservations (PGR) を更新する必要があります。これを行うためには、SCSI-2 予約を持っている定足数デバイスを削除する必要があります。定足数デバイスを再度追加する場合、新たに構成する定足数デバイスは SCSI-3 予約を持つことになります。
追加したノードで Sun Cluster ソフトウェアのインストールが完了していることを確認します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
現在の定足数構成を表示します。
次の例では、定足数デバイス d3 の状態が表示されています。
# scstat -q |
一覧表示されている各定足数デバイスの名前に注目してください。
元の定足数デバイスを削除します。
この手順は、構成されている定足数デバイスごとに実行します。
# scconf -r -q globaldev=devicename |
削除します。
定足数デバイスの名前を指定します。
元の定足数デバイスがすべて削除されていることを確認します。
# scstat -q |
(省略可能) SCSI 定足数デバイスを追加します。
定足数デバイスとして構成されていたのと同じデバイスを構成しても、新しい共有デバイスを選択して構成してもかまいません。
(省略可能) 新しい共有デバイスを選択して定足数デバイスとして構成する場合は、システムがチェックするすべてのデバイスを表示します。
それ以外の場合は、手順 c に進みます。
# scdidadm -L |
出力は次のようになります。
1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 /dev/did/rdsk/d1 2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2 2 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2 3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3 3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3 … |
この出力から、定足数デバイスとして構成する共有デバイスを選択します。
共有デバイスを定足数デバイスとして構成します。
# scconf -a -q globaldev=devicename |
追加します。
構成する定足数デバイスごとに繰り返します。
定足数デバイスを追加した場合は、新しい定足数構成を確認します。
# scstat -q |
新しい定足数デバイスはそれぞれ Online であり、投票権が割り当てられているはずです。
次の例では、元の定足数デバイスは d2 で、この定足数デバイスを削除して利用可能な共有デバイスを一覧表示し、d3 を新しい定足数デバイスとして構成します。
(定足数デバイスを一覧表示します) # scstat -q … -- Quorum Votes by Device -- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ Device votes: /dev/did/rdsk/d2s2 1 1 Online (元の定足数デバイスを削除します) # scconf -r -q globaldev=d2 (元の定足数デバイスが削除されていることを確認します) # scstat -q … -- Quorum Votes by Device -- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ (利用可能なデバイスを一覧表示します) # scdidadm -L … 3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3 3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3 … (定足数デバイスを追加します) # scconf -a -q globaldev=d3 (新しい定足数デバイスが追加されていることを確認します) # scstat -q … -- Quorum Votes by Device -- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ Device votes: /dev/did/rdsk/d3s2 2 2 Online |
データサービスをインストールする予定の場合は、インストールするデータサービスと使用している Solaris OS のバージョンに適合する手順に進んでください。
Sun Cluster 2 of 2 CD-ROM (Sun Java System データサービス) |
Sun Cluster Agents CD (それ以外のすべてのデータサービス) |
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手続き |
Solaris 8 または 9 |
Solaris 10 |
Solaris 8 または 9 |
Solaris 10 |
「Sun Cluster フレームワークとデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする (Java ES installer)」 |
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そうでない場合は、「定足数構成とインストールモードを確認する」に進みます。