この節では、『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』内の記述の誤りと漏れについて説明します。
『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』の「構成に関する制限事項」には、フェイルオーバーゾーンまたはマルチマスターゾーンの autoboot プロパティーに適用される制限が記載されていません。
フェイルオーバーゾーンまたはマルチマスターゾーンを作成する場合は、そのゾーンの autoboot プロパティーが false に設定されていることを確認してください。ゾーンの autoboot プロパティーを false に設定することで、大域ゾーンの起動時にそのゾーンが起動することが防止されます。Sun Cluster HA for Solaris Containers データサービスによってゾーンを管理できるのは、そのゾーンがこのデータサービスの制御下で起動される場合だけです。
『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』の「構成に関する要件」 には、ループバックファイルシステム (LOFS) に適用される要件が挙げられていません。
ループバックファイルシステム (LOFS) が有効になっているか確認してください。
Sun Cluster のインストールツールを使用すると、LOFS が無効になります。ゾーンの管理に Sun Cluster HA for Solaris Containers を使用している場合は、Sun Cluster フレームワークのインストールと構成が完了した時点で LOFS を有効にしてください。LOFS を有効にするには、/etc/system ファイルから次の行を削除します。
exclude: lofs
『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』の「ゾーンをインストールおよび構成する」の手順には、次の記述誤りがあります。
手順 6 では、それまでの手順でゾーンのインストールと構成が行われたノードを除くすべてのクラスタノードでこの手順を実行する必要があるという記載が漏れています。
手順 6d では、zone.xml ファイルの宛先ディレクトリとして不正なディレクトリが示されています。また、この手順のコマンドでは、zone.xml ファイルの名前にドットが抜けています。この手順とコマンドは、次のように修正する必要があります。
ノード上の /etc/zones ディレクトリに zone.xml ファイルをコピーします。
# rcp zone-install-node:/etc/zones/zone.xml .
次の節にあるコード例には記述誤りがあります。
『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』の「ゾーンスクリプトの記述」
『Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド』の「SMF サービスプローブの記述」
両方のセクションの正しいコードは次のとおりです。
# cat /var/tmp/probe-apache2 #!/usr/bin/ksh if echo "GET; exit" | mconnect -p 80 > /dev/null 2>&1 then exit 0 else exit 100 fi