Sun Cluster Data Service for Siebel ガイド (Solaris OS 版)

Siebel アプリケーションのインストールと構成

ここでは Siebel アプリケーションをインストールして構成する手順について説明します。Siebel アプリケーションをインストールするには、Siebel ゲートウェイ、Siebel サーバー、および Siebel データベースをインストールする必要があります。

Siebel アプリケーションをインストールするには、構成に関する次の情報が必要になります。

以下、Siebel アプリケーションのインストール手順について説明します。

Siebel ゲートウェイのインストール

Siebel ゲートウェイは、広域ファイルシステムまたは物理ホストのローカルディスクのどちらにでもインストールできます。次のどちらか一方の手順で、Siebel ゲートウェイをインストールします。

Procedure広域ファイルシステムに Siebel ゲートウェイをインストールする

次の手順で、Siebel ゲートウェイを広域ファイルシステムにインストールします。Siebel ゲートウェイを物理ホストのローカルディスクにインストールする場合は、「物理ホストのローカルディスクに Siebel ゲートウェイをインストールする」を参照してください。

広域ファイルシステムに Siebel ゲートウェイをインストールする場合は、クラスタの任意のノードから 1 回だけ Siebel ソフトウェアをインストールします。

手順
  1. Siebel のインストールマニュアルと最新のリリースノートに記載されている手順で、Siebel ゲートウェイをインストールします。

    Autostart 機能は使用しないでください。プロンプトに対して、Autostart=NO を指定します。

  2. siebenv.sh ファイルが gateway_root の下にあり、Siebel ゲートウェイを起動するユーザーによって所有されていることを確認します。

  3. Siebel ゲートウェイを起動するユーザーのホームディレクトリで、.hushlogin という空のファイルを作成します。

    .hushlogin ファイルは、クラスタノードの公開ネットワークの障害により、サービスの起動、停止、または検証がタイムアウトすることを防ぎます。

  4. gateway_root の下の siebenv.sh ファイルと siebenv.csh ファイルで、Siebel ゲートウェイ用に選択した論理ホスト名に SIEBEL_GATEWAY を変更します。

  5. Siebel ゲートウェイを停止してから再起動し、ゲートウェイがその論理ホスト名を使用していることを確認します。

Procedure物理ホストのローカルディスクに Siebel ゲートウェイをインストールする

次の手順で、Siebel ゲートウェイを物理ホストのローカルディスクにインストールします。Siebel ゲートウェイを広域ファイルシステムにインストールする場合は、「広域ファイルシステムに Siebel ゲートウェイをインストールする」を参照してください。


注 –

物理ホストのローカルディスクに Siebel ゲートウェイをインストールする場合は、ディレクトリ gateway_root /sys の可用性を高くしておく (広域ファイルシステムにインストールする) 必要があります。


手順
  1. Siebel のインストールマニュアルと最新のリリースノートに記載されている手順で、いずれか 1 つのクラスタノードに Siebel ゲートウェイをインストールします。

    Autostart 機能は使用しないでください。プロンプトに対して、Autostart=NO を指定します。

  2. siebenv.sh ファイルが gateway_root の下にあり、Siebel ゲートウェイを起動するユーザーによって所有されていることを確認します。

  3. Siebel ゲートウェイを起動するユーザーのホームディレクトリで、.hushlogin という空のファイルを作成します。

    .hushlogin ファイルは、クラスタノードの公開ネットワークによるサービスの起動、停止、または検証がタイムアウトすることを防ぎます。

  4. gateway_root の下の siebenv.sh ファイルと siebenv.csh ファイルで、ゲートウェイ用に選択した論理ホスト名に SIEBEL_GATEWAY を変更します。

  5. Siebel ゲートウェイを停止してから再起動し、ゲートウェイがその論理ホスト名を使用していることを確認します。

  6. gateway_root /sys を /global/siebel/sys に移し、ローカルファイルシステムから広域ファイルシステムへのリンクを作成します。


    # mv gateway_root/sys /global/siebel/sys
    # ln -s /global/siebel/sys gateway_root/sys
    
  7. 残りのすべてのクラスタノードでインストールを複製します。


    # rdist -c gateway_root hostname:gateway_root
    
  8. Siebel ゲートウェイのファイルとディレクトリに関して、所有権とアクセス権がすべてのクラスノードで同じであることを確認します。

  9. クラスノードごとに、リンクの所有権を適切な Siebel ユーザーに変更します。


    # chown -h siebel:siebel gateway_root/sys
    
  10. Siebel ユーザーとして、ゲートウェイが正しくインストールされて構成されているかどうかを確認します。次のコマンドでバージョンを示した文字列が戻されることを確認します。


    $ srvredit -q -g SIEBEL_GATEWAY -e none -z -c '$Gateway.VersionString'
    

Siebel サーバーと Siebel データベースのインストール

Siebel サーバーは、広域ファイルシステムまたは物理ホストのローカルディスクのどちらにでもインストールできます。


注 –

複数の Siebel サーバーで Siebel ファイルシステムを使用する場合は、Siebel ファイルシステムを広域ファイルシステムにインストールする必要があります。


次のどちらか一方の手順で、Siebel サーバーをインストールして、Siebel サーバーと Siebel データベースを構成します。

Procedure広域ファイルシステムに Siebel サーバーと Siebel データベースをインストールする

次の手順で、広域ファイルシステムに Siebel サーバーをインストールして、Siebel サーバーと Siebel データベースを構成します。Siebel サーバーを物理ホストのローカルディスクにインストールする場合は、「物理ホストのローカルディスクに Siebel サーバーと Siebel データベースをインストールする」を参照してください。

広域ファイルシステムに Siebel サーバーをインストールする場合は、クラスタの任意のノードから 1 回だけソフトウェアをインストールします。

手順
  1. Siebel のインストールマニュアルと最新のリリースノートに記載されている手順で、Siebel サーバーをインストールします。

    Autostart 機能は使用しないでください。プロンプトに対して、Autostart=No を指定します。

    ゲートウェイのホスト名を入力するように指示されたなら、Siebel ゲートウェイの論理ホスト名を入力します。

  2. siebenv.sh ファイルが server_root の下にあり、Siebel サーバーを起動するユーザーによって所有されていることを確認します。

  3. Siebel サーバーを起動するユーザーのホームディレクトリで、.hushlogin という空のファイルを作成します。

    .hushlogin ファイルは、クラスタノードの公開ネットワークによるサービスの起動、停止、または検証がタイムアウトすることを防ぎます。

  4. HA Oracle などのデータベースが Siebel に合わせて設定されていて、なおかつデータベースがオンラインになっていることを確認します。

  5. Siebel のマニュアルを参照し、Siebel データベースを構成して入力します。

    ODBC データソースを作成する場合 (dbsrvr_config.ksh スクリプトを使用)、名前を siebsrvr_ siebel_enterpriseにする必要があります。

  6. Sun Cluster HA for Siebel 障害モニター用の Siebel データベースに接続する権限を指定して、データベースユーザー (例 : dbuser/dbpassword) を作成します。

  7. Siebel サーバーを起動するユーザーとしてログインし、Siebel サーバーを手動で起動します。

  8. srvrmgr を実行して、Siebel サーバーの構成を変更し、Siebel サーバーがクラスタで動作できるようにします。

    • Siebel 7.7 を使用している場合は、ServerHostAddress パラメータを Siebel サーバーの論理ホスト名リソースの IP アドレスに変更します。


      $ srvrmgr:hasiebel> change param ServerHostAddress=lhaddr for server hasiebel
      
    • Siebel 7.7 より前のバージョンを使用している場合は、HOST パラメータを Siebel サーバーの論理ホスト名に変更します。


      $ srvrmgr:hasiebel> change param Host=lhname for server hasiebel
      

    注 –

    これらの変更は、Sun Cluster の制御下で Siebel サーバーが起動すると有効になります。


Procedure物理ホストのローカルディスクに Siebel サーバーと Siebel データベースをインストールする

次の手順で、物理ホストのローカルディスクに Siebel サーバーをインストールして、Siebel サーバーと Siebel データベースを構成します。Siebel サーバーを広域ファイルシステムにインストールする場合は、「広域ファイルシステムに Siebel サーバーと Siebel データベースをインストールする」を参照してください。

物理ホストのローカルディスクに Siebel サーバーをインストールする場合は、いずれか 1 つのクラスタノードにソフトウェアをインストールします。

手順
  1. Siebel のインストールマニュアルと最新のリリースノートに記載されている手順で、Siebel サーバーをインストールします。

    Autostart 機能は使用しないでください。プロンプトに対して、Autostart=No を指定します。

    ゲートウェイのホスト名を入力するように指示されたなら、Siebel ゲートウェイの論理ホスト名を入力します。

  2. siebenv.sh ファイルが server_root の下にあり、Siebel サーバーを起動するユーザーによって所有されていることを確認します。

  3. Siebel サーバーを起動するユーザーのホームディレクトリで、.hushlogin という空のファイルを作成します。

    .hushlogin ファイルは、クラスタノードの公開ネットワークによるサービスの起動、停止、または検証がタイムアウトすることを防ぎます。

  4. HA Oracle などのデータベースが Siebel に合わせて設定されていて、なおかつデータベースがオンラインになっていることを確認します。

  5. Siebel のマニュアルを参照し、Siebel データベースを構成して入力します。

    ODBC データソースを作成する場合 (dbsrvr_config.ksh スクリプトを使用)、名前を siebsrvr_ siebel_enterpriseにする必要があります。

  6. Sun Cluster HA for Siebel 障害モニター用の Siebel データベースに接続する権限を指定して、データベースユーザー (例 : dbuser/dbpassword) を作成します。

  7. Siebel サーバーを起動するユーザーとしてログインし、Siebel サーバーを手動で起動します。

  8. srvrmgr を実行して、Siebel サーバーの構成を変更し、Siebel サーバーがクラスタで動作できるようにします。

    • Siebel 7.7 を使用している場合は、ServerHostAddress パラメータを Siebel サーバーの論理ホスト名リソースの IP アドレスに変更します。


      $ srvrmgr:hasiebel> change param ServerHostAddress=lhaddr for server hasiebel
      
    • Siebel 7.7 より前のバージョンを使用している場合は、HOST パラメータを Siebel サーバーの論理ホスト名に変更します。


      $ srvrmgr:hasiebel> change param Host=lhname for server hasiebel
      

    注 –

    これらの変更は、Sun Cluster の制御下で Siebel サーバーが起動すると有効になります。


  9. 残りのすべてのクラスタノードでインストールを複製します。


    # rdist -c server_root hostname:server_root
    
  10. Siebel ゲートウェイのファイルとディレクトリに関して、所有権とアクセス権がすべてのクラスノードで同じであることを確認します。