クラスタをパートナーシップに参加させるには、次の条件が満たされているかをまず確認する必要があります。
ローカルクラスタ上で Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを実行できる状態である。
クラスタを参加させるパートナーシップが、別のクラスタ (cluster-paris) 上で定義され、構成が行われている。さらに、ローカルクラスタ (cluster-newyork) がこのパートナーシップのメンバーとして指定されている。
適切な証明書をインストールすることによってクラスタ上にセキュリティーが構成されている。
詳細は、「セキュリティー証明書によるセキュリティー保護されたクラスタ通信の構成」を参照してください。
複数のパートナーシップの作成または参加処理を行う場合、ほかのパートナーシップによって使用されているポート番号を使用しないでください。tcp_udp 要求はすべて RPC サーバーを経由し、ローカルクラスタに定義されているポート番号を持つリモートクラスタ上に tcp_udp_resp が作成されます。未使用のポート番号を使用し、そのポート番号が IANA (Internet Assigned Numbers Authority) に登録されていないことを確認してください。
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは、XML ファイルからの読み取りは行わず、CCR テーブル内のポートを使用します。このため、ポート番号を変更する場合は、パートナーシップを削除することによって構成をリセットし、手動で XML 情報を更新する必要があります。
パートナーシップに参加させるクラスタのノードの 1 つにログインします。
この手順を行うには、Geo Management RBAC 権利プロファイルがユーザーに割り当てられている必要があります。RBAC の詳細は、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。
パートナーシップに参加させるクラスタ cluster-paris がその論理ホスト名で到達可能であることを確認します。
# ping lh-paris-1 |
クラスタの論理ホスト名については、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを有効にする方法」を参照してください。
既存のパートナーシップに参加させます。
# geops join-partnership [-h heartbeat-name] remote-cluster-name partnership-name |
パートナークラスタが使用できる状態であるかを監視するためにローカルクラスタが使用できる、パートナークラスタ上のカスタムハートビートプラグインの識別子を指定する
カスタムハートビートは特殊な用途向けであり、構成時には注意が必要です。使用中のシステムでカスタムハートビートを使用する必要がある場合は、Sun の技術担当者に問い合わせてください。カスタムハートビートの構成方法については、第 12 章「ハートビートの管理」を参照してください。
このオプションを省略した場合、Sun Cluster Geographic Edition のデフォルトのハートビートが使用されます。
対象のパートナーシップに現在参加しているクラスタの名前を指定します (このクラスタからパートナーシップの構成情報が取得される)
パートナーシップの名前を指定します
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアでサポートされる名前と値については、付録 B 「Sun Cluster Geographic Edition エンティティーに使用できる名前と値」を参照してください。
geops コマンドについては、geops(1M) のマニュアルページを参照してください。
クラスタがパートナーシップに追加されパートナーシップのプロパティーが正しく定義されたことを確認します。
# geops list # geoadm status |
次に、例 5–1 で作成した cluster-paris 上のパートナーシップに cluster-newyork を参加させる例を示します。
# geops join-partnership cluster-paris paris-newyork-ps # geops list # geoadm status |