標本コレクタは WorkShop の「デバッグ」ウィンドウから使用することができ、アプリケーションの実行中にパフォーマンスデータを収集し、そのデータを実験ファイルとして格納します。標本アナライザは Sun WorkShop のメインウィンドウから使用できる独立したツールで、収集したパフォーマンスデータを表示します。ページングが障害になっている場合は、メモリー内で関数を再割り当てするようにリンカーに指示するファイルを作成することができます。
UNIX の prof および gprof のパフォーマンスプロファイルツールが作成できる情報は、ユーザーの CPU 時間情報だけです。標本コレクタと標本アナライザを使用すると、ユーザーの CPU 時間情報だけでなく、入出力時間、システム時間、テキストおよびデータのページフォルト時間、プログラムサイズ、実行統計に関する情報も得ることができます。
図 6-1 では、Sun WorkShop の基本的なパフォーマンスチューニングのアーキテクチャについて説明します。
標本コレクタは、アプリケーションからパフォーマンスデータを収集し、そのデータを実験結果に書き込みます。標本アナライザでは、オンラインでテストデータを表示し、ファイルまたはプリンタに出力することができます。また、リンカー用のマップファイルを作成して、アプリケーションを再コンパイルすることもできます。
次の表に、パフォーマンスデータの収集と解析の基本的な手順を示します。各手順についての詳細は、『プログラムのパフォーマンス解析』、Sun WorkShop のオンラインヘルプの「パフォーマンスデータの解析」と「パフォーマンスデータの収集」を参照してください。