次に、暗黙の順序にもとづく依存関係がある場合は、問題がさらに複雑になるという例を示します。たとえば、あるシステムのヘッダーをすべて作成してから構築を開始する場合は、すべての要素がこの構築に依存していなければなりません。これに伴いメークファイルがさらに複雑になり、新しいターゲットをメークファイルに追加した場合などにエラーが起きる可能性が高くなります。この場合は、メークファイルの中で特殊な .WAIT ターゲットを指定して、暗黙の依存関係があることを明示することができます。dmake により依存関係リストの中に .WAIT ターゲットが検出されると、これまでの依存関係の処理を一時停止してから、以降の依存関係の処理を実行するようになります。 1 つの依存関係リストに、複数の .WAIT ターゲットを入れることもできます。次に、.WAIT を使用して、まずヘッダーを作成してから、以降の処理を続行する例を示します。
all: hdrs .WAIT libs functions
.WAIT ターゲットに適用する空の規則をメークファイルに追加すれば、旧バージョンのメークファイルとの互換性も保持されます。