この付録では、コマンド行インタフェースを使用して Sun Management Center のアンインストール、インストール、および設定を行う方法について説明します。
この付録の内容は次のとおりです。
この節では、es-uninst のオプションの概要と、es-uninst コマンド行スクリプトを使用して Solaris システムから Sun Management Center をアンインストールする方法について説明します。
es-uninst コマンドの構文は次のとおりです。
es-uninst [ -f | -F | -X | -h | -v ]次の表に、es-uninst コマンドのパラメータを示します。
表 B–1 es-uninst のオプション
オプション |
説明 |
---|---|
-F |
ユーザに確認を求めることなく、実行中の Sun Management Center プロセスを停止せずに、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールする。 このオプションは、Sun Management Center プロセスの停止中に呼び出される実行可能ファイルが、期待される場所に存在しない場合だけ使用します。 たとえば、Sun Management Center がインストールされた後でオペレーティング環境を Solaris 7 リリースから Solaris 8 リリースにアップグレードした場合、動的に生成されるパスの一部が不正確になります。この場合、このオプションを設定していると、アンインストールプロセス中にエラーが表示されません。 |
-f |
ユーザに確認を求めることなく、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールする |
-h |
es-uninst のオプションの一覧を表示する |
-v |
冗長モードを使用してアンインストールを実行する |
-X |
ユーザ介入の機会を与えずに Sun Management Center をアンインストールする。すべてのプロセスが停止され、続いてインストールされている Sun Management Center コンポーネントがすべて (データベースおよびアドオンを含む) 削除されます。構成データの保存はできません。 |
Sun Management Center 2.x と 3.x の es-uninst コマンドは、Sun Management Center 2. x または 3.x インストールをアンインストールするときに使用されます。Sun Management Center 2. x と 3.x の es-uninst コマンドはまた、 Sun Management Center 構成データをバックアップするかどうかを確認します。構成データをバックアップすることを選択した場合、Sun Management Center 3.5 インストールプロセスはバックアップデータを検出し、そのデータを新しいインストールに適用するかどうかを確認します。
Sun Management Center 2.x と 3. x をアンインストールするには、es-uninst コマンド行スクリプトを使用します。次の節を参照してください。
Sun Management Center 3.5 インストールプロセスは自動的に、既存の Sun Management Center 2.x または 3.x インストールの es-uninst アンインストールスクリプトを実行します。Sun Management Center 2.x と 3.x のes-uninst アンインストールスクリプトは、新バージョンの Sun Management Center 3.5 インストールで使用できるように、旧バージョンの構成データをバックアップするかどうかを確認します。
次の手順では、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを想定します。Sun Management Center が別のディレクトリにインストールされている場合、/opt をSolaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 8 で指定したディレクトリ名に置き換えます。
Sun Management Center 2.x または 3.x サーバがインストールされているマシンにスーパーユーザとしてログインします。
T3 デバイスが存在する場合、T3 デバイス構成情報を削除します。
Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンのインストールおよび設定をしていない場合は、先に進みます。手順 3 に進みます。
Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンを使用して T3 ストレージデバイスを監視および管理している場合、Sun Management Center をアンインストールする前に、T3 デバイス構成情報を削除しておきます。es-uninst コマンドは T3 デバイス構成情報を削除しません。
T3 デバイス構成情報を削除するには、次のようにします。
Sun Management Center エージェントを停止します。
コマンド /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -a を入力します。
アンインストール前スクリプトを実行して、T3 デバイス構成情報を削除します。
コマンド /opt/SUNWsymon/addons/storage/sbin/pre-uninst.sh を入力します。
T3 による syslog メッセージの送信を停止するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y を入力します。続いて、T3 デバイスのルート (スーパーユーザ) パスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。パスワードを入力します。
T3 デバイスが T3 モジュールから削除されたことを伝えるメッセージが表示されます。
Sun Management Center 3.5 をインストールする前に pre-uninst.sh スクリプトを実行していない場合、新しい Sun Management Center 3.5 インストールを設定する前に、T3 構成情報を手作業で削除しておく必要があります。
pre-uninst.sh スクリプトを実行したが、Sun Management Center 2.x または 3. x インストールを保存しておきたくなった場合、コマンド /opt/SUNWsymon/es-setup -F を入力して、T3 デバイスを設定し直します。
この時点で、Sun Management Center をアンインストールできます。
Sun Management Center 2.x または 3. x をアンインストールするには、次のコマンドを入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-uninst |
Sun Management Center 2.x または 3.x をアンインストールしている場合、ユーザデータと構成データを保存するかどうかを確認するメッセージが表示されます。手順 7 に進みます。
Sun Management Center 3.5 をアンインストールしている場合、インストールされている製品の一覧が表示されます。
次に、Sun Management Center の本稼動環境または開発環境のどちらがインストールされているかにもとづいて、本稼動環境または開発環境をアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。
アンインストールしたい Sun Management Center 3.5 製品を選択します。
本稼動環境または開発環境とすべてのアドオンをアンインストールするには、y を入力します。
すべての Sun Management Center 製品がアンインストールされることを通知するメッセージが表示され、選択内容を変更するかどうかを確認するメッセージが表示されます。手順 6 に進みます。
(1 つまたは複数の) アドオンだけをアンインストールしたい場合、n を入力します。
アンインストールしたい Sun Management Center 3.5 アドオン製品を選択します。
アンインストールプロセスは、システムにインストールされているアドオンごとに、そのアドオンをアンインストールするかどうかを確認されます。
インストールされているアドオンをアンインストールする場合はy を、残す場合は n を入力します。
選択が完了すると、アンインストールの対象として選択した製品の一覧が表示されます。選択内容を変更するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
必要に応じて、選択内容を変更します。
選択を変更する場合、y を入力します。インストールされている製品の一覧がもう一度表示され、アンインストールの選択プロセスが繰り返されます。
アンインストールプロセスを継続する場合、n を入力します。ユーザデータと構成データを保存するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
必要に応じて、Sun Management Center のユーザデータと構成データを保存します。
n と入力すると、Sun Management Center の現在のユーザデータと構成データ (データベースを含む) が削除されます。また、セキュリティキーも上書きされます。したがって、エージェントを正しく動作させるには、すべてのエージェントを設定し直す必要があります。
後続のインストールまたはアップグレードのために管理ドメイン構成と /var/opt/SUNWsymon 内の独自のアラーム設定を残したい場合、y を入力します。
既存のデータベースを破棄する場合、n を入力します。
アンインストールを継続するかをどうかを確認するメッセージが表示されます。
インストールプロセスを実行します。
選択した 1 つ以上の製品をアンインストールする場合、 y を入力します。
それらの製品がアンインストールされます。es-uninst の処理が完了すると、コマンドプロンプトに戻ります。
選択した製品をアンインストールしない場合、 n を入力します。
es-uninst スクリプトが中断され、コマンドプロンプトに戻ります。
この節では、es-inst スクリプトを使用して Solaris システム上に製品をインストールする方法について説明します。インストールでは、コンソールレイヤ、サーバレイヤ、およびエージェントレイヤを個別にインストールすることも、まとめてインストールすることもできます。また、インストールする機能固有のアドオン製品を選択することもできます。インストールプロセスが完了すると、設定スクリプト es-setup が実行されます。このスクリプトでは、ベースコンポーネントとアドオンコンポーネントを設定できます。
Sun Management Center 3.5 開発環境をインストールする予定がある場合、開発環境は別の専用マシンにインストールする必要があります。開発環境マシンには、Sun Management Center のサーバレイヤ、エージェントレイヤ、およびコンソールレイヤが自動的にインストールされます。Sun Management Center 開発用マシンは、Sun Management Center サーバレイヤの最小限のハードウェア要件とソフトウェア要件に適合する必要があります。開発環境マシンは、エージェントレイヤ、コンソールレイヤ、およびインストールする任意のアドオンの要件に適合する必要があります。詳細については、第 2 章「Sun Management Center 3.5 の要件」を参照してください。
es-inst コマンドの構文は次のとおりです。
es-inst [-S dir][-T dir][-R dir][-C file ][-A file][avh]次の表に、es-inst のオプションを示します。
表 B–2 es-inst のオプション
オプション |
説明 |
|
---|---|---|
-A |
filename |
指定された構成ファイル filename を使用して自動インストールを実行する。—C と同時に指定された場合、このオプションは無視されます。 |
-C |
filename |
インストール時と設定時に入力する構成データを保存するファイルを指定する。このファイルは、引き続いて行われる自動インストールで使用されます。 |
-R |
/path/remote-machine |
ローカルマシン上でルートログインアカウントから NFS 読み書きが可能な遠隔マシンに Sun Management Center をインストールする 遠隔マシンへのインストールを参照してください。 |
-S |
directory |
ソースディレクトリを指定する |
-T |
directory |
対象ディレクトリを指定する |
-a |
|
エージェントのみの製品インストールを実行する。agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新するを参照してください。 |
-h |
|
es-inst のオプションの一覧を表示する |
-v |
|
詳細ログを使用した冗長モードでインストールを実行する |
このインストールプロセスは、ネットワーク上の CD イメージディレクトリから Sun Management Center をインストールします。詳細については、CD イメージの作成を参照してください。この手順ではまた、es-inst パラメータがまったく指定されていないという状況を想定しています。
Sun Management Center をインストールしたいマシンにスーパーユーザとしてログインします。
ファイル /etc/nsswitch.conf において、group エントリの最初のトークンに files が記述されていることを確認します。
group: files nis |
README ファイルを確認します。
/net/machine-name/cd-imagedir/disk1/sbin/INSTALL.README
/net/machine-name/cd-imagedir/sbin/INSTALL_README.HWDS
/net/machine-name/cd-imagedir は、Sun Management Center インストール CD イメージを作成したネットワークマシンのパスです。
Sun Management Center Installation Disk 1 のディレクトリ sbin に移動します。
CD-ROM からインストールしている場合、Disk 1 を挿入して、/cdrom/cdrom0/sbin ディレクトリに移動します。
選択した内容によっては、インストールプロセス中に CD を入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。
CD イメージからインストールする場合、ディレクトリ /cd-image-dir/disk1/sbin に移動します (cd-image-dir はインストール CD をコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードして解凍したディレクトリ)。
es-inst インストールスクリプトを実行します。
#./es-inst |
システムに旧バージョンの Sun Management Center がインストールされていない場合、対象ディレクトリの入力を求めるメッセージが表示されます。手順 8 に進みます。
Sun Management Center 2.x または 3.0 がシステムにインストールされている場合、旧バージョンの Sun Management Center をアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。
旧バージョンをアンインストールします。
旧バージョンをアンインストールするかをどうかを確認するメッセージが表示されます。旧バージョンをアンインストールしないかぎり、Sun Management Center 3.5 のインストールは行えません。
旧バージョンをアンインストールしない場合、n または q を入力します。システムプロンプトに戻ります。
旧バージョンをアンインストールする場合、y を入力します。
以前にインストールされている Sun Management Center のデータを移行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
旧バージョンのデータを移行します。
以前にインストールした Sun Management Center 2.x または 3.0 の管理ドメイン構成データ、独自のアラーム設定、およびスクリプトを保存し、Sun Management Center 3.5 の新しいインストールに適用できます。このデータは、/var/opt/SUNWsymon に置かれます。
旧バージョンの Sun Management Center のデータを保存して移行する場合、y を入力します。
インストールプロセスは、動作中の Sun Management Center プロセスをすべて停止します。データは /var/opt/SUNWsymon.bak に保存されます。
旧バージョンの Sun Management Center のデータをすべて破棄する場合、n を入力します。
保存したい独自のスクリプトがあれば移動させるように指示する警告が表示されます。
/var/opt/SUNWsymon 内のディレクトリに Sun Management Center 3.5 で使用したい独自のスクリプトを保存してある場合、別の位置にそれらを移動してから、手順 6 に進みます。
次に、インストールプロセスは旧バージョンの Sun Management Center の es-uninst スクリプトを実行して、旧バージョンの Sun Management Center をアンインストールします。
インストールプロセスにかかる時間は、旧バージョンでインストールされている製品とアドオンに応じて異なります (数分から 30 分)。
アンインストールプロセス中、パッケージの削除が失敗したことを示すメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージは無視してもかまいません。最初に削除されなかったパッケージも、アンインストールプロセスがあとで削除します。
アンインストールプロセスが完了すると、Sun Management Center をインストールするディレクトリを求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を入力します。
デフォルトの場所は /opt です。
Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の位置にインストールできます。デフォルトの場所 /opt を受け入れるには、Return キーを押します。/opt 以外のディレクトリにインストールするには、そのディレクトリ名を入力します。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。
本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかを確認するメッセージが表示されます。
「本稼動環境」または「開発環境」を選択します。
Sun Management Center 開発環境と本稼動環境は、個別の専用サーバにインストールする必要があります。
本稼動環境をインストールする場合は 1 を、開発環境をインストールする場合は 2 を入力します。
「開発環境」を選択した場合、以下に示す Sun Management Center ベースコンポーネントがすべてインストールされます。
サーバレイヤ
エージェントレイヤ
コンソール
サーバレイヤのバイナリコードライセンスが表示されます。手順 11 に進みます。
「本稼動環境」を選択した場合、インストールしたい Sun Management Center コンポーネントレイヤを選択するように求めるメッセージが表示されます。
インストールする Sun Management Center コンポーネントレイヤを選択します。
レイヤごとに、y または n を入力するよう求められます。例えば、
インストールしたい Sun Management Center コンポーネントを選択してください: 3 つのコンポーネントが選択可能です: Server コンポーネントをインストールしますか? [y|n|q] y 注: エージェントコンポーネントは自動的にインストールされます。 Console コンポーネントをインストールしますか? [y|n|q] y |
「Server」を選択すると、「Agent」が自動的に選択されます。
サーバレイヤのバイナリコードライセンスを確認します。
サーバレイヤのバイナリコードライセンスをよく読んでください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。
ライセンスに同意して継続する場合は y を、インストールを中止する場合は n を入力します。
有効なバージョンの JDK がインストールされていない場合、どのバージョンが必要かを知らせるメッセージが表示されます。インストールプロセスを終了して、システムプロンプトに戻ります。
ライセンスに同意すると、JDK バージョンが有効なものであるか確認されます。有効な JDK バージョンがインストールされている場合、追加言語サポートを選択するように求めるメッセージが表示されます。
サーバレイヤのインストールを選択した場合、Sun Management Center の Web サーバとオンラインヘルプもインストールされます。
言語サポートを選択します。
サポートファイルは、ほかの言語でもインストールできます。ほかの言語が必要かどうかを確認するメッセージが表示されます。
ほかの言語サポートをインストールする場合、y を入力します。
言語ごとに、y または n を入力するよう求められます。
ほかの言語サポートをインストールしない場合、n を入力します。
言語選択が完了すると、インストールプロセスはアドオン製品をチェックします。
Sun Management Center アドオン製品を選択します。
インストールプロセスは各アドオン製品の一覧を表示して、製品をインストールするかどうかを確認されます。その製品をインストールに含める場合は y を、その製品をインストールしない場合は n を入力します。
一部のアドオンは プラットフォーム固有です。各アドオンの詳細については、『Sun Management Center 3.5 ソフトウェア ご使用にあたって』、Sun Management Center リリースキットに付属のプラットフォーム補足資料、および Sun Management Center の Web サイト (http://www.sun.com/sunmanagementcenter/) を参照してください。
Sun StorEdge A5x00 アドオン製品を使用する場合、継続する前にSun StorEdge A5x00 パッチを参照してください。
アドオンの中にはオプションのコンポーネントを持つものもあります。利用できるオプションのアドオンコンポーネントが存在する場合、それらのコンポーネントが順番に表示されます。表示されたオプションコンポーネントをインストールする場合は y を、インストールしない場合は n を入力します。
アドオン製品をまったく選択しなかった場合、継続してもかまわないのかをたずねるメッセージが表示されます。継続する場合、y を入力します。インストールプロセスはディスク容量をチェックします。手順 16 に進みます。
アドオンを選択していた場合、選択したアドオンの一覧が表示されます。
選択した内容を確認します。
継続する場合は y を入力し、選択し直す場合は n を入力します。
コンポーネントを選択するときにエージェントだけ (つまり、エージェントとコンソール) を選択し、かつ、任意のアドオン製品を選択した場合、インストールプロセスはディスク容量をチェックします。手順 16 に進みます。
コンポーネントを選択するときにサーバを選択し、かつ、次に示す任意のアドオンを選択した場合、アドオン製品の バイナリコードライセンスが表示されます。手順 15 に進みます。
Advanced System Monitoring
Performance Reporting Manager
Service Availability Manager
System Reliability Manager
上記アドオン製品は選択せず、ほかのアドオン製品を選択した場合、インストールプロセスによりディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。
アドオン製品のバイナリコードライセンスを確認します。
アドオン製品のバイナリコードライセンスをよく読んでください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。
ライセンスに同意する場合は y、インストールを中断する場合は n と入力します。
y を入力してライセンスに同意し、追加アドオンコンポーネントを選択しなかった場合、インストールプロセスはディスク容量をチェックします。
ディスク容量をチェックします。
選択した製品のインストールに必要なディスク容量があるかチェックされます。
十分なディスク容量がある場合、選択した製品の一覧がインストールされます。
インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかる可能性があります。
インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示されます。Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうかを確認するメッセージが表示されます。手順 18 に進みます。
ディスク容量が十分でない場合、代わりとなるファイルシステムを求めるメッセージが表示されます。空き容量と、必要となる容量が表示されます。
十分なディスク容量のある別のファイルシステムの名前を指定します。
別のファイルシステムの入力を求めるプロンプトには、空き領域を十分に確保できるファイルシステムとディレクトリの名前を入力します。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center をインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak を入力します。
ディスク容量がもう一度チェックされます。十分なディスク容量がある場合、選択した製品の一覧がインストールされます。
インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかる可能性があります。
インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示されます。Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
インストールされた製品の設定を行うかどうか決定します。
Sun Management Center と選択したアドオン製品を設定する場合は y を、いったん終了して設定作業を後で行う場合は n を入力します。
es-inst を使用してアドオン製品だけをインストールした場合、n を入力して、インストールと設定作業を終了します。アドオン製品は、es-setup を使用してアドオン製品を設定するに示されている方法で設定する必要があります。この作業を怠るとセキュリティキーが上書きされます。したがって、このマシンのエージェントを正しく動作させるには、すべてのエージェントを設定し直す必要があります。
y を入力して、この時点で設定を実行することを選択した場合、es-setup による Sun Management Center 3.5 の設定の指示にしたがいます。
n を入力して、後で設定を実行することを選択した場合、そのマシンのエージェントは設定するまで実行できません。
es-guisetup を使用してエージェントを設定する手順については、Solaris プラットフォーム上の Sun Management Center 3.5 を設定する方法を参照してください。
es-setup を使用してエージェントを設定する手順については、es-setup による Sun Management Center 3.5 の設定を参照してください。
この節では、es-inst コマンドを使用して、Sun Management Center 3.5 を Network File System アクセス可能な (NFS マウントされた) 遠隔マシンにインストールする手順について説明します。この手順では、ネットワーク上の CD イメージディレクトリから Sun Management Center をインストールしていると想定します。詳細については、CD イメージの作成を参照してください。
遠隔マシンに Sun Management Center をインストールするには、ソフトウェアをインストールするまえに、その遠隔マシンの準備作業を行う必要があります。また、ローカルマシンが Solaris 2.6、Solaris 7、または Solaris 8 ソフトウェアを使用している場合、パッチをインストールする必要があります。pkgadd のパッチをインストールするを参照してください。
この節の作業では、例として次のマシン名が使用されています。
admin-host は、遠隔マシンに対してインストールを実行するために使用されるローカルマシンです。
remote は、Sun Management Center のインストール先となる遠隔マシンです。
ローカルマシンが Solaris 2.6、Solaris 7、または Solaris 8 ソフトウェアを使用している場合、その OS バージョン固有の pkgadd パッチがローカルマシンにインストールされていなければなりません。このパッチをあらかじめインストールしてから、ローカルマシンを使用して遠隔マシンに Sun Management Center 3.5 をインストールする必要があります。
ローカルマシンが Solaris 9 リリースを使用している場合、パッチをインストールする必要はありません。遠隔マシンを準備するに進みます。
ローカルマシンにスーパーユーザとしてログインします。
OS のパッチレベルが最新であるか確認します。
パッチがすでにインストールされているかどうかを確認するには、コマンド showrev -p | grep patchnum を使用します。patchnum には、必要となる OS パッチを次のように指定します。
Solaris 2.6 リリース: 106292
Solaris 7 リリース: 107443
Solaris 8 リリース: 110934
admin-host# showrev -p | grep 110934 admin-host# |
上記の例では、パッチはインストールされません。パッチのダウンロードとインストールは、手順 3 に示された方法で行う必要があります。
パッチがインストールされている場合、次のような一覧が表示されます。
admin-host# showrev -p | grep 110934 admin-host# Patch: 110934-13 Obsoletes: Requires: Incompatibles: Packages: pkgtrans, pkgadd, pkgchk |
ローカルマシンで動作している Solaris に必要なパッチがすでにインストールされている場合、遠隔マシンを準備するに進みます。
必要に応じて、Solaris に必要なパッチをインストールします。
遠隔マシンにスーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center データベースアクセスグループとユーザアカウントを作成します。
groupadd コマンドを使用し、アクセスグループ smcorag を作成します。
remote# /usr/sbin/groupadd smcorag |
ディレクトリ /var/opt/SUNWsymon を作成します。
このディレクトリは、データベースユーザアカウントが置かれる場所です。
remote# mkdir -p /var/opt/SUNWsymon |
useradd コマンドを使用してデータベースユーザアカウント smcorau を作成し、続いてこのユーザアカウントをグループ smcorag に追加します。
remote# /usr/sbin/useradd \ ...-d /var/opt/SUNWsymon/smcorau \ -m -g smcorag -s /bin/sh smcorau |
NFS デーモン mountd を停止します。
remote# /etc/init.d/nfs.server stop |
遠隔ホスト上の /etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。
次の行を追加します。
share —F nfs —o rw=admin-host,root= admin-host /
admin-host は、遠隔ホストに対して Sun Management Center をインストールするマシンの名前です。
たとえば、遠隔ホスト名が remote-server で、remote-server に Sun Management Center をインストールするために使用するマシンの名前が adminserver の場合、remote-server の /etc/dfs/dfstab ファイルのエントリは次のようになります。
share —F nfs —o rw=adminserver,root=adminserver
遠隔マシンの dfstab ファイル内のこのエントリは、マシン adminserver にログインしたルートユーザアカウントにだけ遠隔の読み取り権限および書き込み権限を与えます。
/etc/dfs/dfstab を保存して閉じます。
NFS デーモン mountd を起動します。
remote# /etc/init.d/nfs.server start |
遠隔マシンで稼動している Solaris バージョンを確認します。
remote# /usr/bin/uname -r |
遠隔ホスト上に Sun Management Center をインストールする場合、es-inst スクリプトによって遠隔ホストで稼動している Solaris バージョンの入力を求められます。
遠隔ホストマシンのタイプを確認します。
遠隔ホストに Sun Management Center をインストールする場合、es-inst スクリプトによって遠隔マシンのマシンタイプを求めるメッセージが表示されます。
遠隔ホストマシンの es-inst が必要とするこの情報は、次のコマンドで生成できます。
remote# /usr/platform/platform/sbin/prtdiag | /usr/bin/head -1 \ | /usr/bin/cut -f2 -d: |
platform は、コマンド uname -i の出力です。
例えば、
remote# /usr/bin/uname -i SUNW,Ultra-5_10 remote# /usr/platform/SUNW,Ultra-5_10/sbin/prtdiag \ | /usr/bin/head -1 | /usr/bin/cut -f2 -d: Sun Microsystems sun4u Sun Ultra 5/10 UPA/PCI (UltraSPARC-IIi 333 MHz) |
遠隔ホストのマシンタイプ情報をローカルホスト上の一時ファイルにコピーします。コピーしておくことで、es-inst が遠隔ホストのマシンタイプの入力を求める際にその情報をペーストできます。
遠隔マシンからログオフします。
以上の操作が終わると、以下に示された方法で遠隔ホストに Sun Management Center をインストールできるようになります。
ローカルマシンにスーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center Installation Disk 1 のディレクトリ sbin に移動します。
CD-ROM からインストールしている場合、Disk 1 を挿入して、/cdrom/cdrom0/sbin ディレクトリに移動します。
選択した内容によっては、インストールの作業中に CD を入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。
CD イメージからインストールする場合、ディレクトリ /cd-image-dir/disk1/sbin に移動します (cd-image-dir はインストール CD をコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードしたディレクトリ)。
-R path/remote パラメータで遠隔ホストマシンを指定して es-inst インストールスクリプトを実行します。
#./es-inst -R path/remote |
path/remote には、遠隔マシンのフルパスを指定します。たとえば、遠隔ホストのパスと名前が /net/remote-server の場合、次のように入力します。
local-machine# ./es-inst -R /net/remote-server |
遠隔マシン上で稼動している Solaris のバージョンの入力を求めるメッセージが表示されます。
遠隔マシンで稼動している Solaris バージョンを入力します。
遠隔マシンを準備するの手順 7 を参照してください。
遠隔ホストのマシンタイプを求めるメッセージが表示されます。
遠隔ホストのマシンタイプを入力します。
遠隔マシンを準備するの手順 8 で生成したマシンタイプ文字列を入力します。 あるいは、生成したテキストをローカルホスト上のファイルにコピーしてある場合、プロンプトに答えてそのマシンタイプ文字列をペーストできます。
遠隔ホストに対して Sun Management Center インストールを行うために必要な作業は、デフォルトの Sun Management Center インストールに必要な作業と同じです。
インストールが完了します。
システム上に Sun Management Center 2.x または 3.0 がインストールされている場合、以前の Sun Management Center バージョンからデータを移行するか確認されます。es-inst スクリプトを使用してインストールするの手順 7 に進みます。
システムに旧バージョンの Sun Management Center がインストールされていない場合、対象ディレクトリを求めるメッセージが表示されます。es-inst スクリプトを使用してインストールするの手順 8 に進みます。
この節では、es-setup スクリプトを使用して Solaris プラットフォームに製品をインストールする方法について説明します。インストールでは、コンソールレイヤ、サーバレイヤ、およびエージェントレイヤを個別にインストールすることも、まとめてインストールすることもできます。また、インストールする機能固有のアドオン製品を選択することもできます。インストール処理が完了すると、ベースコンポーネントとアドオンコンポーネントの設定を行える設定スクリプト es-setup が実行されます。
次のような場合には設定プロセスを実行する必要があります。
Sun Management Center 3.5 のインストールを初めて完了したが、設定作業をまだ行なっていないという場合
設定構成を変更した場合 (サーバコンテキストの変更など)
アドオンソフトウェアまたはハードウェアの追加で設定を指示された場合
Sun Management Center 3.5 インストール全体を再構成する必要がある場合
新しいアドオン製品を設定する必要がある場合
Sun Management Center データベースを作成し直す必要がある場合
es-setup コマンドの構文は次のとおりです。
es-setup [ -A file ] [ -C file ] [ -p directory ] [ -Fhrvw ]次の表に、es-setup のオプションを示します。
表 B–3 es-setup のオプション
オプション |
説明 |
|
---|---|---|
-A |
filename |
指定された応答設定ファイル filename を使用して自動設定を実行する 注 – -C と同時に指定された場合、このオプションは無視されます。 |
-C |
filename |
設定時に入力した、設定応答を保存するファイルを指定する。設定応答ファイルは後続の自動設定に使用できます。 このオプションは、-A オプションに優先します。 |
-F |
|
Sun Management Center インストール全体 (インストール済みのベース製品、データベース、アドオンを含む) を設定する。 このオプションは、インストール全体をインストール直後の状態 (設定前の状態) にリセットするのと同じです。 |
-h |
|
es-setup のオプションの一覧を表示する |
-k |
|
セキュリティキーを生成せずに設定を実行する |
-p |
directory |
単一のアドオンを設定する。directory はアドオンのディレクトリ名です。たとえば、ストレージアドオンのディレクトリ名は /opt/SUNWsymon/addons/storage です。es-setup を使用してストレージアドオンを設定するには、es-setup -p storage を入力します。 このオプションは、指定されたアドオンをインストール直後の状態 (設定前の状態) にリセットして、その後単一のアドオンの設定を行うのと同じです。 |
-r |
|
データベースを作成し直す。ほかの設定作業は行われません。 |
-v |
|
冗長モードで設定を実行する |
-w |
|
データベースを設定しない。このオプションは、-F オプションと併用される場合に有効となります。 |
この節では、 Sun Management Center を設定する方法について説明します。以下の作業は、es-setup パラメータがまったく指定されていないという状況を想定しています。
Sun Management Center をインストールしたマシンにスーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center の sbin ディレクトリに移動します。例えば、
# cd /opt/SUNWsymon/sbin |
Sun Management Center を /opt 以外のディレクトリにインストールした場合、/installdir/SUNWsymon/sbin に移動します (installdir は Solaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 8 で指定したディレクトリ)。
es-setup スクリプトを実行します。
# ./es-setup |
Sun Management Center コンソールだけをインストールした場合、設定プロセスはそのコンソールを設定してから、ユーザが選択した任意のアドオンを設定します。手順 16 に進みます。
エージェントだけ (つまり、エージェントとコンソール) をインストールした場合、セキュリティキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます。
Sun Management Center サーバをインストールした場合、設定プロセスは DB リスナーポートの衝突をチェックします。
DB リスナーポートが使用されておらず、システムが十分なメモリを持っている場合、セキュリティキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます。
DB リスナーポートは使用されていないが、システムが十分なメモリを持っていない場合、利用できるメモリ容量と必要なメモリ容量が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。メモリを十分に確保してから、設定を実行し直します。
DB リスナーポートが使用されている場合、使用されていないポートを割り当てるように求めるメッセージが表示されます。
DB リスナーポートの衝突を解決します。
Return キーを押して、デフォルトの代替ポート 2522 をそのまま使用します。あるいは、別の使用されていないポート番号を入力します。特定のポートが使用されているかどうかを確認する方法については、特定のポートが使用中であるかを確認するを参照してください。es-config コマンドを使用して Sun Management Center ポートを割り当て直す方法については、Sun Management Center ポートの再構成を参照してください。
設定プロセスは利用可能なメモリをチェックします。
システムに十分なメモリがある場合、セキュリティキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 5 に進みます。
システムに十分なメモリがない場合、利用できるメモリ容量と必要なメモリ容量が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。メモリを十分に確保してから、設定を実行し直します。
Sun Management Center セキュリティキーを生成します。
Sun Management Center プロセス同士の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザが指定するパスワード (スペースを含まない 1 から 8 文字) にもとづいて生成されます。8 文字を超えるエントリは 8 文字にカットされます。
あとでセキュリティキーを生成し直す必要がある場合に備えて、セキュリティキーを生成するときに使用したパスワードの記録を安全な場所に保管しておきます。セキュリティキーの再生成で説明しているように、必要に応じてあとでセキュリティキーを変更することもできます。
SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。
SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。
コミュニティ文字列は SNMP セキュリティに使用されるもので、デフォルトでは public に設定されます。
SNMP セキュリティを高めるには、コミュニティ文字列を public または private 以外に設定します。
SNMP コミュニティ文字列は、Sun Management Center 3.5 をインストールするすべてのマシンで同一のものを使用する必要があります。マシンごとに異なるコミュニティ文字列を使用すると、マシンと Sun Management Center コンポーネント間の SNMP 通信が成立しません。後で指定する必要がある場合に備えて、コミュニティ文字列の記録を安全な場所に保管しておきます。
コミュニティ文字列のデフォルト値 public を受け入れる場合、SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を指示されたところで Return キーを押します。
独自のコミュニティ文字列を使用する場合、その文字列を入力します。コミュニティ文字列は最大 255 文字を使用できますが、スペース (ブランク) を含むことはできません。
確認のため、SNMPv1 コミュニティ文字列をもう一度入力するように求めるメッセージが表示されます。同じ文字列を入力します。例えば、
SNMPv1 コミュニティ文字列はセキュリティのために必要であり、デフォルトでは *public* に設定されます。セキュリティを強化するには、独自の文字列を指定します。 Sun Management Center 3.5 がインストールされているすべてのマシンにおいて、 同じ SNMPv1 コミュニティ文字列を使用する必要があります。RETURN を押すと デフォルト値にします。 SNMPv1 コミュニティ文字列を入力してください: my-snmp-string 確認のため SNMPv1 コミュニティ文字列を再入力してください: my-snmp-string |
設定プロセスは、ベースコンポーネントがインストールされているかどうかをチェックします。
エージェントだけ (つまりエージェントとコンソール) をインストールした場合、Sun Management Center サーバホスト名を求めるメッセージが表示されます。手順 9 に進みます。
サーバをインストールした場合、設定プロセスは Sun Management Center の esadm グループと esdomadm グループに有効な UNIX 管理者アカウント名が存在するかどうかをチェックします。グループについては、ユーザ、グループ、および役割の概要を参照してください。
有効な UNIX 管理者アカウント名が存在する場合、設定プロセスはサーバのポートの衝突をチェックします。手順 8 に進みます。
有効な UNIX 管理者アカウント名が存在しない場合、UNIX 管理者アカウント名を求めるメッセージが表示されます。
UNIX 管理者アカウント名としての有効な Solaris ユーザ名を入力します。
Sun Management Center の管理には有効な Solaris ユーザ名が必要です。有効な Solaris ユーザ名を入力します。
設定プロセスはサーバのポートの衝突をチェックします。
サーバのポートの衝突を解決します。
設定プロセスは Sun Management Center サーバが必要とするポートをチェックして、それらのポートが使用されているかどうかを確認します。使用中のポートがあれば、未使用のポートを指定する必要があります。特定のポートが使用中かどうかを確認する方法は、特定のポートが使用中であるかを確認するで説明されています。es-config コマンドを使用して Sun Management Center ポートを割り当て直す方法については、Sun Management Center ポートの再構成で説明されています。
ポートは次の順序でチェックされます。つまり、トポロジサービス、構成サービス、イベントサービス、CST サービス、トラップサービス、メタデータサービス、およびルックアップサービスです。
どのポートも使用されておらず、かつ、Sun Management Center サーバがすでにインストールされている場合、Web サーバのセキュリティキーを生成するのに必要な情報を求めるメッセージが表示されます。手順 10 に進みます。
どのポートも使用されていないが、Sun Management Center サーバがまだインストールされていない場合、Sun Management Center サーバホスト名を求めるメッセージが表示されます。手順 7 に進みます。
任意のポートが使用されている場合、ポートを構成し直すか、ポートを使用しているプロセスを停止するように求めるメッセージが表示されます。
ポートを構成し直すには、使用されていないポート番号を入力します。
デフォルトのポートを使用するには、Return キーを押します。
デフォルトのポートを使用する場合は、Sun Management Center を起動する前に、まず、/etc/rcN ファイルと /etc/rcN.d ファイルがこのポートを使用しているかどうかを手動で確認して特定し、ファイルの名前を変更する必要があります。さらに、このポートを使用しているプロセスを手動で停止する必要があります。
すべてのポートの衝突が解決したあと、設定プロセスはサーバがインストールされているかどうかをチェックします。
Sun Management Center サーバがインストールされている場合、Web サーバのセキュリティキーを生成するためのパスワードを求めるメッセージが表示されます。手順 10 に進みます。
Sun Management Center サーバがインストールされていない場合、Sun Management Center サーバホスト名を求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center サーバホスト名を指定します。
Sun Management Center サーバがインストールされているマシン名を入力します。
設定プロセスは、SNMP ポートが使用されているかどうかをチェックします。手順 12 に進みます。
Web サーバのセキュリティキーを指定します。
Sun Management Center の Web サーバには暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、組織名とロケーション名にもとづいて生成されます。指定する名前にはスペース (ブランク) を含めることはできません。
たとえば、組織名に administration、ロケーション名に headquartersと入力できます。
特定のマシンのセキュリティキーの生成に使用したパスワードの記録は安全な場所に保管してください。セキュリティキーは後で生成し直す必要が出てくる場合もあります。
プロンプトに対し、組織名を入力します。例えば、
Sun Management Center の Web サーバは、暗号化されたセキュリティキーを必要とします。 このキーは、ユーザが指定した組織と場所の情報に基づいて生成されます。 組織名を入力してください: administration |
地理的な場所を求めるメッセージが表示されます。地理的な場所を入力します。例えば、
このホストの地理的な場所を入力してください: headquarters |
設定プロセスは、Web サーバのポートが使用されているかどうかをチェックします。
Web サーバのポートとセキュアポートが使用されていない場合、設定プロセスは SNMP ポート 161 が使用されているかどうかをチェックします。手順 12 に進みます。
Web サーバのデフォルトのポートまたはセキュアポートのいずれかが使用されている場合、使用されていないポートを割り当てるように求めるメッセージが表示されます。
Web サーバのポートの衝突を解決します。
Return キーを押して、表示されたデフォルトの代替ポートを使用します。あるいは、別の使用されていないポート番号を入力します。
Web サーバのデフォルトのポートまたはセキュアポートを使用することを選択した場合、Sun Management Center を起動するまえに、まず、/etc/rcN ファイルと /etc/rcN.d ファイルがこのポートを使用しているかどうかを手作業で確認して、使用している場合、これらのファイルの名前を変更する必要があります。さらに、このポートを使用しているプロセスを手作業で停止する必要があります。
設定プロセスは、SNMP ポートが使用されているかどうかをチェックします。
SNMP ポート 161 が使用されていない場合、設定プロセスは旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されているかどうかをチェックします。旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを保存していた場合、データを復元するかどうかを確認するメッセージが表示されます。手順 14 に進みます。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを保存していない場合、あるいは、Sun Management Center を初めてマシンにインストールした場合、設定プロセスはユーザが選択したベース製品の設定状態の一覧を表示します。手順 15 に進みます。
SNMP ポート 161 が使用されている場合、SNMP ポート番号を求めるメッセージが表示されます。
SNMP ポートの衝突を解決します。
ポート 161 がほかのプロセスで使用されていることが知らされます。ほとんどの場合、SNMP デーモンで使用されるように割り当てられるポートは ポート 161 です。しかし、ほかのプロセスまたはデーモンがポート 161 を使用している可能性はあります。サン以外からも代替となる SNMP デーモンや改良された SNMP デーモンが提供されており、それらをシステムにインストールすることができます。Sun Management Center エージェントはそのようなデーモンの 1 つです。
ポート 161 を使用することも、別のポート番号を割り当てることもできます。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを復元することを選択していた場合、エージェントとサーバのどちらのアップグレードの場合でも、旧バージョンの Sun Management Center インストールで使用していたものと同じポート番号をエージェントに使用する必要があります。
別のポート番号を割り当てる場合、未使用のポート番号を入力します。
例えば、
使用するポートを入力してください [ 1100 〜 65535 ]: 1161 新しいポート番号で /var/opt/SUNWsymon/cfg/domain-config.x を更新します。 |
この代替ポート番号の記録を安全な場所に保管しておきます。この番号は、あとで JumpStart ソフトウェアを使用してエージェントを使用する場合、あるいは、エージェント更新イメージツールを使用して Sun Management Center エージェントを更新する場合に必要になります。詳細については、JumpStart によるエージェントのインストールと エージェント更新 (インストール) イメージの作成を参照してください。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを保存していない場合、あるいは、Sun Management Center を初めてマシンにインストールした場合、設定プロセスはユーザが選択したベース製品の設定状態の一覧を表示します。手順 15 に進みます。
ポート 161 を使用する場合、Return キーを押します。
Sun Management Center がポート 161 を使用することと、システムのリブート時に自動的に再起動するように SNMP デーモンが設定されている可能性があることを知らせるメッセージが表示されます。
SNMPDX デーモンを停止して無効にするかどうかを確認するメッセージが表示されます。
SNMP デーモンを停止して無効にします。
y を入力して、SNMP デーモンを停止して無効します。
SNMP デーモンの停止と無効化を行なっても、ポート 161 を使用する実際の Sun Management Center プロセスが停止されるとはかぎりません。Sun Management Center の設定の後で Sun Management Center を起動できない場合は、ほかのプロセスまたはデーモンがポート 161 を使用している可能性があります。手順 12 で説明しているように、ポート衝突を解決するには、ポート 161 を使用する /etc/rc N ファイルと /etc/rcN.d ファイルの確認、識別、および名前変更を手動で行う必要があります。
SNMP デーモンの停止と無効化を希望しない場合、n を入力します。
ポート 161 を使用するプロセスはすべて、Sun Management Center を起動する前に停止する必要があります。
設定プロセスは、旧バージョンの Sun Management Center の構成データが保存されているかどうかをチェックします。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを保存していない場合、あるいは、Sun Management Center を初めてマシンにインストールした場合、設定プロセスはユーザが選択したベース製品の設定状態の一覧を表示します。手順 15 に進みます。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを保存していた場合、データを復元するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
旧バージョンの Sun Management Center の構成データを復元します。
保存された構成データには、Sun Management Center コンソールに表示されるグラフ、トポロジオブジェクト、アラームなどの情報が含まれます。
Sun Management Center の以前のインストールから構成データを復元しない場合、情報を手動で作成し直す必要があります。
構成データを復元するには、y を入力して、Return キーを押します。旧バージョンの Sun Management Center の構成データが復元されます。
構成データを破棄するには、n を入力して、Return キーを押します。旧バージョンの Sun Management Center の構成データが破棄されます。
設定プロセスは、ユーザが選択したベース製品の設定状態の一覧を表示します。
ベース製品の設定プロセスを仕上げます。
ベース製品の設定が失敗した場合、ベース製品の設定が失敗したことを知らせるメッセージが表示されます。そして、ログファイルで詳細を確認するように求めるメッセージが表示されます。そして、ログファイルの名前が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。
ログファイルを見て、設定が失敗した原因を確認します。
ユーザがベース製品だけ (つまり、コンソール、エージェント、またはサーバ) を選択していた場合、ベース製品の設定が成功すると、Sun Management Center コンポーネントを起動するかどうかを確認するメッセージが表示されます。手順 17 に進みます。
ユーザが任意のアドオンも選択していた場合、ベース製品の設定が成功すると、ユーザが選択していたアドオン製品ごとに設定スクリプトが実行されます。
アドオン製品を設定します。
一部のアドオン製品は、Sun Management Center 3.5 インストール CD に含まれています。これらのアドオンは、es-inst スクリプトを使用してインストールするの手順 13に示されています。各アドオンを設定するには、インストールキットに含まれているそれぞれの Sun Management Center 補足資料を参照してください。これらの補足資料には、個々のアドオンの設定手順が示されています。このため、ここではアドオンの設定手順の説明を省きます。
Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンを選択した場合、Sun StorEdge A5x00 パッチに示されている方法で必要なパッチをサーバに適用します。さらに、T3 ストレージデバイス で説明している手順でサーバシステムファイルに T3 IP アドレス、Ethernet アドレス、および名前を追加します。
アドオン設定が完了すると、アドオン製品の設定ステータスが表示されます。
アドオン製品の設定が失敗した場合、アドオン製品の設定が失敗したことを知らせるメッセージが表示されます。そして、ログファイルで詳細を確認するように求めるメッセージが表示されます。そして、ログファイルの名前が表示されます。設定が中断し、システムプロンプトに戻ります。
ログファイルを見て、設定が失敗した原因を確認します。
アドオンの設定が成功すると、Sun Management Center コンポーネントを起動するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
Sun Management Center 3.5 を起動します。
ネットワークが Network Address Translation (NAT) を使用している場合、n を入力して、Sun Management Center を起動せずに設定を終了します。Sun Management Center を起動する前に、NAT サポートを有効にするに示されている方法で es-config コマンド行ユーティリティを使用して NAT 向けにマシンを構成します。
この時点で Sun Management Center を起動したい場合、n を入力します。
設定スクリプトが、es-start -A を使用して Sun Management Center を起動します。es-start の詳細については、es-start によるコンポーネントの起動を参照してください。
また、コンソールの起動で、Sun Management Center コンソールの起動方法も参照してください。
Sun Management Center を後で起動したい場合、n を入力します。Sun Management Center を起動する準備ができたところで、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。