Sun Management Center 3.5 System Reliability Manager ユーザーガイド

OS クラッシュダンプアナライザモジュールの概要

OS クラッシュダンプアナライザモジュールは、システムのダンプ設定を調べて、OS クラッシュダンプの発生を検知します。

このモジュールは、以下の機能を提供します。

OS クラッシュダンプアナライザモジュールは、以下の種類のアラームを生成します。

アラームしきい値は、属性エディタウィンドウで設定できます。属性エディタウィンドウの詳細については、『Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド』を参照してください。

モジュールのデータ取得には、dumpadm コマンドを使用します。dumpadm コマンドは、Solaris 2.6 オペレーティング環境では利用できません。したがって、セットアップ時に dumpadm ツールが見つからない場合、モジュールは savecore ディレクトリの場所を尋ねます。通常、この場所は /var/crash/ system_name になります。

OS クラッシュダンプアナライザは「ダンプ構成」と「UNIX/vmcore ファイルリスト」の 2 つの表を表示します。

ダンプ構成テーブルは、以下に示す値を表示します。

表 2–1 ダンプ構成テーブル

フィールド名 

説明 

ダンプ内容 

以下のページに対する値のうち、いずれか可能な値を含みます。 

  • カーネルメモリーのみに対する「Kernel pages」

  • すべてのメモリーページに対する「All pages」

ダンプデバイス 

以下の値が利用できます。 

  • ダンプデバイス: /dev/dsk/cNtNdNsN などの絶対パス名で指定される特定のダンプデバイス。

  • スワップ: ダンプデバイスとして特殊なトークンスワップが指定された場合、dumpadm コマンドはアクティブなスワップエントリを調べます。この値は、ダンプデバイスを選択する場合に、最も設定に適したエントリです。

セーブコアディレクトリ 

savecore ディレクトリへのパス。

有効なセーブコア 

有効な場合には「Yes」を表示し、無効な場合には「No」を表示します。 

クラッシュダンプ数 

savecore ディレクトリ内で検知されたクラッシュダンプの数。

Solaris 2.6 オペレーティング環境では、ダンプ構成テーブルの情報が異なります。このオペレーティング環境では、savecore ディレクトリとクラッシュダンプの数のみが表示されます。

UNIX/vmcore ファイルリストテーブルは、各クラッシュダンプの詳細情報を提供します。

表 2–2 UNIX/vmcore ファイルリストテーブル

フィールド 

説明 

ID 

ファイルの識別子 

vmcore サイズ

vmcore ファイルのサイズ

unix サイズ 

UNIX コアファイルのサイズ 

クラッシュ日付 

クラッシュダンプの発生した日付 

OS クラッシュダンプアナライザにアクセスする
  1. OS クラッシュダンプアナライザモジュールをロードします。

    モジュールのロード方法については、『Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド』を参照してください。ロード後、このモジュールはオペレーティングシステムカテゴリ下にあります。

    ここで連絡先の電子メールアドレスを指定することもできます。詳しい手順については、電子メールアドレスを指定するを参照してください。

  2. 階層ウィンドウで「オペレーティングシステム」をダブルクリックします。

  3. 「OS クラッシュダンプアナライザ」をダブルクリックします。

    「OS クラッシュダンプ」アイコンがコンテンツウィンドウに表示されます。

    「OS Crash Dump」というタイトルのアイコン。図内のテキストで図の内容が理解できます。
  4. コンテンツウィンドウで OS クラッシュダンプアイコンをダブルクリックします。

    詳細ウィンドウにダンプ構成テーブルと UNIX/vmcore ファイルリストテーブルが表示されます。

電子メールアドレスを指定する

このモジュールは、モジュールをロードしたときに電子メールアドレスを指定してあることを前提とします。モジュールが使用する電子メールアドレスを指定するには、次の手順を実行します。

  1. 階層ウィンドウの OS クラッシュダンプアナライザアイコンでマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが表示されます。

  2. メニューから「モジュールの編集」を選択します。

    「モジュールの編集」ダイアログが現れます。

  3. 連絡先の電子メールアドレスを指定します。

  4. 「了解」をクリックします。

表示する、Savecore ファイルシステムサイズを
  1. OS クラッシュダンプアナライザモジュールが表示されていない場合には、OS クラッシュダンプアナライザにアクセスするの説明に従ってモジュールにアクセスしてください。

  2. 階層ウィンドウの OS クラッシュダンプアイコンでマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが表示されます。

  3. 「セーブコアのファイルシステムサイズ」を選択します。

    Sun Management Center は、探索表示ウィンドウにコマンドの結果を表示します。

クラッシュダンプファイルを分析する
  1. OS クラッシュダンプアナライザモジュールが表示されていない場合には、OS クラッシュダンプアナライザにアクセスするの説明に従ってモジュールにアクセスしてください。

  2. 「UNIX/vmcore ファイルリスト」テーブルからクラッシュダンプファイルを選択します。

  3. 行内の任意の場所でマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが表示されます。

  4. 「システムクラッシュダンプ解析」を選択します。

    このオプションは、探索表示ウィンドウに結果を表示します。この情報には、スタック追跡、プロセス情報、メッセージバッファ、およびその他の詳細が含まれます。

    ファイルが破損している場合、探索表示はステータス情報のみが含まれる不完全なレポートを表示します。

  5. (オプション) 結果を電子メールメッセージで送信したい場合は、行上でマウスボタン 3 を押し、ポップアップメニューから「電子メールによる解析出力」を選択します。