アラームマネージャーソフトウェアは、管理ドメインのアラーム情報を表示します。メインコンソールウィンドウと「アラーム詳細」ウィンドウに管理ドメイン内のオブジェクトアラーム情報を表示することができます。
Sun Management Center エージェントは、アラーム情報を単一サーバーに送信するよう設定されます。
Sun Management Center 3.6.1 のアラームマネージャーでは、次のタスクが実行できます。
アラームをデータベースからページで表示する。
アラーム発生後に、現在登録されている処理を手動で実行する。
インストール済み処理リストから現在登録されている処理を設定、変更する。
アラームをソートする。
出荷時に設定された規則の推奨処理を読み込む。
規則のユーザー推奨処理を作成する。
アラームインスタンスに対するユーザーメモの実行記録を保持する。
アラームの発生時に肯定応答する。
停止状態のアラームをデータベースから削除する。
アラームは、異常イベントが引き金となって出される通知です。Sun Management Center には 2 種類のアラームがあります。
ソフトウェアモジュールに含まれる定義済みのアラーム条件 (CPU 使用状況が一定のパーセンテージを超えると通知を出すなど)。これらのアラームは、事前に設定した範囲以外の条件や Sun Management Center の規則に従って出されます。デフォルトのアラーム条件と規則はモジュールに含まれています。一部の定義済みアラームは、アラームの基準となるしきい値を変更することができます。また、アラーム発生時の対応処理を変更したり、推奨処理に情報を追加したりすることも可能です。Sun Management Center 規則一覧は、付録 D 「Sun Management Center ソフトウェアの規則」を参照してください。
ユーザー定義のアラーム条件。ユーザーは、必要に応じて、アラームを引き起こす要因、対応処理、推奨処理などを定義することができます。
アラームマネージャーソフトウェアは、いくつかの方法で未確認の開始状態のアラーム条件に対する警告を出します。
メインコンソールの「ドメイン状態の概要」で色アイコンを表示する。
階層 (ツリー) 表示で色アイコンを表示する。
トポロジ (コンテンツ) 表示で色アイコンを表示する。
プロパティーテーブル (コンテンツ表示) の該当する行または列を色表示する。
アラームアイコンは、タイプと色によってアラームの重大度を表します。たとえば、赤色アラームアイコンは、重大な状況が発生し、ただちに対応処置が必要であることを示します。また、青色アラームアイコンは、サービスに影響する障害が近い将来発生する可能性のあることを表します。
ユーザーは、「アラーム詳細」ウィンドウを使用して、オブジェクトアラームの肯定応答、削除、管理などを行うことができます。詳細は、「アラームの管理と制御」を参照してください。
図 12–1では、スワップ統計情報」プロパティーテーブルの「使用サイズ」行が肯定応答された開始状態の重大アラームの表示になっています。行の赤色は重大アラームを表します。アラーム情報は階層 (ツリー) 表示に反映されて、個別のモジュールからホストに送信されます。次のオブジェクトにも赤のアラームアイコンが表示されます。
「スワップ統計情報」プロパティーテーブル
カーネルリーダモジュール
オペレーティングシステム
ホスト
さらに、メインコンソールウィンドウの関連ホスト、グループ (該当する場合)、管理ドメインに赤のアラームアイコンが表示されます。唯一の例外として、重大度の高い未確認の開始状態アラームが存在すると黒で表示されます。
モジュールテーブルの場合は、重大アラーム、警告アラーム、注意アラームをを同時に選択することができ、選択すると、チェックマークが表示されます。
未確認アラームは、肯定応答されたアラームに優先します。階層に 2 種類以上のアラームがある場合、より重大度の高い未確認アラームの色が階層に反映されます。たとえば、CPU 使用状況が黄色の未確認アラームで、ディスク統計が赤色の未確認アラームの場合、 赤色のアラームアイコンが反映されます。ただし、CPU 使用状況が黄色の未確認アラームで、ディスク統計が赤色の肯定応答アラームの場合は、黄色のアラームアイコンが反映されます。
停止アラームサービスに影響する状況が発生し、ただちに対応処理を取る必要があることを示します。たとえば、管理オブジェクトで定義された必須リソースのサービスが提供されなくなった場合で、 特にモジュールの故障などが該当します。
重大アラームサービスに影響する状況が発生し、緊急に対応処理を取る必要があることを示します。たとえば、オブジェクトに重大な機能低下が起こり、完全に機能を回復する必要がある場合などが該当します。
注意アラームサービスに影響する障害が近い将来起こる可能性のあることを重大な影響が出る前に示します。この場合、必要に応じて詳しい診断を行い、重大なサービス障害を引き起こす前に問題を解決すべき状態です。
黒い星形アイコンを持つオブジェクトは不確定な状態のオブジェクトです。アラームと混同しないようにしてください。メインコンソールウィンドウの黒い星型 (「スプラット」) アイコンは、対象オブジェクトのデータ収集で障害が発生したことを意味します。ただし、この障害は規則違反の結果として生じたものではないため、この障害に関連したアラームは生成されません。
データプロパティーテーブルの行がピンク色で表示される場合も、そのオブジェクトが不確定状態であることを示しています。
メインコンソールウィンドウの「ドメイン状態の概要」領域は、管理オブジェクトの状態の概要を表示します。アイコンの色はアラーム重大度を表します。
状態概要のアイコンを確認する場合は、アイコン上にカーソルを置きます。
「ドメイン状態の概要」のアラームは、重大度の最も高い開始状態の未確認アラームを表し、アイコンの横の数字はこのアラームを持つ管理オブジェクト数を示します。たとえば、アラームアイコン (中央) の横に示された「1」は、重大度が最も高い警告アラームの管理オブジェクトが「1 つ」あることを示します。
「ドメイン状態の概要」は、 特定の重大度の開始状態の未確認 アラームを少なくとも 1 つ持つ管理ドメインに属する管理オブジェクト数を表示します。
ホスト内に何種類かのアラームが存在する場合は、重大度の最も高い未確認の開始状態アラームを示すアイコンが「ドメイン状態の概要」に表示されます。
あるホストの重大度が最も高いアラームが重大で、別のホストの最高重大度アラームが警告
の場合は、両方のアラームアイコンに「1」が表示されます。