Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド

ローカルアプリケーションと遠隔アプリケーションのモジュール

このソフトウェアを使用し、ローカルアプリケーションと遠隔アプリケーションを監視できます。ローカルアプリケーションの例としては、たとえば印刷スプーラなどがあります。遠隔アプリケーションには、JetDirect カードが付いた HP プリンタなどがあります。

次のモジュールを読み込むと、「詳細」ウィンドウの「モジュールブラウザ」タブにある「ローカルアプリケーション」セクションにこれらのモジュールが表示されます。

次のモジュールを読み込むと、「詳細」ウィンドウの「モジュールブラウザ」タブにある「遠隔システム」セクションにこれらのモジュールが表示されます。

次の項目では、ローカルアプリケーションモジュールと遠隔アプリケーションモジュールについて説明しています。

エージェント統計情報モジュール、バージョン 2.0

ここでは、エージェント統計情報について次の情報を示します。

エージェント統計情報モジュールは、ホストにインストールされているエージェントの健全性を監視します。このモジュールは、オブジェクト、プロセス、エージェントによるプロセスの実行などを監視します。

表 C–104 エージェント統計情報の主セクション

エージェント統計情報テーブル 

説明 

オブジェクトセクション 

エージェントに読み込まれるオブジェクトのデータを表示する。「状態」フィールドには、エージェントによって読み込まれて使用される TOE オブジェクトとバイナリオブジェクトの現在の状態が示される 

実行セクション 

エージェントインタプリタによって起動される Tcl コマンドまたは TOE コマンドの数についてのデータを表示すると同時に、エージェントによって開始された非同期トランザクションの数についてのデータも表示する。「状態」フィールドには、表示されるオブジェクトの現在の状態の概要が示される 

次の表は、エージェント統計情報によって管理されるオブジェクトの概要を示しています。

表 C–105 エージェント統計情報セクションプロパティ

プロパティ 

説明 

オブジェクト統計情報 

総 TOE オブジェクト数 – エージェントバイナリオブジェクトバッファーに読み込まれる TOE オブジェクトの数 

総 BOB 数 – エージェントによって使用されるバイナリオブジェクトバッファーの数 

実行されたコマンド 

総コマンド数 – エージェントによって実行されたコマンドの合計数 

レート (毎秒) – 1 秒間にエージェントによって実行されたコマンドの数 

処理されたトランザクション 

総トランザクション数 – エージェントによって実行されたトランザクションの合計数 

トランザクションレート (毎秒) – 1 秒間にエージェントによって実行されたトランザクションの数 

プロセス統計情報 

プロセス統計情報 

全プロセス統計情報 

すべてのプロセス統計情報 

次の表は、該当する エージェント統計情報モジュールのデフォルトのアラームしきい値を示しています。

表 C–106 エージェント統計情報のアラームしきい値

エージェント統計情報 

状態 

エラー 

toeCount を 6000 超える場合 

警告 

toeCount が 5000 を超える場合 

エラー 

bobcount が 1200 を超える場合 

警告 

bobcount が 1000 を超える場合 

警告 

コマンド頻度が 6000 を超える場合 

警告 

トランザクション頻度が 8 を超える場合 

エラー 

プロセスサイズが 35000 を超える場合 

警告 

プロセスサイズが 30000 を超える場合 

エラー 

rss が 25000 を超える場合 

警告 

CPU 時間の割合が 90% を超える場合 

警告 

totalstats.count が 15 を超える場合 

エラー 

totalstats.size を 40000 超える場合 

警告 

totalstats.size が 35000 を超える場合 

警告 

totalstats.rss が 35000 を超える場合 

次の項目では、エージェント統計情報の個々のプロパティテーブルについて説明しています。

オブジェクト統計情報の表

「オブジェクト」セクションには、エージェントに読み込まれるオブジェクトについての情報が表示されます。「状態」フィールドには、エージェントによって読み込まれて使用される TOE オブジェクトとバイナリオブジェクトの現在の状態が示されます。

次の表は、オブジェクト統計情報のプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–107 オブジェクト統計情報プロパティ

プロパティ 

説明 

総 TOE オブジェクト数 

エージェントに読み込まれる TOE オブジェクトの数 

総 BOB 数 

エージェントによって使用されるバイナリオブジェクトバッファーの数 

実行されたコマンドの一覧

次の表は、実行されたコマンドのプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–108 実行されたコマンドのプロパティ

プロパティ 

説明 

総コマンド数 

エージェントによって実行されたコマンドの合計数 

レート (毎秒) 

1 秒間にエージェントによって実行されたコマンドの数 

処理されたトランザクションテーブル

次の表は、処理されたトランザクションのプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–109 処理されたトランザクションのプロパティ

プロパティ 

説明 

総トランザクション数 

エージェントによって実行されたトランザクションの合計数 

トランザクションレート (毎秒) 

1 秒間にエージェントによって実行されたトランザクションの数 

Sun Management Center プロセス統計情報テーブル

このソフトウェアは、Sun Management Center プロセスの統計情報を監視します。次の表は、Sun Management Center プロセス統計情報のプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–110 Sun Management Center プロセス統計情報プロパティ

プロパティ 

説明 

プロセス ID 

プロセスの識別番号 

プロセスの固有 ID 

プロセスの一意の識別番号 

プロセス名 

プロセスの名前 

プロセスの状態 

プロセスのステータス 

プロセスの状況 

プロセスの状態 

ユーザ ID 

プロセスのユーザ ID 

仮想サイズ 

プロセスの合計サイズ 

常駐セットサイズ 

プロセスの常駐サイズ 

経過時間 

1970 年 1 月 1 日から秒単位で数えたプロセスの継続稼働時間 

開始日付 

プロセスの起動日付 

開始時刻 

プロセスの起動時間 

CPU 使用時間 

プロセスによって使用される CPU 時間 

CPU 使用率 (%) 

プロセスによって使用される CPU 時間の割合 

コンテキストスイッチ 

プロセスのコンテキスト切り替え 

システムコール 

プロセスによるシステムコール 

コマンド行 

プロセスのコマンド行 

Sun Management Center 総子プロセス統計情報テーブル

このソフトウェアは、Sun Management Center プロセスの統計情報をすべて監視します。

次の表は、Sun Management Center プロセス統計情報のプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–111 Sun Management Center 総子プロセス統計情報プロパティ

プロパティ 

説明 

子プロセス数 

エージェントプロセスと子プロセスの数 

総仮想サイズ (KB) 

エージェントと子の仮想サイズの合計 

総常駐サイズ (KB) 

エージェントと子の常駐セットサイズの合計 

エージェントの更新モジュール、バージョン 1.0

エージェントの更新モジュールを使用すると、単一の機能を使用してエンタープライズ環境全体にわたってエージェントを更新できます。このモジュールを読み込むと、「モジュールブラウザ」ウィンドウの「ローカルアプリケーション」セクションにモジュールの詳細が表示されます。

表 C–112 エージェント更新モジュールプロパティ

プロパティ 

値の説明 

サーバ名 

Sun Management Center サーバの名前 

HTTP サーバサポート 

Web サーバが稼働しているポート番号 

更新イメージ名 

このサーバ上のエージェント更新イメージファイルの名前 

インストール済み製品レイヤ 

Agent、Console、または Server (該当するもの) 

表 C–113 アドオンリスト

列 

説明 

アドオン名 

Sun Management Center コンポーネントの名前 

アドオンバージョン 

コンポーネントのバージョン 

データロギングレジストリモジュール、バージョン 2.0

データロギングレジストリは、レジストリテーブルから構成されます。

次の表は、データロギングレジストリのプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–114 データロギングレジストリプロパティ

プロパティ 

説明 

ログの保存先状態 

ログ化されるファイルの保存先の状態 

モジュール名 

データ値のモジュール名 (このモジュールのデータはレジストリに記録される) 

インスタンス名 

データ値のモジュールインスタンス名 

プロパティ名 

データ値のプロパティ名 

ログの出力間隔 

データ値のログ出力間隔 

ファイルのロギング 

ファイルのログ化のステータス 

ログの出力先 

データ値の出力先 

データキャッシュ 

データキャッシュのステータス 

キャッシュサイズ (サンプル数) 

データキャッシュのサイズ 

ログ表示用 ACL、バージョン 1.0

ログ表示用モジュールを使用すると、ログビューア内でどのユーザまたはグループがこのファイルにアクセスできるかを指定するファイルリストを作成できます。このリストには、次の情報が記載されます。

インスタンス名 

ファイル名 

ユーザ名 

グループ名 

プリントスプーラモジュール、バージョン 3.0

プリントスプーラモジュールは、ローカルホストおよびそのホスト上にインストールされたプリンタデバイスのプリンタデーモンと印刷待ち行列のステータスを監視します。

次の表は、印刷スプーラによって管理されるオブジェクトについて説明しています。

表 C–115 プリントスプーラプロパティ

プロパティ 

説明 

Lpsched 状態 

lpsched プロセスのステータス

プリンタデバイス 

プリンタデバイスについての情報が一覧内に示される 

プリンタ待ち行列 

プリンタ待ち行列についての情報が一覧内に示される 

プリンタ LPsched

プリンタデーモンのセクションには、LP Request Scheduler についてのデータが表示されます。Line Printer's Schedule (LPsched) 状態プロパティは、プリンタの現在の状態を示します。

プリンタデバイステーブル

プリンタデバイステーブルには、一覧にすでに追加されているプリンタが示されます。

プリンタのインスタンス名または別名は、「プリンタ名」フィールドに表示されます。プリンタについての説明は、「説明」フィールドの表示されます。プリンタがインストールされているホストの名前は、「ホスト名」フィールドに表示されます。印刷サーバホスト上のエージェントによって監視されているデータを表示するコンソールを稼働させている場合は、「デバイス名」フィールドにプリンタデバイスのパス名が表示されます。プリンタの状態は、「プリンタ状態」フィールドに表示されます。

次の表は、プリンタデバイスのプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–116 プリンタデバイスプロパティ

プロパティ 

説明 

行の状態 

行のステータス 

プリンタ名 

プリンタデバイスの名前 

説明 

行の説明 

ホスト名 

デバイスが接続されているホストの名前 

デバイス名 

英数字で示したデバイス名 

デバイスの状態 

デバイスの状態 

プリンタ待ち行列テーブル

プリンタ待ち行列テーブルには、ローカルホスト上の印刷待ち行列の名前と、各待ち行列の状態が示されます。次の表は、プリンタ待ち行列のプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–117 プリンタ待ち行列プロパティ

プロパティ 

説明 

待ち行列名 

プリンタ待ち行列の名前 

待ち行列状態 

プリンタ待ち行列の現在のステータス (値は “accepting” と “not accepting”) 

総待ち行列ジョブ数 

待ち行列内のジョブの合計数 

現在のジョブ 

待ち行列内で現在スプールされているジョブの数 

待ち行列サイズ (バイト) 

待ち行列内で現在スプールされているジョブの合計サイズ (単位: K バイト) 

HP JetDirect モジュール、バージョン 2.0

エージェントは、HP JetDirect モジュールを使用するプロキシによって 、JetDirect カードが搭載された HP プリンタを監視できます。このモジュールのインスタンスを複数読み込むことによって、複数の HP プリンタを監視することもできます。

次の表は、プリンタステータスのプロパティについて概要を述べたものです。

表 C–118 General Printer Status プロパティ

プロパティ 

説明 

状態表示 

LED ステータスの表示 

SNMP 呼び出し状態 

SNMP Get のステータス 

プラットフォーム固有の情報については、プラットフォームの補足情報を参照してください。

MIB-II プロキシモニタリングモジュール、バージョン 2.0

MIB-II プロキシモニタリングモジュールは、遠隔システムに関する MIB-II パラメータを監視します。遠隔システム上の MIB-II パラメータを監視する各種のカテゴリは、MIB-II グループのテーブルを掲載した次の項目で示してあります。

これらパラメータのプロパティの詳細は、ローカルシステムに関して同じパラメータをまとめた 「IPv6 計測モジュール、バージョン 1.0」 を参照してください。同じ機能性が、MIB-II プロキシモニタリングモジュールによって遠隔システムに適用されます。MIB-II の定義についての詳細は、標準ドキュメントである RFC1213 (Request For Comments 1213) を参照してください。