Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド

OS プロファイルの配備による OS ディストリビューションのインストール

この節では、次の作業について説明します。

OS プロファイルの配備

OS プロファイルのインストールは、プロビジョニングやネットワークの条件に応じてカスタマイズできます。

デフォルトまたはカスタム OS プロファイルを配備するには、load コマンドを、server または group キーワードと osprofile サブコマンドを付けて使用します。アップデートおよびパッチの適用をサポートする基本管理および OS 管理機能を追加するには、add コマンドを、server キーワードと basemanagement または osmonitor サブコマンドを付けて使用します。

構文およびパラメータについては、N1–ok コマンド行で、help load serverhelp load group、および help add server と入力してクださい。

次の表は、load group および load server コマンドで使用できる全パラメータの一覧です。


注 –

N1 System Managerを使用して x86 プラットフォームの Solaris OS を配備をする場合は、nameserver および search の値が、管理サーバー上でオペレーティングシステムレベルにおいて正しく構成されていることを確認する必要があります。そうでない場合、インストールは失敗します。

詳細は、resolv.conf (5) のマニュアルページを参照してください。これらの設定を変更するには、管理サーバー に root ユーザーでアクセスする必要があります。


表 3–3 OS プロファイルのインストール時のパラメータ

パラメータ 

Red Hat または Suse OS 

Solaris OS 

複数サーバー 

単一サーバー 

コメント 

bootip

√(R) 

 

√ 

√ 

プロビジョニング可能な IP ともいう 

ip

√ 

√(R) 

√ 

√ 

networktypestatic の設定の場合に必須

networktype

√(R) 

√(R) 

√ 

√ 

Solaris インストールの場合は必ず static に設定

bootgateway

√ 

 

√ 

√ 

 

boothostname

√ 

   

√ 

 

bootnameserver

√ 

 

√ 

√ 

 

bootnetmask

√ 

 

√ 

√ 

デフォルトは、n1smconfig ユーティリティーを使用して指定されるプロビジョニングネットワークインタフェースに設定される。

bootnetworkdevice

√ 

√ 

 

√ 

 

bootpath

 

√ 

 

√ 

 

console

√ 

√ 

 

√ 

 

consolebaud

√ 

√ 

 

√ 

 

kernelparameter

√ 

 

√ 

√ 

 

domainname

 

√ 

√ 

√ 

domainname が省略された場合は、デフォルトが設定される。

gateway

√ 

√ 

√ 

√ 

 

hostname

√ 

√ 

 

√ 

 

nameserver

√ 

√ 

√ 

√ 

 

netmask

√ 

√ 

√ 

√ 

デフォルトは、n1smconfig ユーティリティーを使用して指定されるプロビジョニングネットワークインタフェースに設定される。

networkdevice

√ 

   

√ 

Linux のデフォルトは eth0。Solaris のインストールの場合は、一次ネットワークインタフェースがデフォルトになります。

(R) = 必須 

√= 構成可能 

Procedureサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。


注意 – 注意 –

OS プロファイルのアンインストールは、サポートされていません。ただし、すでにプロビジョニングされているサーバーに別の OS プロファイルをロードすることによって、再プロビジョニングすることができます。


始める前に
手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。

  2. (省略可能) OS プロファイルを変更し、フラッシュアーカイブおよび post-installation スクリプトを使用するようにします。


    N1-ok> set osprofile osprofile flar flar
    

    flar 属性値は、フラッシュアーカイブファイルのフルパスとファイル名です。例: /jumpstart/Flash/archive1.flar


    N1-ok> add osprofile osprofile script script type type
    

    script 属性値は、スクリプトファイルのフルパスとファイル名です。例: /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1

    type 属性には、インストール中にカスタムスクリプトを実行するタイミングを指定します。 type 属性の有効な値は次のとおりです。

    • pre– インストールの前にスクリプトを実行します (例: ドライバ)。

    • post – インストール後にスクリプトを実行します。

    • postnochroot– インストール後にスクリプトを実行します。ただし、スーパーユーザー (root) で実行する必要はありません。

    OS プロファイルは、指定された post-installation スクリプトおよびフラッシュアーカイブファイルを使用するよう変更されます。

  3. 次のいずれかの操作を行い、サーバーまたはサーバーグループを含む表に移動します。

    • 「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。

      サーバー表が表示されます。

    • 「表示の選択」メニューから「グループ別のサーバー」を選択します。

      サーバーグループ表が表示されます。

  4. 「ショートカット」区画からサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをドラッグアンドドロップします。

    「OS プロファイルのロード」ウィザードが表示されます。

  5. ウィザードの手順に従って操作を進めます。


    注 –

    ウィザードの左区画にある「ヘルプ」タブをクリックすると、入力フィールドに関する詳細な説明を見ることができます。


  6. 選択したサーバーに対する OS プロファイルのロードを開始してもよければ、ウィザードの「完了」ボタンをクリックします。

    ウィザードのウィンドウが閉じ、コマンド行インタフェースにジョブ ID が表示されます。

  7. 「ジョブ」タブをクリックします。

    ジョブの一覧表に、「OS のロード」ジョブに関する情報が表示されます。


    注 –

    「OS のロード」ジョブは、サーバーがログインできるようになる前に完了させる必要があります。「OS のロード」ジョブが完了すると、最後に再起動が行われます。


  8. 将来、サーバーを復元する必要がある場合に備えて、OS プロファイルのロードに使用したオプションをコメントとして保存しておいてください。

    詳細は、「サーバーおよびサーバーグループ情報の変更」を参照してください。


例 3–9 コマンド行でのサーバーへの Solaris OS プロファイルのロード

次の例は、load コマンドを使用し、サーバーに Solaris OS プロファイルをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile S10profile 
networktype static ip 192.168.18.19

Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 3–3 and 『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「load server」を参照してください。

show job コマンドを使用し、結果を表示します。


N1-ok> show job target=192.168.8.9


例 3–10 コマンド行でのサーバーグループへの Solaris OS プロファイルのロード

次の例は、load コマンドを使用し、サーバーグループに Solaris OS プロファイルをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load group devgroup osprofile S10profile 
excludeserver=server1 networktype static ip 192.186.8.8-192.186.8.9
Job "14" started.

次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。


N1-ok> show job 14


例 3–11 サーバーへの Linux OS プロファイルのロード

次の例は、load コマンドを使用し、サーバーに Linux OS プロファイルをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile RH3profile 
bootip 192.168.8.9 networktype dhcp

bootip 属性は、Linux プロファイルのインストールでのみ使用します。

次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。


N1-ok> show job target=192.168.8.9


例 3–12 サーバーグループへの Linux OS プロファイルのロード

次の例は、load コマンドを使用し、サーバーグループに Linux OS プロファイルをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load group devgroup osprofile RH3profile 
bootip 192.186.8.8-192.186.8.9 networktype dhcp
Job "15" started

次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。


N1-ok> show job 15

注意事項

ロード時に bootnetmask または netmask パラメータの値が指定されない場合、ネットマスクは、 n1smconfig ユーティリティで指定されたプロビジョニングネットワークインタフェースにデフォルト設定されます。『Sun N1 System Manager 1.1 インストールおよび構成ガイド』「Sun N1 System Manager システムを設定する」を参照してください。

配備に失敗した場合の、考えられる解決策については、「OS プロファイルの配備失敗」を参照してください。

次の手順

リモート接続や OS リソースの監視、パッケージの配備、資産管理を行えるようにするには、各サーバーに OS 管理機能を追加する必要があります。「OS 監視機能を追加する」を参照してください。