ここでは、管理サーバーを N1 System Manager 1.1 から N1 System Manager 1.2 にアップグレードして、ALOM 電子メール警告を設定する手順を説明します。
次の内容について説明します。
N1 System Manager 1.1 インストールのバックアップを行います。『Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド』の「N1 System Manager のデータベースおよび構成ファイルのバックアップと復元」を参照してください。
N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
N1 System Manager のプロセスをすべて終了します。
端末ウィンドウで「/etc/init.d/n1sminit stop」と入力します。「N1 services stopped」というメッセージを確認してから続行します。
N1 System Manager のソースがあるディレクトリに移動します。
N1 System Manager の DVD からインストールする場合は、次のディレクトリに移動します。
Solaris SPARC の管理サーバーの場合
# cd /cdrom/n1_system_mngr/Solaris_sparc/Product/installer |
Solaris x86 の管理サーバーの場合
# cd /cdrom/n1_system_mngr/Solaris_x86/Product/installer |
Linux x86 の管理サーバーの場合
# cd /cdrom/n1_system_mngr/Linux_x86/Product/installer |
N1 System Manager のインストール ISO イメージからインストールする場合は、パス名の /cdrom を、マウントポイントのディレクトリ名に置き換えます。
./install -u と入力してアップグレードインストールプロセスを起動します。
ソフトウェア評価規約が表示されます。
規約に同意してインストールを継続するかどうかを選択します。
規約をよく読みます。インストールを継続するには「y」を、インストールを中止するには「n」を入力します。
アップグレードを継続すると、アップグレードスクリプトによって必要な Perl モジュールが確認されます。このプロセスが完了すると、アップグレードプロセスによって、管理サーバー上のコンポーネントのバージョンが、N1 System Manager 1.1 のインストールメディアのアプリケーションのバージョンと照合されます。そのあと、N1SM インストーラのアップグレードメニューが表示され、最新のコンポーネントとアップグレードできるコンポーネントが一覧表示されます。
次に示すように、N1SM アップグレードのメニューと、アップグレードされるコンポーネントの一覧の表示内容は、管理サーバーにインストールされているオペレーティングシステムによって異なります。
Solaris 10 の管理サーバー
N1SM Upgrade (version 1.1 to 1.2 on SunOS) 1. Install IPMI tool. [Upgrade Available] 2. Install JDK 1.5. [Up To Date] 3. Install service provisioning components. [Up To Date] 4. Install OS provisioning components. [Upgrade Available] 5. Install user interface components. [Upgrade Available] 6. Install service container components. [Upgrade Available] 7. Install N1 System Manager. [Upgrade Available] Non-interactive install in progress Executing current step: Install OS packages... |
Linux の管理サーバー
N1SM Upgrade (version 1.1 to 1.2 on Linux) 1. Install IPMI tool. [Upgrade Available] 2. Install JDK 1.5. [Up To Date] 3. Install Python. [Up To Date] 4. Install service provisioning components. [Up To Date] 5. Install OS provisioning components. [Upgrade Available] 6. Install user interface components. [Upgrade Available] 7. Install service container components. [Upgrade Available] 8. Install N1 System Manager. [Upgrade Available] Non-interactive upgrade in progress. Executing current step: Install IPMI tool... |
インストールプロセスによって各処理が順番に実行されます。処理が完了すると、処理の状態が、[Up to Date] に変わります。
手順に失敗するとそのことが通知され、処理の状態は [Upgrade Available] のままか、[Partially Run] に変わります。インストールプロセスを終了し、ログファイル /var/tmp/installer.log.latest で問題の原因を調べてください。問題が解決したら、アップグレードプロセスを再び実行します。
アップグレードプロセスが完了すると、すべての実行中の N1 System Manager プロセスが停止し、再起動します。そのあと、N1SM のアップグレードプロセスが完了したことを通知するメッセージが表示されます。続いて、次のようなメッセージが表示されます。
Please use "n1smconfig -A" to configure email alerts for ALOM and to configure your management interface. Please use "/opt/sun/n1gc/bin/agentupgrade" to upgrade the agents on provisionable servers with OS deployments. bash-3.00# |
インストールプロセスが終了します。
ALOM 電子メール警告の設定をします。次の「ALOM 電子メール警告の設定を構成する」に進みます。
N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
n1smconfig -A と入力して、ALOM 電子メール警告の設定を構成します。
電子メール警告を送信するには、適切な設定が必要であることを示す通知が表示され、既存の値が表示されます。電子メール警告の設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
電子メール警告の設定を変更するかどうかを選択します。
表示されている設定を受け入れる場合は「n」を入力します。電子メール警告の構成プロセスが終了し、システムプロンプトに戻ります。
電子メール警告の設定を変更する場合は、「y」を入力します。
電子メール警告のユーザー名の入力を求めるメッセージが表示されます。
電子メール警告のユーザー名を指定します。
『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』の「メールサービスのためのシステムファイルとアカウントを設定する」の手順で決定したアカウント名を入力します。
次に例を示します。n1smadmin
電子メールの警告フォルダの指定を求めるメッセージが表示されます。
電子メール警告を保存する電子メールのフォルダを指定します。
たとえば、inbox のように、警告アカウント用の電子メールフォルダの名前を入力します。
電子メールプロトコルの指定を求めるメッセージが表示されます。
電子メール警告プロトコルを指定します。
管理サーバー が使用する電子メールプロトコルの名前を入力します。有効な値は、pop3 または imap です。
電子メール警告ユーザーアカウントのパスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。
電子メール警告のユーザーアカウントのパスワードを入力します。
『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』の「メールサービスのためのシステムファイルとアカウントを設定する」の手順で決定したパスワードを入力します。
電子メール警告ユーザーアカウントの電子メールアドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。
ユーザーアカウントの電子メールアドレスを入力します。
次に例を示します。 n1smadmin@company.com
電子メールサーバーの IP アドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。
電子メールサーバーの IP アドレスを指定します
管理サーバーに電子メールサーバーがインストールされていて使用可能な場合は、管理サーバーの管理ネットワークインタフェースの IP アドレスを入力します。
管理サーバーの管理ネットワークインタフェースからアクセス可能な別のマシンに、電子メールサーバーがインストールされていて使用可能な場合は、そのマシンの IP アドレスを入力します。
指定した値が表示され、この値を使用するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
表示されている電子メール警告の設定を受け入れるかどうかを選択します。
設定が正しくない場合は、「n」を入力します。ALOM 電子メール警告の設定プロセスが再び始まり、電子メール警告のユーザー名の指定を求めるメッセージが表示されます。
表示されている電子メール警告の設定を使用する場合は、「y」を入力します。
設定内容が再び表示され、設定を適用するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
「y」を入力して設定を適用するか、「n」を入力して適用しないで終了し、コマンドプロンプトに戻ります。
プロビジョニング可能なサーバー の OS 管理エージェントを 1.2 に更新します。次の、「プロビジョニング可能なサーバー の OS 管理エージェントをアップグレードする」に進みます。
問題の解決手順については、このマニュアルの第 4 章「障害追跡」および『Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド』の第 6 章「障害追跡」を参照してください。