Solstice PPP 3.0.1 管理者ガイド

モデムデータベースファイル (modems) の編集

モデムデータベースファイル (デフォルトでは /etc/opt/SUNWconn/ppp/modems) は、Solstice PPP が認識するモデムを定義します。このファイルには、Solstice PPP が使用する AT コマンド、および着信接続と発信接続においてモデムを初期化するための pppsetmod(1M) コマンドもあります。

モデムの構成情報は、モデムデータベースファイル /etc/opt/SUNWconn/ppp/modems にあります。

pppsetmod(1M) コマンドは、モデム構成ファイルの内容を走査し、あるサーバー構成に合わせてモデムを初期化する、つまり着信呼を待機させる AT コマンドを送信します。クライアント構成で使用するモデムは、発信されるたびにリンクマネージャによって初期化されます。

デフォルトでは、モデムはいったん停止された後、起動されるたびにデフォルトモードにリセットされます。構成内容をモデムに保存すると、再起動時にモデムをサーバーモードに再初期化することができます。

構成内容を保存しないでモデムを初期化するには、以下のように入力します。


prompt# /usr/bin/pppsetmod

構成内容を保存してモデムを初期化するには、以下のように入力します。


prompt# /usr/bin/pppsetmod -s

モデムデータベースファイルを変更して、まだサポートされていない専用のモデムの構成情報を追加することができます。モデム構成用 AT コマンドの詳細については、モデムのマニュアルを参照してください。

発信 (クライアント) 接続の場合は、以下を使用可能にする必要があります。

着信 (サーバー) 接続の場合は、以下を使用可能にする必要があります。

新しいモデム定義をモデム構成ファイルに追加する手順は、以下のとおりです。

  1. 標準モデムリストを編集することによって、モデムのコマンド定義を指すポインタを追加します。

    Graphic
  2. init コマンド (発信接続用)、reset コマンド、server コマンド (着信接続用) が入ったコマンド定義を追加します。

    Graphic

    USRobotics Sporter 288 などのショートバッファーモデムの中には、各 AT コマンドで限定数の文字を受け付けるものがあります。以下のようにコマンドを連結することができます。


    server = AT command1 AT command2  AT command3 ...  AT commandN