Solstice DiskSuite 4.2 ご使用にあたって

EIDE ドライブでサポートされる構成

Solaris 7 上で動作している Solstice DiskSuite 4.2 (および Solaris 2.6 上で動作している DiskSuite 4.1) は、Ultra 5、Ultra 10、Ultra 30、および x86 マシンなど、EIDE ドライブを搭載している Darwin クラスの SPARC マシンの EIDE ドライブをサポートします。Solstice DiskSuite は、EIDE ドライブと SCSI ドライブの相違を認識しません。

Solstice DiskSuite は、異なるチャネルに置かれている場合に限り、EIDE ドライブのミラー化をサポートします。Darwin クラスのマシンには、マスターとスレーブのそれぞれに 1 チャネルずつ、2 つの IDE チャネルがあります。問題は、マスタードライブでエラーが発生すると、そのチャネルに対応するスレーブドライブが要求に応じなくなることです。このため、異なるチャネルに置かれているディスクのみがミラー化可能です。これは、IDE ドライブの設計上の問題であり、サンのバグではありません。Solaris 2.6 環境であれば、ID 番号 106407-02 のパッチをインストールすることによって、この問題が起きないようにすることができます。

以下の表に、サポートされる構成とともに、EIDE ドライブが搭載された Darwin クラスの SPARC マシンでミラー化がサポートされるかどうかを示します。

表 1-3 サポートされる EIDE ドライブの構成
 カテゴリ プライマリマスター プライマリスレーブ セカンダリマスター セカンダリスレーブ 
 1 D1 なし なし なし SCSIに対するD1のミラー化
 2 D1 D2 なし なし SCSIに対するD1とD2のミラー化
 3 D1 D2 CDROM なし SCSIに対するD1とD2のミラー化
 4 D1 なし CDROM なし SCSIに対するD1のミラー化

2 台の EIDE ドライブをミラー化することにより、利用度がより高いサーバを作成する場合があります。前の表の 7 番目の構成から、このようなサーバの作成が可能であることがわかります。しかし、DiskSuite では、3 つのメタデバイス状態データベースを配置する場合には、3 台のディスクを使用することが推奨されています。これによって、連続操作を保証するための必要数を満たすディスクの組が作られます。最初の 2 台のディスクが EIDE ドライブの場合には、3 台目は SCSI ドライブにしなければなりません。

Solstice DiskSuite は、内蔵起動ドライブのミラー化をサポートしますが、DiskSuite は、必要数を保証するために、3 つのメタデバイス状態データベースを作成することを要求します。したがって、データの安全性を保証するには、システム上に 3 台のディスクが必要です。2 つのメタデバイス状態データベースだけでも稼働は可能ですが、ディスク障害が発生した場合のリスクを引き受けなければなりません。