資源キャップ適用デーモン rcapd(1MSRM) とその関連ユーティリティを利用することで、資源キャップの適用と管理が行えます。一度に実行できるのは、1 つの rcapd インスタンスだけです。rcapd(1MSRM) デーモンは、物理メモリーキャップが定義されたプロセスコレクションの資源利用状況を定期的にサンプリングします。プロセスによる消費がキャップ値を超え、かつその他のいくつかの条件が揃った場合、rcapd(1MSRM) デーモンはプロセスの資源消費の合計がキャップで指定された量を下回るように対策を施します。
仮想メモリーシステムは、物理メモリーをページと呼ばれるセグメントに分割します。ファイルからデータを読み取ってメモリーに配置する場合、仮想メモリーシステムは一度に 1 ページを読み取るか、あるいはファイル内の複数ページを読み取ります。rcapd(1MSRM) デーモンは、資源消費を減らすために、使用頻度の少ないページを物理メモリーの外の領域へページアウト (再配置) できます。
資源キャッピングデーモンの構成には、rcapadm(1MSRM) を使用します。rcapadm は、大域的なレベルで資源キャップを管理するためにも使用されます。構成変更は、要求に応じて SIGHUP にその変更を送信するか (kill(1) のマニュアルページを参照)、あるいは構成間隔 (rcapadm(1MSRM) のマニュアルページを参照) を通してrcapd に加えることができます。このデーモンを構成するには、スーパーユーザー権限が必要です。引数を指定せずに使用すると、rcapadm は資源キャッピングデーモンの現在の状態を表示します (設定されている場合)。
定義されている各キャップの資源キャップ適用デーモン統計値を表示するには、rcapstat(1SRM) を使用します。