Sun Update Connection System 1.0.8 管理ガイド

アップデート管理のプロセス

Update Manager を使用すると、「アップデート管理プロセス」を実行することができます。これには次の作業が含まれます。

Solaris アップデートを使用する際に推奨する戦略および運用については、http://docs.sun.com/app/docs/coll/1078.1 の『Solaris Patch Management Recommended Strategies』』を参照してください。

アップデートが正常に適用されると、ダウンロードしたアップデートは「ダウンロードしたディレクトリ」から削除されます。

システムに適用されるアップデートは、指定したポリシー、およびダウンロードしたアップデートに関連するアップデートプロパティーによって異なります。

アップデート適用のポリシーに一致しないアップデートがあると、そのアップデートはすぐには適用されません。このようなアップデートは、予定されたシステムシャットダウンの間に適用されます。Update Manager では、これらのアップデートを「再起動が必要」なアップデートとして表示します。

interactive プロパティーセットを含むアップデートについては、そのアップデートの README ファイルの指示に従って手動で適用してください。Update Manager では、これらのアップデートを「ダウンロードのみ」のアップデートとして表示します。

システムの分析

アップデートをシステムに適用する前に、必要なアップデートを決定します。Update Manager を使用してシステムのアップデート分析を行い、適切なアップデートの一覧を取得できます。

Update Manager では、分析モジュールおよび有効なアップデートの一覧を使用して Solaris システムの分析を行います。アップデートソースについては、「アップデートのソースの指定」を参照してください。

分析結果に基づいて、適切なアップデートがシステムにダウンロードおよび適用されます。

場合により、あるアップデートが、別のアップデートを適用しないとシステムに適用できないことがあります。このことを、前者のアップデートが後者のアップデートに依存しているといいます。Update Manager でシステムを分析すると、Update Manager はアップデートの依存性をチェックして、自動的にすべてのアップデートを結果一覧に出力します。


注 –

分析によって生成されたアップデートの一覧は、Sun アップデートサーバーから取得した、すべての有効なアップデートに基づいています。ホストシステムまたはそのネットワーク構成に関する明示的な情報は、米国 Sun Microsystems 社またはその関係会社には送信されません。Sun のアップデートセットに必要な要求のみが転送されます。アップデートセットでホストシステムに適したアップデートをスキャンし、その結果が表示されます。必要に応じて、表示されたアップデートをダウンロードします。


システムへのアップデートのダウンロード

アップデートをシステムに適用する前に、Sun アップデートサーバーからアップデートをダウンロードする必要があります。

システム分析に基づいて Sun アップデートサーバーからアップデートをダウンロードすることも、特定のアップデートをダウンロード対象に指定することもできます。

Update Manager アプリケーションは、ダウンロード操作とインストール操作を結びつけて行います。したがって、アップデートのインストールを要求すると、アップデートはまずシステムにダウンロードされ、そのあとインストールされます。

「ダウンロードのみ」のマークが付いた一部のアップデートは、Update Manager アプリケーションではインストールできません。「ダウンロードのみ」のアップデートのインストールを要求すると、そのアップデートはシステムにダウンロードされますが、インストールはされません。アップデートをインストールするには、アップデートの README ファイルのインストール手順に従う必要があります。

システムへのアップデートの適用

Update Manager を使用してシステムにアップデートを適用できます。

smpatch add コマンドを使用して特定のアップデートを適用すると、指定のアップデートのみが適用されます。smpatch add コマンドでは、「アップデートの依存性」は解決されません。適用しようとしたアップデートが依存するアップデートが存在しない場合、アップデートは適用されません。アップデートの依存性の問題を解決するには、smpatch analyze コマンドまたは smpatch update コマンドを使用します。

Update Manager GUI を使用して、アップデートの一覧から選択したアップデートを適用すると、それぞれのアップデートが (必要に応じて) ダウンロードされてから適用されます。

一覧になっているアップデートをインストールしようとすると、Update Manager ではまず分析を行い、依存性のあるアップデートをインストールする必要があるかどうかを判断します。

システムからのアップデートの削除

システムに適用されていたアップデートを削除 (またはバックアウト) します。Update Manager では、アップデートを削除することができます。


注意 – 注意 –

Update Manager が正常に動作しなくなるため、Update Manager 機能アップデートはシステムから削除 しないでください。


アップデートを削除すると、そのアップデートによって変更されていたファイルが Solaris アップデートツールによってすべて復元されます。ただし次の条件に一致する場合を除きます。

アップデートの削除処理の間、patchrm コマンドによって、/tmp/backoutlog.process-id ファイルに、バックアウトプロセスのログが記録されます。アップデートが正常に削除されると、このログファイルは自動的に削除されます。

Update Manager GUI を使用して、適用したアップデートの一覧から 1 つまたは複数のアップデートを選択して削除することができます。ただし、smpatch remove コマンドで一度に削除できるアップデートは 1 つだけです。


注 –

ほかのアップデートが依存するアップデートを削除しようとしても、削除されません。これに依存するアップデートをすべて削除すれば、そのアップデートを削除できます。


ほかのアップデートが依存しているアップデートを削除しようとすると、そのアップデートと同時に削除する必要のあるアップデートの一覧が表示されます。最初に選択したアップデートを削除するには、これらのアップデートの削除に同意する必要があります。

Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用したシステムの管理

登録プロセス中または登録完了後に、Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用して Solaris 10 システムを管理するよう要求できます。このホスティングされている Web アプリケーションを使用すれば、システム上のすべてのアップデートを管理できます。詳細については、第 5 章「Sun Update Connection Hosted ブラウザインタフェースを使用した Solaris アップデートの管理」を参照してください。

Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションでシステムを管理している場合も、引き続き、Update Manager を使用してローカルのシステムのアップデートを管理できます。