このマニュアルでは、Trusted SolarisTM 環境における操作方法について説明します。本書は、Solaris 7 オペレーティング環境、Common Desktop Environment (CDE)、組織のセキュリティポリシーに精通している方々を対象にしています。
『Trusted Solaris』シリーズは、『Solaris 7』シリーズの増刊シリーズです。Trusted Solaris を完全に理解するには、両シリーズともお読みになることをお勧めします。『Trusted Solaris』シリーズは、次のマニュアルから構成されています。
『Trusted Solaris 7 リリースノート』(805-8090-10)。Trusted Solaris 7 版のソフトウェアを使用するにあたっての準備と使用方法について説明します。また、既知の問題点とその解決方法についても説明しています (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris のインストールと構成』(805-8087-10)。ネットワーク化されたサイトまたは独立したサイトで、Trusted Solaris オペレーティング環境をインストールする方法を説明しています (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris リファレンスマニュアル』(オンラインのみ)。Trusted Solaris のすべてのマニュアルページです。 (主な対象読者 : 全員)。
『Trusted Solaris ユーザーズガイド』(805-8088-10)。エンドユーザーの立場から、Trusted Solaris 環境の基本的な機能について説明します。このマニュアルはエンドユーザーだけでなく、管理者やアプリケーション開発者にとっても重要な基本概念を説明しています。また、製品全般に使用される用語集も添付しています。 (主な対象読者 : エンドユーザー、管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris 管理の概要』(805-8092-10)。Trusted Solaris オペレーティング環境における管理について説明し、管理用ツールとコマンドの概要を説明します (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris 管理の手順』(805-8093-10)。特定の管理作業を実行するための詳しい情報を示し、付録では表形式で障害発生時の処理に役立つ情報を紹介します (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris の監査管理』(805-8094-10)。監査システムについて説明します (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)
『Trusted Solaris のラベル管理』(805-8095-10)。ラベルエンコーディングファイルでラベルコンポーネントについて指定する方法について説明します (主な対象読者 : 管理者)。
『Trusted Solaris 開発ガイド』(805-8089-10)。Trusted Solaris 環境用のアプリケーションの開発方法について説明します (主な対象読者 : 開発者、参考読者 : 管理者)
『コンパートメントモードワークステーションのラベル作成: エンコード形式』(805-8096-10)。ラベルエンコーディングファイルで使用される構文について説明します。ラベルエンコーディングファイルを正しく設定することで、正しい形式のラベルに関する様々な規則がシステム全体に適用されます (主な対象読者 : 管理者、参考読者 : 開発者)。
『Trusted Solaris 7 への移行』(805-8091-10)。Trusted Solaris 2.5.1 と Trusted Solaris 7 の違いの概要を説明します (主な対象読者 : 管理者、開発者、参考読者 :エンドユーザー)。
第 1 章「 Trusted Solaris の紹介」では、Trusted Solaris 環境での操作に必要な基本概念の概要について説明します。
第 2 章「Trusted Solaris 環境へのアクセスとログアウト」では、Trusted Solaris 環境に対するアクセスおよびログアウトに必要な手順について説明します。
第 3 章「Trusted Solaris 環境ツアー」では、Trusted Solaris 環境の簡単なツアーにご案内します。Trusted Solaris システムにアクセスしている場合は、この章の記述どおりに手順を実行できます。また、内容や図を読み進むことによって、Trusted Solaris 環境への理解を深めることができます。
第 4 章「Trusted Solaris 環境の要素」では、Trusted Solaris 環境の主要な要素について説明します。
第 5 章「ファイルとディレクトリの管理」では、Trusted Solaris 環境のファイルやディレクトリに対する基本的なセキュリティ管理について説明します。
付録 A 「オンラインのマニュアル」では、Trusted Solaris オペレーティング環境でのマニュアルページ、オンラインマニュアル、オンラインヘルプを扱っています。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2 では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。