Trusted Solaris 管理の概要

シングルレベルディレクトリ、マルチレベルディレクトリで使用できるコマンド

Trusted Solaris 環境には、シングルレベルディレクトリとマルチレベルディレクトリの装飾名を表示するための特殊なコマンドが用意されています。次の表に、これらのコマンドと機能を示します。

表 1-3 装飾名コマンド

コマンド名 

機能 

adornfc(1)

指定したディレクトリパス名に装飾名を付けて表示する。装飾名は、マルチレベルディレクトリであれば文字列 .MLD. (MLD 装飾名)、シングルレベルディレクトリであれば .SLD. (SLD 装飾名) となる 

getmldadorn(1)

指定したパス名が存在するファイルシステムの MLD 装飾名を表示する 

getsldname(1)

マルチレベルディレクトリのパス名を指定し、そこにあるシングルレベルディレクトリのうち、現在のプロセスの機密ラベルに対応するものを表示する 

mldpwd(1)

現在作業中のディレクトリのパス名に MLD 装飾名や SLD 装飾名を付けて表示する 

mldrealpath(1)

MLD 装飾名や SLD 装飾名を付けて、正式な絶対パス名を表示する。すべてのシンボリックリンクが展開され、特殊文字 (/. や /..) 部分が解釈されるため、結果的に、すべてのディレクトリに MLD 装飾名や SLD 装飾名が付き、特殊文字を一切使わない状態で、パス名が表示される