トラステッドパス属性は、ブート時、あるいはプログラムが管理役割ワークスペースで動作しているときに使用できます。多くの管理コマンドおよびアクションにはトラステッドパス属性が必要です。詳細は、「トラステッドパス属性」を参照してください。
コマンドがトラステッドパス属性を取得できるのは、そのコマンドがブートファイルに登録されているか、あるいは、管理役割に割り当てられているプロファイル内にあるときだけです。管理役割がプログラムを実行したとき、そのプログラムが管理役割のどの実行プロファイル内にもない場合、トラステッドパス属性は無効になります。
新しいプログラムまたはスクリプトを追加するとき、そのプログラムまたはスクリプトが、トラステッドパス属性を必要とする、次のようなプログラムではないことを確認します。
管理役割ワークスペース内にウィンドウを作成するコマンドまたはスクリプト (多くのインストールスクリプトなど) で、トラステッドパス属性を持っていない場合には正常に動作しないもの
プロファイルシェルスクリプトやシステムシェルスクリプトで、トラステッドパス属性を持っていない場合には管理役割が正常に実行できないもの
デフォルトのシステムでは、作業しやすくなるように、管理役割には All Commands プロファイルが割り当てられています。All Commands プロファイルが割り当てられている役割は、特権または他の拡張セキュリティ属性なしにコマンドを実行できます。あるプログラムが役割のどのプロファイルにも明示的に指定されていない場合、プロファイルシェルはトラステッドパス属性を無効にし、次のようなメッセージを表示します。
WARNING: Command operating outside of the Trusted Path!
プログラムが成功したときでも、この警告メッセージは表示されます。プログラムの実行時にエラーが発生したとき、この警告メッセージは、そのプログラムがトラステッドパス属性を持っていないことを知らせます。この警告メッセージを抑制するには、-Q オプションを使います。つまり、管理役割はプロファイルシェルのコマンド行で set -Q と入力するか、$HOME/.profile ファイルに set -Q を設定します。
ほとんどの管理作業で使われる Solstice AdminSuite ツールはトラステッドパス属性を調べます。したがって、表 4-1 にあるプログラムやオプションにアクセスする必要がある新しい役割をセキュリティ管理者役割が作成する場合、新しい役割は管理役割でなければなりません。