Trusted Solaris 管理の手順

tsol_admin_high_to_cipso

この tsol_admin_high_to_cipso スイッチはデフォルトの /etc/system ファイルには含まれていませんが、必要に応じて追加することができます。カーネルのデフォルト設定は 0 です。「I.P. ラベルの型 (IP Label Type) 」に CIPSO が指定されている TSIX タイプのホストとの通信を可能にする場合、このスイッチを1に設定する必要があります。

第 10 章「トラステッドネットワークデータベース におけるセキュリティ属性の指定とルーティング設定」で説明してあるように、宛先ホストに割り当てられている tnrhtp テンプレートが CIPSO ラベルインジケータの 1 つを持つように指定されている場合、トラステッドネットワークソフトウェアはメッセージの機密ラベルから CIPSO ラベルを生成し、この CIPSO ラベルをメッセージパケットの IP オプション部分に挿入します。Trusted Solaris 2.x のADMIN_HIGH 機密ラベルは CIPSO ラベルをマップするにはサイズが大きすぎるため、デフォルトでは ADMIN_HIGH 機密ラベルで CIPSO 型のホストに送信されたメッセージは転送されません。

セキュリティ管理者役割は、値 1 を設定した tsol_admin_high_to_cipso スイッチを /etc/system に追加できます。これを行うと、パケット上の ADMIN_HIGH 機密ラベルのうち最上位の格付けを持ち、すべてのコンパートメントが有効なラベルにマップされて転送されます。詳細は、「パケットの CIPSO ラベル」を参照してください。