Trusted Solaris 管理の手順

メール処理オプション

上記の処理を行うために、-tsoladminlow という接頭辞を持つ互いに排他的な 3 つのオプションと、-tsolotherlow という接頭辞を持つ互いに排他的な 3 つのオプションが提供されています。これらはいずれも同じ接頭辞を持つ 3 つのうちのどれか 1 つだけを指定するタイプのオプションです。各オプション名には、ADMIN_LOW ラベルのメールを受け取った時に sendmail が実行する処理、または受信者の最下位機密ラベルよりも低いその他の機密ラベルのメールを受け取った時に sendmail が実行する処理の名前が含まれています。-upgrade は受信者の最下位機密ラベルでそのメッセージを配送することを意味します。-accept はそのメッセージ自身が持つ機密ラベルでメッセージを配送することを意味します。-return はそのメッセージを送信者に戻すことを意味します。

表 6-1 Trusted Solaris のメール処理オプション

オプション名 

意味 

-tsoladminlowupgrade

デフォルトの設定。ADMIN_LOW ラベルのメールを受け入れ、それをユーザーの最下位 SL で配送する。

-tsoladminlowaccept

ADMIN_LOW ラベルのメールを受け入れ、それを ADMIN_LOW ラベルで配送する。ユーザーの実行プロファイルに「すべての定義済みラベルを使用」承認が存在する場合にのみ、そのユーザーはこのメールを昇格し、読むことができる。

-tsoladminlowreturn

ADMIN_LOW ラベルのメールを送信者に戻す

-tsolotherlowupgrade

受信者の最下位 SL よりも低い SL で受け取ったメールを受信者の最下位 SL まで昇格する。このメールは sendmail によりアップグレードされるため、これを受け取るユーザーに「すべての定義済みラベルを使用」承認は必要ない。

-tsolotherlowaccept

受信者の最下位 SL よりも低い SL のメールを受け入れ配送する。ユーザーの実行プロファイルに「すべての定義済みラベルを使用」承認が存在する場合にのみ、そのユーザーはこのメールを昇格し、読むことができる。 

-tsolotherrlowreturn

デフォルトの設定。受信者の最下位 SL よりも低い SL のメールを送信者に戻す。