特権を持っているということは、セキュリティポリシーのある面を無効にする権限があるということです。
標準の UNIX システムでは、ユーザー ID 0 で実行されるコマンドにはスーパーユーザーの全権限があるのに、それ以外のユーザー ID で実行されるコマンドには権限がありません。一方 Trusted Solaris システムでは、どのユーザー ID を使用するコマンドでも、標準の UNIX システムのスーパーユーザーに割り当てられた権限の一部を使用するように構成することができます。 Trusted Solaris システムでは、UNIX のスーパーユーザーの権限 (アクセス制限の回避、制限されたコマンドの実行、他のユーザーが使用できないコマンドオプションの使用など) は、特権に置き換えられます。標準 Solaris のオペレーティング環境やその他の UNIX オペレーティングシステムのスーパーユーザーが、すべての DAC 制限を回避する権限をはじめ、システム内のすべての特権を持っているのに対し、Trusted Solaris の特権機構では、スーパーユーザーの権限を細分化し、MAC 制限を回避するために必要な補助的な権限を提供します。特権を個々に付与することで、プログラムに不要な特権は付与せず、作業上必要な特権だけを割り当てます。