トラステッドネットワークは、次の 2 種類のネットワーク構成をサポートします。
あらゆるホストとの通信を許可する開放型ネットワーク構成
指定されたホストとネットワークに限り通信を許可する閉鎖的制御型ネットワーク構成
他のホストおよびネットワークとの通信を、開放型または閉鎖型のどちらにするかは、それぞれのサイトで決定します。
階層型代替アルゴリズムは、マニュアルページにも書かれているように、トラステッドネットワークソフトウェアが tnrhdb(4) データベースのホストのエントリを検索する際に使用します。トラステッドネットワークソフトウェアは、そのホスト固有のエントリが見つからなかった場合は、代わりにクラス C と一致するネットワークエントリを検索し、次にクラス B のエントリ、その次にクラス A のエントリと検索していきます。どのエントリも見つからない場合は、最後にワイルドカードエントリ (IP アドレス 0.0.0.0) を検索します。tnrhdb データベースに、そのホストの IP アドレスと一致するエントリがなければ、そのホストとの通信は許可されません。この代替メカニズムは、開放型ネットワーク構成でも制御型ネットワーク構成でも、注意して使用することができます。
セキュリティ管理者役割は、「ワイルドカードエントリ」を作成してデフォルトの属性セットを指定し、それをネットワークデータベースにエントリが検出されなかったホストに割り当てます。ワイルドカードエントリに割り当てられたテンプレートは、「テンプレートの設定」の項で説明しているように、セキュリティ管理者が他のテンプレートとともに tnrhtp(4) データベースに構成します。
ホストとの通信は、トラステッドネットワークソフトウェアが、tnrhdb データベースのエントリにそのホストの IP アドレスを検出できない限り許可されません。通信を厳格に制限するには、セキュリティ管理者役割はネットワークエントリを指定する際に、ワイルドカードを使わずに個々のエントリを指定します。