コンパートメントは、機密ラベル、または認可上限で使用する「語句」のオプションの 1 つです。他のトラステッドシステムでは、コンパートメントをカテゴリと呼ぶことがあります。また、政府機関ではチャネルと呼ぶこともあります。
コンパートメント語句は、割り当てられたビットで構成され、それらは、もともと階層的なものではありません。コンパートメント語句間に階層関係を確立することもできますが、それらの階層は、1 つのコンパートメント語句のビットを他のコンパートメントのビットの中に含めるという規則に基づいて形成されたものです。
コンパートメント語句の使い方はさまざまです。たとえば、興味のある分野、ワークグループ、部署、部門、あるいは地理的な区域などを表すのに使用されます。ラベル内のコンパートメント語句からファイルやそのファイルにアクセスする権利のある人々を特定できます。たとえば、ラベルの NEED TO KNOW の格付けは、ENGINEERING、 HUMAN RELATIONS、LEGAL などの会社の部署名で定義された 1 つまたは複数のコンパートメント語句の存在によって制限できます。NEED TO KNOW LEGAL ファイルは、認可上限に NEED TO KNOW 格付けと LEGAL コンパートメント語句を持つ人々だけが利用できます。
もう 1 つの例として、政府官公庁や国際的な企業は、合衆国、メキシコ、中国、日本、アフリカといった各国あるいは各大陸ごとにコンパートメント語句を作成する場合もあります。大きな企業であれば、SunSoft、SunFed、SMCC、SunConnect、JavaSoft のように各部門ごとにコンパートメントを作成する場合もあります。
コンパートメント語句は、ラベルの型ごとに WORDS サブセクションでオプションとして定義されます。各コンパートメント語句は、1 つまたは複数のビットに割り当てられます。短形式名 (sname) が SUNFED、コンパートメントビットとして 40 - 50 を割り当てられた SUN FEDERAL コンパートメント語句の例を次に示します。
SENSITIVITY LABELS: WORDS: name= SUN FEDERAL; sname= SUNFED; compartments= 40-50; |
各ラベルには、その格付けフィールドとともに、256 ビットのコンパートメントフィールドが 1 つあります。各ビットには、表 1-3 に示すように、コンパートメントをまったく割り当てないことも、1 つ以上のコンパートメント語句を割り当てることもできます。各コンパートメント語句には、1 つ以上のコンパートメントビットを割り当てることができます。256 ビットの使用可能ビットから、作成できるコンパートメント語句の数は、実質的には無限です。
表 1-3 格付けおよびコンパートメントのコンポーネントに使用するビット
格付けフィールド |
コンパートメントフィールド |
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15 ビット (32,767 個の値)。値は 256 個に制限される |
256 ビット |
コンパートメントビットの割り当ては次の表で管理します。
表 1-4 コンパートメントビットの管理表
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