Trusted Solaris のラベル管理

ラベルの変換

プログラムがラベルの操作を行うたびにラベルの変換が行われます。たとえば getlabel(1) のようなプログラムがファイルのラベル名を得ると、ラベルのバイナリ表現が人が読める形式に変換されてからユーザーに画面で表示されます。Trusted Solaris システムでは、呼び出し元のプロセスの機密ラベルが変換対象のラベルよりも優位である場合に限り、ラベル変換を行うことができます。プロセスの SL がそのラベルよりも優位でなければ、そのプロセスでラベルを変換しようとしても変換することはできません。sys_trans_label 特権を使用すると、この制約を無視することができます。

したがって、たとえばあるプログラムが、その有効な特権セット中に sys_trans_label 特権を持っている場合には、そのプロセスのラベルよりも優位なラベルを変換できます。