Trusted Solaris Supplemental Software CD で提供される Trusted Solaris SSP 3.1.1 をインストールするには、まず CD-ROM を設定する必要があります。次の一連の手順に従うことにより、Trusted Solaris SSP 3.1.1 のインストール用に CD-ROM を正しく割り当ててマウントすることができます。
SSP にスーパーユーザー (root) および セキュリティ管理者 (secadmin) の役割になれるユーザーとしてログインし、root 役割になります。
root 役割のラベル admin_low で、デバイス割り当てマネージャを使用して CD-ROM ドライブを割り当てます。ただし、CD-ROM をマウントしないでください。
ボリュームマネージャは Trusted Solaris 環境では使用不可になっているので、これを使用してはなりません。
フロントパネルでスタイル・マネージャの上にある三角形をクリックし、「ツール (Tools)」サブパネルを表示します。「デバイスの割り当て (Device Allocation)」をクリックします。
CD-ROM デバイスをダブルクリックして、「割り当てられたデバイス (Allocated Devices)」リストに移動します。
「Device Allocation for...」ウィンドウの「Insert disk into...」メッセージに表示される CD-ROM ドライブのデバイス名を記録しておきます。
たとえば、次のメッセージが表示される場合は、デバイス名 /dev/dsk/c0t2d0s0 を記録します。
Insert disk into /dev/dsk/c0t2d0s0. Make sure disk is labeled ADMIN_LOW [ADMIN_LOW]. Press RETURN when cdrom_0 is ready, or ^C to cancel. |
次へ進みます。
CD-ROM ドライブに Trusted Solaris Supplemental Software CD を挿入し、Return キーを押します。
「Do you want cdrom_0 mounted: (y/n)?」という質問に対して n と応答します。
この手順は『Trusted Solaris のインストールと構成』に記載された手順と違います。上記の手順に従ってください。CD-ROM をマウントしてはなりません。
root 役割のラベル admin_low
で、/cdrom/root が存在することを確認します。
存在しない場合は、次のようにしてこのエントリを作成します。
ssp# mkdir -p /cdrom/root |
すべての許容された特権と強制された特権付きで CD-ROM をマウントします。
ssp# mount -F hsfs -o ro -S "allowed=all;forced=all" cdrom_device /cdrom/root |
たとえば、CD-ROM デバイス名が /dev/dsk/c0t2d0s0 の場合、次のように入力します。
ssp# mount -F hsfs -o ro -S "allowed=all;forced=all" ¥ /dev/dsk/c0t2d0s0 /cdrom/root |
df(1M) コマンドを使用して、マウントが成功したことを確認します。
ssp# df -k grep | cdrom /dev/dsk/c0t2d0s0 544100 544100 0 100% /cdrom/root |
この手順に従うには、「CD-ROM デバイスを準備するには」で説明した手順に従って CD-ROM がマウントされている必要があります。
secadmin 役割になります。ラベル admin_low
で プロファイルマネージャを起動します。
「プロファイルマネージャ : 読み込み (Profile Manager: Load)」ウィンドウで「ネームサービス (Name Service)」メニューから「なし (none)」を選択し、「了解 (OK)」ボタンをクリックします。
「プロファイルマネージャ : 開く (Profile Manager: Open)」ウィンドウで「Custom Root Role」を選択し、「変更 (Modify)」ボタンをクリックします。
プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「表示 (View)」を選択し、サブメニューから「コマンド (Commands)」を選択します。
「パス名 : (Pathname:)」ボックスに /cdrom/root/Tools と入力し、その横の「追加する (Add to)」ボタンをクリックします。
「含まない (Excluded)」リストに /cdrom/root/Tools が追加されます。
「含まない (Excluded)」リストの /cdrom/root/Tools をダブルクリックします。
/cdrom/root/Tools ディレクトリの使用可能なすべてのコマンドが表示されます。
コマンド ssp_install を選択し、これを「含む (Included)」リストに追加します。
ssp_install コマンドに対し「特権を設定 (Set Privileges)」ボタンをクリックし、「すべてを選択 (Select All)」を選択します。
プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「プロファイル (Profiles)」を選択し、サブメニューから「プロファイルを保存 (Save Profile)」を選択して、Custom Root Role プロファイルを保存します。
役割のプロファイルへのコマンドの追加について詳細は、『Trusted Solaris のインストールと構成』の「役割のプロファイルにコマンドを追加するには」の節を参照してください。
root 役割になります。root 役割で、/etc/nsswitch.conf ファイルの tsolprof エントリの最初の値が files になっていることを確認します。
tsolprof: files nisplus |
root 役割になれるユーザーのワークスペースに移動します。
root 役割ワークスペースを削除します。
再び root 役割になります。
この操作によって root 役割のプロファイルが再度読み込まれます。変更した Custom Root Role プロファイルが有効になります。
root 役割のラベル admin_low
で、clist(1M) コマンドを発行してコマンド /cdrom/root/Tools/ssp_install が使用可能であることを確認します。
ssp# clist -p | grep /cdrom/root/Tools/ssp_install /cdrom/root/Tools/ssp_install: all |
出力では、すべての特権を表す「すべて (all)」が表示されるはずです。