Trusted Solaris 7 のインストールと構成 (Sun Enterprise 10000 版)

CD-ROM からのインストール

Trusted Solaris Supplemental Software CD で提供される Trusted Solaris SSP 3.1.1 をインストールするには、まず CD-ROM を設定する必要があります。次の一連の手順に従うことにより、Trusted Solaris SSP 3.1.1 のインストール用に CD-ROM を正しく割り当ててマウントすることができます。

CD-ROM デバイスを準備するには
  1. SSP にスーパーユーザー (root) および セキュリティ管理者 (secadmin) の役割になれるユーザーとしてログインし、root 役割になります。

  2. root 役割のラベル admin_low で、デバイス割り当てマネージャを使用して CD-ROM ドライブを割り当てます。ただし、CD-ROM をマウントしないでください。

    ボリュームマネージャは Trusted Solaris 環境では使用不可になっているので、これを使用してはなりません。

    1. フロントパネルでスタイル・マネージャの上にある三角形をクリックし、「ツール (Tools)」サブパネルを表示します。「デバイスの割り当て (Device Allocation)」をクリックします。

    2. CD-ROM デバイスをダブルクリックして、「割り当てられたデバイス (Allocated Devices)」リストに移動します。

    3. 「Device Allocation for...」ウィンドウの「Insert disk into...」メッセージに表示される CD-ROM ドライブのデバイス名を記録しておきます。

      たとえば、次のメッセージが表示される場合は、デバイス名 /dev/dsk/c0t2d0s0 を記録します。

      Insert disk into /dev/dsk/c0t2d0s0.
            Make sure disk is labeled ADMIN_LOW [ADMIN_LOW].
            Press RETURN when cdrom_0 is ready, or ^C to cancel.

      次へ進みます。

    4. CD-ROM ドライブに Trusted Solaris Supplemental Software CD を挿入し、Return キーを押します。

    5. Do you want cdrom_0 mounted: (y/n)?」という質問に対して n と応答します。


      注 -

      この手順は『Trusted Solaris のインストールと構成』に記載された手順と違います。上記の手順に従ってください。CD-ROM をマウントしてはなりません。


  3. root 役割のラベル admin_low で、/cdrom/root が存在することを確認します。

    存在しない場合は、次のようにしてこのエントリを作成します。


    ssp# mkdir -p /cdrom/root
    

  4. すべての許容された特権と強制された特権付きで CD-ROM をマウントします。


    ssp# mount -F hsfs -o ro -S "allowed=all;forced=all" cdrom_device /cdrom/root
    

    たとえば、CD-ROM デバイス名が /dev/dsk/c0t2d0s0 の場合、次のように入力します。


    ssp# mount -F hsfs -o ro -S "allowed=all;forced=all" ¥
    /dev/dsk/c0t2d0s0 /cdrom/root
    
  5. df(1M) コマンドを使用して、マウントが成功したことを確認します。


    ssp# df -k grep | cdrom
    /dev/dsk/c0t2d0s0     544100  544100       0   100%    /cdrom/root
Custom Root Role プロファイルに /cdrom/root/Tools/ssp_install コマンドを追加するには

この手順に従うには、「CD-ROM デバイスを準備するには」で説明した手順に従って CD-ROM がマウントされている必要があります。

  1. secadmin 役割になります。ラベル admin_low で プロファイルマネージャを起動します。

  2. 「プロファイルマネージャ : 読み込み (Profile Manager: Load)」ウィンドウで「ネームサービス (Name Service)」メニューから「なし (none)」を選択し、「了解 (OK)」ボタンをクリックします。

  3. 「プロファイルマネージャ : 開く (Profile Manager: Open)」ウィンドウで「Custom Root Role」を選択し、「変更 (Modify)」ボタンをクリックします。

  4. プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「表示 (View)」を選択し、サブメニューから「コマンド (Commands)」を選択します。

  5. 「パス名 : (Pathname:)」ボックスに /cdrom/root/Tools と入力し、その横の「追加する (Add to)」ボタンをクリックします。

    「含まない (Excluded)」リストに /cdrom/root/Tools が追加されます。

  6. 「含まない (Excluded)」リストの /cdrom/root/Tools をダブルクリックします。

    /cdrom/root/Tools ディレクトリの使用可能なすべてのコマンドが表示されます。

  7. コマンド ssp_install を選択し、これを「含む (Included)」リストに追加します。

  8. ssp_install コマンドに対し「特権を設定 (Set Privileges)」ボタンをクリックし、「すべてを選択 (Select All)」を選択します。

  9. プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「プロファイル (Profiles)」を選択し、サブメニューから「プロファイルを保存 (Save Profile)」を選択して、Custom Root Role プロファイルを保存します。

    役割のプロファイルへのコマンドの追加について詳細は、『Trusted Solaris のインストールと構成』の「役割のプロファイルにコマンドを追加するには」の節を参照してください。

nsswitch.conf ファイルで tsolprof の設定を検査するには
  1. root 役割になります。root 役割で、/etc/nsswitch.conf ファイルの tsolprof エントリの最初の値が files になっていることを確認します。


    tsolprof: files nisplus
新しいプロファイルを持つ root 役割になるには
  1. root 役割になれるユーザーのワークスペースに移動します。

  2. root 役割ワークスペースを削除します。

  3. 再び root 役割になります。

    この操作によって root 役割のプロファイルが再度読み込まれます。変更した Custom Root Role プロファイルが有効になります。

  4. root 役割のラベル admin_low で、clist(1M) コマンドを発行してコマンド /cdrom/root/Tools/ssp_install が使用可能であることを確認します。


    ssp# clist -p | grep /cdrom/root/Tools/ssp_install
    /cdrom/root/Tools/ssp_install: all

    出力では、すべての特権を表す「すべて (all)」が表示されるはずです。