デュアル SSP 構成でサポートされる SSP ソフトウェアの組み合わせを次の表に示します。
表 3-1 サポートされるデュアル SSP 構成
メイン SSP のバージョン |
スペア SSP のバージョン |
---|---|
3.1 |
3.1 または 3.1.1 |
3.1.1 |
3.1 または 3.1.1 |
スペア SSP (ここでは SSP2) に、スーパーユーザーおよびセキュリティ管理者の役割になれるユーザーとしてログインし、root 役割になります。
root 役割のラベル admin_low
で、「CD-ROM からのインストール」の手順を実行します (まだ実行していない場合)。
Tools ディレクトリに移動します。
ssp# cd /cdrom/root/Tools |
次のように入力して、SSP2 に Trusted Solaris SSP 3.1.1 ソフトウェアをインストールします。
ssp# ./ssp_install pathname |
ここで pathname は Product ディレクトリのパス (/cdrom/root/Product) です。
SSP 3.1.1 AnswerBook (SUNWuessp パッケージ) をインストールするかどうかの質問が表示されます。インストールする場合は y を、インストールしない場合は n を入力します。
SSP 3.1.1 Answerbook をインストールする場合は、次のプロンプトに答える必要があります。
インストールオプションを選択するよう指示されたら、2 (heavy オプション) を入力します。
Select an installation option: 2 |
AnswerBook2 Collection の親パスを指定するよう指示されたら、SSP 3.1.1 AnswerBook をインストールするディレクトリのパスを入力します。
/opt ディレクトリにインストールすることをお勧めします。
Specify the parent path of this AnswerBook2 Collection directory: /opt |
次のプロンプトに対して y を入力します。
This package contains scripts which will be executed with super-user permission during the process of installing this package. Do you want to continue with the installation of <SUNWuessp> [y,n,?] y |
SUNWsspfp パッケージをインストールするかどうかの質問に対し、y を入力します。
Do you want to install the SUNWsspfp package? (y/n) y This package contains scripts which will be executed with superuser permissions during the process of installing this package. Do you want to continue with the installation of <SUNWsspfp> [y,n,?] y |
Custom Root Role プロファイルから /cdrom/root/Tools/ssp_install コマンドを削除します。
secadmin 役割になります。ラベル admin_low
でプロファイルマネージャを起動します。
「プロファイルマネージャ : 読み込み (Profile Manager: Load)」ウィンドウで「ネームサービス (Name Service)」メニューから「なし (none)」を選択し、「了解 (OK)」ボタンをクリックします。
「プロファイルマネージャ : 開く (Profile Manager: Open)」ウィンドウで「Custom Root Role」を選択し、「変更 (Modify)」ボタンをクリックします。
プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「表示 (View)」を選択し、サブメニューから「コマンド (Commands)」を選択します。
「含む (Included)」リストから /cdrom/root/Tools/ssp_install コマンドを選択し、これを「含まない (Excluded)」リストに移動します。
プロファイルマネージャのメインウィンドウのメニューバーから「プロファイル (Profiles)」を選択し、サブメニューから「プロファイルを保存 (Save Profile)」を選択して、プロファイルを保存します。
役割のプロファイルからのコマンドの削除について詳細は、『Trusted Solaris のインストールと構成』の「役割のプロファイルからコマンドを削除するには」の節を参照してください。
root 役割になり、ラベル admin_low で次のコマンドを使用して /cdrom/root のマウントを解除します。
ssp# umount /cdrom/root |
root 役割のラベル admin_low で、デバイス割り当てマネージャを使用して CD-ROM ドライブの割り当てを解除します。CD-ROM を取り出します。
ボリュームマネージャは Trusted Solaris 環境では使用不可になっているので、これを使用してはなりません。
メイン SSP のバックアップファイルがある場合は、SSP2 でそれを復元します。
root 役割のラベル admin_low
で、ssp_backup.cpio ファイルを SSP2 のバックアップディレクトリにコピーします。
ssp# /opt/SUNWssp/bin/ssp_restore ¥ backup_directory/ssp_backup.cpio |
ここで backup_directory は、手順 10 で ssp_backup.cpio ファイルをコピーしたディレクトリです。このコマンドによってスペア SSP に SSP 環境が復元されます。
ssp_config(1M) コマンドを使用して、メイン SSP (ここでは SSP1) をスペア SSP になるよう構成します。
SSP1 が Solaris ソフトウェアを実行している場合は、SSP1 にスーパーユーザーとしてログインします。SSP1 が Trusted Solaris ソフトウェアを実行している場合は、root 役割になれるユーザーとしてログインし、root 役割になります。
ssp# /opt/SUNWssp/bin/ssp_config Beginning setup of this workstation to act as a MAIN or SPARE SSP. Are you currently configuring the MAIN SSP? (y/n)n SPARE SSP configuration completed. |
SSP1 が現在 SSP 3.1 を実行している場合は、rarpd プロセスを終了します。
ssp# ps -ef | grep rarpd ssp# kill -9 rarpd_pid |
ここで rarpd_pid は、ps コマンドで表示される rarpd のプロセス ID です。rarpd プロセスを終了することにより、制御ボードのブート要求に対して SSP が応答しなくなります。
SSP2 がメイン SSP になるよう変更します。
SSP2 に root 役割になれるユーザーとしてログインし、root 役割になります。
ssp# /opt/SUNWssp/bin/ssp_config Beginning setup of this workstation to act as a MAIN or SPARE SSP. Are you currently configuring the MAIN SSP? (y/n)y MAIN SSP configuration completed. |
インストール手順で SSP 環境を復元しなかった場合は、システム情報の入力を要求するプロンプトが表示されます。詳細については、「プラットフォームと制御ボードに名前を付けるには」を参照してください。
SSP2 をリブートします。
SSP2 に ssp 役割になれるユーザー install としてログインします。ユーザー install のパスワードは install です。
Trusted Solaris SSP 3.1.1 のインストールによって ssp 役割が作成され、ssp 役割がユーザー install に割り当てられます。
ssp 役割 になります。ssp 役割のパスワードは ssp です。
ssp 役割で端末エミュレータウィンドウを開き、次のログメッセージを確認します。
ssp% tail -f $SSPLOGGER/messages |
「Startup of SSP programs complete」メッセージが表示されるまで待ちます。
各ドメインで、スーパーユーザーとして次の手順を行います。
ドメインが Trusted Solaris ソフトウェアを実行している場合は、root 役割になり、次の手順を行う必要があります。root 役割から Trusted Solaris ドメインにアクセスする方法は、手順 1 を参照してください。
ドメインが Solaris ソフトウェアを実行している場合は、netcon(1M) を使用してそのドメインのスーパーユーザーになり、スーパーユーザーとしてログインします。
/etc/ssphostname ファイルを編集して、SSP1 のホスト名を SSP2 のホスト名に置き換えます。
コンソール通信を SSP1 から SSP2 に切り替えます。
ドメインが Trusted Solaris 7 または Solaris 7 5/99 以降のリリースを実行している場合は、次のコマンドを発行します。
# /etc/init.d/cvc stop # /etc/init.d/cvc start |
ドメインが Solaris 2.5、2.6、または Solaris 7 3/99 以前のリリースを使用している場合は、次のコマンドを発行します。
# ps -ef | grep cvcd # kill -9 cvcd_pid # cvcd_path/cvcd |
ここで cvcd_path は、Solaris 2.5 および 2.6 オペレーティング環境では /sbin であり、Solaris 7 オペレーティング環境では /platform/SUNW,Ultra-Enterprise-10000/lib/cvcd です。
SSP2 で、「Trusted Solaris SSP 3.1.1 の構成」に示す手順に従います。
代替パス指定を希望する場合は、第 5 章「Sun Enterprise 10000 サーバー上の Trusted Solaris Alternate Pathing 2.2」で説明する方法に従って Trusted Solaris AP 2.2 をインストールします。
SSP2 をインストールし構成した後は、SSP1 をインストールできます。