N1 Provisioning Server ソフトウェアの設計において、I-Fabric のリソースプール内のすべてのハードウェアデバイスに提供される仮想化が重要な要素となります。 この仮想化により、デバイスとネットワーク接続との迅速で動的な関連付けが可能になり、I-Fabric 内の物理デバイスのプールから論理サーバーファームを作成することが可能になります。 ネットワーク接続の仮想化により、論理的に配線可能なデバイス間で、ドラッグ&ドロップ接続を配備するための基礎が提供されます。
ネットワークを仮想化することで、セキュリティが提供され、透過的な管理および構成と、ネットワークデバイスの配分が可能になります。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは VLAN を利用して、VLAN 構成のすべての要素を自動化してネットワークの仮想化を可能にします。
ネットワークの仮想化には、2 つの異なる利点があります。
カスタマイズされた仮想配線が、各論理サーバーファーム用に作成されます。 N1 Provisioning Server ネットワークの仮想化により、任意のネットワークトポロジを作成し、サブネットアドレスを関連付け、IP アドレスをサブネット上に配置されたサーバーとネットワークデバイスに割り当てることができます。 リソースは、論理サーバーファームに追加したり削除することができます。論理サーバーファームに新たに追加されたデバイスと既存のデバイスは、必要に応じて自動的に構成されます。
プロビジョニング可能なデバイスについては、N1 Provisioning Server ソフトウェアは、大規模なスイッチファブリック上の一連のネットワークポートを取得し、それらを保護された第 2 層仮想ネットワークに配置することで、第 2 層ネットワーク層での安全な分割を実行します。 各仮想ネットワークは、現世代の第 2 層スイッチに組み込まれている物理ポートベースの仮想ローカルエリアネットワーク (VLAN) 技術を使用します。
コントロールプレーン、スイッチファブリック、およびリソースプールが連携して、I-Fabric 内の論理サーバーファームを動的に作成します。 論理サーバーファームは、リソースプールから安全に配分され、N1 Provisioning Server ソフトウェアによって管理されます。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、リソースプール内の利用可能なリソースからサーバーファームを作成します。 論理サーバーファームは、従来のサーバーファームと同じ物理リソースを使用して構築されます。ただし、論理サーバーファームは、N1 Provisioning Server ソフトウェアの柔軟な制御下で設定され管理されます。 論理サーバーファームは、N1 Provisioning Server ソフトウェア内に存在するデータ構造として作成、拡大、縮小、および削除できる点を除いて、手動で構築された従来の専用サーバーファームと似ています。
論理サーバーファームは、従来のサーバーファームと同じ性能と管理特性を持ちます。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、データパスに含まれないため、デバイスの性能を制限したり、論理サーバーファームが回線速度で実行するのを妨げることはありません。
N1 Provisioning Server ソフトウェアおよび技法により強化された安全なパーティションにより、独立した管理制御を各論理サーバーファーム上で実行することができます。 特定の論理サーバーファームのユーザーが、そのファーム内のすべてのデバイスに対して完全な管理アクセス権を持っている場合でも、異なる論理サーバーファームに関連付けられているデバイスまたはデータを表示、アクセス、変更することはできません。
以下の図は、Control Center での論理サーバーファームのライフサイクルを示しています。
D – 設計状態
A – アクティブ状態
S – 待機状態
I – 静止状態
論理サーバーファームの管理方法の詳細については、『N1 Provisioning Server 3.1, Blade sEdition Control Center 管理ガイド』を参照してください。