次のようなときには、es-backup を使用して、データベースと構成データをバックアップします。
通常の保守の一部として、定期的に。
ハードウェアやオペレーティング環境をアップグレードする前に。
Sun Management Center のアップグレードインストールを実行する前後に。
Sun Management Center の新規インストールおよび設定の後に。
es-backup コマンドの構文は次のとおりです。
es-backup [-y] [-cj-e]次の表に、es-backup コマンドのオプションを示します。
表 9–1 es-backup のオプション
オプション |
パラメータ |
説明 |
---|---|---|
-e |
|
エクスポートバックアップを使用する |
-c |
|
コールドバックアップを使用する |
-y |
|
デフォルトの応答に 'y' を使用する 注 – -d オプションでバックアップディレクトリを指定していない場合、データベースと構成データはすべて、ディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup にバックアップされます。 |
データ消失を最小限に抑え、データ消失を防止するには、es-backup を定期的に実行して、システム障害が発生した場合に最新データを復元できるようにする必要があります。es-backup -y スクリプト向けの cron エントリを作成すると、このスクリプトを定期実行できます。cron エントリの一部として、/var/opt/SUNWsymon/backup の内容を代替ディレクトリにコピーすることも可能です。
対話型以外のバックアップでは、デフォルトで、/var/opt/SUNWsymon/backup の内容を上書きします。Sun Management Center データの対話型以外のバックアップを前回実行しており、前のバックアップを保存しておきたい場合、実行する前に、ディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup の内容を別のディレクトリにコピーしておきます。
次の手順では、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていると想定します。Sun Management Center が /opt にインストールされていない場合、/opt をSolaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 8で指定したディレクトリ名に置き換えます。
Sun Management Center サーバマシンにスーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center のすべてのプロセスを停止します。
コマンド /opt/SUNWsymon/es-stop -A を入力して、Return キーを押します。
Sun Management Center データをバックアップします。
コマンド /opt/SUNWsymon/es-backup を入力して、Return キーを押します。
Sun Management Center プロセスがまだ動作している場合、Sun Management Center をシャットダウンする必要があることを知らせるメッセージが表示されます。
継続するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y を入力して、Return キーを押します。
バックアップディレクトリを指定します。
バックアップを格納するディレクトリパスを求めるメッセージが表示されます。デフォルトのバックアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup が表示されます。
デフォルトのバックアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup をそのまま使用するには、Return キーを押します。
前回のバックアップでデフォルトのバックアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup を使用していた場合、古いバックアップを削除するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
古いバックアップを残しておくには、n を入力して、バックアッププロセスを終了します。そして、/var/opt/SUNWsymon/backup を別のディレクトリにコピーします。
古いバックアップを上書きするには、y を入力します。
es-backup は動作中のプロセスをすべて停止してから、 データベースと構成データを /var/opt/SUNWsymon/backup にバックアップします。バックアップが完了すると、es-backup はすべての Sun Management Center プロセスを起動します。
別のバックアップディレクトリを指定するには、そのディレクトリの名前を入力して、Return キーを押します。
例えば、
# Enter full directory path to store the backup data files [/var/opt/SUNWsymon/backup]: /backup-set-1 |
このディレクトリが存在しない場合、このディレクトリを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y を入力して、Return キーを押します。
es-backup は動作中のプロセスをすべて停止してから、 データベースと構成データをユーザが指定したディレクトリにバックアップします。バックアップが完了すると、es-backup はすべての Sun Management Center プロセスを起動します。
バックアップの有効性を確認します。
コマンド /opt/SUNWsymon/sbin/es-restore -c を入力して、Return キーを押します。
バックアップファイルへの完全なディレクトリパスを入力するように求めるメッセージが表示されます。デフォルトのバックアップディレクトリパス /var/opt/SUNWsymon/backup が表示されます。
デフォルトのバックアップディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/backup を受け入れるには、Return キーを押します。
別のバックアップディレクトリを指定する場合、そのフルパスとディレクトリ名を入力して、Return キーを押します。
es-restore はバックアップディレクトリ内のデータの有効性を確認します。バックアップデータが有効であるかどうかを示すメッセージが表示されます。
バックアップが有効でない場合、バックアップログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/backup_host-name.date-and-time-string.process-id を調べます。ここで、
host-name はバックアップを作成するときに使用したサーバの名前です。
date-and-time-string は、バックアップを作成した年、日付、および時間です。
process-id はバックアップを作成した es-backup セッションのプロセス ID です。
バックアップが有効な場合、安全のため、バックアップディレクトリを別のディレクトリにコピーします。
es-backup ログファイルは、/var/opt/SUNWsymon/install/backup_ host-name.date-and-time-string.process-id です。ここで、
host-name は、バックアップを実行するときに使用したサーバの名前です。
date-and-time-string は、バックアップを実行した年、日付、および時間です。
process-id は、es-backup セッションのプロセス ID です。