この付録では、コマンド行から Solaris Container Manager 1.1 (Container Manager) ソフトウェアをインストール、設定、および削除する手順を示します。インストールウィザードの代わりにコマンド行を使用してインストールを行えます。
ソフトウェアのインストール、設定、および使用の最新情報については、『Solaris Container Manager 1.1 ご使用にあたって』を参照してください。
インストールウィザードを使用する方法については、第 2 章「Container Manager のインストールと設定」を参照してください。
コマンド行からの Container Manager のインストールは、Sun Management Center アドオンソフトウェアの標準のインストール手順に従います。コマンド行からのアドオンソフトウェアのインストールについては、『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の付録 B「Using the Command Line for Uninstall, Install, and Setup」を参照してください。
Container Manager は、Sun Management Center 3.5 Update 1b の次の層にインストールする必要があります。
サーバー層
エージェント層 (レポートを生成する全ホスト上)
対話形式の es-inst インストールスクリプトでは、適切な Container Manager ソフトウェアパッケージがサーバー層とエージェント層にインストールされます。また、すべての層に対して、パッケージ、モジュール設定ファイル、およびライブラリが、Sun Management Center 3.5 Update 1 の標準の場所にインストールされます。サポートされているプラットフォームとインストールの要件については、「Container Manager ソフトウェアについて」を参照してください。
Container Manager ソフトウェアは、次のときにインストールできます。
Sun Management Center 3.5 Update 1b ソフトウェアと同時にインストールします。
既存の Sun Management Center 3.5 を Update 1b にアップグレードするとき、アップグレード手順の一環としてインストールします。
Sun Management Center 3.5 Update 1 のインストール、または Sun Management Center 3.5 Update 1 へのアップグレードの完了後。この場合、Container Manager ソフトウェアを別個にインストールします。
Container Manager のパフォーマンスとアカウンティングデータ機能を使用するには、Performance Reporting Manager ソフトウェアもインストールする必要があります。コマンド行でのこのソフトウェアのインストールと設定については、『Sun Management Center 3.5 Performance Reporting Manager ユーザーガイド』の付録 B「コマンド行を使用したインストール」を参照してください。これらの機能を使用しない場合は、このアドオンソフトウェアをインストールする必要はありません。
詳細情報とコマンド行を使用する具体的な手順については、『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の付録 B「Using the Command Line for Uninstall, Install, and Setup」を参照してください。Performance Reporting Manager などのほかのアドオンソフトウェアを同時にインストールすることもできます。
詳細情報と具体的な手順については、『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の第 5 章「Upgrading Previous Versions of SyMON and Sun Management Center on the Solaris Platform」を参照してください。Performance Reporting Manager などのほかのアドオンソフトウェアを同時にインストールすることもできます。
スーパーユーザー (su -) で、次のように入力して Sun Management Center 3.5 Update 1b インストールスクリプトを実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-inst |
/opt は、Sun Management Center 3.5 Update 1b がインストールされているディレクトリを示します。これとは異なるディレクトリの場合には、実際の名前に置き換えてください。
プロンプトが表示されたら、Container Manager ファイルのソースディレクトリを指定します。
Please enter the source directory: |
SPARC システムでは、次のいずれかを選択します。
ソフトウェア CD-ROM からインストールする場合は、次のように入力します。
# /cdrom/cdrom0/image |
ソフトウェアがコピーされているディレクトリからインストールする場合は、次のように入力します。
# disk1/image |
disk1 は、ソフトウェアがコピーされた場所です。
x86 システムでは、次のいずれかを選択します。
ソフトウェア CD-ROM からインストールする場合は、次のように入力します。
# /cdrom/cdrom0/x86/image |
ソフトウェアがコピーされているディレクトリからインストールする場合は、次のように入力します。
# disk1/x86/image |
disk1 は、ソフトウェアがコピーされた場所です。
Container Manager ソフトウェアをインストールするには、プロンプトに対して「Yes」と応答します。
es-inst スクリプトによって Container Manager がインストールされます。次に、自動的に setup プロンプトが表示されます。
この時点で Container Manager のセットアップを行うか、後で行うかを決めます。
次の例に示すような出力が表示されます。
You must perform setup before using Sun Management Center 3.5 Update 1. Do you want to run setup now (y|n|q) |
後で行う場合は、「No」を表す n で応答します。設定処理を実行する準備ができたら、「Container Manager を別個に設定する」を参照してください。
この時点で設定を行う場合は、「Yes」を表す y で応答します。
インストールが完了した後、Container Manager の setup スクリプトを実行して、サーバー層とエージェント層の設定を行う必要があります。ソフトウェアのインストールと同様に、Sun Management Center 3.5 Update 1b のインストールまたはアップグレードを設定するときにセットアップ処理を実行できます。ソフトウェアを後で別個に設定することもできます。
コマンド行から設定処理を実行した場合に設定ファイルに対して行われる変更の内容は、セットアップウィザードを使用した場合の変更内容と同じです。詳細は、「Container Manager ソフトウェアの設定」を参照してください。
詳細情報と具体的な手順については、『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の付録 B「Using the Command Line for Uninstall, Install, and Setup」を参照してください。
この手順では、インストール処理の最後に Container Manager の設定を行わないことを選択していることを前提とします。
スーパーユーザー (su –) で、Sun Management Center 3.5 Update 1b setup スクリプトを実行します。次のいずれか 1 つを指定してください。
まだ設定を行っていないすべてのコンポーネントの設定を実行するには、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup |
Container Manager アドオンソフトウェアの設定のみを実行するには、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -p SCM |
/opt は、Sun Management Center 3.5 Update 1 がインストールされているディレクトリを示します。これとは異なるディレクトリの場合には、実際の名前に置き換えてください。
設定処理を継続するために停止する必要があるコンポーネントのリストを確認します。
Container Manager が、設定する製品であることを確認します。
エージェント層を設定するとき、リソースプールに関連付けられていないシステムでプロセッサセットが検出された場合は、次のいずれかを選択します。
「はい」– このプロセッサセットはシステムから削除されます。Container Manager が正常に機能するには、リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットは、プール管理の問題の原因になる可能性があるので、削除する必要があります。このオプションを選択したら、プロセッサセットは自動的に削除され、設定処理が続行します。
「いいえ」– このプロセッサセットはシステムから削除されません。このオプションを選択したら、設定スクリプトが終了し、Container Manager ソフトウェアはシステムで設定されません。リソースプールに関連付けられていないプロセッサセットがあるホスト上では、Container Manager ソフトウェアを使用できません。
「取消し」– 設定スクリプトは終了します。Container Manager ソフトウェアはシステムで設定されません。
コンマ区切りで有効なユーザー名を入力します。ここで入力するユーザーは、サーバーマシン上で /var/opt/SUNWsymon/cfg/esusers ファイルにすでに存在し、かつ esadm または esdomadm グループに割り当てられている必要があります。
ユーザーおよびプロファイルの両方が正しく存在する場合は、必要なプロファイル (プロジェクト管理、プール管理、ゾーン管理) に、これらのユーザーが追加されます。プロファイルは、Solaris のバージョンに基づきます。
各エージェントマシンでは、/opt/SUNWsymon/addons/SCM/sbin/scm-poolprof-script.sh スクリプトを実行してプロファイルを作成します。/opt は、Container Manager がインストールされているディレクトリです。このスクリプトを実行するにはJAVA_HOME 環境変数が、/usr/j2se に設定されているか、Java が /usr/java にインストールされている必要があります。
このスクリプトを実行しても、Solaris 9 または 10 のゾーン管理プロファイル、プロジェクト管理プロファイルは作成されません。このスクリプトでは、Solaris 9 または 10 のプール管理プロファイルまたは Solaris 8 のプロジェクト管理プロファイルだけが作成されます。
事前定義された Solaris プロファイルを 1 つでも削除した場合、Container Manager は正常に動作しない可能性があります。
この手順で追加されたユーザーだけが、Solaris 10 のゾーン、Solaris 9 および 10 のリソースプール、Solaris 8、9、10 のプロジェクトを管理することができます。
ほかの Sun Management Center 製品の設定処理を以前に行った場合は、すべてのソフトウェアの設定を再度、実行するか、最新のアドオンソフトウェアだけの設定を実行するかを指定します。
サーバー層のインストールを設定する場合は、データベース用に 300M バイト以上の空きディスク容量があるディレクトリのフルパスを指定します。
Y または N を入力して、Sun Management Center のエージェントとサーバーのコンポーネントを起動するかどうかを指定します。
ソフトウェアが設定されたら、確認のメッセージが表示されます。
セットアップ手順を完了すると、Sun Management Center のプロセスを開始できます。詳細は、『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の第 8 章「Starting and Stopping Sun Management Center」を参照してください。
設定が完了し、Sun Management Center のエージェント層とサーバー層が起動した後に表示される出力の例を次に示します。
Do you want to start Sun Management Center agent and server components now (y|n|q) y Java server started successfully. Grouping service started successfully. Agent started successfully. Topology service started successfully. Trap-handler service started successfully. Configuration service started successfully. Event-handler service started successfully. Metadata Service started successfully. Hardware service started successfully. Web server started successfully. Setup of Sun Management Center is complete. Setup logfile is : /var/opt/SUNWsymon/install/setup_host_name.040408141450.12822 Install logfile is : /var/opt/SUNWsymon/install/install_host_name.040408140547.10929 End of Installation Exiting Sun Management Center installation. # |
es-uninst スクリプトによって、Container Manager のアドオンソフトウェアが削除されます。このスクリプトでは、Container Manager のパッケージと、設定時に行われたデータと設定の変更がすべて削除されます。ソフトウェアパッケージに加えて、base-modules-d.dat のモジュールエントリと Java Web Console のアプリケーション登録が削除されます。削除処理中には、データベースに保存されているデータを残すかどうかを確認するメッセージが表示されます。インストール時に行われたシステムリソースの設定の変更は、Container Manager ソフトウェアのアンインストール時には削除されません。
スーパーユーザー (su —) で、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-uninst |
/opt は、Sun Management Center 3.5 Update 1b がインストールされているディレクトリを示します。これとは異なるディレクトリの場合には、実際の名前に置き換えてください。
アドオンソフトウェアのリストから Container Manager を選択します。
データファイルを保存するかどうかを指定します。
表示される出力の例を次に示します。
Select Save Data to save all user and configuration data. Your data is saved and can be restored when you re-install Sun Management Center. Do you want to preserve data (y|n|q) |
es-uninst スクリプトが完了すると、Container Manager のパッケージと設定ファイルが削除されます。データファイルの保存を指定しない場合は、データファイルも削除されます。