mmrecov プログラムを使用すると、Backup サーバーのオンラインファイルインデックスかメディアデータベースのどちらかのファイルが損失したか損傷を受けた時に、これらをバックアップボリュームから復旧できます。このコマンドにより、サーバー上にある既存のオンラインファイルインデックスとメディアデータベースが上書きされます。mmrecov プログラムは、Backup クライアントのファイルインデックスの復旧には使用できません。この場合には、通常の復旧プロシージャを使用します。
はじめて mmrecov プログラムを使用する前に、Backup サーバーソフトウェアを完全にインストールして正しく構成してから、サーバーのファイルインデックスとメディアデータベースを含めてバックアップを実行する必要があります。Backup ソフトウエアのどれかが損失した場合は、mmrecov を実行する前に、そのソフトウェアを配布ファイルからインストールし直してください。Backup と同じリリースを使用し、そのソフトウェアが損失する前に置かれていた同じ位置にインストールします。
mmrecov プログラムを開始すると、プログラムにより、ブートストラップセーブセットを抽出する対象となるデバイスが要求されます。次に、ブートストラップの ssid が要求されます。この番号は、savegrp プログラムが実行されるたびに出力されるブートストラップの最終行の 4 番目のカラム (ssid のラベルが付いている) で判別できます。ブートストラップレポートの例については、mmrecov(1m) のマニュアルページを参照してください。
mmrecov プログラムは、2 つのフェーズで実行されます。まず最初に、メディアデータベースとオンラインファイルインデックスの入っているブートストラップセーブセットの格納内容を抽出します。オンラインファイルインデックスには、それ自身に必要なエントリが 1 つしか格納されていません。第 2 フェーズでは、mmrecov プログラムは recover プログラムを実行して、サーバーのオンラインファイルインデックスを完全に復旧します。第 2 フェーズはバックグラウンドで実行されるため、ユーザーはこの後に続くメディアマウント要求に応答できます。
mmrecov プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
mmrecov [-q | -v] |