重要なデータを毎日バックアップすることは必要ですが、その他に、ディスククラッシュや重要なデータ消失が起こったときにデータを復旧する手順を定め、それをテストしておくことも必要です。復旧方法の整備とテストに時間と労力をかければかけるほど、障害への備えがより強固になります。
スケジュールされたバックアップ処理の中に Backup サーバーとクライアントのバックアップを組み込んであれば、障害への備えが確かなものとなります。サーバーをバックアップするごとに、ブートストラップと呼ばれる特殊なセーブセットが 1 つ作成されます。このブートストラップは、障害復旧には不可欠です。
ブートストラップ情報とともに、現在のネットワーク構成とシステム構成の正確な記録を保持し、さらにソフトウェアのオリジナルをすべて保存できる安全な場所を確保することが必要です。
破壊されたデータや失われたデータの重要性によって、とるべき作業数が決まります。最大規模の障害からの復旧の実施の場合には、次のものが必要です。
オリジナルのオペレーティングシステムのメディアとパッチ
オリジナルの Backup メディア
デバイスドライバとメディアデバイス名
ファイルシステムの構成
IP アドレスとホスト名
ブートストラップ情報
イネーブラコードと認証コード (必要な場合)
オペレーティングシステムをインストールし直さなければならないような障害から復旧するには、次の 2 つの方法があります。1 つはオペレーティングシステムのファイルをすべてインストールし直して、固有の構成をすべて作成し直します。もう 1 つは、オペレーティングシステムを部分的にインストールし直してシステムが機能するようになってから、Backup を使ってシステム構成ファイルを復旧します。オートチェンジャが設置されている場合は、復旧作業中にオートチェンジャを構成して使うか、あるいは、オートチェンジャにあるドライブを単にスタンドアロンデバイスとして使います。